天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

関西で夏休み前哨戦

2015-07-26 | 博物館・美術館に行く
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて


先週の週末は「海の日」で三連休になったので、京都在住の妹夫婦宅に遊びに行きました。

あいにく台風接近の余波で金曜夜の関西空港行きのLCCピーチ最終便が大幅遅延したり、関西のJR在来線がほぼ全線で運転取り止めになっていたせいで到着後も関空から出ることが出来ず国際線ロビーのベンチを借りて夜明かししたりと一騒動ありましたが、何とか土曜日の朝には妹夫婦宅に到着、すぐに京阪電車に乗って大阪市内へ。



向かった先は大阪市立科学館





ここ大阪市立科学館で現在公開中のフルドームデジタルプラネタリウム映像作品「HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-」を観ます!
自分が出演している作品ですが、実は家族に観せるのはこれが初めて。
「僕がどこに出ていたか、後で聞くからな。じっくり観とけよ!」等と言いながらも、かなり照れくさいものがありますね(笑)

HAYABUSA2鑑賞後は、やっと運行を再開した大阪環状線とJRゆめ咲線を乗り継いで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに遊びに行きます!



僕はユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行くのは、これが初めて。
勝手がわからないので、行き慣れている地元人の妹に任せてまずは「ハリー・ポッター」のエリアへ。




僕は「ハリー・ポッター」は単行本を3巻目くらいまで読んだところで投げ出してしまったので詳しい設定はよく知らないのですが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ハリー・ポッター」エリアは実によく出来ているので驚きです。
この古城は魔法学校を模したものでしょうが、作り物とは言えエディンバラ城のような重厚な雰囲気が辺りに漂っています。






映画に登場する魔法学校行きの列車「ホグワーツ・エクスプレス」の機関車もいました!
これも一見、どこかで静態保存されていたSLを引き取ってきて塗色を変更したのかと思うばかりの見事な出来栄え。
シリンダやピストン、クランクやロッド等の摺動部が全てギミックなので作り物だと分かるのですが、不自然さが無くて本物の動く蒸気機関車のようです。

「ホグワーツ・エクスプレス」の時刻表もありました。





表記はちゃんと英国式で、列車番号無しの各曜日ごとの表示になっていますね。
でも、時刻はおそらく「魔法式」で書かれているようで、何時何分に発車するのかよく分かりませんでしたが(笑)

…この後、「ハリー・ポッター」の世界を3D映像で見ながら飛び回るアトラクションに乗ったのですが、前夜の関空泊の寝不足と疲労が祟って具合が悪くなり、そこにダメ押しで妹イチオシの「スペース・ファンタジー・ザ・ライド」という屋内型ジェットコースターに乗せられてグルグル高速回転で振り回されたせいで、とうとう体調不良でダウン…(ヽ'ω`)



…でも、お気に入りの映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンに乗れたのは楽しかったな。
身体は具合悪かったけど、これだけは思いっきり楽しみましたよ!






何だかんだで、しっかり閉園間際のパレードまで見てから帰宅。
…今度は、前夜にしっかり寝て体調を整えてからまた来たいね!


翌日は、妹夫婦が行きたがっていた展覧会を観るために京都市美術館へ。









京都市美術館ではちょうど今「ルーブル美術館展」をやっていて、宇宙ファンには人気の高いフェルメールの「天文学者」も来ているのですが、開館直後に来たのに既に長蛇の列が。
でも、我々のお目当ては「ルーブル美術館展」ではなくて同時開催中の「マグリット展」です。妹の旦那がルネ・マグリット好きなんだとか。



シュールレアリズム絵画は僕も大好きなので、ルネ・マグリットの作品を観るのは楽しかったです。
僕のお気に入りの「白紙委任状」の森の絵も2枚来てたしね。


…かくして、関西での束の間の夏休みを楽しんだのでした。
「海の日」の月曜日の夕方、新幹線さくら号で熊本に帰ります。



新大阪駅発車直後に、さくら号は宮原総合運転所の上空を通ります。
廃止されたばかりの豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」や、めったに走らないお座敷列車「あすか」の屋根を見ながら、九州へ出発。




