Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

時代の流れ

2014年07月08日 | ピュアオーディオ

誰でも「生まれた時代を選べない」。私は現在60才だが、生まれた時代は終戦の混乱期を脱したばかりの昭和28年。団塊の世代は私の4年程前にピークに達している。昭和25年(1950年)頃の「朝鮮戦争」で日本は復興のきっかけを掴んで、その後の高度成長・経済発展に繋がっている。

昭和30年代はまさに「高度成長」の時代。当時子供だった私は、「ビー玉」や「メンコ」で遊び、女の子たちは、おはじきやゴム飛び、お手玉等で遊んでいた。自転車でさえ「高級品」の時代でした。私の住んでいた田舎ではたいてい「子だくさん」で、遊び相手には困らない程子供がいました。昭和30年代のトピックスは「皇太子ご成婚」と「オリンピック」、「TVの普及」でしょう。

昭和40年代になると「高度成長」の真っただ中。中卒が「金の卵」と云われた「集団就職」の時代です。都市部では高校進学が当たり前でも、田舎では子供の「中学卒業」で親離れさせる事に必死な状況だったと思います。実際に自分の親達を見ていると、「子供を育てる」だけで手いっぱいで、「誰の為の人生か?」と疑問に思っていました。当時の農村部と都市部の格差は大きかったと思います。

ステレオが出始めたのも昭和40年代後半で、本格的には昭和50年代(1970年代)のトランジスターアンプが出てからです。その頃自分も愛知県の方で社会人になりました。その頃には既に4chステレオが出始めていました。団塊の世代の方達がこぞってステレオのオーナーになって居られたと思います。

日本オーディオの全盛時代は1975年~1990年頃の15年間程だと思います。(米国では1955年~1970年頃が全盛) 1990年以降は「バブル崩壊」でデフレスパイラルに陥って行った頃で、オーディオ業界はどんどん縮小して行きました。現在2014年。1990年~2014年の間に家電メーカーはオーディオから撤退(一部のメーカーで細々と再起した所も有るが・・・)、有名なオーディオブランドもオーディオショップも沢山消えて行きました。オーディオ製品自体が「耐久消費財」的に「長持ち」しますので、一度行きわたってしまえば次の消費がなかなか出てこない性格を持っています。

1970年代にオーディオに目覚めた団塊の世代も、30年経てばジュニアの時代。ジュニアたちは生まれた時から「TV」で遊び、「自動車」が有り、「ステレオ」が有る時代です。有って当たり前の人達には音楽の「飢え」は有りません。世代が違えば価値観が変わって来ます。

オーディオ業界も「時代の流れ」の中で、製品も変わって行き、シアターシステムを自宅に持ち込んで楽しんでおられる方も多くなりました。その為にSPもトールボーイ型のモノが多くなり、アンプも非常に出力の大きいモノが増えて来ました。

個人的には、時代に流されずに良いものを見つけ出して使って行きたいし、「音楽を楽しむ」ゆとり有る心を保持したいと思います。