goo blog サービス終了のお知らせ 

股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

温存療法

2009-02-11 08:37:19 | 診療のこと
3年前は長女の国家試験の発表にドキドキしたな。
1年前は次女の大学入試試験の発表にドキドキしたな。

今年、受験生がいらっしゃる皆さん、あと少しです!
風邪をひかず頑張ってください!




一般的に“温存療法”とは、手術をしないで、他の手段で股関節の機能を維持、改善させる方法・・・と考えられているようですね。
“保存療法”という方もいますね。


私が行っているのは、“維持療法(Maintenance Therapy)”ですね。

“維持”“お手入れ”“メンテナンス”という言葉を、英語に翻訳すると“Maintenance”。
メインテナンス・・・そうざんす。


“維持療法”の中には“温存療法”も含まれています。
私共の維持療法は手術をしている人も、していない人も、痛みを軽減させて現状の股関節を維持させようと考えているところが、純粋な“温存療法”ではない点です。

人工関節の手術を受けている方も、股関節をできるだけ長期間維持しないといけませんもんね。
RAOの手術を受けている方も、できるだけ長期間維持しないといけませんもんね。

手術を受けていない方は、運が良ければ、骨の状態を改善させようとも考えていますが、基本はメインテナンス・・・そうざんす。



雑誌『安心』2007年10月号に、富士温泉病院の矢野先生が投稿をしています。
矢野先生は数少ない“温存”療法(+維持改善療法)を行っている整形外科医です。
その経歴を見ると股関節専門の超エリート先生ですね。
その先生が今は、温存療法主義です。


『安心』には、骨が改善した例をレントゲン写真とともに載せていました。


私も骨が改善することは何例も見てきていますが、全ての方に見られることではありません。

個人差が大きいのですね。



かなりの方の骨の状態は維持できると考えています。

しかし、難しいのは骨が維持できていたり、骨が改善しているのに痛みが改善しないケースもあるんです。
このようなケースでは、筋肉をほぐしすと一時的には改善するのですが、持続しません。
・・・難しいケースです。

股関節の袋の中に炎症があるのでしょうね。
いろんなタイプの方がいますので、このような方も中にはいます。


じゃ、このような方は手術しかないのか???


それも一つの選択肢です。


このようなケースの痛みの場合、痛みをとるために今までは股関節内にステロイド注射をしてくれそうな整形外科医を紹介していました。

しかし、整形外科では無理ですね。

あとは、ペインクリニックしかないかなと考えています。

ある整形外科の先生にも相談はする予定ですが、ペインクリニックに直接行って、先生に相談してみようと考えています。
ついでに、私の腰の相談もするんだけど・・・。

私は薬が好きではありません、ましてステロイドなんか好きなわけがありません。

しかし、私自身の経験としてかなり有効な治療法もありますので、利用価値はあると考えています。


このような難しいケースの患者さんを診ている時に、いつも頭に浮かぶことがあります。


それは、『数年前に股関節痛が強くて手術を勧められたけど、手術をしなかったら今は全く痛くないんです。』という患者さんの言葉です。

私は、手術をしなくてもしつこい痛みもいつかは骨の改善(骨の変形はあるが骨の質が改善)と共に無くなると考えています。
しかし、その痛みがいつ無くなるのか・・・それはわからないのです。


長期期間痛みを抱えたままの人生が精神的につらそうに感じる患者さんには、手術の話をする事もあります。
しかし、絶対手術をしたくないという方には、できる限り多くの手段を準備してあげたいと考えています。


上に書いた、ある整形外科の先生の返事とペインクリニックの先生のコメントが得られましたらお知らせします。




変形性股関節症を怖がらないでね














総合股関節センター 2

2008-11-22 02:32:00 | 診療のこと
はるか向こうに富士山が見える、また、そのはるか向こうにチョモランマが見える。
まずは富士山の頂上を目指し、もしも超えることができたら、次にチョモランマを目指そう。


私にとっての富士山は、「総合股関節センター」です。
人生の当面の目標です。

銀サロに来られる患者さんに、“手術をしない方針の先生”を紹介してほしいといわれたとき、今までは2人の先生を紹介することがありました。
最近、そのうちの一人の先生がお亡くなりになりました。
紹介できる先生が、とうとう1人になってしまいました。
その先生は後継者を育てていないようなので、他の先生を探しながら、自分たちでも準備できたらいいなと思う。


