二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

第二回お四国参り - 第十五日

2013-09-30 17:10:06 | 遍路

横波スカイラインは、一人で歩くところではないかもしれません。初めは良かったのですが、だれてしまいました。浦の内の内側を歩くほうが一人歩きにはいい。

今日なにか新しいスタートをしたような気になりました。不思議なもんです。

《朝焼けに 一歩なり秋の 白ごろも》


土佐市を出て初めの汗かきポイントである塚地峠。結構、いいところです。

《野仏の 笑顔ぞうれし 彼岸花》


この峠、あちらこちらに石畳が続きます。どのようにひかれていったのか。コンクリートを使っているので古いものではない。あの石の数…。一人でやったものじゃない。以前山道の整備を二時間ほどやった事がありますが、大変でした。ちっとも進まない。地元の方々、通りがかったお遍路さんたちが持ち上げたことでしょう。ご苦労が偲ばれました。


明日は三十七番まで打ちます。泊まりはその宿坊です。


因みに、横波スカイライン、須崎の町中でまた桜を見つけました。




今日の一枚:横波スカイラインで見つけた桜。9時15分頃。


第二回お四国参り - 第十四日

2013-09-29 15:12:52 | 遍路

今日は日曜、なもんで二十数キロで終わり。三十五番の展望のいい石のベンチで地元の小母さんと二時間ほど話してきました。天気はそこそこ暑く蒸す感じがします。杖が湿っぽいです。

三十四番に向かう道すがら、桜が咲いてました。この時季にまさか! 道から離れ携帯にはおさめられない。デジカメに撮りました。三十四を出て、「はるの茶屋」でコーヒー。店の女主人、地元の小母さん、小父さんに見せたら、間違いない。そしたら小母さんの家ね庭では、桃が咲いたわよ、とのこと。店先のヤマブキも咲いたし…。一時、朝晩冷え込んだらしいです。曼珠沙華だけはお彼岸に狂わず咲く、不思議やねぇ、と女主人。

《花咲いて 秋のヘンロ路 多彩なり》


私の距離のリズムが変わっているのか、自転車組に歩きが多いというのですが、ほとんど会いません。不思議なもんです。

明日は三十六番を打ち、横波道路、須崎に泊まります。土佐市内「柚の木」にて本日二杯目のコーヒーをすすりながら。





今日の一枚:高知県営フェリー種崎渡船場にて、6時半頃。


第二回お四国参り - 第十三日

2013-09-28 19:04:25 | 遍路

いろんな事を考え想像しながら歩いた一日で、くたびれました。天気は雲り勝ちで暑くなく、今までの中で一番歩きやすかったかもしれません。

ですが、時折みる白花曼珠沙華がいけなかった。あの白というかクリーム色というか…。そして、それは二十九番に向かっている途中、前回Y君がお饅頭を買った「へんろ石饅頭」を過ぎた頃、突然訪れました。それまでいろんな事想像し歩いてたんですが、晴天の霹靂です。今まで認めたく無かったことを認めざるを得ないんだと…、認めなさいと。

《頬なみだ 稲藁焼きぞ 目にしみて》


しかし、それは大願にも成りうるかも…。「考える」「妄想する」なんて『歩き』の時間にはあります。

救いもありました。三十二番で逆打ちの行者、恵峰(えほう)さんという方に会えました。御年七十とおっしゃられるのですが、野宿をしながら、つまり修行に来られているとか。「道端にあるお地蔵さんの顔を見てごらん。いつも笑ってるよね。」「二度目、歩きたくたくなって、仕事辞めちゃた四十後半の人に会ったな」「弘法大師に会ったか。会いたいと念じ続けると、例えば、白い犬として出てくる」などなど話しをしている間、ずっと笑ってられました。ホッとした時間でした。