明石付近ではこの青空。
ああ~夏だねぇ…

さて、僕の関西での夏休みは実は前哨戦。
再来週のお盆に1週間ほど休暇があるので、ちょっと出かけてきます。
行き先はヨーロッパの東の方、ミュンヘンから夜行列車に乗ってバルカン半島の旧ユーゴスラビア諸国を廻って来る予定です。



それでは、皆様も夏バテなどなさらぬよう身体に気をつけられて、楽しい夏を!
夏休みには、ミュンヘン・ザグレブ・サラエボの三都でお会いしましょう。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

今日のSL人吉(平成27年7月26日・人吉行き)

2015-07-26 | 鉄道

九州には台風12号が接近中ですが、今日も朝からいい天気。
買い物がてらに新八代駅でSL人吉を見送ってきました。













いや~、やっぱりいいですね。真夏の蒸気機関車!
猛暑で陽炎が揺らめく中での発車シーンにはSLの不滅の生命力を感じます。

…でも、燃え立つボイラで灼熱の運転室で働く機関士・機関助士の方々は本当に激務で大変だろうと思います。
くれぐれも、ご安全に!人吉まで、行ってらっしゃい!!

今日のSL人吉(平成27年7月25日・人吉行き/熊本行き)

2015-07-25 | 鉄道

今日は朝からド快晴の青空、午前中から気温は30度を越えてまさに夏真っ盛り!
という訳で久し振りに、自宅近くの線路際まで出かけてSL人吉を見送ってきました。

今回は、いつもは行かない路地裏のような場所で撮影してみたのですが、線路際の田んぼの隣に小さな神社とお社の森があり、ちょうど夏祭りの神事をやっていて神主さんが祝詞をあげる声が聞こえる横を蒸気機関車が通過。
まるで古き良き時代の日本にタイムスリップしたような気分になりましたよ。




そして夕方になっても気温は一向に下がる気配がなく、陽炎がめらめら燃え立つような線路の彼方から上ってくる帰りのSL人吉。

まさに、夏休みのSL三昧の一日でした!

熊本県八代港で謎の退役した自衛艦?を発見!

2015-07-24 | 鉄道

平成27年7月23日、熊本県八代市の八代港に初寄港したクルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」を見に行ったのですが、その時に八代港の埠頭を散歩していたら偶然、何やらとんでもないものを見つけてしまいました。
どうやら元自衛艦と思われる、灰色に塗られた謎の船です!

場所は八代港の一番南側に位置する小さな造船所やマリーナがある区画で、道路からは微妙に見え難いところに係留されていました。
見たところ、まだ船体も小ぎれいで、それによく見ると船首側面には番号表記を塗りつぶした跡があり、甲板上には火器(砲塔?)らしきものが据えられたままになっています。
退役したばかりの自衛艦が、解体作業の為にここまで運ばれてきて係留されているのかも知れません。背後には解体用と思しきクレーンも見えます。



この船の写真をfacebookにアップしたところ「2014年除籍になった、はつゆき型護衛艦の「はるゆき」(艦番128)」だという情報が寄せられました。
「はるゆき」について調べたところ海上自衛隊佐世保基地にいた護衛艦だそうなので、佐世保で退役後に八代までやって来て最期の時を迎えようとしているようです。



ちなみに、Google Mapsの航空写真にもこの場所にしっかり護衛艦らしき船体が写り込んでいます。
ここは任務を終えた自衛艦が人知れずひっそりと解体され役目を終える場所なのでしょうね。

何はともあれ、今まで日本の海の平和を守るお役目、お疲れ様でした!敬礼

熊本県八代港にクルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が入港しました

2015-07-23 | 鉄道
八代港に接岸した「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」


平成27年7月23日、熊本県八代市の八代港にクルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が初入港しました。

クルーズ客船としては世界第2位の大きさを誇り、全長348m、総トン数は実に167,800トン、乗客定員四千人以上という超弩級の巨大船として名高い「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が地元の八代港に初めてやって来る!
これは絶対に見逃せない!!

…という訳で、有給休暇を取って朝から見に行きました(笑)



朝6時半頃、不知火海の島影から巨大な船が姿を現しました。
「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」の到着です!