以前、ある人から言われた言葉ですが、調べてみたらベンジャミン・ディズレーリの言葉だった・・・

『人生における悲劇は、目標を達成しなかったことにあるのではない。それは、人生に目標を持たなかったことにある。』

この言葉は、はげみになり気を楽にしてくれた。


この言葉を調べるついでに、他の名言も調べてみた。

●人生において重要なことは、大きな目標を持つとともに、それを達成できる能力と体力を持つことである。(ゲーテ)

●人生の成功の秘訣は、チャンスが来たときに、それに対する用意ができていることである。(ベンジャミン)


私には能力はないから、能力のあるスタッフを揃えればいいんだな。
最近は、10時間ぐらいぶっ通しで押すことが平気になっているので、体力は大丈夫かもしれない。
あと、銀ブラをちょくちょくできれば良いかもしれない。

そして、いつチャンスが来てもいいように準備を整えておけばいいんだな・・・よしよし。



そうそう、準備をするために手紙を書いたんだった。
ある整形外科の先生に自分の考えていることを伝えた。

一緒に仕事したいな・・・と思わせる先生なので、自分の考えを伝えておかないと後悔するように思った。


いつになるか分からないけど、富士山を越えてみたい。



わかってますよ。
今一番重要なことは、銀サロをもっと安定させることですね。




ポンカ、ポンカ、ポンカ、ポンカ、イッポンカ!
関連施設を一本化!

ポンカ、ポンカ、ポンカ・・・・・




変形性股関節症を怖がらないでね



















総合股関節センター

2008-11-19 05:15:34 | 診療のこと
11月16日の夜に中国の上海でコンサートを行った嵐の櫻井君が、17日夜のZEROに出ていてびっくりした。
ジャニーズはチャラチャラしているようだけど、実はすごいと思うことがある。



そんなことより・・・・



2007年2月9日の記事「今日の出来事」で書きましたが、その日にお会いした整形外科の先生と一緒に仕事をしたい気持ちが日増しに強くなっています。

特に11月になってから、仕事をしている時にちょくちょく頭にそのことが浮かんで来るのです。
不思議です。



“維持改善療法”の実現はかなり難しいでしょう。
なぜならば儲からないからです。
いくらきれいごとを話しても、経営がうまくいかないと誰も手を出せないでしょう。

理想は、時間をかけて患者さんの話を聞いて、触診を含めた診察時間をしっかり取って、結果について説明する時間をしっかり取ってから、その場で治療・指導できることでしょう。


これを行うにはかなりの勇気が必要です。


私はやりたいんです・・・“維持改善療法”

銀サロという形ではなく、総合股関節センターという形として。


整形外科の先生、看護師、レントゲン技師による整形外科クリニックがあって、隣のスペースには銀サロやトレーニング指導スペースがある。
内科医や歯科医が同じスペース内にいてもいい。


今後、法律が変わってくることもあるだろうが、このような形態は株式会社ではできないので別組織となる。
形態をいろいろと工夫すれば絶対可能だと考えています。


15日の夜中、次女がバイトをするデニーズに次女の迎えがてら行った。
ファミレスは何となく落ち着くので、手紙の下書きをした。
17日の夕方、珍しく時間ができたので、銀座2丁目のベローチェに行って、コーヒーを片手に手紙を完成させた。


この手紙は誰に宛てたものなのか?・・・嵐の櫻井君宛てなのか!

つづく




変形性股関節症を怖がらないでね





希望の受け入れ先

2008-11-15 20:38:36 | 診療のこと
皆さんには、自分の病気に対する希望というのがあると思います。

1、手術をしたいという希望。
2、手術をもう少し延ばしたいという希望。
3、手術をしたくないという希望。
4、手術は絶対しないという希望。
5、手術はしたけど、次の手術は避けたいという希望。


皆さんの希望には個人差があり、その範囲も広いです。


手術をしたいと希望する方々には選択肢(病院)が多く準備されています。
手術をする先生が多いということは素晴らしいことです。


では、上記の2、3、4、5、の方々の希望を受け入れてくれる先生はどのくらいいるのでしょうか?


つまり、保存療法というか温存療法というか、患者さんの希望に沿って手術をしないで現状を維持改善するような“維持改善療法”を行う先生がどれだけいるかということです。

なんか、偏より過ぎていると思うんです。


私の知っている整形外科の先生で、手術を勧めるのが1%以下だという股関節専門の先生がいます。

このような先生が少ない(おそらくこの先生だけ?)ので、この先生の診察日は予約でいっぱいのようです。

手術技術が素晴らしいスーパードクターは何人もいて欲しいんです。
一方で、維持改善に努める先生も何人もいて欲しいのです!
でないと患者さんが困ると思うんです。


この数のアンバランスが問題だと感じています。


皆さんはどう思いますか?


