天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!番外編 青森駅「八甲田」の立ち食いそば

2011-01-31 | 食べる
夕暮れの青森駅で「リゾートあすなろ」を降りて、駅前のビジネスホテルに帰る前に食べた夕飯は、
立ち食いのかき揚げそば



2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その4 津軽と下北、2つの「リゾートあすなろ」

青森駅の立ち食いそば、かつて東北地方の立ち食いそばチェーン店の一大勢力「伯養軒」が店を構えていた頃は
三内丸山遺跡をイメージしたという山菜や木の実が入った「縄文むかしそば」や、
お店の人が「ホントに辛いから、やめといたほうがいいんじゃない?大丈夫?」と心配してくれる程に激辛の「キムチうどん」など妙にユニークなメニューが豊富だった記憶があるのですが、
現在「八甲田」という屋号になっていたプラットホームの立ち食いスタンドには割とスタンダードなメニューが並ぶのみ。

それでも、何のヘンテツもないかき揚げそばを食べた後、丼をカウンターに置いて「ごっそさん!」と立ち去る間際に見たお店のおばちゃんの笑顔は、侘びしい一人旅の僕の心を随分と暖めてくれたのでした。

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その5 海と山のハイブリッド「リゾートしらかみ」

2011-01-30 | 旅行
その4からの続きです

平成22年12月28日

青森で一夜明けて、今日も朝から乗り鉄します。
本日乗車するのは…

クルージングトレイン「リゾートしらかみ」青池ハイブリッド。

随分長いネーミングですが、
JR東日本が五能線で運行している大人気のリゾート列車「リゾートしらかみ」に新製投入されたばかりの、
日本海の水平線と白神山地の十二湖・青池をイメージしてデザインされたという最新型ハイブリッド車輌による編成です。
昨日乗車した「リゾートあすなろ」と同形式ですね。
平成22年の年末時点では「リゾートしらかみ」は青森駅と秋田駅の間を1日2往復、2編成が運行しているのですが、
この青池ハイブリッド編成は青森を朝に出て秋田に向かい、夕方また青森に戻ってくる「リゾートしらかみ2号」「同5号」として運用されています。

08:21、「リゾートしらかみ2号」で青森駅を出発します!


列車は4輌編成、全車指定席です。


車内のインテリアデザインも、クルージングトレインに相応しく洗練されたものになっていますね。


注目なのが、2号車に連結された「ボックス席」
ヨーロッパ式のコンパートメントスタイルになっています。グループや家族で利用するのに最適ですね。
これで普通車指定席と同じ料金で利用出来るのも素晴らしい。
また、この「リゾートしらかみ」自体が昨日の「リゾートあすなろ」同様、特急料金等不要で青春18きっぷでも乗れる快速列車なのも嬉しい。リゾート列車を軒並み特急化しているJR九州とは対照的です。
JR東日本、なかなかやるな!

搭載した最新型のハイブリッドシステムで静かに発車した「リゾートしらかみ2号」、
新青森駅で新幹線から乗り継ぎの乗客を乗せ、弘前駅で進行方向を変えて五能線に入ります。
ストーブ列車で知られる津軽鉄道と接続する五所川原駅を過ぎると、車内のイベントスペースに集まるよう促す案内放送が。
イベントスペースに行ってみると…





津軽三味線の生演奏ライブが始まりました!
これは「リゾートしらかみ」名物ともなっているイベントで、五所川原駅と鰺ヶ沢駅の間で走行中の車内で津軽三味線の生演奏を楽しむことが出来るのです。
雪景色の中を往く列車の中での、迫力の津軽三味線。感動的です。



やがて列車は、荒涼とした真冬の日本海の海岸に出ます。








景勝地の千畳敷駅付近を通過中には、速度を落として走るサービスも。
絶景をゆっくり楽しむことが出来ます。




展望室から眺める荒れる海と断崖絶壁、その向こうには列車名の由来となっている世界自然遺産の白神山地も見える筈なのですが…
今日はどんよりとした鉛色の雲に覆われてしまっているようです。




深浦駅では、秋田駅からやって来た「リゾートしらかみ1号」と列車交換。
あちらは通常型の車輌を改造した編成で、くまげら編成と呼ばれています。
「リゾートしらかみ」にはこれ以外にも、(ぶな)と呼ばれる編成もあるのですが、冬期間は運転本数も減るので青池とくまげらの2編成のみが運用に就いています。

