二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

当たり前

2014-01-31 20:25:56 | 徒然に想う
「かぎろい」って言葉を聞いた。朝の明けゆく様を指している、とか。東雲のように、夜明け前に茜色にそまる空を意味したりするわけではない。東の空白み始め、夜が明ける位までの長い時間をカバーしてる。特別な朝の光景として映像付きで「かぎろい」が紹介されていたんだが…。いつもの光景、だよな。

畑の傍にある梅はまだま。電車からはチラホラ咲き出したのを目にする。この頃の午前中の陽の光は優しい。風が、北とも東ともつかず、強いから、体感温度を狂わすが、その優しさは既に冬と違う。躍動、喜びなんてのすら感じる。

《木々萌やす 立春間近の 陽の光》


昔から当たり前のこと…。当たり前が特別に、当たり前が大袈裟に、なって感じたり見えたり表現される。当たり前が当たり前と捉えられない。…そういうこと、だよなぁ。ちょっと取り戻せだしたのだろ…。






今日の一枚:神社下の公園から高架線を見上げて、6時10分頃。

蕪村の一輪

2014-01-30 13:41:29 | 徒然に想う
ノボさんの『俳諧大要』を読み終えた。やはり、難しいことが多く、頭に残ったことが少ない。が、理路整然とし、例も比較的あって、読んでいて楽しいものだった。少ない中、助詞「てには」で五七五の切るのは避けた方がよいことは肝に命じた。

『俳人蕪村』というのも収録されていて、これまたいろんな角度から分析、全く科学的。数多く句が分類整理紹介されている。この人、野球で登場したりもする。まったくの文人だと思っていたが、一体なにものなんだろう。

前々日、前日と吹いた風は北からじゃなかった。東よりの風。花東風には早すぎだが、梅の芽の先は広がった。畑に向かう途中ではヒバリが空高く舞いさえずって…。朝起きると、目がゴロゴロ。花粉が間違いなく迫ってきた。

《草木の 東風吹きしかと 薄目開け》


これはいけない。偉人にすっきりしてもらおう。先ほどの『俳人蕪村』に文法が蕪村ならではの例として出て来た一句。

二本の梅に遅速を愛すかな

特有だという点がよく分からないが、印象的で記憶に残る。梅の花だって様々、個々の時間で開いてゆく。その違いを感じ眺める。その中の一輪に自らを見いだし、愛おしく思ってるんじゃないだろうか。





今日の一枚:神社の展望台から、6時半頃。

饂飩

2014-01-29 09:48:24 | 徒然に想う
畑に行こうとしたら、東武東上線で事故。映像で見ると車がペシャンコ。幸いケガ人はでてないそうだが、復旧の目途がたっていない。迂回を調べると、いつもの倍かかる…。

温床の壁、昨日補強を始めた。意外に、藁締まるもの。完成のことをアップしたときには、パンパンだったのが、緩んでしまった。なので、そこに更に藁を押し込めたい。化石化貝殻を撒いて軽く畝っていたら、昨日は半分しか出来なかった。それを終わらそうと目論んでいるのだが…。

様子見。

明日は天気が余りよくなさそう。そうだ、明日のお昼用にウドンを打とう。





今日の一枚:南東方向の空を見て、ふいてしまった。近い、近過ぎる。月と金星。腕を組んでいるよう…。神社の展望台、6時10分頃。

火土月金

2014-01-28 09:53:05 | 徒然に想う
ゴミの収集とかではなくて、南から東の空にかけてに並んだ惑星たち。視野の金星と火星の離れ具合を角度で90とすると、30、60の位置に月、土星。しかもそれらがほぼ一直線上に並ぶ。金星に時計の中心を合わせ、6時の方向を地平線に垂直にすると、二時の方向に。地球から全くバラバラの距離なのに、狭い範囲に幾何学的な美しさ。五時半過ぎのこと。