海鳥を引き連れた漁船が「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」を出迎えます。




港内を先導する小型船にエスコートされて、八代港の外港大型船岸壁へと向かいます。






やっぱりデカい!
こいつはただものではない!
船体の上に幾層ものアッパーデッキが連なり、まるで海上の高層マンションのようです。






岸壁の沖でぐるりと一回転してから接岸。
今回は、前回の「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の入港時とは逆向きに船首を南側に向けて、左舷側を接岸しました。




八代港の敷地内の公道上から、接岸した「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」を眺めます。
草むらの向こうに身を横たえた姿は、船というより陸上のリゾートホテルそのものに見えます。


昼過ぎからは「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が接岸している岸壁内が見学者に一般開放されたので、夕刻の出航前に改めて岸壁まで出かけて間近から船体を眺めます。




「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」の船尾。
半円状のガラス張りになった特異な形状です。




岸壁から見上げる船体。
かなりの高層階まであるので、目の前に壁がそびえているような威圧感があって凄い迫力です。




アッパーデッキ客室のバルコニーが並ぶ様子はアップで見ると、巨大ホテルの建物にしか見えません。




よく見ると、最上部に奇妙な球体がクレーンで吊り下げられていて、時々クレーンのアームが動いて球体を高く持ち上げています。
これが「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」の特徴である宝石型展望カプセル「ノース・スター」で、海上約90mまで上昇して絶景を眺めることが出来るというもの。
広い海の上で90m上空からの景色を見たら、さぞかし素晴らしい眺めなんでしょうねぇ…


そうこうしているうちに、午後7時の出港時刻が近付き見送りセレモニーが始まりました。
市長や関係者の挨拶に続いて、今や国際的な人気者の「くまモン」が登場!





「くまモン」に見送られて大いに盛り上がる中国人乗客たち。








こうして巨大クルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」は夕焼けの八代港を去って行きました。

…でも、「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」は今年度はあと3回も八代港にやって来る予定があるそうですよ。
また見に行かなきゃ!(笑)

熊本県八代港にクルーズ客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」がまた入港しました(2回目)

2015-07-06 | 鉄道
八代港に接岸した「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」


平成27年7月6日、熊本県八代市の八代港にクルーズ客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が再び入港しました。
6月29日の初入港に続いて2回目、ちょうど1週間ぶりの再入港です。
→初入港時の記事:熊本県八代港にクルーズ客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が入港しました



今日は朝からずっと雨が降り続くあいにくのコンディションでしたが、午後6時頃の見送りセレモニー開催前には多くの見物客が八代港に集まりました。
でもセレモニー会場では見晴らしが良くないので、先週と同じく岸壁からちょっと離れた場所で「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の出港を見送ることにします。



午後6時半頃、長音三声の汽笛を吹き鳴らしながら離岸、旋回。
今日は八代港の大型船岸壁に貨物船も接岸していたので、貨物線の船影からゆっくりと回りながら「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の巨体が現れます。




方向転換を終えて出港、加速。
…雨が降っているので「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の船体も真っ白に霞んでいます。




目前を通過する際に、船尾部分をズームアップ。
船体の最後尾が切り立っておらず、なだらかなドーム状になっているのが「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」のチャームポイント。
船体を所有するロイヤル・カリビアン・インターナショナル社のロゴも見えます。




雨霞の向こうに消えてゆく「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」。

さて、今年予定されている「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の八代港への入港は残すところあと1回、8月後半に予定されている入港のみとなりました。
…でも、今月後半にはいよいよ世界で2番めに大きい巨大クルーズ客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」がやって来ます!

まだまだしばらくは、仕事帰りに港通いの日が続きそうです(笑)

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 14:The Gate of Infinity ~旅の終わりに思ったこと

2015-07-05 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ
Nádraží Praha-Bubny 2015


13:チェコの首都プラハを走る鉄道からの続き

プラハの街外れ、裏町の住宅街の片隅にひっそりと、その駅はあった。



プラハBUBNY駅
プラハ都心と郊外とを結ぶ非電化のローカル線の駅である。



首都の駅とは思えないほど閑散としていて、乗客の姿も無い駅だが、
それ以上に奇妙なものを駅前に見つけた。





天に向かって突き出した、これは鉄道の線路のようだが…
不思議な線路のオブジェの根本に掲げられたプレートにはThe Gate of Infinity とある。

The Gate of Infinity…これは一体何を意図しているのだろうと不思議に思いながら駅舎に近づくと、黒い看板が並んで張り出されているのが目に止まった。
そして、そこに書かれた英文の説明を読み始めて瞬時に、あのオブジェの意味を僕は理解した。
いや…あのオブジェの理由が心に突き刺さってきた。



