二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

川の色

2015-09-29 20:05:55 | 徒然に想う

数日前の雨による川の濁りがようやく澄み始めた。こんな時もいい、瑠璃色も様々に変化し、時には青竹のような、あるときは翡翠。午前中、ビーツと春菊、人参にリーフレタスの種まき。稲藁をマルチにして、文旦の摘果の続き。そんなこんなでお昼になって、帰る道すがら何度車を止めたことか。こんな色にもなるん…。

この七変化、いや変化の多さに圧倒される。それを独り占めしてるのもいいが、そんな風景、どうやって伝え共有したらいいだろう。暖簾に腕押し状態になったら最悪…。騒がしくなっても面白くない。ワンウエイもいかん。ガヤガヤもだ。

TVなどでのインタビューのなかで、「…いいと思います」「よかったと思います」という結びの句をよく耳にする。が、この「いい」「よかった」という意味が分からない。具体的なことが伝わってこない。どこでそう教えるんかわからないが、老若男女、誰もが使う。これらの単語は、話者が説明し伝えるのを放棄し、聞き手にその責任を押し付けているじゃないかと思わせる。

もし、「あの川の色はよかったと思います」「川がいいと思います」といっても、明らかに何も語らない、伝わらない。明らかなこと。これらの言い回しでは表現しようとしている対象から、簡単に使えるが、逃げているだけと言われても仕方ない。でも、あの色は、どう表現したらいいか…。「いいと思います」としか言えない。あぁ、何たる惨めさ。

 

 

 

 

今日の一枚:12時半頃、水自身透き通っているんだ、これが。空を川底を山を森を映しているんだろな。実際をの見せてあげたい。

 

 


呪縛? いや、なんだろう

2015-09-28 21:18:02 | 徒然に想う

朝の連ドラ「まれ」が終わって、新しいのが始まった。「アンと花子」の二番煎じって感じで、しかも、この二日間圃場に出ていない。玉ねぎの苗はどうか、白ネギのはどうかと気が気でない、8時前にに家を出る。

発芽したしないに気をもむは、埼玉で畑をやっていたころも同じ。でも、その時は根性が座っていなかったのか、片道1000円近い交通費がちらついていたのか、「気が気」の度合いが違う、ようだ。なにもできなにのに、今は車で10、15分位。行けば何かできるのではと思いあがっている? ほったらかしにしてしまった思いがわいてる…。

今朝NHKのニュースで四国遍路のことが出てきた。早く出ようと思っているのに、つい見入る。世界遺産入りを目指してる、とか。…でも、海外から来た方たちの宿泊はどうするんだろう。民宿ではすべてが対応できない。高知は、ましていわんや、長丁場。よほど公的な宿泊施設を適宜用意しなければ無理。でも、そうすると、お接待で営んでる宿や善根宿のようなところは…。

どこか呪縛がある、んじゃないだろうか。今は「ここ」にいる。埼玉でもないし、実際遍路道を歩いているわけでもない。だのに、そのときのことから抜けられない、抜けきれてない。誰か、そんな呪縛の余波をうけているなら、謝らなければ、申し訳ない。

 

 

今日の一枚:今朝8時20分頃、川が銀色に輝てた。

今日のもう一枚:玉ねぎが発芽してた。ちょっとモヤシっぽく見えるのは、庵主の怠慢のせい。


キャンドルナイト

2015-09-27 07:00:57 | 徒然に想う

「おち駅」に向かう、ザックも雨にたたかれそうなのでカンガルースタイルにして。「横畠へはこれでいいんですか」とマイクロバスの中へ声かけると、「こんにちは」「こんばんは」と返ってきた。「こんちは」と、こんな雨の中ほんとにやるんだと、安堵とも何とも言えない感覚での乗りこんだ。

高度が上がるにつれ、暮れかかった谷や山の端に雲がかかる。いい雰囲気。一番後ろに一人陣取ったので、景色のいいほうに右に左に。遠目でも光が見えないかと、そわそわ期待して。そうこうするうちにドアの開くブザーが鳴ってしまった。下りれば、雨はポツポツ。流れについていくと広がったのは光の川。あぁ来てよかった。

