オーディオの音質アップは一生涯続く趣味だと思っている。「音質アップ」の為には古い技術も新しい技術もない。良いと思えるモノを試して取りいれて行くだけだ。出来るだけ「柔らかい頭」と「客観性」を重視している。「これでなければならない」と云う決めたモノはないが、長くやってくると見えて来るモノが有るのも事実。
「もうこれで終わりだ・・・。と思っていても、実験をして行けば次から次と「音質アップ」の手は尽きない。「何処で一段落させるか?」も本人の意思次第。
自分の場合、「激情的な音」(オリンパスシステム)と「歎美な世界」(SP-707J+αシステム)の様に、「感情」や「感性」の方向を見ているサウンドを目指している場合、特に「客観性」が非常に大事だ。基本的な事をクリアーした上での方向性でなくてはならないからだ。
「激情的」なサウンドの場合、感情に押し流されてあらぬ方向に流されがちになる。そこで一歩振り返って「これで良いのか?」を問いかける。「方向が間違っていた」なんて事は何度も有りました。その度に前の段階に戻りやり直しです。
「歎美の世界」もややもするとBGM的なサウンドになりがちで、その中で「音を磨いてやる事」は必要です。その為には「客観性」が非常に大事になって来る。ステレオの基本を押さえた上での「表現の世界」ですので、基本が崩れていればその先は云わずと知れた「支離滅裂の世界」。どちらのシステムにも「行き過ぎ」には歯止めが必要。「中庸」の大切さを大事にしています。やり過ぎも行けないが不足が有っても行けない。難しいバランスです。
オーディオ訪問として他所のシステムの音を聴くと、「新鮮な音」に感じる事が多い。これは「音のバランス」がいつもと違う為に新鮮に感じるのだろう。しかし、ここで目をつむって「基本的事項」をチェックして行くと、どんな音だか具体的に自分のサウンドと比較が出来る。人の好みの問題、聴くソースの時代の問題、スキルの問題、部屋の問題、経済的な問題等色々有るし、人それぞれに「成長過程」でも有るので、どちらが優劣かなのではなく、今後どの様に変遷して行くのだろうかと気をめぐらす。