自分がおかしい? どっか変わった。一年前と全く同じ時期、全く同じところにいる。もちろん一年間という時の流れがあって、目にするもの・感ずるものが違うのだから、同じってことは有り得ない。つまり、そういうこと以上に何かが変わってる。そう、何か、なにか違う、ハッキリ違う。
そんなこと思いながら庭で棒立ちになっていた。石垣の向こうでドイツからのウーファー、タアルケがそんな僕を見つけ、「どうしたの」と。「えっ、ああ、何か変わったんだ。そう、変わったんだよ」。彼女、説明を求めようと足を僕のほうに向けたが、結局首を微かにふって、まぁいいやなんて気配を残してどこかいってしまった。それでも、棒立ちのまま、風の音や木の揺れる様を見続けてる。
変わったなぁー、なんかやさしい。
村では、土曜日の正午から公民館の前に市が立つ。いろいろなものを持ってきてお金を介さず交換したり、近況を報告しあったりしている。とても楽しい行事。もちろんみんなに会いに出かける。懐かしい顔や初めての人、できるだけ「こんにちは。」「今度はどれくらいいるの? 二週間?二週間なんて二日間位なもの、もっと長くなさいよ。」 いろいろ起きてる。子供たちが遊ぶ多目的のコートを作る。去年まで居た人がどこかへ行ってしまった。子供が生まれた、新たに入って来た人も。こんなところでも変化が激しいんだ。かえって小さなところだからこそ、こんな旅行者の目にもハッキリわかる、か。
なにかギスギスしたような空気…。あの道の件でいろいろあった?
帰らなければならない二日前の夕飯前のこと、「いつも来るとすぐ帰る…。いい、なんかあったら必ずかえって来んのよ」と突然ティーカップをテーブルにコトンとおいて僕を見ながら言う。キョトンとしていると、同じことを言う。「なんかあったら戻って来るのよ。あなただけでなく、家族たちも歓迎するんだから」。そして「Please let me give you a big hug.」 いつもより何倍も何倍も強かった。そして、夕飯のメインは大切に育てていたウサギ。
食後、寝泊まりしてる部屋に戻る道すがら、森の木と木の間にサーチライトのような強い強い輝きを見た。何だ? 月だ…、信じられない。青白き光が森や牧場、牛たちにわけ隔てなく注がれてる。無垢な輝きに万物が包まれている。冷え冷えした感など一切、微塵もない。なんというやさしさ、なんというあたたかさなんだろう。
変わったのは「自分」、だったのか…。
今日の一枚:その時の月、ちょうで牧場に入る手前の道で撮った。
そんなこと思いながら庭で棒立ちになっていた。石垣の向こうでドイツからのウーファー、タアルケがそんな僕を見つけ、「どうしたの」と。「えっ、ああ、何か変わったんだ。そう、変わったんだよ」。彼女、説明を求めようと足を僕のほうに向けたが、結局首を微かにふって、まぁいいやなんて気配を残してどこかいってしまった。それでも、棒立ちのまま、風の音や木の揺れる様を見続けてる。
変わったなぁー、なんかやさしい。
村では、土曜日の正午から公民館の前に市が立つ。いろいろなものを持ってきてお金を介さず交換したり、近況を報告しあったりしている。とても楽しい行事。もちろんみんなに会いに出かける。懐かしい顔や初めての人、できるだけ「こんにちは。」「今度はどれくらいいるの? 二週間?二週間なんて二日間位なもの、もっと長くなさいよ。」 いろいろ起きてる。子供たちが遊ぶ多目的のコートを作る。去年まで居た人がどこかへ行ってしまった。子供が生まれた、新たに入って来た人も。こんなところでも変化が激しいんだ。かえって小さなところだからこそ、こんな旅行者の目にもハッキリわかる、か。
なにかギスギスしたような空気…。あの道の件でいろいろあった?
帰らなければならない二日前の夕飯前のこと、「いつも来るとすぐ帰る…。いい、なんかあったら必ずかえって来んのよ」と突然ティーカップをテーブルにコトンとおいて僕を見ながら言う。キョトンとしていると、同じことを言う。「なんかあったら戻って来るのよ。あなただけでなく、家族たちも歓迎するんだから」。そして「Please let me give you a big hug.」 いつもより何倍も何倍も強かった。そして、夕飯のメインは大切に育てていたウサギ。
食後、寝泊まりしてる部屋に戻る道すがら、森の木と木の間にサーチライトのような強い強い輝きを見た。何だ? 月だ…、信じられない。青白き光が森や牧場、牛たちにわけ隔てなく注がれてる。無垢な輝きに万物が包まれている。冷え冷えした感など一切、微塵もない。なんというやさしさ、なんというあたたかさなんだろう。
変わったのは「自分」、だったのか…。
今日の一枚:その時の月、ちょうで牧場に入る手前の道で撮った。