そんな、揺らぎ、曖昧、不確かな世界なのに、人工的な天空のショーを見上げながらカワセミの川の辺を進む。

図太く「おはようございます」、間髪入れず、少し甲高い「おはようございます」の二重奏。最近よく会う親子。いつもお父さん、息子、お姉ちゃんの順、縦一列に、並んでいる。五時半過ぎのこと。

よく子どもたち、そんな時間に起き、お父さんに付き合ってる…。いい家族なんだろと羨ましく思いながら、足を早める。

神社の展望台、分かっているのに…。もう少し早く家を出れば、そこから、惑星の直列が見える。まだ日の出まで3、40分あるが、星々には十分に明るい。金星と月だけは確認出来た。





今日の一枚:6時15分頃、神社の展望台にて。


数日前、北風が強かった。散歩から家に着く頃。

《凍つる風 少女の襟元 たわむれる》

遥かなる地の空

2014-01-26 20:11:13 | 徒然に想う
月と土星がランデブー。虎視眈々とそれを金星が狙う。天上の喧騒に比べ、地上は風もなく静か。散歩士もいない。一人自らの足音を聞きながら、静かに白みゆく空を眺める。

タスマニアの、あの村の空はどうなっているかなぁ。





今日の一枚:写真は月と金星になってしまった。点々としているのはJRの高架線の灯り。神社の展望台から、6時少し前。

推敲の時

2014-01-24 19:00:24 | 徒然に想う

庵主ごときが推敲を重ねたところでどうにかなるものじゃない。であるけれども、昨日の 《ヴィーナスと 寒気を抱き 鐘一つ》 が引っかかる。言葉遊びに過ぎないねと言われようが、どうせもとから言葉遊び。恥をかなぐり捨てて、それを使ってちょっと推敲してみた。

どこが引っかかるか。一つ目は「ヴィーナス」。あの時、金星が明けてゆく空に抵抗するかのように輝き、なぜかそこに艶めかしさを感じていた。古文などにある恋の話、逢瀬の別れ際の女性の目とでもいうのだろうか…。そこに「金星」とすると、科学じゃあるまいし、色気もそっけもない。女神や女性らしいものはないかと、日本語では思い浮かばず、「ヴィーナス」を単純に選んだのだった。ところが、そこが問題で、あの艶めかしさがヴィーナスの健康すぎる姿と合致しやしない。ここはやはり「ヴィーナス」じゃない方がいい。二つ目は「寒気を抱き」。これも「ヴィーナス」のように、どこか色気がない。放射冷却の朝だから、たとえば布団や毛布か何かに包まれ寄り添っている二人。「二人で何かを抱く」というより、「二人で何かに包まれている」なんて方が色っぽいくないだろうか。

金星の和名を調べると、中国からの伝来らしいが『太白』と出てきた。太白? 仙台に太白山というのがある。形が円錐形でとても目立つ。その昔船乗りたちはその山を目標に仙台に向かったという。目標になるもの、あの金星の輝きは、それに間違いない。他にと探すと、日本書紀に天津甕星(あまつみかぼし)、別名香香背男(かがせお)。枕草子に、宵の明星を「夕星(ゆうづつ / ゆうつづ)」と呼んでいて、他の星などと一緒に「すこしをかし」と賞している(254段)。

西洋ではその明けの明星の何にも勝る輝きを美と愛の女神アプロディ―テにたとえ、ローマ名「ヴィーナス」。が、どう探しても、東洋での別名で美とか愛とか、色っぽいのがみあたらない。そこで、こうしてみた。

《明け星と 寒気に包まれ 鐘一つ》

いかがなもんだろう。6時の鐘が鳴り始め、今日の逢瀬も終りなのねとの呟きが聞こえて、…こないか。そんな俗っぽい安っぽいもんなんて残りようがない、な。

 

 

