二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

継ぐ者たちへ

2017-04-17 21:14:36 | 徒然に想う

日曜日は集落のお祭り。山の神様と蛇王様にお参りしてきた。どんなお祭り? 説明できない、わからない。二度目の今年、色気をちょっと出して、イワレを伺ってみた。「山の神様? 山の神様は山の神様じゃ」。あの、謂れとか・・・。

山の神様でお祭りを済ませ、蛇王様に向かう。途中、蛇王様について聞いてみると、こんな話しをしてくださった。車での移動中だから、聞き逃したことが多いが、概ねこんなこと:

昔、殿様がおって、いろいろな仕事をされた。ところが目を患われていたそうな。あるとき、殿様は領地の地検を家臣に命じられたと。山を調べてる時分、家臣たちはあるところで大きな蛇を見つけられた。ところがその目の色がほかの蛇とは違っておった。「これは何かいわれがあるかもしれぬ。大切にお祭りすれば、殿様の目も治るかもしれない」。そのヘビがおったところに祠を建て、拝みだしたそうだ。するとどうだろう、殿様の目は日に日によくなっていって、ついに治ってしまった。それ以降、その祠は目の病に霊験あらたかと、人が絶えぬそうな。

昭和59年に「越知町史」が発行されている。「鎌井田老人里の家」、集落活動センターとでも言ったらいいか、内の集会所。選挙の時、投票所にもなるし、お祭りの後の「なおらい」などでも使われる。でも、公民館は休校となってる明治中学にある。そこにも一冊おかれている。今住んでいるところ、片付けるのを前提にした形で購入してる。片付けの最中に、この町史を見つけた。1200ページを超える大作、字も細かい。知りたいことが出てくるろうか、ページを捲ってゆくだけでもゾッとしてくる・・・。

うん、うん、お祭りのことも網羅されてる。鎌井田貢神社の「おはけたて」(県下で類似するのが少ないとまで記載されてる)、虫送り、お日待ち祭などなど。もちろん蛇王様のことも出てきた。ニュアンスは違うけれど、大方先ほどのような話しがあって、崇められてることが分かった。ところが、知らないこと、無くなったものも。七夕祭りの時、鎌井田と対岸の浅尾集落の間、川を跨いだ大しめ縄を張ったという。この集落のどこかに「見渡し地蔵」さんがおわす。踊りを奉納していたというが、盆踊り以外踊りの機会はない。この継続・廃れは「当事者」で決めてこられた。今、自分という風の者が、ここで「当事者性」をもってどう考え行動するか。想像以上に、この町の民俗学、地誌などの観点から残すべきことがあるのかと思う。復活させるなら急がないといけないだろうし、復活させないならより正確に省かず伝え残すことを考えなくてはならない。手伝わせてもらえないだろか。


(山の神様の祠)

 

今日の一枚:蛇王様の祠。去年のお祭り以降どなたかお参りに来られた様子。お神酒がお供えされてた。


ミカンの香りに包まれ、幸せ満喫

2017-04-06 19:40:32 | 徒然に想う

何とか無事に天気予報通り、雨。雨音が起きがけの脳みそに優しく、ブンタンに肥料を入れ終えたり、畑も後片付けを済ませたりしたせいか、寝坊することから始まった今日。そんなスタートであったが、なかなか一日になった。

朝一に洗濯機を回し。仕方ない、晴れたら圃場に出てしまう、雨と洗濯は関係ない。干し終えたら、解凍していたシシ肉に塩をまぶし、水抜きを始め。また、生ハムを作ろう。大量に頂いたピーマンをジャコと炒め、作り置き。4キロの小夏、一部「す上がり」したり形がいびつな自家用、ひたすら剥くいて。小夏のシロップにしよう。5リットルの果樹酒用の瓶に二本、作り上げた。コーヒーにしょう。チャイムが鳴って、運送屋さん。冷凍便? もしかして、帰ってきた? 発送人を見れば、ビンゴ! 先月、ブンタンを岐阜まで嫁? 婿?に出した。嫁ぎ先は、イタリアまでジェラートの修行された元気な明るい女性がやってる「ともみジェラート」さん。今日、そのブンタンたちが里帰りした。

温度が下がると、甘さに対する味覚は鈍るという。確かに、溶けたアイスクリームを舐めれば、甘くて舐め続けられたものではない。よっぽど糖分が添加されてる。あんなに小さな容器でもカローリーを見れば明らか。知らない分けでもなかったが・・・。

早速、一口パクリ。うん? 甘味が・・・。酸味と苦味はしっかり・・・。生食ではあまり感じない印象、ワインでいうならソーヴィニヨン・ブランのような草っぽさ。イメージと違う・・・。これがブンタンの難しいとこ? なんだ、このメッセージにある「ネリネリ」って? とにかく、途中だけど、届いたお礼の電話を入れよう。ほんの数分のことである。電話を終え、再びスプーンを口に運んだ。・・・あり、なんだ?! 甘みが出てきた! なるほどねりねりか、煉れる。もひとつ、パクリ。ややや、こりゃ、えい。むろん生食とは違うけど、まっこと、こりゃ、えい。瞬間、滑らかなその口解けのようにスーッと素材を大切にジェラートにしてくれたことを理解し。同時に、「手間かかる、でも、美味しく食べてもらいたい」という姿勢まで見えてきた。嬉しい、ほんとにありがとう。ブンタンも喜んでるに違いない。どういうわけか、暑い日差しの下、彼女の笑顔で、このジェラート差し出されたら、美味くてたまらんろうなと思う。



今日の一枚:箱を開けたら、16時頃。

追伸:FBで友だちの方、同じ写真。使いまわしてます。