あの川の魅力は尽きない。紹介された移住組のニイチャンとああだこうだとビール片手に語る。四万十川とも違う、市に近いのにどこかすれてない。どこか爆発しそうな、でもこのエネルギーを秘めた静けさがいい。子供の声が響くような川がいいですよね。いろいろ出来そうな気がしますよ。初対面なのに、お互い口がよく回る。これも川がなせること。

午後初めて一人で家に行く。ここは直さねば、あそこはどうしようなどとぐるっと見て回る。結構捨てるものがある、使えるものがある。どうしよう。おっと、これはイカン。この2週間、あれもこれも片付いてないが、ちょっと飛ばしてる。床屋のオンチャンの「焦らずに」を思い出し休もうと思うも、つい、楽しくてうれしくて止まらない。ブレーキ、ブレーキ。

 

 

今日の一枚:昨夜6時半過ぎ、休校中の小学校の校庭を流れるろうそくの光。

今日のもう一枚:25日のこと、スワンとコメットの発芽を確認。スワンの様子。

 


まね、え。

2015-09-25 23:35:19 | 徒然に想う

昨日の雨は意外に強かった。実に、マルチにした新聞紙の様子を見て…。これ、新聞紙とは思うまい。

 

川島なお美さん! あんた、かっこいいね。ちょいと姿見せ、突然逝く。でも、54? さぞかし無念やったろう。25年、ワンサイクルと考えると、第三ステージ、自身を磨き掛け始めたとこ、でしたでしょ。mmm、天命からの一時間、一日、一ヶ月は命がけ。ありがとうでした。安らかに。

キューバがアメリカと和解をし、海外とビジネスを広げようと海外での活動を活発化していると聞いた。その農業の近代化に選んだパートナーの一つが、なんと日本だとか。えっ? なんで? 大規模化し、農薬と化学肥料をまき散らす、それがお手本? 旬もへったくれもない。金儲けのために認定を取ることのいそしみ、本質を忘れるような形態なんですよ! あなたたちが既に国内でやられてること、そのほうがずっといい。しっかり目を開け、これからの世代のために、どちらにするか考えてください。

VWの不正の話しって、意外に真新しいことじゃない。例えば、モンサントの遺伝子組み換え植物と同じ。どんな国も、グローバル企業の操り人形として動いていない。VWの会長が退任しても巨万の富は彼の懐の中。それがスイスの口座に移されて、社会的にどれほどバッシングされても、運河で悠々自適に過ごせる。

スーパー業界も大変らしい。コスパをよく見せたり、おいしそうに見せたり。が、そこにあるのは、消費者しか見ずして、早くもってこいと連呼する金儲けの亡者だけ。よく考えてほしい、旬や価格の乱高下を誰が招いているか。結局消費者を馬鹿にしているにもほどがある。

新聞紙を藁に置き換えながら考えた。よく見れば、もう出芽。

 

今日の一枚:昨日よりずっと川が大きくなったように見える。9時ころ、圃場についた。

 


初めて圃場にて

2015-09-23 22:08:20 | 徒然に想う

まっこと絶妙のタイミング。苗床を作り、ソニックと猩々赤を蒔き始めるとパラパラと。

玉ねぎ、まさにちょうどいい、種の蒔き時。この冬、作物はないが、来春以降にインパクトを出したくない。いつ蒔こう…。ここ数日から週間天気予報などで確認するも、雨の予報をするところもあれば、曇りだけの予報も見られる。種を蒔いた後灌水するにも、まだ水回りを整備できていない。山道担ぎ上げるのもなぁ。雨を待とう、待つしかない。

昨日予報を見れば、今日一時的に雨が降りそうになってにいた。これはチャンス、と意を決した。

越知に来てから、圃場に行くと、摘果と草刈りのどちらか。しかも地域のオンチャンたちに言わせれば水はけをきちんとしないと水浸しになってしまう。高畝を立てる時間もない。種まきも来年かと思っていた。

そう、願えば通じるものなのかもしれない。22時が過ぎた、外から雨の音がする。意外に持っているのかもしれない。

 

 

 

今日の一枚:結局コメットとスワンの種まきをする。左の新聞紙のところが玉ねぎ。左に蕪の二条植え。11時半過ぎ。

今日のもう一枚:玉ねぎを蒔き終えたとき、東を見れば…。10時半頃。


新たな”メ”

