股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

股関節の動きを知ってるかい?①

2006-04-07 17:07:48 | 股関節の基礎
昨日は私共の学校のグランドオープンでした。
2年前から始まった計画は、シンガポールの会社やシンガポール政府の協力も得て、大変夢のある学校になりました(自我自賛病)。
17名の女性が入学しました。日本ではもちろん、世界でも通用するセラピストに育てます。
私は、本校の学生とも一生付き合っていく覚悟です!
学生に断られたりして・・・。



皆さんが椅子に腰掛けてるときに、股関節は何度曲がっていますか?
洋式や和式のトイレを使う時は股関節は何度曲がっていますか?
階段を上る時に、挙げたほうの股関節は何度曲がっていますか?
歩いている時股関節は最大何度曲がっていますか?

何度曲がってるんだろう?・・・と考えたことはありますか?
皆さんの日常生活が円滑に進むには、ある程度の股関節の動きが必要です。

股関節には次のような基本的な動きと、正常関節可動域(関節が正常に動く時の角度)があります。



股関節の動きと正常関節可動

①股関節 屈曲(くっきょく:前に曲げること):ももの骨が胸に近づく運動      正常可動域 125度
②股関節 伸展(しんてん:後ろに伸ばすこと):ももの骨が胸から遠のく運動     正常可動域 15度  
③股関節 外転(がいてん:外側へ開くこと):ももの骨を外側に開く運動       正常可動域 45度
④股関節 内転(ないてん:内側に閉じること):ももの骨を内側に閉じる運動     正常可動域 20度
⑤股関節 外旋(がいせん:脚を外側に回旋すること):ももの骨を外側へまわす運動  正常可動域 45度
⑥股関節 内旋(ないせん:脚を内側に回旋すること):ももの骨を内側へまわす運動  正常可動域 45度

筋力のことは考えないで、皆さんが日常生活をスムースに行うにはこれらの運動方向で正常可動域に近いくらいの角度が必要なんです。
皆さんの各運動方向での動きは何度なんでしょうねぇ・・・?
関節の動きと日常生活は直結することもあるので、知っておくといいかもしれませんね。

①屈曲について

人間は前に進む動物です。歩幅の大きさや正常歩行には股関節の屈曲と伸展が大きく影響します。
屈曲と伸展の可動域が少ない人ほど歩幅は小さくなり、歩行速度は遅くなります。
椅子に座ることを考えると、普通は椅子に座るときは、股関節が90度曲がります。
股関節が60度しか曲がらない人は、椅子には座れますが、どこかに負担がかかります。通常、椅子に座るには90度の屈曲角度が必要です。
屈曲角度が60度の人でも椅子には座れますが、残りの30度は骨盤を傾けて座っているのです。つまり股関節60度+骨盤30度=90度と見えるのです。

骨盤が30度傾くので、腰や股関節に負担がかかっています。
こういう方は、長時間腰掛けていると、急に立ち上がったときに歩けなくなることがあります。

自分の股関節屈曲角度を知ることで、椅子の高さや座り方の工夫が必要になる場合があるということです。
同じことが便器の高さや、風呂の縁の高さや、階段の高さなどにもいえます。
段差をなくすことが必要になることもあります。
低い椅子に座るほど、股関節の屈曲角度が必要ですので、股関節の屈曲の硬い方は高い椅子を利用すると生活が楽になります。
例えば30cm高のソファーより45cm高のソファーのほうが座るのも楽ですし、立ち上がりも楽になります。
また、股関節の屈曲が硬い場合は、同じ45cm高の椅子でも、奥深く腰掛けるより、浅く腰掛けるほうが楽です。

皆さんの股関節は何度曲がりますか?
自分の関節可動域にあった生活を心がけていますか?
ちょっとした工夫でも、筋肉の疲労や関節への負担が軽減されますので、工夫は必要です。

上向きに寝て、股関節を曲げた時、ももが床に垂直になる時“股関節の屈曲は90度”と言います。
90度あれば柔らかいほうですよ!
人工関節手術後では最高で90度くらいです。

手術前に屈曲角度が80度の人は、人工関節にすると90度くらいになる可能性が高いので、動きや生活は楽になりますが、
手術前に110度曲がる方が、人工関節にすると20度固くなり、生活で不自由になることがあります。手術もいいことだけではないですので、手術前には検討が必要ですね。
「私は、角度による不自由さより、痛みによる不自由さがいやだから手術をしました。」これなら問題ないでしょうね。
まれに、痛みが無く手術をする方がいますが、一応角度のことも考慮してみてくださいね。


日常生活で重要なことは、まず“安全”であることですが、“無理なく生活できること”も重要です。

皆さんの股関節は何度曲がりますか?