二十三番以降、野宿君と会えなくなりました。



明日は三十五番まで打ちます。





今日の一枚:土佐山田町に松本大師堂というが、二十八から二十九番に行く途中あります。その少し手前辺りの畑の片隅に咲いてたもの。8時過ぎ。


第二回お四国参り - 第十二日

2013-09-27 17:40:36 | 遍路

時間配分がおかしな一日でした。平地勝ちなところをいいことに、休みやスローダウンせず、テクテク、テクテクという感じ。暑さは多少引いて来たような気がします。それでも歩いていると暑い…。


朝の始業前、校舎から元気な声が響いてました。
《秋空に 響く子供らの 応援歌》


安芸市内の「野良時計」を見てきました。この後、ペースを崩してしまいました…。見終わって市内に戻った時、種苗店を二ヶ所見つけたのです。そこでこの辺りの在来種の種はないかと探し回っていたら、予想外に時間を食ってしまいました。安芸豆というのがあったのですが、在来種ではありませんでした。ツル有りのサヤ豆だそうです。これが原因、それ以降リズムが…。N師から奨められた夜須町の跳ね橋も赤岡町の絵金蔵も×。絵金蔵、面白ろそうだったんですが、向いの内子座を小さくしたような芝居小屋を見学しただけ。相変わらずペース配分がうまく出来ません。

結局、4時過ぎに二十八番に着きました。


明日は三十二番まで打ちます。前回お世話になった宿、市内で催し物があとかで、一杯。種崎渡船場近くの民宿の予定です。





今日の一枚:5時15分頃27番下の唐浜海岸、室戸岬方向を望む。


第二回お四国参り - 第十一日

2013-09-26 17:28:27 | 遍路

昔秩父を歩いていたとき、何も考えずひたすら歩けと教わりました。昨日あたりからでしょうか、暑さにかまかけてかも知れませんが、ひたすら何も考えず歩くことが多くなりました。

奈半利の町の神社に、お七夜参りの若夫婦、おばあちゃんたちと来られてました。赤ちゃんを旦那さんが抱きかかえている姿の初々しさ。それを目で追っている奥さんの初々しさ。なんともいい情景でした。

《初々し お七夜参りと 秋の空》


で、でなんです…。十善戒に反するのですが、つい奥さんの胸元に目がいってしまいました。なんていうんですか、「母」なんですね。

《お七夜の 母の胸元 秋の雲》



明日は二十八番を打ちます。





今日の一枚:遙か彼方に足摺岬が見えます。奈半利町須川辺りで11時頃。
 
 
 
忘れてました。アイスクリンを食べました! 最高でした。


第二回お四国参り - 第十日

2013-09-25 19:55:03 | 遍路

暑さの下、ほぼ何も考えずひたすら歩いた、そんな一日でした。

波、面白いもので、二十四番までかなりのうねりがありました。が、そこを回り込むと、少し穏やかになったのでした。

《秋風に タバコの香り アミ繕い》


二十六番から室戸岬がきれいに見える。二十四番から街に下るジグザグの坂がみえるんですね。前回は雨の寒い日の印象で、そう言ったことに気付けませんでした。



明日は二十七番のピストンです。





今日の一枚:室戸岬を歩く。11時半頃。


第二回お四国参り - 第九日

2013-09-24 16:55:58 | 遍路

日の出が見たく、6時に宿を出ました。ちょっと遅かったのですが、きれいでした。

《朝の陽に 力授かり 秋遍路》


台風の余波が海岸線を襲っています。が、それが美しいんです。波が崩れ落ちた瞬間翡翠の様な色になったり、虹が出たり。それが風によって谷筋を這い上がる。幽玄とはちょっと違う、波が岩や波砕帯にぶつかる音が花火の様で体の芯に響く。見入っても見入っても飽きる事がありませんでした。

《秋の風 白波舞い上げ 雲となす》

《白波に ひとときの虹 秋の陽かな》



明日は二十四から二十六番まで打ち、二十六番の宿坊にお世話になります。
 
 
 
写真、アップするのを忘れました。こちらでどうぞ。


第二回お四国参り - 第八日

2013-09-23 19:24:14 | 遍路

二十三番から海部町、ゆっくり歩きました。

《一歩ごと 秋へ秋へと 進み行く》


牟岐に入り、トンネルを避け、旧遍路道を選択。正解でした。大坂峠を越え草鞋大師。その峠から海が見え、絶景!