2015-09-22 22:48:43 | 徒然に想う

以前かいただろうか、植物の二次代謝生産物ってのが、結構楽しい。今の技術を持ってもどうして作られるのか分からないものがある、んだそうだ。解釈として、進化の過程である時期その物質が防御作用を持っていたが、今や環境の変化が起きて、使い物にならなくなっているにすぎないという。植物は記憶力を持っている。

細胞壁の構造には二種類あるんだそうだ。一次細胞壁と呼ばれるものは、生長中の細胞で形成される、どんな細胞にも現れる。二次細胞壁は生長が終わった後に形成され、構成や組成が特殊化する。葉や実などの様子によって、その意味が見えるだろう。この二次細胞壁は、特定の細胞壁に固有の細胞壁成分が”選択的に”輸送されるからなんだそうだ。それは細胞自身の極性や機能分化を反映させたものとも。まるで表現するという意識を持っている。

この川は空の色を、山の色を映す。でも、その川自身がその色を映すことが一番美しい。浅瀬では苔のような茶色味がかった色、それが深みに移っていくと、青竹のような、翡翠のような色に変わる。あぁ、しかもそれを見るところによって、まっこと違って見えてくる。

助け合うなどということもまた植物はしている。ミトコンドリアはそれ自身が遺伝子情報を固有に持つとも言う。それこそが共生の証明の一つとか。窒素固定菌が根にあるのもまた証拠。ヒトだけが能力を持っている、社会性を持つんじゃない。これまで自然のことをどう見てきたんだろう…。

 

今日の一枚:午前中の作業を終え、お昼を取りに家に帰る途中12時半頃、川を望む。

今日のもう一枚:10時50分頃。同じところから眺めても、同じことがない。見飽きない。

 


タイタニック、かい?

2015-09-20 20:41:36 | 徒然に想う

世の中、シルバーウイーク。気が付けば、他県車が多い。スーパーに行っても、市内や他県に出てた人たちが戻ってきているようで、若い世代が多く、どこか華やいでる。

午前中文旦の摘果にいそしむ。実は、棚田にある木々だから、怖い。いつ踏み抜くか分からず、怖くてたまらない。草が生い茂りどこまで行ったら踏み抜くか戦々恐々、足を進める。あのオンチャンに教わらなくちゃね。

町が紹介してくれた家の家主さんと会えた。素敵な初老の小母さん、関西圏で生活されている。話しを伺っていると、町の印象は小さいころの記憶だけのよう。今回の話で、わざわざ戻ってきていただけた。連休中、滞在されるという。いろいろ教えていただくことがあるに違いない。職員さんも、連休中だというのに同席してくれた、心強かった。調べとくことができた。また一歩進めたと安堵する。会った後で、数種類の野菜の種、有機石灰を買う。無謀かもしれないが、耕さずに直播にしようと思う。

頼む、仁淀の川面でタイタニックごっこはやめてくれないかな。もちろん仁淀の流れが開放感を産むからだろうが、静かな流れであって、それが本望じゃないかなぁ。えっ? そうなんだよ。そんな歓声を摘果しながら聞いていると、羨ましくなってしまうん、で、す、よ。ひがみっちゃ、ひがみです。

 

 

 

今日の一枚:10時半頃、ラフティングの船が二艘、そのサポートのカヌーが二艘流れてきた。

今日のもう一枚:10時頃、昨日と同じ場所から。


インドーリ

2015-09-19 20:11:21 | 徒然に想う

充実? 楽しくて仕方ない? この感覚、どう表現していいのかわからない。徐々に、圃場で作業を進めてる。この時のどこか満たされた感覚が、まっこと、いい。実にいい。これまで小川町、窪川で感じてきたものと、明らかに違う。

作業の柱は二本、文旦の摘果と棚田の草刈り。この冬の作は間に合わない。されど棚田の草を刈って土を見えるようにすれば、何とかなるだろう。おそらくテメエが食べるにはこと足らない。が、文旦はそうはいかぬ。意図的に管理されている作物。ほっとけば、それだけ木に負担がかかる。それでは、次に渡せなくなる。

摘果、想像以上に時間がかかる。まず、複数以上ついているものがあれば、一つに絞る。もったいないとは思っても、思い切って鋏を入れる。四万十市の先輩の圃場を伺ったとき、実一つに葉っぱが80枚と聞いた。それを参考にしながらだが、木と実をを見ていると訳がわからなくなる。結局何度も見返す、よけい時間がかかって…。