銀サロでは1、2、3、4、5、の患者さんをみています。
でも、銀サロのような形では不十分過ぎるんです。


最近、このような考えが強くなって・・・もう我慢できなくなってきています!

もう、も、も、も、もれそうです。


そろそろ良い時期かも知れません・・・・むふふふ。





変形性股関節症を怖がらないでね
























忘れ去られた触診

2008-10-31 12:06:23 | 診療のこと
いつの頃からだろうか?
患者さんの体に触れて行う診察法の基本・・・触診が行われなくなったのは。

まず最初に患者さんに触らなくなったのは、聴診器の発明からだと言われています。

・・・なるほど。

次に、さらに患者さんに触らなくなったのは、レントゲンの普及かもしれない。
その後、CT、MRI・・・医学が発展するのはいいことですが、基本は基本。

触診を忘れないでほしいと思います。
触診は多くの情報を与えてくれます。

聴診器やレントゲンを使うことは、素晴らしい診察法ですがあくまでも診断のための1つの情報に過ぎません。

もちろん、触診も情報の1つにすぎません。

レントゲンやMRIではわからない異常を触診で見つけることは重要です。

1つ1つの情報が集合して、患者さんの本当の姿が見えてくるのだと思います。
本当の姿を見つけて、原因を絞り込む作業を診察と言います。


私が8年間御世話になった整形外科病院の院長先生は、触診の名人だったと思います。

レントゲンを左手に持ち、右手で患者さんの患部周辺を押しては触診していました。
そして、的確に原因を探し出し、その場で的確に治療をしていました。

私が在職中に、2度の重症ぎっくり腰になった時も、的確な触診で原因を絞り込み、1回の治療で完全に素晴らしい改善をもたらしてくれました。
次の日からまったく普通に仕事ができました。

レントゲンだけ見て『骨が神経を圧迫しているのが痛みの原因でしょうね、お大事に。』
とか『ヘルニアが神経を圧迫しているようですね、お大事に。』
・・・という想像による診察は行っていませんでした。

骨が神経を圧迫しているのであれば、神経症状を触診で確かめるでしょう。
痛い場所を触診で細かく確認するでしょう。

ヘルニアは、レントゲンには写りませんが、私の腰痛がひどいときに6人の先生から「腰痛はヘルニアが原因です。」との説明を受けたことがあります。
私には今でもヘルニアがあるのは事実ですが、今は全く痛みがありません。
以前も書きましたが、私の腰椎は5番目と仙骨の間の軟骨は全くありません。
子供の頃から徐々に悪くなったのではないかと7人目の先生に言われました。


私が以前世話になった院長先生なら、1回の診察と治療で痛みが取れたはずです。
しかし、院長先生はすでに現役を退いていましたので、結局痛みがとれるまでに7人の先生にかかりましたが、治療は薬だけで5年間もかかってしまいました。

私は、的確な触診が行える先生を尊敬します。
しかし、私自身の経験からも、まったく触診を行わないで診断を下す先生が増えています。


診察の基本の一つである触診。


忘れちゃ、いや~ん




変形性股関節症を怖がらないでね





●11月21日から23日に名古屋に行きます。
場所はクリエイトボディ名古屋です。
素晴らしいホームページができていますよ~。

http://createbody.co.jp/

診察の真実

2008-10-16 13:52:05 | 診療のこと
診察の“まみ”ちゃんのことではありません。
しんじつ・・・大げさな言葉ですが、診察について知っていただきたいと思います。

皆さんの“怖さ”のほとんどは、不思議なことに病院の診察室で生まれているからなんです。


診察とは、患者さんの症状の原因を1つに絞り込む作業です。


“股関節痛”を起こす原因はいくつか考えられます。
そのいくつかの原因を、検査や測定を駆使して1つに絞り込んでいくのです。

たとえば、考えられる原因が3つあったとしたら、ある検査にて原因の1つを否定して、次の検査でもう1つの原因が否定できれば、残った原因が股関節痛の原因となるわけです。


股関節の診察で最も基本となるのは、股関節の触診です。
専門的にはスカルパ三角の圧痛を確認することでしょう。
これは、触診でないと確認できません。
もちろんレントゲンには写りません。

股関節の診察の基本中の基本なんです。


筋肉も痛みを出しますので、筋肉の触診も基本です。



私は手術に反対しているわけではないのですが、このような基本的な診察が行われないまま「手術しかない」と言われる場合が多いので、納得がいかない時は反対することもあります。