変形性股関節症を怖がらないでね





 


片脚で立つ!

2006-04-05 12:35:57 | トレーニングのこと
シンガポールから今朝7時に帰りました。ここ3日間あまり寝ていません。
これから寝ます・・・と言うわけにもいかず・・・.


シンガポールでは、英語でのスピーチが好評でよかったです。
今日の新聞に載るようです・・・シンガポールの新聞ですけど!

シンガポール帰りでいきなりですが・・・皆さんは片脚で立てますか?
片脚では立てないと思っている方は多いかもしれませんが、片脚で立てる人は結構多いんですよ。
ただ、怖いかもしれませんね・・・軟骨がつぶれそうで・・・つぶれません!


私達が生まれてから歩けるようになる過程には、一定の順序があります。
寝返りができないとお座りができず、お座りができないとつかまり立ちができない・・・というふうに一定の順序があるのです。

そんなことは皆さんご存知でしょうが、改めて書かれると「なるほど・・・」と思われる方もいられるのではないでしょうか?

皆さんは「歩く」ということに問題を抱えている方が多いですね。
安定した歩行には、片脚立ちの安定が必要です。

壁に少し手をついてもいいので、片脚で立ってみてください。
もし、両脚共に痛み無く、両肩の水平を保って、安定して片脚立ちができるようでしたら、杖も必要ないかもしれませんね。
しっかり歩けるはずです。

もしも、痛みがあるようでしたら、どこに痛みがあるかをじっくり観察してみましょう。

重りをつけてトレーニングをするより、プールの中で歩くことよりも、片脚立ちのトレーニングのほうが筋力強化には効果的な方も多いのです。
私は「脚に体重をかける」学習として片脚立ちのトレーニングをさせることがあります。

もちろん、筋肉をほぐして痛みが少ない状態で行わせますが、脚をかばうことによって忘れていた“脚に体重をかける”という感覚に自信を取り返すのには有効な方法だと思います。

もちろん、個人差がありますので、痛みがあったら無理に行わないでください。
何度も言いますが、痛みがあるうちはトレーニングより筋肉の治療が優先ですよ。



ちょっとうたた寝します。

変形性股関節症を怖がらないでね






人生を楽しむ!

2006-04-01 21:19:26 | 私のこと
今日はブログ公開50回記念日です。 
勝手に記念日にしてみました。

私がこのブログを始めたのは、変形性股関節症に関する考え方にもいろいろあることを知ってもらい、
余計な不安を持っている方々の心と身体を楽にしていただきたいと考えたからです。
PCに詳しくないし、ブログのこともまったくわからない状態でとにかく始めました。
写真の入れ方も知らないので文章ばかりですみませんね。
しばらくは我慢してください。

変形性股関節症患者さんといっても個人差があり、皆さん異なります。
多くの方々の参考になるように今後も続けたいと考えています。

私の基本は“人生を楽しむ”です。
このブログによって、一人でも人生を楽しむ方向に心が向いてくれる方がいれば、
私の人生も楽しくなります。
このブログを通して、新しい出会いがあり、笑顔が増え、いつか会の様なものができ、いろいろと情報交換のできる場所ができると良いですね。小さな夢です。

海外旅行も行きましょう・・・・・私はHISで良いですからね。
国内旅行も良いですね。
いろんな形で人生を楽しくできると良いですね!

「変形性股関節症になって良かった。」ある患者さんが私に言った言葉です。
私はこの言葉が大好きです。
病気になると、暗いことばかりではありません。
新しい出会いや、ものの考え方などで・・・気がつくと自分が成長していることが多いようです。明るいことも多いはずです。

是非、明るく前に進んでいただきたいと思います。

4月7日まで行方不明となります。
(このブログ、昨日見たでしょ・・・・エイプリル・フール)





変形性股関節症を怖がらないでね

良い週末を