白神山地の山懐と日本海の海岸の間を走り抜けた「リゾートしらかみ2号」は、東能代駅で再び進行方向を変え、奥羽本線を走ります。
青森駅を出てからちょうど5時間、13:21に終点の秋田駅に到着。

ここで50分足らずの間に車内清掃を済ませ、
14:10に「リゾートしらかみ5号」として再び青森駅を目指して発車します。

帰りの車中では、段々と日が暮れていく寂しい海岸を見ながらの戻り旅となりました。
冬の自然の厳しさと美しさ、ローカル線の旅情を満喫できる往復10時間の「リゾートしらかみ」の旅でした。

 2010,冬の旅


午後7時過ぎ、新青森駅に停車中の「リゾートしらかみ5号」車内にて、
携帯電話のワンセグTVで見たNHKニュース番組で、
つい先程情報センターJAXA i が閉館したということを知りました。

一昨日、既に別れは告げてあるけれど…やっぱり寂しいな。」

明日はいよいよ海峡を越えて、北海道に上陸します。

その6に続く

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その4 津軽と下北、2つの「リゾートあすなろ」

2011-01-30 | 旅行
その3からの続きです

上野発の夜行列車を青森駅で見送って、今日はこれから丸1日リゾート列車三昧です。
「あけぼの」を見送ったプラットホームの隣に現れたのは…


新型ハイブリッドトレイン「リゾートあすなろ」
東北新幹線新青森開業に合わせて、12月4日にデビューしたばかりのJR東日本最新のリゾート列車なのです。


東北新幹線との接続駅である新青森始発の「リゾートあすなろ」は青森駅で編成を切り離し、
大湊線の大湊行き「リゾートあすなろ下北1号」と津軽線の蟹田行き「リゾートあすなろ津軽1号」に分かれて運転されます。
今日は先ず、1日1往復のみ運転される津軽半島の蟹田行き「リゾートあすなろ津軽」に乗車しましょう。


「リゾートあすなろ」の車内で一番気になるスペースがここ、運転室の後ろにある展望室
前面かぶりつきの醍醐味を存分に味わえそうですね。


座席はすべて指定席、ゆったりとしたリクライニングシートです。
これだけの快適設備を備えながら、特急料金等が不要で青春18きっぷでも乗れる快速列車として設定されているのも凄い。JR東日本、太っ腹です!

11:01、「リゾートあすなろ津軽1号」青森駅発車!

展望室から、運転室を覗いてみると、
運転士さんの前のコンソールにこんなモニタが…

ハイブリッドシステムの制御系統が表示されていますね!
これはディーゼルエンジンで発電して、電車と同様にモータで駆動するというもの。発車時はリチウムイオンバッテリーの電力を使用するので、気動車であるにもかかわらずエンジン音が全くしない静かな走り出しです。これは面白い!
騒音がカットされるので車内環境も格段に向上していますね。今後、普及が期待される画期的なシステムだと思います。
九州でもリゾート特急「ゆふいんの森」に搭載してくれないかなぁ…


「リゾートあすなろ津軽1号」は、北海道へと続く津軽海峡線を走っていきます。
車内は空いていて、地元客中心のようです。観光客やグループ客などは見かけませんね。少し寂しい…

青森駅を出て40分程雪景色の中を走ると、もう終点の蟹田駅へ到着。
列車はここで折り返して、新青森駅へと戻る「リゾートあすなろ津軽2号」になります。




…蟹田駅に到着しても、特に観光案内も何もありません。
駅前にはタクシー数台が客待ちをしているのみ。
正直、「リゾートを名乗ってる列車なのに、なんでここを終点にしたんだ?」と首を傾げたくなります。だって、駅に着いても何もやることがないのですから。乗客が地元客中心だったのも頷けます。

 車内設備が良い分、列車の運転区間の設定に工夫が見られないような気がするのが残念ですね。沿線も、せっかくのリゾート列車運転を好機と捉えて活用しようという意志がないんでしょうか…?
「どうせなら、津軽線の終着駅の三厩駅まで走らせればいいのに!
あそこなら、“最果ての終着駅”として乗って行ってみるだけで面白いのにな!」

