イワン・アサノヴィッチは日経ビジネスオンライン(2013.04.11) http://business.nikkeibp.co.jp/の無料登録会員である。上記標題の一文に興味が湧き読んでみた。
元外務省キャリア官僚・孫崎 享のブロマガを購読してみて深められた認識は「アメリカは不要となれば過去・現在の同盟国・為政者であっても躊躇無く切り捨てる。」という実態が歴史的にも明かであるという事だ。
例えばイラン対策では「イラク・イラン戦争」を吹き掛けたアメリカは、イラクのフセインを甘やかしたけれど、その後のイラクのクエート侵攻でサウジアラビアからクレームが付けばイラクに侵攻しフセインを処刑する。
またはアフガン占領をしたソ連対策で、反ソのタリバーンに武器援助をしたが、タリバーンが邪魔になれば今度はオサマビンラデインを追いかけて殺すなどである。パナマ・キューバ・南ベトナムなどでも同様主旨のことを過去に展開している。
米中の経済的な密接度は近年急速に発展している。北朝鮮もうるさいハエだろうけれど、東西対立の緊張が無くなった現在は韓国もアメリカにとってはお荷物の要素が確かに垣間見えるようになってきたのではあるまいか。
ましてや米にとってもこれから大事なお客さんにならんとする中国に、勝手に接近しようとしている韓国とあっては面白くない。 米CIAや国防省情報局はそろそろ韓国を切り捨てるシュミュレーションぐらいは行っていると見た方が良いのではないか。
もっと言えばアメリカは南北朝鮮が半島の中だけでデスマッチを始め、自己完結してくれないかとさへ思っているのではなかろうか。
仮に北朝鮮が勝てば、拉致問題などの難癖を付けて国際世論の支持をとりつけて平壌に侵攻しキム・ジョンウオンを捕らえ、場合に依っては戦死させるだろう。内戦で荒廃した朝鮮半島はその後、中国をなだめるために信託統治ぐらいに委ねるというシュミュレーションも行っているのではないだろうか。
終わってみれば、朝鮮半島はアジアの田舎になり、米中は経済的には最恵国待遇同士で強固な関係をつくり相互の発展を目論むのではないか。自民党が続く限り日本は否応なくアメリカの子分になるしかない。科学技術の在る日本は当面は子分にしておいた方が得だ。
イワン・アサノヴィッチが若しオバマかCIA長官だったら、こんなストーリーと結末を考えるが何か当たりそうな感じでもある。
ここで評論家の口まねをする積もりはないが、このストーリーが当たれば問題は「中国の出方しだい」になってくる。
アメリカが一番恐れるのは日中がつくことである。そうなれば東南アジアにアメリカの軍事的・経済的拠点を「思いやり予算」付きで展開することが困難になるからであり、豪州・グアム地域まで後退せざるを得なくなるからである。
日中の接近はアメリカを”改心”させる可能性を秘めているのではないか?