天空の門を目指して続く線路は、ホロコーストからの旅路を象徴していた。
ここは、かつてプラハに暮らしていたユダヤ人たちを収容所へと送り出した駅だったのである。



駅舎の建物に入ってみると、中にはホロコーストの資料パネルが展示されていた。





この小さな駅舎内が、収容所送りとなる人々で溢れかえった日があったのだ。




ホロコーストの犠牲者たちを追悼する花が手向けられていた。




BUBNY駅に、小さなレールバスが到着したのが駅舎の窓から見える。
ホロコーストの犠牲者たちは、この駅から家畜用の貨車に乗せられて旅立ったという。
人々は当時のチェコスロバキアとドイツ・オーストリアの国境近くにあるテレジーンの収容所へと送られ、その後はポーランドのアウシュビッツへと移動させられた。






この駅から旅立つ時、ホロコーストへと向かう人々は
線路の彼方の旅路に何を思い何を見たのか…





現在、BUBNY駅はプラハの裏町の静かな通勤駅として、今なお鉄道駅としての役目を果たし続けている。
駅舎裏に貼られた小さな時刻表には、早朝から深夜までプラハ市内に暮らす人々の日常を支えて走る近郊列車の発着時刻が並んでいた。

やがて、BUBNY駅にまた列車がやって来た。



もう二度とこの駅から、いや世界中のすべての街の駅から、ホロコーストに向かう列車が発車することが無いように…

僕にはそう祈ることしか出来ない。
でも、世界中の人々が皆そう祈り、心を一つにすることが何よりも大事なのだ、きっと。

皆の祈りの心が一つになった時、この駅は本当のThe Gate of Infinityになるのだろう。
そう思いながら、今回の旅を終えることにしよう。


Nádraží Praha-Bubny 2015 ~The Gate of Infinity~


…次の旅は、2015年の夏休み。
闘いの傷跡から平和への願いを込めて、生まれ変わる街サラエボを目指す。
久々の旧ユーゴスラビア、クロアチアからボスニア・ヘルツェゴビナを旅します。
真夏のバルカン半島で、またお会いしましょう。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 13:チェコの首都プラハを走る鉄道

2015-07-05 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ
Praha hlavní nádraží 2015


12:オランダ鉄道の旅からの続き

チェコ共和国の首都プラハの鉄路の玄関、プラハ本駅(中央駅)。
美しいアール・ヌーヴォー調の駅舎で知られるが、大ドームで覆われたプラットホームは閑散としている事も多く、首都の中央駅としてはどこか寂しげな雰囲気が漂う。







朝のプラハ本駅プラットホームには、通勤列車が停車中。
ヨーロッパではドイツ圏でよく見かける、2階建て客車に運転室を設けた推進運転可能なペンデルツーク式の列車だ。
(※この通勤列車はペンデルツーク式の客車列車ではなく電車だと読者の方から指摘がありましたので訂正します)



チェコのペンデルツークにはCity Elefantという楽しい愛称が付けられていた。
確かに運転室付き2階建て客車の巨体はどことなく「象さん」のような愛嬌がある。




プラハ本駅の地下にもぐれば、メトロ(地下鉄)のC線も運行中。
かつては共産圏時代からの古いソ連製車輌が多く走っていたというが、今では近代的なインバータ制御の電車が軽快に行き交う。

プラハ市内ではメトロやトラム(路面電車)以外にも、チェコ鉄道の近郊列車も都市交通の一端を担う。







プラハ市内で宿泊していたホテルの近くを散歩していたら、偶然見つけた電化されていない線路の踏切を通過する近郊列車。
チェコ鉄道の長距離国際列車ユーロシティと同じ青と白のツートンカラーをまとった客車を、ディーゼル機関車が推して走る推進運転列車だった。