まぁ実際には「リゾートあすなろ下北」と編成を共通運用している関係で、延長運転が難しいという事情もあるのでしょうけど…

という訳で、手持ち無沙汰に蟹田駅のプラットホームをうろうろしていると、北海道からの特急列車がやって来ました。
特急スーパー白鳥、先頭には札幌都市圏のL特急から転じた改造車が入っていますね。この改造車も東北新幹線新青森開業に合わせて増備されたようです。



スーパー白鳥の後を追うように、「リゾートあすなろ津軽2号」も発車します。
30分程の蟹田駅滞在でした。


「リゾートあすなろ津軽2号」は青森駅を経由して、13:00に終点の新青森駅に到着します。
ここで車内清掃等を済ませた後、14分後に今度は「リゾートあすなろ下北3号」となって折り返し発車、下北半島の大湊へと向かいます。
「リゾートあすなろ下北」は青森駅で観光客や帰省客らしき乗客でほぼ満席になりました。車内販売のワゴンサービスも乗車して、リゾート列車らしい姿で下北半島を目指します。
青森駅から大湊線の分岐駅の野辺地駅までは、新幹線開業に伴いJR東日本から経営分離した第3セクター青い森鉄道を経由しますが、青春18きっぷ利用でも追加運賃の支払いが免除されるのも嬉しいですね。


野辺地駅に到着。ここで新青森行きの「リゾートあすなろ下北2号」と列車交換します。
野辺地駅にはかつて、“元祖レールバス”で親しまれた南部縦貫鉄道も乗り入れていましたが、
防雪林に囲まれるようにしてあった「じゅうかん」の使っていた小さなプラットホームと駅舎も今は跡形もなく消え去っていました…


荒涼とした冬の下北半島を駆け抜けた列車は、恐山観光の玄関口となる下北駅で観光客を降ろした後、
15:02に大湊駅に到着。
既に陽も傾きかけ、海からの冷たい風が吹き抜ける駅で折り返し待ち。



大湊には1時間足らずの滞在で、駅前の郵便局やスーパーマーケットで用足しをした後、
折り返し「リゾートあすなろ下北4号」で青森に帰ります。


夕暮れ迫る車窓には、雪に覆われた森。

そして夕焼けの海。




すっかり日が暮れた午後5時半、青森駅に到着。


今日は朝から津軽半島と下北半島を駆け抜ける「リゾートあすなろ」編成の全運用に同乗して走りまわった訳で、
妙に充実した1日となりました(笑)
青森駅のプラットホームで立ち食いそばを食べて、駅前のビジネスホテルに帰ります。

明日は… 五能線に乗って北国の海と、世界自然遺産の山を見に行きましょう。

その5に続く

宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)を見送ってきました

2011-01-23 | 宇宙
先程、種子島から帰宅しました。
写真は長谷展望公園にて。

最高の打ち上げでした!!

今回も天燈茶房でレポートを書きます。でも、その前に先ずは祝杯を(笑)
レポはじっくり書きますので、気長に待ってて下さいね。

それでは…

行ってらっしゃい、こうのとり2号機!
お疲れさま、H-IIBロケット2号機!
みんな、みんな、おめでとう…
 打ち上げ大成功!!

間もなく離島

2011-01-23 | 実況
こうのとり2の打ち上げ後、ずっと携帯電話電波の通信不可帯に居たのですが、やっと通信回復しました。
現在、西之表港で鹿児島行き高速船の出発待ち中。
最高の名打ち上げの想い出を胸に、もうすぐ帰ります。

種子島へ出発!

2011-01-22 | 実況
鹿児島港高速船ターミナルで種子島行き始発便の出港を待っています。
TVニュースによるとH2B2号機の打ち上げ準備は順調に進行中とのこと。天気は快晴、今日は素晴らしい打ち上げが見られそうです!

それでは、行ってきます。

こうのとり2号機/H-IIBロケット2号機の打ち上げを見に行くぞ!

2011-01-19 | 宇宙

H-IIBロケット2号機による宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)の打上げ延期について
(JAXAプレスリリース)

こうのとり2号機/H-IIBロケット2号機 特設サイト こうのとり2号機/H-IIBロケット2号機 特設サイト

氷結層を含む雲の発生が予測されるとのことで、打ち上げが週末の22日以降に延期になりましたが、
そのおかげで種子島に行けることになりました。という訳で…

突然ですが、
ロケットの打ち上げを見に行ってきます!


