土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

桂林寺、美しい十一面さんに逢えますヨ。

2019年07月14日 | 京都の古寺巡り





(2019.07.06訪問)

先の圓隆寺とごくご近所に曹洞宗のお寺桂林寺があります。このお寺には本尊阿弥陀さんの他に、現代の大仏師松本明慶さん作の、
この上なく美しい観音さんがおられると聞き、早速訪ねることに。百聞は一見に如かずの言葉通り、現代仏師の力量を間近に見る
ことが出来ますよ。




            ▼貫禄の三段積寺号石標が山門前に。







            [ 桂林寺 ]
            ●山号 天香山(てんこうざん)
            ●寺号 桂林寺(けいりんじ)
            ●宗派 曹洞宗 (そうとうしゅう) 中本山
            ●開基 竺翁雄仙 (ちくおうゆうせん)
            ●開創 応永8年 (1401年)
            ●再興 皇慶上人 長徳年間
            ●本尊 阿弥陀如来立像
            ▲京都府京都府舞鶴市紺屋69  0773-75-0168
            ▲拝観 境内自由
            ▲舞鶴若狭自動車道舞鶴西ICから約15分
             JR西舞鶴駅から徒歩約10分





▼山門。寺号木札が架かってないのも珍しいお寺です。







桂林寺縁起
欽明天皇26年 (565年) 勅願により薬師寺として開かれたのがはじまり、応永8年 (1401年) 竺翁雄仙が曹洞宗に改宗。
1451年(宝徳3年)、当時の佐武ケ嶽城主坂根修理亮が父親の桂林院の菩提を弔うために堂宇を増築、寺領30石を寄進し寺号を「桂
林寺」に改称.。1600年(慶長5年)、関ヶ原の戦いで6世大渓は細川幽斎を支援、その功績に対し細川家より阿弥陀像と絹本著色仏
涅槃図、梵鐘が寄進される。江戸時代、歴代藩主から庇護され寺運が隆盛、末寺30余寺を擁する曹洞宗中本山として大きな影響力
を持つようになった。





▼仁王門。初層左右奥に仁王さんがお立ちですが、撮影失敗! 重層、3間1戸、入母屋造。本瓦葺。享保2年 (1717年) 建立。







▼仁王門扁額。全く読めません。







▼石段の先に竜宮門式鐘楼門。







▼上層に梵鐘が吊られているようです。







▼鐘楼門扁額。この文字も読めません、情けない!







▼鐘楼門から正面に本堂。







▼本堂。

 





▼本堂扁額。悪しき例によりこれまた読めません。

 





▼本堂内陣扁額。アホらしいほど読めません。







▼これでもかの荘厳が目を引きます。







▼須弥壇奥に本尊がお立ちです。







▼本尊阿弥陀如来立像。光背一体の真新しい本尊のようです。        













▼阿弥陀さんのお顔。







            ▼脇殿の十一面観音立像。これこそ観音浄土の観音さん、この上なく美しい姿で
             お立ちです。像高約3m、木造、淡彩色、仏師は京都大仏師の松本明慶さん。
             2014年10月5日開眼法要。







▼十一面さんのお顔。







            ▼内陣前に陶器製の狛獅子。右のは左前足で子獅子を踏みつけ、







            ▼左のは右前足で鞠を踏んでいるんでしょうか。







▼選仏場。座禅道場、桁行7間、梁間6間、入母屋造、桟瓦葺。坐禅会が開かれています。(毎月8日 午前5時30分~午前7時00分)







▼選仏場扁額。







▼宝蔵。







▼境内の一角に天光観音菩薩坐像 (准程観音菩薩坐像)
 見事というほか言葉が出ない石仏。ようもまあこれだけ細かい彫りが出来るもんだ! 優しいお顔でしょう。     













▼本坊。こちらで御朱印をいただきます。







▼本坊前のお庭。







▼クレマチス。かな?







▼桂林寺遠景。舞鶴市内に見えますか。

 





▼御朱印です。






ご住職にお寺パンフをお願いすると、「当寺は拝観寺院ではないので作っていません」が話の発端、気の毒に思われたんでしょうか、
方丈でしばらくお話し、茶菓子接待まで受け、こちらが恐縮した訪問でした。読めなかった扁額の読、聞くのを忘れたのは後の祭り!
天香山桂林寺、これにてオシマイ!