2月中旬から季節外れの暖かさになる日が目立ち、例年より早く花粉シーズンが本格化するとの予想だ。
花粉症に悩む人が増えるなか、今季から飛散量の程度
を示す基準が見直され、最上位に「極め多い」が新設
された。従来よりも細やかな情報発信を進める狙いが
あり、環境省は「極めて多い」日にテレワークの活用
を呼びかける。
東京都は2月9日にスギ花粉の飛散開始を確認した。
過去10年間の平均よりも6日早かった。18~20
日ごろにかけて関東甲信地方で飛散量が多くなるとみ
られる。花粉の飛散量は自治体や民間気象会社などが
調べている。これまでは日本花粉学会が1平方㌢㍍あ
たりの花粉の数を基準に「非常に多い」「多い」「や
や多い」「少ない」の4段階の区分で飛散量の程度を示していた。
基準は1989年の設けられた。 その後、学会が観測する地点の多くで花粉の数が倍増するなど飛散
量が増加。 全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした疫学調査によると、2019年の花粉症の
有病率は42.5%で、1989年(19.6%)の2倍以上に増えた。
飛散量が多い日をより詳しく伝えるため、学会は2023年12月に基準を5段階に変更し、新たな区
分として「極めて多い」を設けた。 従来は1平方㌢㍍あたりの花粉50個以上が「非常に多い」だ
ったが、100個以上の場合は「極めて多い」となった。
環境省は24年1月、自治体や民間気象会社に説明会を開き、新たな基準の活用を促した。 担当者は
「近年は飛散量が『非常に多い』の日が多かった。 新しい基準は外出を避けるなどの予防につなげ
やすくなる」と話す。 民間気象会社のウェザーニュースは1月から新基準を反映した花粉情報の提
供を始めた。 日本気象協会は25年の花粉シーズンから活用する予定だそうだ。
環境省によると、花粉症は花粉が体内に入って免疫反応が生じることで、くしゃみや鼻水などが出る。
花粉を吸い込まないようにするため、飛散量が多い時期の外出をなるべく控えることが効果的‥⁈
日本気象協会によると、花粉は➀晴れて気温が高い➁風が強い➂乾燥している‥‥の3つの気象条件が
そろったときに飛散しやすくなる。 今季は暖冬でこの時期としては気温が高い日が続いており、例
年よりも早く花が開く可能性があるという。 同協会は、花粉を家の中に持ち込まないために玄関前
で衣服についた花粉を落とすことを推奨する。 ナイロンなど表面がつるつるした花粉が付着しにく
い素材の衣服も効果的という。 「マスクやメガネを着用し、体に花粉が付着しないようにして」と
呼びかけている。
環境省は花粉症予防や症状の抑制のため、大量に飛散する「極めて多い」の日には屋外の行動をばるべ
く避け、テレワークを活用することを勧める。 企業にも在宅勤務による予防を検討するよう呼びか
ける。
ダイキン工業が22年に花粉症の男女約670人に実施した調査によると、新型コロナウイルス過で在
宅勤務が週40時間以上増えた人の45.8%がコロナ前に比べて「症状が軽くなった」と回答。 在宅
の時間が短い人よりも症状が軽くなる傾向がみられた。 同社担当者は「屋外で花粉に接したり、花
粉を室内に持ち込んだりする機会が減ったからではないか」とテレワークの効果を語る。
社員らの健康管理を重視する「健康経営」の観点からも花粉症対策を促す動きがある。 経済産業省は
23年から健康経営で優れた法人の認定制度の評価項目に花粉症対策を加えた。 認定を申請する大
企業など約3500社が回答した調査によると、約半数が花粉症対策として「空気清浄機の設置など
を実施している」と答えた一方、テレワークの推奨など「花粉症に合わせた柔軟な働き方を認めてい
る」と回答したのは2割未満だったそうだ。 まだ企業として取り組むべきべきことはあるようだ。
花粉症に悩む人が増えるなか、今季から飛散量の程度
を示す基準が見直され、最上位に「極め多い」が新設
された。従来よりも細やかな情報発信を進める狙いが
あり、環境省は「極めて多い」日にテレワークの活用
を呼びかける。
東京都は2月9日にスギ花粉の飛散開始を確認した。
過去10年間の平均よりも6日早かった。18~20
日ごろにかけて関東甲信地方で飛散量が多くなるとみ
られる。花粉の飛散量は自治体や民間気象会社などが
調べている。これまでは日本花粉学会が1平方㌢㍍あ
たりの花粉の数を基準に「非常に多い」「多い」「や
や多い」「少ない」の4段階の区分で飛散量の程度を示していた。
基準は1989年の設けられた。 その後、学会が観測する地点の多くで花粉の数が倍増するなど飛散
量が増加。 全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした疫学調査によると、2019年の花粉症の
有病率は42.5%で、1989年(19.6%)の2倍以上に増えた。
飛散量が多い日をより詳しく伝えるため、学会は2023年12月に基準を5段階に変更し、新たな区
分として「極めて多い」を設けた。 従来は1平方㌢㍍あたりの花粉50個以上が「非常に多い」だ
ったが、100個以上の場合は「極めて多い」となった。
環境省は24年1月、自治体や民間気象会社に説明会を開き、新たな基準の活用を促した。 担当者は
「近年は飛散量が『非常に多い』の日が多かった。 新しい基準は外出を避けるなどの予防につなげ
やすくなる」と話す。 民間気象会社のウェザーニュースは1月から新基準を反映した花粉情報の提
供を始めた。 日本気象協会は25年の花粉シーズンから活用する予定だそうだ。
環境省によると、花粉症は花粉が体内に入って免疫反応が生じることで、くしゃみや鼻水などが出る。
花粉を吸い込まないようにするため、飛散量が多い時期の外出をなるべく控えることが効果的‥⁈
日本気象協会によると、花粉は➀晴れて気温が高い➁風が強い➂乾燥している‥‥の3つの気象条件が
そろったときに飛散しやすくなる。 今季は暖冬でこの時期としては気温が高い日が続いており、例
年よりも早く花が開く可能性があるという。 同協会は、花粉を家の中に持ち込まないために玄関前
で衣服についた花粉を落とすことを推奨する。 ナイロンなど表面がつるつるした花粉が付着しにく
い素材の衣服も効果的という。 「マスクやメガネを着用し、体に花粉が付着しないようにして」と
呼びかけている。
環境省は花粉症予防や症状の抑制のため、大量に飛散する「極めて多い」の日には屋外の行動をばるべ
く避け、テレワークを活用することを勧める。 企業にも在宅勤務による予防を検討するよう呼びか
ける。
ダイキン工業が22年に花粉症の男女約670人に実施した調査によると、新型コロナウイルス過で在
宅勤務が週40時間以上増えた人の45.8%がコロナ前に比べて「症状が軽くなった」と回答。 在宅
の時間が短い人よりも症状が軽くなる傾向がみられた。 同社担当者は「屋外で花粉に接したり、花
粉を室内に持ち込んだりする機会が減ったからではないか」とテレワークの効果を語る。
社員らの健康管理を重視する「健康経営」の観点からも花粉症対策を促す動きがある。 経済産業省は
23年から健康経営で優れた法人の認定制度の評価項目に花粉症対策を加えた。 認定を申請する大
企業など約3500社が回答した調査によると、約半数が花粉症対策として「空気清浄機の設置など
を実施している」と答えた一方、テレワークの推奨など「花粉症に合わせた柔軟な働き方を認めてい
る」と回答したのは2割未満だったそうだ。 まだ企業として取り組むべきべきことはあるようだ。