イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

少年の命が「規制緩和」で奪われた

2007-03-14 23:21:01 | ニュース

 先月、貸し切り観光バスが高速道路で事故を起こし、添乗員1名が死亡した。

私は業務上過失致罪に問われるかも知れない、運転手を悪く見ることが出来そうもない。

2005年の貸し切りバスに関する規制緩和が始まってから、国交省の調査によっても明らかなように、この5年間でバス会社は1.7倍になった。一方、事故は5.4倍(2005年は車両事故も含む)に跳ね上がった。しかし売り上げは83%に落ち込んでいる。

国交省の発表している数字は、過当競争の実態を雄弁に物語っている。

運転手の休日は死亡事故を起こすまでの19日間、たったの1日だけだったという。

過当競争は労基法を押しのけ、やがては真面目に働いている労働者に犠牲を強いる。

私は「規制緩和」や「機会の平等」に反対ではない。しかし、これにはきちんとした監視と違反摘発が必要だ。

金融庁・環境省・税関・食肉検査・刑事警察職員などはむしろ増員が必要なくらいだ。

入学試験を甘くし門戸を広げる、進級試験や卒業試験は従来どおり甘ければ結果は推して知るべしである。

死亡した添乗員(15歳の少年である)はエセ「規制緩和」の犠牲者ではないかとさへ思える。業務上過失致死罪に問われるかも知れない運転手の弟だったのである。