今日の一枚:まだ白んでも来ない5時50分ころ、飛行機が昇る太陽に銀色に輝き、流れ星のよう。一時間後、6時40分頃、やはり飛行機が。今度は巨大な彗星? 朝焼けに染まってる。もしかしたら、アイソン彗星もこんなに見えたんだろうか。公民館の近くにて。


暖かさと寒さ

2014-01-23 17:54:17 | 徒然に想う
先日の木星に続き、今朝、月は火星とランデブー。そばにスピカも輝き、なかなか賑やか。東南東の空低く金星が存在感たっぷり。

《ヴィーナスと 寒気を抱き 鐘一つ》

今日こそ、温床の枠だけでも完成までもっていかなくては…。放射冷却の寒さもだいぶ馴れた。


お昼の有線放送が流れて温床の枠、完成。昼寝後側壁を押し込んだら時間切れ。残すところは、側壁の調整・整形。はみ出しているのを押し込め直し、高さを揃える。で、いよいよ落ち葉、木っ端、オカラなどをミルフィ-ユのように重ねて踏み固める。水をまいて、これを繰り返す。そして、発酵し温度が出たら、最終的な完成。まだまだ先はある。そうそう、枠の内側に入って作業してると、なんともいえない気持ちよさ。

…ダメだ。まとまりがつかない。作業後の心地よい疲労感に暖かい電車のシートで、眠気が襲ってくる…。





今日の一枚:カワセミの川の土手にて、6時10分頃。金星を狙う。
今日の温床の様子。

味噌を作るぞ! ― 仕込み

2014-01-22 17:50:59 | 徒然に想う

上手く仕上がりますように、と神社で手を合わせる。明けの星、金星にもよろしくね、と。信心深いわけでないが、素人ながら仕込みとなるとどこか違う。神頼みというか何というか。

気付いた点などなど

  • 一昼夜水に浸したのは正解、だったかもしれない。2時間半ほどで煮上げることができた。実際、2時間ほどで煮上がり具合を確かめると、もう大丈夫なものがあった。だた、まだ固いかと思われるのがあったので、さらに30分追加。
  • 煮るのに使用した鍋、直径40センチ、高さ20センチ位。煮上がりに斑ができやすいのだろうか…。直径が狭く、より高いのがいいかもしれない?
  • 硬さを見る方法。マルカワみそのページで見つけた。台秤を使うのだそうだ。大豆一粒を台に乗せ、指で押す。400~600gの目盛りで潰れ出したら、OKなのだそうだ。「指先で軽くつぶれるくらいまで」という文学的な表現でなく、分かりやすい。この方法、さらにいい点があって、麹と大豆を混ぜる際の硬さの調整がいらない。自然と「小指がすっと入る」位に仕上げられるんだという。
  • ポテトマッシャーで、十分潰せた。粒が残ったりして、いいかもしれない。
  • ゆで汁、全量捨てずにおいた。スープにするか、味噌汁に使うか。それだけに塩を入れるだけで十分美味い。
  • 硬さの調整にゆで汁を使うか使わないか。生協のサイトや他の所でも種汁として使っている。一方、マルカワみそのサイトでは使うなと書いてあった。今回、台秤を使って硬さを見たので、多少固めかとも思ったが、種汁は入れなかった。
  • 重石、結局、塩1キロを使う。一キロ99円だったので。
  • 消毒用のアルコールは米焼酎を選択。癖ないので、大豆のおいしさが出るのではないかと期待して。

途中何度も硬さを見るためにつまみ食い。なんと美味しかったことか。これで失敗したら、えらいこと。重石をし、蓋を閉じ、使った道具を片付けて、今年の仕込みも無事終わったのでした。

 

 

今日の一枚:昨日と同じような絵になってしまった。金星が写せている。6時10分頃、神社の展望台にて。

8時45分、いよいよ大豆をゆでる。10時40分頃。つまみ食い、いや固さを見る。なかなかの状況。11時、煮上がる。ポテトマッシャーでつぶし出す。11時半ころ、潰し終えた。塩切り、11時半頃。一生懸命冷ます。いよいよ塩切り麹を投入。11時50分頃。12時過ぎ、味噌瓶にラップで蓋をして後片付けを済ませ、今年の仕込みが完成。


味噌を作るぞ!

