The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2004 ジュブレイ・シャンベルタン オストレア ジャン・エ・ジャン・ルイ・トラペ

2017-03-09 23:18:33 | ワイン
昨晩『Gラスト』さんでこのワインを開けた。
というのも、先日ここの造り手のアルザスを飲む機会があって、そのアルザスがあまりにも美味しく、久しぶりに本家本元を飲みたくなったというわけだ。
ものの本によれば、ちなみにアルザスはジャン・ルイの奥方の実家との事だ。



で、たまたまタケちゃんのセットに入っていた04’オストレアを見て、飲みたさに更に拍車がかかったという流れなのだ。
1996年にはビオディナミに完全移行し、化学肥料、除草剤を一切使わず、もちろんそれのエコセールを取得している。
醸造は端正込めて造られた葡萄の実を、その実のポテンシャルに従って決して無理はしない正攻法とのことだ。



そして出来たワインのこの精緻なしなやかさ、優しさ、香りの高さはオドロキを禁じえないのだ。
果実はやや酸度は抑え気味であり、その分底味には地味があふれている。
香りには充分な御出汁感とミネラル、そしてシナモン、トリュフ、焙煎珈琲に乾燥ハーヴとくる。
そしてそのアロマにはセミドライなプラムと干した柿を感じるのはワタクシだけだろうか?
思うにナチュールと言わずして、ものはナチュールなのだ。
その日は、改めてブルゴーニュの底力に感じ入った夜となった。
凄すぎる・・・

2009 シャンテYA ますかっとベリーA Y3キューヴ ダイヤモンド醸造

2017-03-08 22:55:55 | ワイン
なんやかんや言いながらも、さてニッポンワインの中でマスカットベリーAの世界標準は何か?と、問われれば、四の五の言わずにこのワインだ!と言うだろう。
この日は我が家に岩手のワイン生産者が集合して、いろいろワインを飲んだ後で、数人残ってさてさてじゃあ何か開けるかとなって、このワインを開けた。
そりゃ~09’だもの、不味いはずはないわけで、普段ブルピノ・エクサレントを飲みつけている御仁も、これはエエで!と言ってくれた。
それだけ見事なまでのマスカット・ベリーAだったのだ!



何が凄いかって、ピノやカベルネのように、その熟成感やスケール感ではなくて、この品種の持つまろ味?果実のやさしさ、そして極限まで抽出した旨みがそうさせるのだ。
いや~美味しかった~、久しぶり♪
このヴィンテージのこれって、もう少し押さえるべきだったかも。
でもこの状態で飲めたことで、まずは由としよう!
また一つ奇跡のニッポンワインを見つけてしまった。

2003 カーサ・ダラ・ヴァレ カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー

2017-03-02 23:04:26 | ワイン
『日本のカベルネ・ソーヴィニヨンを飲む!』の企画で、ニッポンワインの最後にこのワインを出した。
かつて『MAYA』で名を馳せた、カリフォルニアのカルトワインの代名詞を覚えているだろうか?
それが『ダラ・ヴァレ』なのだ。
そこの『ピエトロ・ロッシ』を生産していた畑に植え替えられた、若いカベルネから造られるセカンドワインが表題のワインということだ。
さすれば、ダラ・ヴァレのセカンドのセカンドと言うことになるけれど、この感じ、迫り方でむしろオーケー!
いわゆるパワーもほどほどに、飲み口よく、味わいは低アルコールで、総体的にはエレガント。
今飲んで美味しく、まだまだ高原部は続くという様相なのだ。



ブラインドは8名参加で、3名がカリフォルニアとご明察。
さすがにヴォリューム感は隠しようも無かったのだけれど、それにしても受け入れることの出来るカリカベルネだったと思う。
加えて2003年というヴィンテージ、14年の熟成期間でボルドーの複雑性には流石に追いつかないが、こなれ具合に一票!
その夜会は、ひた走る高原部の見事なカリカベルネを堪能できた夜でもあった。

2014 カベルネ・ソーヴィニヨン プライヴェート・リザーヴ 城戸ワイナリー

2017-03-02 18:56:09 | ワイン
長野県は桔梗が原にある『城戸ワイナリー』。
説明するまでもなく日本のメルロの聖地ではあるが、今回『日本のカベルネソーヴィニヨンを飲む!』という企画で、ここと『ヴォータノ・ワイン』さんを取上げさせてもらった。
ワタクシがここのカベルネ・ソーヴィニヨンを初めて飲んだのが2010年物だった。
今回もニッポンワインの中では、際立つ緻密さと品のある香気を見せつけ、参加9名中過半数がこのワインを第1位に選んだ。



敢えて10年物と比べてみると、樽によるロースト感に落ち着きを感じ、そのニュアンスは10年物よりも良く馴染んでいたように思えた。
加えて果実は中庸で軽やかだが、タンニンは適度に溶けており、そこに滋味や奥行きを感じるエキトラクトを存分に楽しめるのだ。
参加者が集合と同時にセラー出し、デキャンター30分前に抜栓を施しスタンバイをする。
そうして頃合を見計らってデキャンタージュし飲んでもらった。
もちろん、5年の待ちでより飲み頃を迎える事は間違いなし。
てことは、ここの古いヴィンテージを隠している人とお友達になるのが肝要。
まあそのような奇特な御仁がこの盛岡にいれば、の話だが・・・