同じ踏切を、小さな車体のレールバスも通過する。
おそらく近郊の小さな町とプラハ都心とを結んで走っているこの列車に乗って、ふらりと鉄道の旅に出てみるのも楽しそうだ。

それにしても、この列車たちにはどこで乗れるのだろう。この近所にも駅はあるのだろうか。
線路に沿って暫く歩いて、プラハの裏町の駅を探してみることにした。

14:The Gate of Infinity ~旅の終わりに思ったことに続く

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 12:オランダ鉄道の旅

2015-07-05 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ

11:ホテルあれこれ アムステルダムとプラハでの住処からの続き

鮮やかな黄色に濃紺のアクセントが入った車体が特徴のオランダ鉄道の列車たち。
冒頭に載せた写真の列車はICMと呼ばれるタイプの電車で、先頭車の前面に貫通扉があり運転台が高い位置にあるデザインは、日本の懐かしい国鉄型特急485系や183系によく似ている。

実際、車輌の見た目以外にもオランダ鉄道が日本の鉄道に与えた影響は大きく、毎時同じ間隔で発車する「パターンダイヤ」で高頻度運行された国鉄の「エル特急」や大都市圏の電車網はオランダ鉄道のシステムを参考にしたとも言われている。




こちらは、全車2階建てのDD-IRMという新型車輌。
今回の旅では、スキポール空港の地下駅からLeeuwarden(レーワルデン)まで行くインターシティとして運行されていたこのDD-IRMに乗車してオランダ鉄道の旅を楽しんだ。






DD-IRMの2等車・2階車内。
オランダ鉄道のインターシティは日本のJRで言うと「新快速」的な位置づけの列車であり、主要駅以外には停車せず高速運転を行うにも関わらず「特急券」のような追加の特別料金は必要としない。
座席も全て自由席であり、2等車でもこのようにゆったりとしたクロスシートで快適な旅を満喫出来る。






インターシティの終点となるLeeuwarden(レーワルデン)駅。





Leeuwarden(レーワルデン)駅のプラットホーム上に設置されたこの設備は、ICカード乗車券の「乗り継ぎ機」。

オランダ鉄道では自動券売機で発行される乗車券類は全て紙製ながらもICチップが埋め込まれたICカード乗車券となっており、またインターシティの終点となる駅から発着するローカル線は第3セクターに移管された別会社が運営する地方鉄道となっているケースが多い。
インターシティからそういった地方鉄道に乗り継ぐ場合でも1枚のICカード乗車券で通しで乗車出来るようになっているのだが、乗り継ぎ前にはちゃんとICカード乗車券をリーダーにかざして「乗り継ぎ手続き」を行う必要がある。

おそらく、この手続きを怠って乗車し続けてそれが車内検札等で発覚した場合は、相当高額なペナルティが容赦なく科せられる筈。
何事も厳格なルールが適用される契約社会のヨーロッパでは「うっかり忘れました、すみません」等という言い訳は一切通用しない。旅先での思わぬ出費に泣く羽目に陥らない為にも、くれぐれも「乗り継ぎ手続き」は忘れないように注意!




こちらがLeeuwarden(レーワルデン)駅から乗り継ぐ地方鉄道のディーゼルカー。
丸みのある愛嬌のあるデザインの近代的なローカル列車に乗って、世界で最初のプラネタリウム「Eise Eisinga Planetarium(アイジンガー・プラネタリウム)」があるFraneker(フラネケル)の町にさぁ出発!

13:チェコの首都プラハを走る鉄道に続く

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 11:ホテルあれこれ アムステルダムとプラハでの住処

2015-07-02 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ
Airport hotels in Amsterdam


10:空の旅の窓から 飛行機からの眺め、離陸風景からの続き

今回の旅で、アムステルダム到着後すぐにチェックインしたのはスキポール空港近くのトランジットホテル。
アムステルダムには一泊しかしないし、空港駅から列車に乗って出かけたり飛行機にも乗る予定があったので、居心地云々よりもロケーションと利便性を第一に考えて選んだのだが…



スキポール空港からは、早朝から深夜まで頻繁に運行されている無料の送迎シャトルバスがあるのでアクセスは容易。
忙しい旅では、この利便性が何より価値がある。例えホテルのロビーがまるでスーパーマーケットかファミリーレストランのような雰囲気で、豪華さからは程遠くても、そんなことはこの際どうでもいい。