僕が種子島に滞在できるのは、1月22日から翌23日まで。
22日中に飛んでくれれば、初めてH-IIBロケットの打ち上げを現地で見ることが出来る!

※2011/01/20追記:こうのとり2号機/H-IIBロケット2号機の打ち上げ時刻は、
 2011年1月22日(土)14時37分57秒(日本時間)に再決定されました


翔べ!H-IIBロケット2号機!!


打ち上げ成功祈願 天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

真冬の鹿児島、宇宙詣で HBTTE帰還編とVERA入来局

2011-01-16 | 宇宙
VERA入来局20mアンテナ

寒い寒い週末となった2011年1月15日、鹿児島まで宇宙詣でに行ってきました。



鹿児島市立科学館で鹿児島在住の宇宙クラスタ仲間まってるさんと合流して、
先ずは、これ!


全天周映像HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-(HBTTE)の最新バージョン、帰還編を観ます!
現在のところ、九州ではここ鹿児島市立科学館プラネタリウムのみでの公開なので、これは是非とも観ておきたかったのです。
先月、「はやぶさ」の地球帰還カプセルが展示されたばかりの鹿児島市立科学館での公開というのも、感慨深いものがありますね。


プラネタリウムホールの前では、「はやぶさ」関連の展示コーナーも開設されていましたよ。

さて、HBTTE帰還編ですが…

打ちのめされたような気分になりました。

最後にはもう涙すら出ないよ、あんな観せ方をされたんじゃ…

「はやぶさ」が好きな方は是非とも、プラネタリウムで御覧下さい(上映プラネタリウム情報はHBTTE公式サイトで確認下さい)。
僕は…
多分、あと何度も観たくなると思うので鹿児島市立科学館の年間パスポートを作ってしまいましたw


HBTTE帰還編の余韻にどっぷり浸ったまま、まってるさんに案内して頂いて次に向かったのはここ。




国立天文台VERA入来観測局です!
天の川銀河の3次元地図を作成するプロジェクトであるVERAの、国内に4箇所設置された観測局のひとつが鹿児島県の薩摩川内市入来町にあるのです。



鹿児島市内からクルマで約1時間程、年末の大雪が残る山道を登って行った先、ゴルフ場と牧場の中にパラボラさんがそびえていました。
VERA入来局の20mアンテナ、名づけて「いりきさん」です!


入来局の敷地内は自由に見学が出来るように解放されています。早速、いりきさんに近づいてみましょう!
お椀が斜め上空を向いていますね。今まさに観測運用中のようです!



それにしても、寒いー!
いりきさんは吹きっ晒しの高原にある上に、強い風に雪まで舞い始めました。
たまらず観測室の軒先に避難すると、「こんにちは~見学ですか?」 と建物の中で仕事をしておられた研究者の方に声を掛けられました。
「あ、こんにちは!パラボラアンテナを見に来たんです」と挨拶すると、「よかったら、中を見て行かれませんか?」と観測室内に招き入れて頂きました!
「わぁ~ありがとうございます!!」

観測室の玄関に入ると、そこには…

「おおー!このヘルメット、国立天文台のロゴ入りだ!」
「ホントだ!カッコいい!!」


「おおっ衝撃の新事実!!宇宙は禁煙なんだ!!」
「宇宙空間では酸素は貴重だからなぁ」

…いきなりこんなことで盛り上がる我々2人に、研究者さんはさぞかし困惑されただろうなぁ。
お騒がせして申し訳ありません。




こちらが観測室内。
ここでは主に、パラボラアンテナで得られた観測データの取りまとめを行っているそうです。
パラボラアンテナの運用は岩手県にあるVERA水沢局で4局を一括制御しているとのこと。
日本各地にある4つのパラボラさんが完全に同期(シンクロ)しながら8時間以上も連続で同じターゲット天体を追尾しながら観測を続けて、その後は各パラボラごとに個別の観測運用を行ったりしているそうですよ。