股関節痛の原因はいくつかあるのですが、その原因1つ1つで治療法が異なるのです。

ですから、もしも診察の結果から導き出された原因が間違っていたら、間違った治療が行われることになるのです。


納得がいかない・・・という意味がわかっていただけると思います。



診察の真実を患者さんが理解していると、先生の診察も変わってくるかも知れません。

先生方も、たいへん時間のない状態で仕事をしています。
レントゲンだけで診察を済ませたい気持ちもわからないではないのですが、触診や痛みの具体的な場所を知るのにはそれほど時間を要しませんので、ぜひ患者さんの股関節周りを触診していただきたいと思います。




・・・ね。




変形性股関節症を怖がらないでね









占い師

2008-08-23 01:54:33 | 診療のこと
レイコさんとは7年前に知り合いました。
今までに二度占い師にかかったようです。

1度目は、人工関節の再置換(2回目の人工関節手術)をした時に、担当の先生から「再手術をしたけど、この手術では10年も長持ちしません。」と未来を予測されたようです。
当時日本では最も有名な先生でしたが、占い師のようでしょ。

現在、手術後11年目に入りました。
人工関節側の調子はいいです。


最近、反対側の脚について「末期です。2年後には歩けなくなります。」
そのように別の先生に占われて?・・・あわてて電話をしてきました。

股関節の動きはほぼ正常ですし、筋肉の状態もいいから杖もなく歩けているのですが(街中で会っても股関節が悪いようには見えない。)・・・あと2年で歩けなくなるというのです。

本人の不安が強いので、しばらくは手術をしていない方の脚に重点をおいて施術して行きましょうと本人とも話し合いました。

「何もしないと2年で歩けなくなるかもしれませんが、もっと長持ちするさせましょう。わたくしに任せて下さい。そのためには・・・・・。」
占いではなく、まずはそう言って治療をしてほしいなぁ。


レイコさん、占いが当たらないように一緒に頑張りましょう!




変形性股関節症を怖がらないでね












経過ですよ経過!

2008-08-05 09:52:56 | 診療のこと
A君とB君、共に現在の給料は30万円です。

さて、3年後の2人の給料はどちらが低いでしょう?



・・・現状だけのデータでは、わかりませんね。


A君は3年前30万円、1年前30万円、現在30万円。
B君は3年前50万円、1年前40万円、現在30万円。

3年後の給料はどちらが低いでしょう・・・今度はいかかですか?

未来を予測するには、過去のデータ(経過)が絶対必要です。


皆さんが、はじめての病院で「あなたの股関節はあと2年しか持ちません。」と言われたらどうしますか?

初めての病院で、レントゲン写真は現在ののみ。


この患者さんが、もしも10年前のレントゲンを持っていて、現在のレントゲンと変化がなかったとしたらどうですか?


経過を見ていない先生の説明をうのみにしてはいけません。


半年後、1年後の経過を見てもらいましょう。
経過を見てから説明してもらいましょう。


皆さんは、“進行性”なんて思わないで、改善する方法を考えて下さい。
皆さんは、“人工関節がすり減るのは仕方ない”なんて思わないで維持する方法を考えて下さい。



次回は・・・ついに・・・ついに!・・・ついにですよ~!




変形性股関節症を怖がらないでね










なぜ股関節だけが!

2008-04-12 00:59:43 | 診療のこと
膝関節が痛くて病院に行く。
『手術した方がいいですよ。』とはなかなか言われない。

炎症があれば、水を抜く。
炎症があれば、ステロイドを注射する。
痛みを取ろうとヒアルロンサンを注射する。
シップをして包帯をまく。
装具療法を考える。
・・・・あくまでも手術は最終手段。

膝関節だといろんな治療法があるもんだ。

なぜ股関節にはこのような治療が行われないのだろう。

実は同じ治療法でも膝関節には保険がきくけど、股関節には保険がきかない。

股関節痛、骨の変形による股関節の炎症だと判断するなら、まず炎症を取る治療をしてほしい。
これは病院の先生だけが持つ特権です。

なぜ股関節だけが!


手術がすばらしい効果を発揮することも知っている。
しかし、順番があるのではないか?
『股関節は進行性だから・・・』という考え方。
私は間違いだと思っているが、進行性だからどんな治療をしても無駄・・・なのか?