コンビニのレジのようなフロントでカードキーを受け取り、部屋に入ってみると何とロフト風の2段ベッド!
2段ベッドに寝るのは夜行列車の寝台車以外では、小学校の林間学校以来だなぁ。




室内は徹底的にシンプルで簡素、人間が一晩寝るために最低限必要なもの以外の余計なサービスは一切無し、といった雰囲気。
でも殺風景ではなく清潔感もあって、寝るだけだと割り切ってしまえばむしろとても快適だ。




そしてドアの裏にはしっかり禁煙禁ドラッグの警告が。
ここは比較的軽めの(とされる)ドラッグは使用者の自己責任でお咎め無しの国、オランダ。
どうやらドラッグはタバコと同じ位置づけらしい。
ちなみに、ホテルの室内でタバコを吹かしたりドラッグをキメたりすると特別清掃料金として100ユーロを請求されるらしいのでご用心!
…僕はどちらもやらないから関係ないんだけど、こうもハッキリとドラッグが合法の当たり前のものという前提で表示されてるとやっぱりドキッとするね。




アムステルダムからプラハに飛行機の夜間飛行で移動後、深夜にチェックインしたのはヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港近くのエアポートホテル。
二晩続けての空港ホテル泊だが、プラハの空港ホテルは随分とデラックスで昨夜のアムステルダムとは対照的。



ベッドも2段ベッドではなくクイーンサイズのダブルベッド!




窓からの眺めも緑豊かで申し分無し。
…昨夜のホテルの部屋からは、スキポール空港近くの工業団地とKLMオランダ航空の機内食ケータリング工場しか見えなかったからなぁ(笑)




でもバスルームはシャワーブースのみだったのが、唯一残念。
例え深夜にチェックインして早朝にはチェックアウトしてヨーロッパを慌ただしく飛び回る旅でも、寝る前にはしっかり熱いお湯に時間をかけて浸かりたいと願う、それが日本人という人種なのだ。




ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港からプラハ市内に移って、プラハでの滞在拠点にしたのは街外れのスポーツアリーナとイベント会場に面したシティホテル。



ちょっと懐かしい雰囲気というか、ややくたびれた感じもするツインルームに通された。




でも、バスルームには立派なバスタブがあったので大満足!ここは大当たりのホテルだ(笑)
かくして、今回の旅に出て3日目にして初めてたっぷりの熱いお湯を張った「お風呂」に浸かって、旅疲れを流し去ったのだ。
ああ、極楽極楽…




風呂上がりに窓の外を眺めると、スポーツアリーナの大きな体育館が見える。
何とも味気無い風景のようにも見えるが、この体育会の裏手に広がる森の奥にプラネタリウム・プラハ(PLANETÁRIUM PRAHA)があるのだ。

…部屋からプラネタリウムの建物は見えないが、今夜は森の中のプラネタリウム・プラハで上映中の全天周映像作品「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」(チェコ語ではHAJABUSA-příběh sondy, která se vrátila)の夢を見ながら眠ることにしようか。



12:オランダ鉄道の旅に続く

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 10:空の旅の窓から 飛行機からの眺め、離陸風景

2015-07-01 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ

9:機内食あれこれ KLMオランダ航空東京アムステルダム便の食卓からの続き

近年、飛行機内での電子機器の取り扱いルールが大幅に緩和され、従来は禁止されていた離発着時のデジタルカメラの使用が認められるようになった。
そこで今回、夜のアムステルダムのスキポール空港を出発するプラハ行きKLMシティホッパーのエンブラエル機で離陸の際の機窓からの眺めの撮影にチャレンジ!

迫力ある機内からの、アムステルダムの夜景を飛び越える離陸風景をご紹介します。



離陸開始!滑走路を一気に加速しながら駆け抜ける。




リフトオフ!














