土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

轉法輪寺、ここにもビックリビッグな阿弥陀さんがおられますヨ。

2017年03月25日 | 京都の古寺巡り





(2017.03.18訪問)


まあなんと上には上があるもんで、ココ轉法輪寺にもビッグな阿弥陀さんがおられるんです。
西寿寺から元来た道を戻り仁和寺の東の道を左折、そして右折、そして左折するとそこに轉法輪寺があります。このお寺歴史は江戸
期と新しいのですが、凄いお寺なんです。何が凄いのか、本尊阿弥陀さんが、お堂からはみ出さんばかりの大きさなんです。




▼本尊阿弥陀如来ですが、皆さんご覧になられて大きさは、どれくらいの像高だと思われますか。






            [ 轉法輪寺 ]
            ●山号 獅子吼山 (ししくさん)
            ●寺号 轉法輪寺 (てんぽうりんじ) 通称関通さん
            ●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
            ●開基 関通上人 (かんつうしょうにん)
            ●開山 岱中良定 (たいちゅうりょうじょう)
            ●創建 宝暦八年 (1758年)
            ●本尊 阿弥陀如来坐像
            ▲京都市右京区龍安寺屋山田町2 TEL. 07-464-2668
            ▲拝観料 境内自由 朱印 300円
            ▲時間 10:00~16:30
            ▲ http://www.geocities.jp/tenpourinji
            ▲嵐電北野線「御室駅」または「妙心寺駅」下車 徒歩約12分
             市バス26系統 「御室仁和寺」バス停下車 徒歩8分
             市バス59系統 「塔の下」バス停下車 徒歩5分




            ▼寺号標。






轉法輪寺縁起 (轉法輪寺HPから抄出) 
當山開基、関通上人は洛陽にある轉輪寺におられ、專修念佛の法門を説いていましたが、その地の狭隘を感じ寺地を探しました。そ
んな時一条通りの突き当たり北野の地に気づき「この所こそ求むる西方にして、究竟一乘の浄土門弘通に最も適せる勝地なり」宝暦
六年、円通寺というお寺を譲り受け、彼と此との寺名を換えて、そこに轉法輪寺を創建。宝暦八年四月、堂宇の竣工と本尊阿彌陀如
來の新彫成り開眼供養並びに入佛大會の法要を勤修、ここに轉法輪寺の歴史が始まります。




▼駐車場からスグのこの山門を潜ります。






            ▼左右に二石柱その一、大界外相 「聖と俗の結界であるぞ」






            ▼その二、「殺生禁止、臭きもの、酒肉ここより入るべからず」






▼山門は重層の鐘楼門。竜宮門で白漆喰の袴部分の大きいこと。
 吊られている梵鐘、高さ九尺、直径四尺二寸、重量一千貫。適当に換算してみて下さい、相当大きな梵鐘です。







▼扁額は山号が書されています。







▼山門トンネル。







▼上を見上げると重量一千貫の梵鐘が、ゾクッとしますよ。







▼トンネルを抜けると境内です。







▼お庭です。境内は広くはありませんが、きれいに手入れがされています。正面が本堂です。







▼お庭の今の色気はこの花、満開です。

            





▼本堂全景撮れないのがヘタな証拠。

     





▼扁額は寺号。







▼さて本尊阿弥陀さんです。像高750cm、寄木造、仏師不祥、宝暦八年1758年造像。







▼西寿寺本尊にも驚きましたが、この阿弥陀さんにはもっと驚きますよ。デッカイなにしろデッカイ。丈六どころではありません、
 なんと坐像で像高二丈四尺、7.5mですよ、もしこの阿弥陀さんお立ちになると15m、長谷の観音さんより背が高いことになりま
 す。ヒョットして日本一の木造仏像? 御室大仏と云われる由縁です。







▼阿弥陀さんのお顔。ウ〜ン言葉が出ません。







▼この本尊木造に見えます? ボクはてっきり金銅製と思ってお聞きすると木造とのこと。間際まで寄ってみましたが木造には見え
 ません。特殊な塗料の上塗りがあるそうで、こういう質感が出るそうです。
 像形に大きな特徴があります。衲衣の着方が両肩を覆う通肩。通常は右肩を出し左肩だけ掛ける偏袒右肩が多いですネ。そして衲
 衣の皺が翻波式の見本のようで見事です。






            ▼釈迦涅槃図。年二回公開されるそうで、今は特注の桐箱に納められています。
             縦5.3m、横4.9mの大作。(写真はネットからもらってきました)






▼本堂後堂には袴を付けた阿弥陀如来立像がお立ちです。実はこの阿弥陀さん裸で○ん○ん丸出しだそうで、あんまりなので袴を付け
 てるそうです。
 裸形阿弥陀如来立像。日本で五体の一体だそうです。像高90cm、一木造、仏師賢問子、江戸時代。







▼庫裡玄関。こちらでご朱印を頂きます。







▼ご朱印です。






轉法輪寺 オ シ マ イ。

このお寺は、檀家の方々が檀那衆で、持ち回りでお寺の運営や管理をされているようで、今日もお彼岸法会の準備で多忙な中、お相
手をして下さり、本堂隅々まで案内説明をして頂きました。ありがとうございました。
兎に角木造仏でこれだけの大きな座像は、初めて拝見したように思います。京都北山周辺は小さなお寺が多く甍を並べていますが中
にはこんなビッグな仏がいらっしゃるとは……、小は大を兼ねる? 見本のようなお寺でした。





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