2014-01-21 10:55:12 | 徒然に想う

去年、仲間に入れていただいて、初めて挑戦。ダイズを茹でて、潰して、塩きりした米麹と混ぜ、天地返しをしてきた。夏ごろから酒の肴にしたりして楽しんできたが、秋ころから田舎味噌っぽく仕上がった、これがなかなかいい。毎日味噌汁にして飲んで飽きない。これで味を占めてしまった。じゃ、今年はどうしよう。

準備しだすと、まず甕の大きさがわからない。で、たどり着いたのが、生協の『「手作りみそ」のレシピ』のページ。ダイズ1キロで仕込むなら5.4Lのものを用意すればいいとある。さらに、どのように茹で上がったダイズを潰すのがいいかまで、一長一短を経験談を踏まえ掲載されている。解りやすい。で、基本、これに準じることにした。その手順中で、今日は、ダイズを洗い水に漬けるところまで。

  • 水に漬けておく時間は? 一晩とあって、約12時間とある。これがよく解らない。というのは、先日ダイズをいただいたので煮た。その際、丸一日浸しておいたのだが、少量とはいえ煮上がるのに、短い時間ですんだ。1キロのダイズになれば、また時間が異なるだろうが、長いほうがいいのではないか、と思える。検索してみると、お味噌屋さん(越前有機味噌蔵 マルカワみそ)のページに18時間というのが出てきた。しかも、時間をかけて水につけておきましょうとある。で、一昼夜を採用、やってみる。
  • 重石の重さは? 塩袋を使えとあるが、800gもの塩がいる。去年は中蓋をして2.5キロのものを置いた。去年用意していただいたダイズが2キロ(出来上がりが8キロくらい)。今年は1キロ。去年のものでは重過ぎるだろう。塩も800gも使いたくない。すると先ほどのWebに出来上がりのみその量の2~3割と出てきた。1キロでいい。

明日までに塩を430g用意すること。おっと、中蓋と重石。これは去年の体験からすぐでなくともいい、か。あとは、消毒用のアルコール。実は去年紅芋の焼酎を使た。ダイズの風味と喧嘩しないかとも思ったが、たまたま家にあったので、深く考えもせず使ってしまった過ぎない。が、これがまた風味をつけてくれているようで、気にってしまった。今年も焼酎を使うことに変わりないが、紅芋の焼酎は美味しくて、つい飲んでしまう。何回も買わねばならず、迷うところ。芋焼酎にするか、麦にするか、米にするか…。明日の作業後、報告しましょう。

ダイズ:小川町の有機栽培のもの水に浸している。徐々に大きくなっていくのが解る。3号の大きさの味噌甕、インターネットで購入。 

 

今日の一枚:6時15分ころ、神社の展望台から、北東方向。日の出に時間が時事に早くなってきた。

 


ちょっと…

2014-01-20 18:50:28 | 徒然に想う
もう、大寒だ。『暦便覧』では「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と説明。実際は1月26日あたりから2月4日あたりまでが最も寒いそうだ。初めて聞いたが、こんな風習があるらしい。今朝の水は1年間腐らないとされており容器などにいれ納戸に保管する。何のためか…、家に着いたら、ちょっと調べよう。

温床の枠造り、第三日。足りなかった材料を揃え、一番下の横木を据える。残すは真ん中の段の枠木。それと底上げ。水平の土地に組んだわけでなく、一番下の枠木の下に空間が出来てしまった。そのままでは、藁で側壁を作る際に抜けてしまう。篠を使う手もある…。ちょっと考えよう。

時はどんどん進んでゆく。ちょっと待ってくれないかなぁ…。





今日の一枚:6時15分頃、神社の展望台。
今日の終わりの温床。