観測データを記録した巨大な磁気テープのカセットと、親切に案内して下さった若き研究者さん。
鹿児島大学の院生さんだそうです。今日はありがとうございました!
ちなみに、VERAの観測データはすべて磁気テープのカセットに記録されて、三鷹の国立天文台に送られてスーパーコンピュータに取り込まれ処理されているとのこと。


帰り際に玄関で見つけた、JAXAからの感謝状。
いりきさんは月周回衛星「かぐや」にも協力していたんですねぇ!
今後はASTRO-G衛星と協力してのVSOP-2計画もありますし、いりきさん達VERA観測局の活躍には要注目!ですね。

…以上、
とても寒かったけれど、熱い宇宙への想いを感じることが出来た素晴らしい週末でした。

※VERA入来局観測室内と研究者の方の写真は許可を得て撮影・掲載しています

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その3 JAXA iとブルートレイン「あけぼの」

2011-01-16 | 旅行
その2からの続きです

次にやって来たのは、ここ。
東京駅の丸の内北口を出たところ、丸の内オアゾの中にある、情報センターJAXA i




JAXA iはいわゆる「事業仕分け」で廃止と判断され、あと2日で惜しまれつつ閉館となります。
この日も、別れを惜しむ多くの人々で賑わっていました。
(※取材日:平成22年12月26日)

僕もここJAXA iには、東京駅からブルートレイン「はやぶさ」に乗る前の時間などによく遊びに来たものです。
今では、もうその「はやぶさ」もいなくなってしまいましたが…
僕のような地方在住者にはあまり頻繁に通うという訳にはいかない場所でしたが、それでも愛着があり想い出があります。


宇宙クラスタの方が一生懸命作った「千羽あかつきくん」をお納めして、JAXA iに別れを告げます。
ありがとう、さようならJAXA i。

この後、みんなで皇居前に移動。
都心の夕暮れ空を横切るISS(国際宇宙ステーション)を見て歓声を上げてから、そのまま上野界隈に移動して飲み会に突入です(笑)
ひとしきり楽しく飲み交わしてから、上野駅へ。


今夜は、この列車で旅立ちます。
今や唯一残された上野発の東北行き夜行列車である、ブルートレイン「あけぼの」
仲間たちに見送られて、独り車中の人になります。


これが、今夜の僕の寝室。
B寝台1人用個室「ソロ」の2階部屋です。
昨夜乗った「サンライズ出雲/サンライズ瀬戸」のシングル個室よりも一回り狭くてカプセルホテル程度の広さしかありませんが、ベッドに横になったまま天窓から星空を眺める愉しみは同じです。
今夜は日本列島の日本海側に寒波が接近している影響で「あけぼの」が走っていく上越の山では大雪が降るのではないかと心配でしたが、
幸いにも雪はなく、凍て付く真冬の星空を存分に楽しめる素晴らしい寝台車の夜となりました。

車中で日付が変わって平成22年12月27日

明け方、秋田到着直前頃に、日本のロケット生誕の地である道川海岸を夢うつつに眺め、次に目覚めると天窓の外は一面の銀世界。



東北新幹線の新しい終点、新青森駅で列車待ち合わせの為に数分待たされましたが、
大した遅れもなく「あけぼの」は無事に終着駅の青森に到着しました。


真冬の夜の旅を終えて寝ぐらへと帰っていく「あけぼの」を見送って、
さぁこれから北東北の楽しいリゾート列車を徹底的に乗り倒す乗り鉄三昧の鉄旅 の始まりです!

その4に続く

イプシロンロケット、内之浦から宇宙へ!

2011-01-12 | 宇宙
写真:内之浦宇宙空間観測所M台地(2006年夏 筆者撮影)

日本が世界に誇る、宇宙科学研究所の固体燃料ロケット。
その新たな歴史を切り開くべく鋭意開発中の次期固体ロケット「イプシロン」の射場が、内之浦に決定!

日本の固体燃料ロケットの歴史と共に歩んだ運命の地・内之浦に、
生まれ変わった固体燃料ロケットが帰ってくる…!

イプシロンロケット事業の促進について
(JAXAプレスリリース)

内之浦宇宙空間観測所
(JAXA/ISAS 宇宙科学研究所)

今の時点ではまだ「打上げ射場を内之浦として設備整備等の必要な作業を進めていく」としか伝えられていないが、
日本初の人工衛星「おおすみ」を載せたL-4Sロケットが旅立った「始まりの場所」 内之浦宇宙空間観測所から、
そして恐らく、
“世界一の固体燃料ロケット”と讃えられた名機M-Vが海の彼方の宙(そら)へと旅立っていったM台地から、
イプシロンは翔び立つことになるのだろう…

イプシロン試験機の打ち上げ予定は平成25年度。その時まで、あと約2年…!

