土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

大舟寺、茅葺き鐘楼は二階建てです。

2017年08月10日 | 兵庫の古寺巡り





(2017.08.05訪問)


蓮花寺から東へ一山越えて5キロほど走り波豆川沿いに北へ少し行くと大舟寺があります。ここまで来るとやはり山里、山々に囲ま
れて点在する家々、真夏の太陽に緑のグラデーションが目映い典型的な情景は、ボクなど街中の人間にとって暑いですけどこれ以上
の郷愁感はありません。寺友に是非行ってこいと云われた大舟寺、茅葺き鐘楼楽しみだなァ~





▼参道を覆う大杉。

 





[ 大舟寺 ]
●山号 式盧山 (しきろさん)
●寺号 大舟寺 (だいしゅうじ)
●宗派 黄檗宗 (おうばくしゅう)
●創建 延宝五年 (1677年)
●開山 慧林性機禅師 (えりんしょうき)
●本尊 聖観音菩薩立像
▲兵庫県三田市波豆川605-1 電話 079-569-0196
▲拝観料 境内自由 ご朱印不祥
▲時間 不祥
▲JR福知山線「三田駅」から神姫バス「波豆川」行で「大舟寺前」下車徒歩5分 
 中国自動車道「西宮北IC」からR176を三輪で右折、県道37を北へ途中県道323を波豆川沿いに右折約1km





▼山門前に手の混んだ寺号石碑が建てられています。







大舟寺縁起
敏達天皇の御代(572~585年)日羅上人が大船山頂上に舟寺を築いたのが現在の大舟寺の始まりと伝えられているが詳細は不詳。
その舟寺をいつごろにか麓に移され、延宝五年、子別伝禅師が黄檗山萬福寺三世慧林禅師を開山に勧請して大舟寺を開創。大船山
への参道には南北朝時代の町石が残され、大船山にお寺があったことは事実であろうと考えられている。





▼両袖付きの簡素で上品な山門ですネ。       













            ▼禅刹御用達。

      





▼両サイドに石垣が組まれた趣ある参道石段、参道右に張り出しているのが、







▼榧の木。三田市内で唯一の天然記念物。樹高約20m、幹周り2.5m、根廻り7.6m、樹齢約300年。
 根元から三方向に幹が張り、豪快な榧の木です。







▼白壁塀に迎えられ、参道石段を上りきると境内です。







▼境内右にオーなんとユニークな茅葺きの建物。







▼天明年間建立という鐘楼なんです。瓦葺四本柱の鐘楼のイメージからはほど遠い重層の建物は、茅葺ながらの量感抜群、一見鐘
楼には見えない意外性のある建物です。寺友の言葉に納得。







▼梵鐘は口径72cm、鐘高108cm、重量431kg。一撞きさせていただきました、余韻のナガ~イいい響きです。







▼左手に茅葺きの大きな建物、庫裡です。呼び鈴押せども空し~く響くだけ。







▼念のためこれもたたいてみましたが空し~く響くだけ。







▼百日紅もチョット淋し気。







▼境内です。こじんまりとした境内ですが、植栽が豊かです。          













            ▼鉢の蓮です。明日の朝ですかネ開くのは……。







▼本堂。これまた全景が撮れません。







▼本堂前面。中央三間は格子ガラス戸。







▼瑞光殿と書かれた扁額。







▼中央須弥壇に本尊聖観音菩薩立像がお立ちです。三方には夥しい数の位牌が並べられています。







            ▼本尊聖観音菩薩立像。
             特別豪奢な宝冠をつけられ胸飾も貴石が散りばめられ唐草光背も豪華です。
             腰から下の裳にも、截金を施された模様が散りばめられています。







▼豪華な宝冠に満足そうなお顔ですネ。やや角張ったお顔に伏し目、何かを想う思考のお顔か。







▼後ろ堂には釈迦三尊が祀られているというより置かれています。脇侍は獅子上が文殊菩薩、象上が普賢菩薩。







▼こにて大舟寺オシマイ、本堂から真っ直ぐの山門目指してお暇いたします。







ここ大舟寺を訪ねたのは、寺友から「茅葺きの鐘楼と豪農風茅葺き方丈庫裡が抜群の雰囲気だぜ」の情報を貰ってのことでやって参
りました。各地で茅葺き堂宇は結構見受けますが、茅葺き重層の鐘楼はなかなかユニーク、葺かれた茅は近々葺き替えが必要なほど
傷んでいますが、それはそれで山寺の雰囲気を醸しています。ゴ~ンと一撞き、気分上々でしたヨ。
お寺の方はご不在で残念ながら綺麗な本尊のお話や御朱印は戴くことは出来ませんでした。

これにて三田の二カ寺巡り オ シ マ イ





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