股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

股関節の動きを知ってるかい?④

2006-04-13 02:21:07 | 股関節の基礎


股関節の動きと正常関節可動

①股関節 屈曲(くっきょく:前に曲げること):ももの骨が胸に近づく運動      正常可動域 125度
②股関節 伸展(しんてん:後ろに伸ばすこと):ももの骨が胸から遠のく運動     正常可動域 15度  
③股関節 外転(がいてん:外側へ開くこと):ももの骨を外側に開く運動       正常可動域 45度
④股関節 内転(ないてん:内側に閉じること):ももの骨を内側に閉じる運動     正常可動域 20度
⑤股関節 外旋(がいせん:脚を外側に回旋すること):ももの骨を外側へまわす運動  正常可動域 45度
⑥股関節 内旋(ないせん:脚を内側に回旋すること):ももの骨を内側へまわす運動  正常可動域 45度



今回は内転です。


④内転について

皆さんは脚をクロス(交差)できますか?
このクロスできる度合いが皆さんの股関節の内転の機能を表しています。
クロスできる人は、右足の外側と左脚の外側の距離はどのくらい開いていましたか?
ちなみに、私は30cmくらいでした。
もともとそれほどクロスできるものではありませんね。

通常、脚をクロスする運動を邪魔するのは外転筋です。
具体的には主に中殿筋です。
中殿筋は皆さんのももの外側の上の方にある骨の“グリグリ(大転子と言います)”の上にあります。
そのグリグリと腰骨(腸骨と言います)の間に中殿筋はあります。
中殿筋の奥には小殿筋があります。

私が患者さんの小殿筋と中殿筋をほぐす時は、患者さんに横向きに寝ていただいた状態で、肘を使って先ほどのグリグリと腰骨の間を押します。

この中殿筋が短縮していると、股関節は内転しません。

まれに、クロスどころではなく、両脚を閉じてくっつけることもできない方がいます。
骨が内転を邪魔することは非常にまれですので、中殿筋をほぐしてあげると、内転ができるようになる人がいます。

皆さんは脚をクロスできましたか?
脚がクロスできない方は、笑顔で元気良く、中殿筋をほぐしましょう!



変形性股関節症を怖がらないでね