おかえりなさい、固体燃料ロケット。
イプシロン、内之浦にようこそ!


今、日本の宇宙科学の新しい歴史が、再び内之浦で始まろうとしている。

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その2 国立科学博物館「空と宇宙展」

2011-01-10 | 博物館・美術館に行く
その1からの続きです

上野にある、国立科学博物館にやって来ました。



ここで開催中の「空と宇宙展」を見に来たのです。
日本初の動力飛行100周年を記念して、
アンリ・ファルマン複葉機/ハンス・グラーデ単葉機から小惑星探査機「はやぶさ」まで文字通り日本の「翔ぶものたち」を網羅した展示がなされています。
ちなみにこの日、12月26日は2010年最後の展示開催日でした。

宇宙クラスタのみんなと一緒に、展示を見て回ります。

御存知、日本最初の人工衛星「おおすみ」さんの予備機です。


そして「はやぶさ」
相模原の宇宙研から上野に出張してきた実物大モデルです。



 サンプラーホーンの手前に見えるカメラが、あのラストショットを撮影したんですねぇ…
画像提供:JAXA




画像提供:JAXA
太陽電池パドルの裏に回って、ちょっと遊んでみました。
「ミネルヴァが撮った写真」ごっこ!(笑)


「はやぶさ」の運用日誌の実物です。
坦坦と、彼の旅で起きた出来事が、その事実のみが記されています。そして、その事実の重さに圧倒されます…。


イカロスくんもいました!
Twitterでは可愛らしいイカ坊も、実物大セイルは大きいなぁ…

「はやぶさ」つながりで、こんな展示も。

戦闘機の「隼」の模型です。
ブルートレインの「はやぶさ」も展示して欲しかったなぁ(あっ、ブルトレは飛ばないからムリか、残念)。

そして、こんなものも。

戦闘機「隼」のタイヤ!
よく残っていたなー!どこかの地中から発掘されたらしいです。


最後に、裏庭にひっそり常設展示されている、
「おおすみ」さんを打ち上げたL-4Sロケットのランチャに念願の初対面して、上野を後にします。

※「空と宇宙展 -飛べ!100年の夢」は2011年2月6日(日)まで、国立科学博物館特別展会場にて開催中です

その3に続く

2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その1 サンライズエクスプレスで上京

2011-01-09 | 旅行
この冬休みも、年を跨いで旅行してきました。
今回の旅先は、日本国内各所。行く先々で仲間に会い、色々なことをして遊んできましたよ。
そんな旅の想い出を、絵日記風に綴っていってみます。暫しお付き合いを!

旅立ちの日は、12月25日クリスマス。
この日で仕事納めだったので、終業後そのまま自宅最寄りの駅から列車に乗って出発です。
熊本駅で博多行きの特急に乗り継ぎ、博多駅で新大阪行き新幹線のぞみの最終便に乗り継いで、
大阪駅から乗り込んだのは今夜の宿となる東京行き寝台特急「サンライズ出雲/サンライズ瀬戸」

東京と九州を結ぶブルートレインが全滅した今日、唯一残された東京と西日本を結ぶ寝台特急であるサンライズ・エクスプレス。
寝台特急の復権を目指し、JR西日本とJR東海が社運を賭けて製作した新設計の寝台電車285系を使用しています。
個室中心の2階建て客室の廊下は、まるでシティホテルのようです。


今夜は、サンライズ・エクスプレスの標準的な客室であるシングル個室に宿泊します。
2階部屋のシングルは、天窓が魅力的。ベッドに横になると、晴れた夜なら一面の星空を見ることが出来ます。が、さすがに今夜は仕事を終えてそのまま旅立った疲れから、星を見ながら旅立ちの喜びを味わう間もなくあっという間に夢のなかに入ってしまいました。

