二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

不安

2011-02-20 14:06:34 | 徒然に想う

久しぶりにバスに乗って20分ほどの繁華街に買い物に出た。待ち時間の二時間余り、街中をプラプラ。デパートの地下の生鮮食料品売り場では、東北のある町がコーナーを出して野菜を売っている。顔写真入りのパッケージで。隣では、各地の有機農家さんの野菜が山積みになっている。安全安心の文字が飛び交う。しかし、不思議なことに手にはするが、かごに入れない。農協を通ったきれいな野菜を手にするだけ。安い?

本屋にも行った。ものすごい情報量。同じテーマを何人もが書き考えを主張しあう。写真のフレーミングはこうする方がいい。田舎暮らしの場所はこのエリアが安くて便利。今週の売り上げNo1は…。xx賞受賞作「XXXXXX」の次は…。ただ気のせいか、買ってる人がいるように見えない。いないわけじゃないんだが…。何十分かいて、お目当ての物を一通りみるとプイっと帰っていくか、待ち合わせや庵主のような時間つぶし。どれが必要なのか選べない?

この花たちは自分に揺らぐことなく、勇敢に自分の生き方を貫いている。ただ、大気のさざ波・風に揺らぐだけ。そうだ、凜として見える。

そんな街中にいて、真綿で絞められるようにゆっくりと不安感にとらわれてきた。売る側の理屈、買う側の理屈が見え隠れする中で、結局、売る方も買う方も情報に振り回されている。無表情にさせられたヒツジの大群の一頭のよう。もちろん、いい悪いじゃない。そんな基準からしてみれば、自分の選択しようとしていることは、非現実的なのだろうか。非常識的な発想なんだろうか。このまま、群れの中にいた方が、風に揺れるよりも温くていいかもしれない…。

 

 

 

今日の一枚:寒桜と枝垂れの紅梅に白梅。壁の向こうから白梅のほのかな香りが漂う、曇り空の寒くない朝。