癌封じのお礼参りのつでに、折角奈良に来たのだからと、通常あまり訪れる事のない、西北部の古寺を訪ねている。
最初は京都府の県境付近まで北上して「長弓寺」を尋ねたが、ここからはUターンして南西方面に向い、大阪府の県境近く、東大阪市にニアミスする、「信貴生駒スカイライン」の東の入口を少し入った所に寺がある。ここは生駒山(標高642m)の中腹に位置する。
スカイラインを3分位走った所で外れて、道幅が細く車と同じくらいの道を、しかも急な坂道を昇る事になるが、久々に手に汗する程にスリルを数分間味わうことになった。
「宝山寺」 (ほうざんじ) 別名:生駒聖天
真言律宗 生駒山
生駒市門前町1番1号
境内無料、 駐車無料

生駒山は伝承によれば斉明天皇元年(655年)に役行者が開いたとされる修験道場で、空海(弘法大師)も修行したと伝わる。その当時は都史陀山 大聖無動寺(としださん だいしょうむどうじ)という名であったという。
江戸時代の延宝6年(1678年)に湛海律師が再興し、歓喜天を祀った。この時が事実上の開山と思われる。
江戸時代には、宝山寺は商売の神として大阪庶民の信仰を集めた。京都の皇室や江戸の徳川将軍家、郡山藩主柳沢家からの祈願もあり、聖天信仰の霊場として名高い。1918年には日本最初のケーブルカー、生駒鋼索鉄道(現、近鉄生駒鋼索線)が敷設されるほどだった。歓喜天を祭り、現在でも年間300万人の参拝客を集めるとされる。

参拝してみると、参拝者の行動や、飾りものが違うのだ、ちょっと説明し難いが普通と異なる気がしていたが、調べて見ると「外国人に受けが良い寺」とあり、更には「朝鮮寺」とも言われているらしいのだ。
熱心な参拝者はどこにもいるが、そのしぐさが少しことなるが、韓国や中国で見たのと直結はしなかったから、少し変形しているのかも知れない。




木彫りの珍しい巾着型の「賽銭箱」、他にも同様形状の銅製もあり。

「般若窟」 絶壁の岩を繰り抜いて祀られている。



珍しい八重の「ツバキ」。

「アセビ」

「紅梅」に漸く間に合ったようだ。

昇る時はいつ通れなくなるのかの不安を抱いていたが、帰路はその不安は無いが、運転席の高い車で、急な坂道を下るのは、また別のスリルを味わうこととなった。
この後は、車は南東方向に走り「霊山寺」に向った。