(2018.04.01訪問)
中宮寺を辞して次は吉田寺に向かいます。法隆寺の工事中の中門へ一言ごアイサツをしてそのまま松の参道を25号線へ。
相変わらず25号線はクルマで一杯、皆さんどこへ行くんでしょうネ。西へ走り龍田神社の信号を左折、ものの10分余りで吉田寺の
駐車場に到着です。このお寺吉田寺と云うより「ぽっくり寺」と云った方がとおりがいいでしょう。ココの本尊阿弥陀さんは腰下の
病に功徳があり、年輩の方々の信仰を集めていると聞きます。今のところボクは問題ありませんが、しかしなんと云っても歳が歳で
すので、阿弥陀さんとジックリお会いするつもりでやって参りました。
▼オシャレな参道ですネ。
[ 吉田寺 ]
●山号 清水山(しみずさん)
●寺号 吉田寺 (きちでんじ) 愛称 ぽっくり寺
●開基 伝恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)
●開創 伝永延元年 (987年)
●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
●本尊 阿弥陀如来坐像
▲拝観料 300円 朱印300円 駐車場 無料
▲時間 9:00~16:00
▲奈良県生駒郡斑鳩町小吉田1-1-23 Tel.0745-74-2651
▲http://kichidenji.com/
▲JR大和路線 大和路快速乗車「王寺駅」下車タクシー約15分
JR関西本線「法隆寺駅」または「王寺駅」下車タクシー約15分
▼門前の桜と椿が迎えてくれました。
吉田寺縁起 (吉田寺HPから抄出)
吉田寺の創建は古く、天智天皇の勅願によると伝えられ、本堂西側には妹君、間人内親王の御陵と伝えられる清水の古墳がある。
その後平安時代末期の永延元年(987年)に恵心僧都源信が開基された。浄土教の先駆者として知られる恵心僧都源信はお念仏の御
教えを早くから世に広められ、その著書の「往生要集」では、お念仏による衆生救済の功徳を理論付けられた。浄土宗の法然上人や
浄土真宗の親鸞上人にも多大な影響を与えられた。
▼簡素な山門には山号清水山の扁額が。
▼短い参道を行きますとスグ境内、左本堂と右多宝塔です。
▼本堂です。本尊阿弥陀如来坐像。桁裄5間、梁間5間、入母屋造、本瓦葺、1間向拝付。安政6年 (1859年) 再建。
▼お寺の春今盛りなり。
▼本堂前面。中央1間は折り戸付障子戸、左右2間づつは格子蔀戸。
▼本堂扁額。山号でもなし寺号でもなし、さてなんと読むのだろう。
▼本堂外陣から内陣須弥壇の様子。中央奥黄金に輝くのが本尊阿弥陀さん。
▼端正を絵に描いたような本尊阿弥陀如来坐像(重文)。奈良県下最大の阿弥陀像、像高226cm。
開基源信僧都が境内栗の樹から彫ったとの伝承があるが仏師は不詳。実際は平安後期の作。
▼本堂。
▼鐘楼。木製袴腰、切妻造、本瓦葺、安政3年 (1774年) 建立。鴟尾に注目、唐招提寺式鴟尾が乗っかってます。
▼鐘楼扁額。ミョウなんとかロウ、このお寺の扁額は難しい。
▼鐘楼袴の下に鬼瓦。
▼多宝塔 (重文)。本尊大日如来像。方3間、重層、本瓦葺、塔高約12m。寛正4年 (1463年) 建立。
▼上層の組み物。
▼大きさにもほどがあるスズメ蜂の巣。選りに選ってなんでこんなところに。
重要文化財保護の観点から取らないようにという町からのお達しらしいですヨ。
▼多宝塔相輪。
▼さくらばな 散ってドコ曳く 花筏。
▼偉丈夫僧侶が書いてくれた優しいご朱印です。
本堂奥に端坐する本尊阿弥陀如来坐像は小さな境内全体を光り輝かせています。およそ800年前の作とはとても思えない美しく端正
な像形は如来仏のスタンダードたる資格を持つに相応しい丈六像です。正確な造像年代も仏師名も不詳のこの阿弥陀さん、吉田寺と
云う小さなお寺で営々と残し伝えてきた寺方の努力は並大抵ではなかったでしょう。吉田寺を隠れ寺とは申しませんが、こんな小さ
なお寺でこんな宝物が、奈良のお寺の奥深さを改めて感じた吉田寺でした。
吉田寺オシマイ。
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