車中で日付が変わって平成22年12月26日

目覚めると、終着駅の東京駅はもうすぐ。
早朝にもかかわらず大勢のTwitter宇宙クラスタの仲間たちが、東京駅の到着ホームで出迎えてくれました。

皆で朝食を摂ってから、上野に向かいます。

上野の山の上、デゴイチのいる博物館へやって来ました。

その2に続く

「内之浦宇宙空間観測所特別公開2010」レポート

2011-01-09 | 宇宙
写真:特別公開を無事に終えてM台地に佇むミューロケット発射装置

毎年恒例のJAXA内之浦宇宙空間観測所特別公開
今年は、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還カプセル特別公開と併せて、2日間に渡って内之浦でイベントが行われました。
勿論、僕も両日共に満喫してきましたよ。その様子をレポートします。



2010年12月4日
おかえりなさい【はやぶさの里帰り】 再突入カプセル特別展示

内之浦の町からシャトルバスに乗って、山の上の観測所へ。
内之浦宇宙空間観測所特別公開、先ずは「はやぶさ」くんのカプセル展示から始まります。

内之浦宇宙空間観測所のM台地にある組み立て室、
そう「はやぶさ」が最終整備されM-Vロケット5号機に載せられて地球を旅立った、まさにその場所、その部屋でのカプセル展示です!
何億キロの旅の果てに、地球で最後に居た部屋に帰ってきた宇宙機…事実がSFを超えた、まさにその瞬間なのです。


公開前には、
「はやぶさ」の打ち上げられた2003年5月9日と、
地球に帰還した今年6月13日に地元で産まれた子を招いてのテープカットも行われました。

「旅立ちの部屋」で会うカプセル…
今回は、これで一般公開に供されるのは最後とも言われる前面ヒートシールドを含むオールスターキャストでの展示となりました。
「この部屋で、これらは組み立てられ整備されて『はやぶさ』になった…そして今、この部屋に帰ってきたんだなぁ…」
思わず胸が熱くなります。そして涙が零れます。
「今、きみの旅が本当に終わったのかもしれないなぁ… おかえり、はやぶさ」




「はやぶさ」のカプセルの帰還を見届けて、胸が一杯のまま、
気が付けばM台地の海沿いの端にある、ここに来ていました。
彼が宇宙へと翔び立って行った、ロケットランチャー。ミューロケット発射装置


7つのM-Vに噴射炎を叩きつけられた痕跡が生々しく残る、フレームデフレクター。

今日はミューロケット発射装置のすぐ間近まで近寄れるので、思い切ってランチャーを覗き込んでみました。

これが、ランチャーを旋回させて整備棟から引き出す「動輪」です!


超巨大な、機関車のようなギアが凄い迫力です。
でも、すっかり赤錆びていて痛々しさも漂っています。最後にこの動輪がM-Vロケットを引き出したのは、7号機が太陽観測衛星「ひので」を宇宙に送り届けた2006年9月23日。
あれからもう4年も経ってしまいました…


ミューロケット発射装置は、万が一の打ち上げ直後の不測の事態に備えて、ロケットを一刻も早く海上に出す為に海沿いの急斜面の上に建てられています。
全ての「ミューの称号」を持つ名機たちが、この海めがけて内之浦から宇宙に翔び立っていきました。
全ての「ミューの子どもたち」である科学衛星・探査機も、そして勿論「はやぶさ」も、この海を見て旅立ったのですね…


海を見ていると、整備棟の大扉が開いてロケットを据え付けるガイドレール部が姿を現しました!
やっぱりカッコいいですねぇ…
ロケットがいなくてもこんなにカッコいいのだから、実際に打ち上げ直前のM-Vをセットしたランチャを間近で見たら、本当に素晴らしい光景だったでしょうねきっと!

現在、このミューロケット発射装置の今後の処遇については一切、公式の発表がありませんが、
開発が本格的に開始された次期固体燃料ロケット「イプシロン」の射場として内之浦が第一候補にあがっています。
内之浦からイプシロンを打つとしたら、当然ここM台地を使うでしょうから…
今後、イプシロンの射場整備に伴い、ミューロケット発射装置は解体されるのではないかとも聞きます。

