![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/03/3f27db75499bbcb6cbc750e5e56eb035.jpg)
(2019.02.02訪問)
極楽密寺から真宗本願寺派の南大阪の拠点とも云える貝塚御坊、願泉寺を訪ねます。悪名高きR26を約10キロ北上スグです。
願泉寺は平成16年から23年まで7年がかりで平成大修復工事が行われたそうで、意外だったのはその境内、通常真宗寺院は広い境
内に多くの伽藍が軒を並べているイメージなんですが、ここの主要伽藍は本堂一つ、結構な大きさなんですが、拠点寺院としては少
しばかリ寂しい印象。この日はまったくの無人で、本堂も閉ざされたまま、残念ながら真宗寺院の真髄には触れることは出来ません
でした。
▼門前には金凉山と山号が刻された石灯籠が両脇に2基建てられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/91/78eabab2346fb17e04dfe4dc498c5c13.jpg)
[ 願泉寺 ]
●山号 金凉山 (きんりょうさん)
●院号 真教院 (しんきょういん)
●寺号 願泉寺 (がんせんじ) 別称 貝塚御坊
●宗派 浄土真宗本願寺派 (じょうどしんしゅうほんがんじは)
●開山 伝行基菩薩 (ぎょうき)
●開創 伝天平十二年 (740年)
●中興 天文十四年 (1545年) 卜半斎了珍 (ぼくはんさいりょうちん)
●本尊 阿弥陀如来立像
▲大阪府貝塚市中846 TEL.072-422-1302
▲拝観料 境内自由
▲南海本線「貝塚駅」から徒歩約5分
▼山門。真宗の貫禄か豪快な四脚門です。切妻造、本瓦葺。江戸期延宝7年 (1679年)建立。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/fb/ddacd3c8f8c7152ec7620d0db1deb458.jpg)
願泉寺縁起
僧行基の開創と伝えられ、応仁年間に蓮如上人が教えを説いた草庵であるという。 天文十四年 (1545年) 根来寺から卜半斉了珍を
招請、再興し同二十四年 (1555年) 免租権を付与された。その後、織田信長に攻められ兵火にかかり焼失、三年後方8間の本堂を建
立、 天正十一年 (1583年) 顕如上人が紀州鷺ノ森からこの地に移り、2年余りここは本願寺であった。江戸初期、家康より寺内諸
役免許の黒印状を受け明治維新まで貝塚の領主であった。
▼山門貫上の龍の彫刻。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/9f/dbb4a0569c1e1681664a5b33e37cfb62.jpg)
▼手の混んだ彫の龍が睨みつけています。木彫ですが目は玉眼、歯牙は白く着色、しかも持っている龍玉が光ってるんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/42/1e7c1984f3314ec73b62331f2b0bfab1.jpg)
▼両脇に大灯籠を従えた山門。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/ec/c1191ae9c9759a9c3b436f902e9e3316.jpg)
▼山門からは境内が見えません。3間の隠塀です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/0c/872bc53e2d41f93b41ea150fb79ac0aa.jpg)
▼本堂前に青銅の大灯籠。笠、火袋、竿、基壇にまで彫刻が施されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/d7/e259fc287b7c0ed887d8f80ea9b04e62.jpg)
▼本堂 (重文)。桁行9間、梁間9間、入母屋造、本瓦葺、向拝3間付。 寛文三年 (1663) 建立。
とにかくデカイ、境内に聳え建つと云う感じ。この日は内部を窺うことも入堂することも出来ませんでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/44/637d25bcb5f33b2014b576b45a7b3441.jpg)
▼本堂前面が格子戸。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/bf/1d873e11b163e8902f3a346df94ce0dc.jpg)
▼本堂内陣の様子。真宗荘厳でキラキラ輝いていますネ。(この写真はネットから借用)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/51/a91a43fd4e6f8a419b95f8d6e54f98a7.jpg)
▼本堂外縁は全面格子戸。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/8a/e2434d12786349fc74fa25528325790e.jpg)
▼外縁は前一段落しの二段廊下になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/07/03e6aa6a10d3f03f8666bdd048b1f1db.jpg)
▼跳ね上げた上蔀戸。金具で吊り下げられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/f3/d56448334c97441f324e860cb860ec43.jpg)
▼篰戸の性格上すこぶる頑丈な作りのようですネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/d9/b1eb888dc41af88175dc4fc00b5bc18f.jpg)
▼廊下の両端の板戸画、こちらは桜に雉、反対側は雪の情景でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/11/76a71253304866fc74381d4e3052a451.jpg)
▼こういうところまで、凝に凝った豪華な大屋根妻の懸魚と破風飾り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/1d/f6a2d4bded7f6072bbd0e11e3f2b0c15.jpg)
▼破風飾りと奥の貫彫刻。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/cf/c482d308403406948403eab5f125c1ca.jpg)
▼屋根瓦の妙、何種類の瓦が乗っかってると思います?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/49/57edc45f7c9df295fa9e254ccaaad662.jpg)
▼流れ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/4e/38ac70fb5389c8f085a1b6055873f079.jpg)
▼本堂。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/74/8fcd330735df77cdd975cce76d8bfd99.jpg)
▼手水舎。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/ed/b6864b06c39573f2cd0446caf6dc4bea.jpg)
▼鐘楼 (重文)。方1間、四本柱、切妻造、本瓦葺。元禄十三年(1700年)建造。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/3c/b26df2ab371a53feb3f4400d30a184a5.jpg)
▼鎌倉期の梵鐘。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/d7/140c5824523f5e873fa5d2a96ab46d83.jpg)
▼太鼓楼 (重文)。桁行三間、梁間三間、重層、入母屋造、本瓦葺。江戸中期享保四年 (1719年) 建造。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/2b/b2e61487073fb2f521b34004a9d6bdc5.jpg)
▼経蔵。方1間、宝形造、本瓦葺き、1間向拝は唐破風のとても見栄えのする建物です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/98/93785a765c63d57aa744527822879143.jpg)
▼経蔵扁額。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/8c/422a11106be482099e660c75d7c13472.jpg)
▼庫裡玄関。曰く「大玄関は平時は使用いたしません、無理に開けぬよう。こわれます。」
真宗寺院はご朱印のないところが多く、この一文でこちらもご多分に漏れず無いようですネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/70/89d5416f4d4da71ef628d9fe0acfcbf8.jpg)
人っ子一人いない真宗寺院はどこか寂し気、明るい開けっぴろげの本願寺のイメージが少々崩れた今日の願泉寺でした。
オシマイ。