農業じゆう人

     健康を第一に無農薬で
          安心・安全・新鮮な野菜作りに励んでいます!

はやぶさ2試料、初期分析完了

2023年04月10日 12時39分20秒 | 話題
  探索機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った試料(サンプル)
  調べた初期分析が完了した。 液体の水やアミノ酸といった生命の起源に迫る
  物質を見つけたほか、太陽系の成り立ちを知る手がかりを得た。 ただ残る謎
  もあり、米国の探索計画との協力に期待するとともに、分析結果のさらなる深
  掘りには新たな彗星探査も必要となる。

  はやぶさ2は2020年12月にカプセルを地球に投下し、計5.4㌘のサンプ
   ルを届けた。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの国内の研究機関を中心
   とした計8チームに分けてサンプルの中の物質を詳しく解析し、成果をまと
   めた論文がこのほど出そろった。

  ●成果は地球の生命の起源と太陽系の成り立ちの解明という2つに大別される。
 最も注目されたのは生命の起
 源に迫る物質だ。サンプルか
 らは、たんぱく質の原料にな
 るアミノ酸のほか、遺伝情報
 (リボ核酸)の原料になる塩基
 の一つ「ウラシル」が見つか
 った。約2万種類の有機物や
 生命の誕生に欠かせない液体
 の水の存在も確認された。
 こうした物質や水は隕石から
 は見つかっていたが、宇宙の
 実際の天体から検出できたこ
              とで、宇宙にも豊富にあることが改めて確認できた。

  初期の地球でどのように生命が誕生したのかは謎だが、小惑星を介してこうし
   た生命に関わる物質が運ばれていた可能性が裏付けられた。
  残った謎もある。 アミノ酸の構造には「左手型」と「右手型」があるが、生
   体では左手型がほとんどを占めており、宇宙から供給されている影響が指摘
   されていた。 ただ、今回のサンプルには左手型が同じ量だけ存在し、宇宙
   作られた段階で偏っていたとする説を裏付ける結果にはならなかった。 九
   州大学の“奈良岡教授”は「別の小惑星では左手型が多い可能性がまだ残され
   ている」という。

  太陽系の成り立ちについてはヒントがいくつも見つかった。 解析の結果、サ
   ンプルは太陽系誕生直後の状態を保っており、太陽系の新たな基準物質にな
   るという。 これまでは元素の組成が太陽と同じとされる特殊は隕石を基準
   にしていた。
  成果をさらに深堀りするには別の小惑星などから採取したサンプルがいる。
   期待は米探索機「オシリス・レックス」だ。 23年には小惑星「ベンメ」
   で採取したサンプルを地球に持ち帰る。 日本の研究チームも経験を生かし
   て解析に参加する。 りゅうぐうとの違いがわかれば、宇宙での化学反応や
   生命の起源についての解明が進むと期待できる。

  科学分析をとりまとめた名古屋大学の“渡辺教授”は「次は彗星からの試料の採
   取も目指したい」と話している。 彗星には太陽系の初期の状態を示す証拠
   や、アミノ酸の謎やウラシル以外の塩基などが新たに見つかる可能性がある。

  こういった経緯を見ると、「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から得た
   ものの大きな意味がよくわかる。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。