なんかおかしいと感じるんだなぁ。


でもね、でもね、裏技を使って、ちゃんと股関節に治療をしてくれる先生もいるんだよぉ~。


ついでに見てね


変形性股関節症を怖がらないでね








リハビリの正体

2007-11-27 16:30:52 | 診療のこと
皆さんが“リハビリ”と言う場合、一般的には運動療法やトレーニングという意味でしょうね。

正式なリハビリテーションの定義とは・・・
『いろいろな障害を持った人々に対し、その障害を可能な限り回復治癒させ、残された能力を最大限に高め、身体的・精神的・社会的・職業的・経済的にできる限り自立した生活が送れるように援助すること。』
・・・なんです。

ですから、病院のリハビリスタッフはただ単にトレーニングを指導しているだけではないのです。
トレーニングはリハビリテーションのほんのほ~んの一部です。

リハビリに関するスタッフは、患者さんの精神面の状態、自宅に帰ってからの家族の状況、仕事や経済面の状況などの情報はかなり収集しているはずです。
患者さんの自宅の便器の高さや、浴槽の高さなども調べているかも・・・。
そして、患者さんが自宅に帰ってから、大きな不安なく生活が自立し、社会的にも自立するように支援してるはずです。

現在、私も昔の癖でそのような情報を集めてはいますが、普通の会話の中から情報を集めてカルテに書くようにしています。

リハビリテーションの考えからすると、トレーニングを指導することも重要ですが、患者さんに自信を持たせること、仕事(家事も含む)に復帰できるように考えること、経済的職業的に考えると身障手帳を持つことを助言することなども必要な場合があります。

その基本となるのが“痛みを取って活動量を増やし、活動範囲を広げること”だと考えています。
『今日リハビリやらなきゃ・・・』みたいに簡単に使っている“リハビリ”と言う言葉。
実は奥が深いんです。

入院の短期化、訓練期間の制限、診察時間の短縮化・・・・・。

本来のリハビリテーションができない環境になってきているように思います。



変形性股関節症を怖がらないでね







経過を知る 2

2007-10-15 19:01:00 | 診療のこと
本題の前に2つのお知らせがあります。

①当サロンは、11月1日より705号室から505号室に移転します。
11月からは“505”と覚えてください。
よろしくお願い致します。

②11月に静岡と名古屋に行く予定ですが、なんと・・・ホテルの予約が取れません。
先日疲れ果てるほど探してみたのですが・・・。
施術場所が確保できません・・・困りました。
東海地方で大きな催し物でもあるのでしょうか?
もしかしたら残念しないといけないかもしれません。


大阪のMさん。
現在のレントゲン写真は正常な形ではありません。
脚長差もあります。
子供の頃からのものです。
現在テニスをやっています。

股関節専門医にかかると手術を勧められます。
股関節専門ではない整形外科医にかかると、絶対手術をしてはいけないと言われます。
私は、手術には絶対反対で、テニスは続けるように指導しています。
手術をすると股関節の形は正常に近づくでしょうが、身体能力は確実に低下します。
木を見て森を見ず。

経過を知る。
子供の頃からレントゲン像に変化がないと考えられる患者さんに手術は勧めるものではないと考えます。

変形性股関節症は進行性・・・でしょうか?


変形性股関節症を怖がらないでね


経過を知る

2007-10-12 21:04:13 | 診療のこと
皆さんが整形外科医になったつもりで考えてください。

ここにAさんとBさんの2枚のレントゲン写真があります。
2枚の写真には全く同じ程度の正常とは異なる股関節像が写っています。

その横に20年前のAさんとBさんのレントゲン写真があります。

Aさんの2枚(20年前のと現在)のレントゲン写真を比較すると全く変化がありません。
しかし、Bさんの2枚を比較すると大きく変化していました。

皆さんはAさんに手術を勧めますか?




経過を知る。
長期間のレントゲン写真があればすぐに知ることはできるかもしれませんが、現実にはなかなかそのようなレントゲンを持っている方はいません。

そこで重要なのが問診です。

赤ちゃんの頃に、股関節の異常を指摘されましたか?
小学校の時に体育をしましたか?
小学校の時に歩き方は正常でしたか?
小学校の時に脚の長さに差がありましたか?