離陸後は旋回しながら、アムステルダムの運河の街並みの上をぐんぐん上昇していく。
街明かりが途切れたら、ドイツの黒い森の上をチェコ目指しひとっ飛びだ。




一方こちらは、日本の国内線の機窓。
アムステルダムからKLM機で成田空港に到着後、成田から福岡までのANA機はよく晴れた日本列島の上を飛んで行く。





京都市上空。
御所と碁盤目の街並みが眼下に広がる。






明石市上空。
淡路島を望みながら、子午線を飛び越える。


飛行機の窓から眺める空の上の風景は、やっぱり楽しい。
旅する時は窓側の席に座り、童心に戻ってワクワクしながら機窓に見入るのもまた一興!

11:ホテルあれこれ アムステルダムとプラハでの住処に続く

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 9:機内食あれこれ KLMオランダ航空東京アムステルダム便の食卓

2015-07-01 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ

8:空港にて ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ空港とスキポール空港からの続き

空の旅の楽しみの一つは、機内食。
日本とオランダを結ぶKLMオランダ航空のジャンボジェット機内に入ると、趣向を凝らした片道2回の機内食が空の長旅に臨む乗客をもてなしてくれる。

2015年ゴールデンウィーク期間のKLMオランダ航空、東京―アムステルダム便の食卓をご紹介しましょう。

東京→アムステルダム
1回目の食事






成田で積み込まれた、和食のそぼろご飯と鮭。

東京→アムステルダム
2回目の食事






時間帯的には、日本時間だと深夜の夜食、オランダ時間だと午後遅い時間のランチなのだが、朝食扱いのトマトソースのパスタ。



アムステルダム→東京
1回目の食事






アジアンメニューはカレーのかかったナシゴレンのような焼き飯。
日本のカレーライスよりずっとオリエンタルで、タイカレー風。

アムステルダム→東京
2回目の食事






ヨーロッパのエアラインの朝食メニューの定番、マッシュポテトとキッシュ。

アムステルダムで積み込まれた機内食は、味はもとよりオランダ陶器の食器を模したデザインが現れる凝った容器ラベルのレイアウトが見ても楽しい。



2回の楽しい食事を終えたら、ジャンボジェット機は目的地に無事到着。
「ごちそうさま~!さぁ、着いたぞ!!」


10:空の旅の窓から 飛行機からの眺め、離陸風景に続く

2015初夏 オランダ・チェコ紀行 8:空港にて ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ空港とスキポール空港

2015-07-01 | 旅行記:2015 オランダ・チェコ
Letiště Václava Havla Praha 2015


7:夕暮れのプラハ散歩 プラハ城と聖ヴィート大聖堂からの続き

チェコ共和国の首都プラハの空の玄関、ヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ国際空港。





首都の国際空港とは言え、こぢんまりとしたヴァーツラフ・ハヴェル・プラハ空港の国際線ターミナル内を歩いていると、こんな看板を見つけた。
とにかくピアノを弾かせたいらしい。
…この、公共スペースで通りすがりの人にピアノや楽器を弾かせようという一種のアートプロジェクトは最近ヨーロッパで流行っているらしくて、ヨーロッパ各地の空港や駅にピアノが設置されている光景をよく見かける。



プラハの空港のターミナルビルにはチェコの国産車シュコダ(Škoda)のクラシックカーと並んでアップライトピアノが置かれ、実際に音楽好きの旅行者が演奏を楽しんでいた。
何気ない公共の場所がアートな空間に変わる、こんな取り組みは素敵だ。日本でも普及すればいいのにな…





KLMシティホッパーのエンブラエル機に乗り込み、機内食のオーガニックなサンドイッチを食べているうちにドイツを飛び越えて1時間半あまりのフライトで、オランダの首都アムステルダム近郊のスキポール空港に到着する。







展望デッキから滑走路と駐機スポットを望むと、以前ミラノまで行った時に搭乗した事のある、見覚えのあるKLM旧塗装のリバイバルカラーをまとったボーイングB737-800を見つけた。



こちらは、展望デッキの上から滑走路の飛行機たちを見守る退役したKLMのフォッカー100。
スキポール空港は様々な飛行機を見て楽しめる空港だ。

旅の通過点である空港も、ちょっと見方を変えると色々な楽しみ方があることがわかる。
それは、慌ただしい旅の途中の一瞬を束の間、豊かな時間に変えてくれる。空の旅の醍醐味である。

9:機内食あれこれ KLMオランダ航空東京アムステルダム便の食卓に続く