《潮騒に 背中押され 落ち葉踏む》


内妻から古江に抜けるのに松坂峠(これは地図に記載されてませんでした)を通過。55号線に沿って歩くんですが、海岸まで下ります。行き着くとほとんどプライベート・ビーチ。素っ裸になり泳いでも問題なかったかもしれません。真面目に暑さにどうしようかとさえ頭に過ぎりました。


意外に前回矢印を見落としてました。それが微妙に地図と一致しないのですが、今日はその矢印に従ってみました。すると静かな道だったりして。これも正解。で、こんなこともありました。牟岐に入る直前、ミツバチの巣箱があって、コスズメバチが襲おうとしてました。数多くのミツバチが巣箱からでて、コスズメバチが近づくと一斉に羽をばたつかせます。するとコスズメバチが離れる。そんな攻防をしばらく繰り返してます。そんなのをずっと見てました。そんなとてもいい時を過ごせたんです。



明日は30数キロ先を目指します。早や出、早や着きをしようかと。なんにしても暑いです。





今日の一枚:本文中のプライベート・ビーチ。11時半過ぎ。


第二回お四国参り - 第七日

2013-09-22 15:14:31 | 遍路

二十三番に着きました。街中のというのか、人が大勢います。今までが静かだったせいか、妙な気がします。

二十二番から海に向かいます。木岐町に「俳句の小径」というのが一キロほど海沿いに続きます。潮騒や風が木々の間を通り抜けていきます。

「ひとりゆく へんろ俳句に 背を押され」

というのがありました。まさにその通り!! 同じ思いになります。この小径は一回目にも歩いたのですが、ほとんど俳句を読んでませんでした。違うもんです。

田井の浦にでると、おばあちゃんたちが待ち構えてました。「お茶、のんでいけ、オニギリも」。
《新米の 接待うれしや 秋の路》


途中美波町で小さな漁村に出ます。小一時間何もせずボォーとしていました。
《漁具洗う 兄弟船に 秋の雲》

彼らは「仕事」「金稼ぎ」の違いを持っている、そう見受けられました。そうあるべき、なんじゃないでしょうか。もし、そうであれば、どこでどう間違ったのでしょう。

日和佐は歩き遍路にとって休日のようです。歩き出して、一週間。二十二番からほとんど登ることなく、海に出て、海沿いを歩く。六、七時間の行程。気持ちいい。日帰り温泉、道の駅、コンビニ、便利でもあります。十七番で会った野宿君も日和佐止まりです。





今日の一枚:二十三番から東を望む。14時頃。
 
 
忘れました。明日は海部町を目指します。室戸岬への長丁場に入ります。


第二回お四国参り - 第六日

2013-09-21 19:53:58 | 遍路

今日は土曜日、だったんですね。二十一番に上がると山ガーが数人。おやっと思ったのですが、それで納得しました。早いです、出発してほぼ一週間です。

二十番で「無」という書の石碑に気付きました。前回全く気付かなかった物です。無口な強い意志を感じます(携帯で撮り忘れてしまいました)。納経もしないのに納経所の方に聞いてみました。なんでも、昭和30年代頃の高野山管長さんの物とのこと。その方、NHKの英語のテキストを読んでました。日々是勉強、ですか。忘れてしまった姿勢、です。

今、曼珠沙華が盛りを迎えつつあります。二十一番から二十二番に向かう途中にある大根峠の手前、越えた後。畦に咲き誇っています。稲刈りはたいがい終わっていて、「はざ掛け」は「はだ掛け」と言うそうです。

《空高く はだ掛け越しに 朱き華》


明日は二十三番を打ち、麓に泊まります。





今日の一枚:二十一番。10時45分頃。