文旦の植わっているとこ、石垣が崩落、ザレ場の急斜面。何も手を施さなければ、これからも崩れ続ける。隣の畑のオンチャンが教えてくれた。竹を使えばいい、石の流れるだろう方向に逆らうように置く。その際、山道に階段を作るのと同じく、柵としてでいい。そのうち自然と石や土が底にせきどめられて流出を止める(このやり方、前いた会社のボランティア活動として参加した、五日市での山道保全活動で学べた)。

インドーリ、インドーリ。これはこないして食べると美味い云々。ん? インドーリってなに? オンチャン、笑ってた。違う、イ、ン、ド、ウ、リ。チャーテともいうがよ(ハヤトウリのこと)。かのオンチャン、摘果のポイント、管理のポイント(蔦に覆われないよう、実を少なくするよう。遅れているから早くな!)を教えてくださる頼りなる先達。これからずっと教わっていくんだろな。

《汗拭う 仁淀の川面に 秋のそら》

 

 

今日の一枚:圃場から、10時半頃、東を望む。


初仕事! ー U”で終わる一連

2015-09-16 21:59:31 | 徒然に想う

一昨日、昨日と荷物を移動させるだけ。今日、予報は朝から雨。ついに居ても立っても居られなくなり。とにかく、朝のNHK連ドラを見て、8時半過ぎ、車を圃場に向ける。

何度か来て分かっている、圃場に上がる道、蔦だか蔓性の植物にかなり浸食されている、はず。雨で道が滑る。川沿いの町道に車を止め、圃場への道を歩いて登り始める。

? きれい。

やがて、お隣さんとの分岐にきて合点。そこまでは、言うまでもありません、手が入っている。そこからが、庵主か…、だな。普通なら稲刈りに使う鋸歯の鎌を、シャ、キン! 汗が噴き出す。

一時間も作業してると、下から車の上がってくる音。お隣さんかと思えば、刈払機を持ってきてくれた農機具屋さん。一昨日電話して、昨日受け取る予定が、今日に。しかも、掛けで買えた、44,000円なり。これはありがたい。支払いは来月。

畑の主のオンチャンの紹介があってからだろう。どこの馬の骨ともつかぬ奴に、掛けなんだから。これ、意外に重要、かも。地域で持ちつ持たれつの仕事がある、そのネットワークを無視してはならない、ということだろう。

「御無沙汰です」なんて書き出しのメールを受取る。バ~カ、といいながらも顔が、ククッ、綻んでしまう。人と人の機微、か。受けられているだけで幸せ。が、いったいいつになったらお返しができるんだろう。

 

 

今日の一枚:圃場へと上がる。微かに、川がヒスイ色に流れてるのがお分かりになっていただけるだろう。


着いた!

2015-09-14 17:35:38 | 徒然に想う

ついに川の畔の町、越知町に荷を解きました。これから3ヶ月ほど生活しながら、畑を整備し、紹介された空き家の契約・メンテなどをしていく予定です。まだまだ、完全なるスタートではありません。が、ここまでこれたのがうれしい。

これまで場所探しに使ってきた道を通って、町に入りました。崩落したところの工事が終わったり、稲穂が金色になり始めたり、6か月の長さを感じます。気が急いていたのか、遅い車があると、イカンと思いながら「早くしてくれー」と独り言、アクセルを踏みがちでした。

入居の手続きをしているとき、合わせて刈払機の購入も片付けることができました。想像以上に早く手に入りそうです。こうやって、助けていただきながら進んでいくんだと思います。文旦? 早く摘果します!

おかしなこと、言います。荒い運転をしたわけでもないし、力がいる作業をしたわけでもありません。ですが、どういうわけかどっと疲れが襲ってきてます。…嫌な感じがしません。頭の芯からズ~ンとした眠気のようなものを感じます。「母なる土地」に帰ってきたから、気が緩んだのでしょうか。これから数日、荷物運びのため窪川を往復しなければなりません。早めに夕飯にして、これからに備えることにしましょう。

 

 

 

今日の一枚:お試し住宅の一角、玄関を見ています。17時過ぎ。