いま、タイガーマスク運動という寄付運動が、去年のクリスマス頃から全国的に広がっています。
プロレスラ漫画のタイガーマスク、主人公の伊達直人の名をかたる匿名の方々が、主として児童養護施設などにランドセルや文房具・オモチャを寄付して行くのだそうです。連日のようにテレビなどで報じられていますが、寄付を頂いたという施設は既に300箇所に迫ろうとしています。
この運動の共通点はすべて匿名でタイガーマスク(伊達直人)を名乗るだけなのです。そして殆どの事例が人知れずにソッと 施設の玄関前にプレゼントを置いて行くということだそうです。奥ゆかしいことです。
テレビの報道を観ているとイワン・アサノヴィッチは涙を流してしまいます。施設のこどもたちが贈られてきたランドセルを背負っている姿を観ると涙は尚更止めどもなくなります。施設の先生方の笑顔もまた人の善意に触れることが出来たと言う顔付きで素晴らしいものです。
多くの政治家や評論家がとかく「自己責任」を声高に唱える昨今、すっかり「ヒトはヒト!」という冷え切ってしまった世知辛い日本社会です。
でもこのタイガーマスク運動は反対に庶民同士の相互扶助を宣言しているように思えるのです。そして、他人の子は自己責任の範疇外のことではなく「社会の子・自分の子!」と言っているように聞こえます。
まだまだ日本人って捨てたものではありません。