M台地を離れ、シャトルバスで町へと戻ります。

「あっ、はやぶさバスだ!」 これはカッコいいですねぇ

午後からは内之浦の町の「銀河アリーナ」「おおすみ」40周年記念式典が開催されました。


挨拶・祝辞に続いて「おおすみ/L-4S-5」の記録映画上映。
懐かしい思い出話として、
ロケットを撮り続けて半世紀 牧工さん(元南日本新聞通信員)、
ロケットを支えた婦人会 橋本雅子さんが楽しく興味深いお話を披露して下さいました。


そして基調講演。
元宇宙科学研究所所長の秋葉鐐二郎先生による「来し方行末、宇宙の浦」

―COSPAR(国際学術連合宇宙空間研究委員会)での「おおすみ」誕生秘話に始まり、
IT、ナノテクの進歩により「携帯電話を軌道に投げ込めば、ちょっとした衛星になる」

―昭和は遠くになりにけり。
平和な時代をずっと過ごしてきた人は、何かやろうとしても出来ない理由から考えたりする。

―アメリカの民間の力は桁外れ。
日本は、地元・一般が盛り上がって民間が参加していく宇宙開発にしていく必要があるのではないか。

―軌道上組み立てなら、衛星に合わせてロケットを大型化する必要がなくなる。
小型のロケットをたくさん打ち上げ、ロケットを有翼にして飛んで戻ってくるようにすれば良い。
それも海上に落とさず、そう、内之浦にたくさんいる鳶のように!

続いて的川泰宣先生「宇宙に一番近い町 内之浦」

測量で内之浦を訪れたことがある伊能忠敬の話から始まり、神話の中の内之浦へ。
海幸彦と山幸彦は、内之浦が舞台らしい。宇宙に近い町は、実は竜宮城にも近い。

内之浦の歴史への登場は、景行天皇から。
景行天皇の内裏が内之浦にあり、これが地名の由来となっているという。
その内裏の隣にある神社まで早朝散歩に行ったら、地元の人達が何やら祈願をしていた。ここの人たちは信心深いんだなと思っていたら、実はそれは「おおすみ」打ち上げ成功の祈願だったという想い出。

打ち上げに失敗して、内之浦の「ロケット」というバーで酔い潰れていたら、町の人が「元気を出せ!」と言って自宅に連れて行って猪鍋をご馳走してくれた想い出。

そして、内之浦宇宙空間観測所誕生のきっかけとなった伝説の「糸川先生小便小僧」建立の計画(如何にも的川先生らしい、会場大爆笑の楽しい計画披露!)。

宇宙研の名高い先生お二人のお話を聴けて、今日は大満足!

宿を取っている鹿屋市まで戻って、その夜は特別公開の為に内之浦に集結した宇宙ファン(twitter宇宙クラスタ)の合同大懇親会!
夜遅くまで大盛り上がりのまま、初日は終了となりました。

2010年12月5日
内之浦宇宙空間観測所特別公開

一晩明けて、今日が特別公開の本番の日となります。

内之浦宇宙空間観測所内の各施設で普段は見られない建屋内部の公開や設備の操作体験等、様々なイベントが開催され、とても全部は回りきれません。
昨日に引き続いての「はやぶさ」帰還カプセル展示やKSセンターの観測ロケット発射ドーム内ランチャ起立駆動実演、M台地のミューロケット発射装置操作体験などが目玉イベントですが、今日は宇宙講演をメインに1日じっくり宇宙研の先生方のお話を聴くことにしました。

今年の宇宙講演は何と!
“宇宙の語り部”的川泰宣先生
「はやぶさ」の帰還カプセルに情熱を燃やした山田哲哉先生
ミューの功績と栄光を未来に引き継ぐ次期固体ロケット「イプシロン」を今まさに作っているロケットボーイ森田泰弘先生
そして“はやぶさを翔ばした男”川口淳一郎先生という超豪華講師陣が続けて登場!
各先生方の公演ごとに整理券が必要でしたが、実際には席に余裕があれば整理券なしでも聴講OKという措置だったので4講演を続けて聴いてしまいました。
凄い先生方のお話をたっぷり聴けて、大満足!!

宇宙講演を終えて外に出ると、冬の陽はもう傾いています。
「はやぶさ」の故郷への里帰りを皆でお祝いする、楽しい2日間でした!
来年は、「はやぶさ2」とイプシロンロケットの新しい旅立ちの始まりを見守るために、
またこの山の上のロケット基地に来るぞ!



(レポート終わり)