Aさんに確認すると、『小学校の頃から脚の長さに差がありました。』

Aさんの股関節はすでに子供の頃に修復が完成しているのではないかと考えます。
Aさんの股関節は正常ではないかも知れませんが、正常ではない形のまま変化することなく一生過ごせる可能性が高いと考えるのが普通でしょう。

現在の写真だけで今後を予測することはできません。

確率は少ないと思いますが、実際に、Aさんのような方はいます。
次回、大阪のMさんの例を紹介しましょう。



変形性股関節症を怖がらないでね


一番嫌いな言葉

2007-03-20 00:51:26 | 診療のこと
一番嫌いな言葉『仕方ない』

『歳だから仕方ない』
『老化現象だから仕方ない』
『進行性だから仕方ない』
『変形してるんだから仕方ない』

大っっっ嫌い。
この言葉の裏には、あきらめがあります。
もしかしたら、無意識的な手抜きかも知れません。

患者さんの問題点に対して何の努力もしないで、一般的な常識にとらわれてしまっています。

私の好きな言葉『常識を疑え』

医療健康関連の世界では10年前の常識が、現在では間違いとなってるケースなんてざらざらざらざらざらです。

『仕方ない』という前に、患者さんの訴えに耳をかして、その問題点の原因を追求する姿勢をみせるのがプロだと思います。
原因として1%でも可能性があれば、その原因に対する治療を考えるべきです。
予防法を考えるべきです。
そう思いませんか?

『仕方ない』という言葉の多い先生は要らない!
『仕方ない』は『治療することはない』だからです。
病院は治療をする場所です。
診断だけを下すだけの場所ではありません。
『仕方ない』・・・なら病院はいらないことになりますよぉ。

皆さんのかかっている先生の判断基準にもなるかもしれませんね。


変形性股関節症を怖がらないでね



『治る』って? 2

2007-03-13 09:56:22 | 診療のこと
私には、30年以上前からの脳腫瘍と40年以上前からの腰の変形があります。
この二つは、解剖学的な正常に戻ることはありません。
これは“治らない”と言えるかも知れません。

しかし、私の中では、症状が出ないことが重要です。
脳腫瘍の症状は意識消失と痙攣です。
腰の症状は腰の痛みです。
これらの症状が出ないようにコントロールすることが重要です。

脳腫瘍なんか、一時は意識消失と痙攣が出たもんで、車の運転をしてはいけない!夜遊びをしてはいけない!ストレスをためてはいけない!なんて言われていました。
今では車は運転するし、ストレスも少しは溜めています。
先生の言いつけを守って、夜遊びだけは一切していません!・・・まじめですから。
腰には疲労(肉体的ストレス)がたまらないように気をつけながら無理をしています。

私の人生は、病気のことでびくびくして制限された人生を生きることよりも、もっとやらなければならないことがたくさんある様に思います。
私は、どんな目的を持って生まれてきたのか・・・。

人間は死ぬために生まれてきて、目的なんて無いんだよ・・・という方もいます。
私は、目的を持って生まれてきたと考えます。
その目的を達成しようとする過程でいろんな苦労ををして、勉強をして、魂のレベルを向上させてからあの世に帰りたいと思っています。
(私はこてこてのクリスチャンの家に生まれました。ママとばあやは“マリア”、じいやなんか“フランシス”なんですから。しかし、私は無宗教です。)

話がそれましたが、私にとって脳腫瘍や腰の変形なんてちっぽけなことなんです。症状を出さないようにだけコントロールしていきたいです。

皆さんも、股関節の異常とは長い付き合いでしょう。
これも解剖学的な正常には戻りません。
この病気についてどのように考えるか、また、人生をどのように生きるのか・・・ということが重要ではないでしょうか?


考え方で人生は変わる!


変形性股関節症を怖がらないでね












『治る』って?

2007-03-12 10:05:49 | 診療のこと
最近良く感じることがあります。

『治る』と言う言葉。

病院の先生が言う『治る』と言うのは、骨の形が正常になると言う意味合いが大きいように思います。
『整体なんてやってもこの病気は治らないよ。』
『治すには手術しかないよ。』
骨が正常と異なるのだから、変形も痛みも・・・全て骨を正常に近い形にすることが治るってことなんだよって言ってるみたいですね。

患者さんの中にもそのように考えている方もいるでしょう。
そのような患者さんは“手術絶対”的な考え方となるでしょうね。

しかし、患者さんの中には『痛みが取れることが、私の考える治ることです。』と考えている方もいます。

『治る』と言う言葉に対する治療者、患者それぞれの立場のそれぞれの方々の捕らえ方にかなりの個人差があるように思います。

このことが、治療者と患者間をギクシャクしてしまう原因になっているのではないでしょうか・・・な~んて筋肉を押しつつ感じることがある、マーク36歳(戌年)の春であった。


変形性股関節症を怖がらないでね