eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

8回目の八丈富士登山

2009-01-25 22:15:44 | 島の生活
町長選挙の投票へ行って、午後八丈富士に登りました。

おだやかな青い空に白い雲がいくつか浮かんでいます。うぐいすの声が一羽。耳をすますと、わずかに聞こえるのは、かすかな潮騒だけ。枯れたススキや枯れたアザミ。わずかに、木々に若芽もみえます。静かな山中です。

自然の中に身をおくと、「谷の声も、谷の色も、山の色も、山の声も、すべてが真理を惜しみなく現している。自己が名誉や利益を惜しまなければ、谷や山もまた、真理を説くことを惜しみはしないだろう。」(『正法眼蔵』)という道元のことばが聞こえてきます。

自然の一部である自分とその自然を身近に感じます。

すれちがった登山客は1組だけでした。

くだりは、のぼりの半分の時間です。八丈太鼓の音が遠く聞こえました。

標高800メートルあまりの八丈富士の登山。10回をこえれば、30回が目標になります。


水の未来

2009-01-25 00:11:07 | 島の生活
先日上海で買った『リーダーズ・ダイジェスト』(英語版)の表紙は、水滴の写真でした。「アジアでは水の1滴まで数えている」という水危機の特集です。

きょう、テレビでは、日本であがり続けている水道料金の特集が報道されていました。

先日、民主党政権が成立したときの大臣就任がうわさされているある人にあったら、石油資源の枯渇や環境問題、人口減少、食料自給などとならんで、今後は世界的な水危機に対する戦略的な政策が必要だといっていました。

ところで、イギリスのジャーナリスト、フレッド・ピアスが丹念な現地調査で書き上げた『水の未来』(日経BP、2008年7月28日、2300円+税)は、衝撃的な本です。

石油枯渇よりももっと水問題が人類にとってさしせまった危機であることがよくわかります。背景には、気候変動と人類の水の大量使用があります。水の大量消費をもたらしている主な要因は、最近の世界の急速な人口増加と食料生産方法の変化です。

その結果、世界の耕地のすくなくとも3分の1は、土地よりも水が食料生産を抑制する要因となっている。この一世代の間に食糧生産は倍になったが、そのために消費される水は3倍になったという。

こうしたなかで、世界の大河がつぎつぎに消えている!

あの黄河も。黄河は、1972年、はじめて海までとどかなくなった。1997年には、海から780キロ上流で先細りになって砂に消えた。飲み水や農業用水を黄河にたよっている人は5億人をこえるという。黄河の水量は、1990年代以降、おそらく地球温暖化の影響で4分の1も減っており、上流で使い果たされている。中国の農業は、深刻化しつつある水不足におびやかされています。

水不足で農業がおびやかされているのは、インドでも、アメリカでも、そして世界中で。海までとどかなくなった大河が無数にあり、地下水が枯渇し始め、みずうみが消えいている。灌漑工事やダムが水不足に拍車をかけているのは皮肉な話だ。

食料を輸入する日本は、その食糧を生産するための水も輸入している。その輸入食料を国内で生産するとすれば、現在日本がつかっている農業用水をこえる水が必要になる。いまの、倍以上の農業用水を確保することなどできないから、ある程度は輸入にたよればよいということになるのだろうか。

しかし、いまおきている世界の水危機は、世界の穀倉地帯をおびやかせており、大規模な食糧輸入がそもそも不可能になるかもしれないという危機です。

リーダーズダイジェストによれば、オーストラリアの大都市の水危機は、たった10年できわめて深刻になっています。住民の生活用水の使用量は3割ほど減らされている。きびしい使用制限がある。気候変動が原因だという。

日本は、水がゆたかとは言い切れない。食料輸入にたよっているのだから。自給するだけの農業用水の確保はむずかしい。さらに、気候変動の不安もあります。

コスト上、海水から飲料水をつくれても、農業用水はつくれない。

これからの時代、自然の水を大切にすることは、世界のどこにおいても最優先課題です。  子孫のためにも!