二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

少年たちの一言

2014-12-25 21:55:50 | 徒然に想う

「まじ、マジやばくねぇ。このグラデーション、つーの?」

神社の展望台で夜明けを楽しんでいたら、人がやってきた。時間が時間だけにめったに来ないし、声からして二人の高校生くらいの少年。これは、オヤジ狩りかなんて思った瞬間一人のが呟いたのだ。思わず微笑む。確かにこの美しさを表現する言葉は見つからないが、その感動を表現するには十分足りるセリフ。もう一人は何度かこの場所に来てこんな風景を見た経験があるようで冷静を振舞っているが、何度もシャッターを切っていた。何度見ても美し物は美しい。彼ら、どうも日の出を撮りに来た。 

 

「最初からあんなに飛ばしたら、息切れする。続きゃしない…」

第三のステージへの準備をいよいよ始動させる。一輪の桜が導いたことに従い確かめたゴールに向かって、来春高知へと進む。川が呼んでいる、待っている。新たな思いで新年を迎えられる。まだまだ最初の一歩の為に、かかとを浮かせた状態。何かあってすくわれないよう、もう一度見直さねば…。畑の師匠の息子さんの言葉を、その師匠に挨拶に伺う道すがら、思い出した。彼が中学生くらいだった頃か、師匠の所に来たばっかりの研修生の姿を見てポツリと言ったのだ。その研修生、2週間後伺った時すでに姿がなかった。

《日溜まりに 横たう貨車の 雪便り》 ― 報告に向かう車窓から

 

子供の目は、言葉は、ストレートすぎてキレキレかもしれないが、意外にも真実を言い当てる。可愛らしいが怖い。それがどうして、どのようにして鈍り、しまいには表現しなくなるのだろう。そんな目や言葉を忘れるな、と願う。今6時15分、47分が日の出。寒さに気をつけてな、と神社を後にした。

 

 

今日の一枚:神社の展望台から、少年たちが来る5分くらい前、6時10分頃。