天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

2012 夏休みの想い出 その3 大阪駅、ブルートレインと夜行急行

2012-08-30 | 鉄道

その2からの続き

夜の大阪駅に、ブルートレインが現れました。


青森行きの寝台特急「日本海」号です。
今年の春までは毎晩、大阪駅から出発していたのですが、乗客数の減少に歯止めがかからず、
今では定期運転を取りやめて休暇シーズンのみ運行される臨時列車となっています。


何とか廃止を免れて臨時特急となった「日本海」号ですが、車輌の老朽化が進んでいます。
果たしていつまで走り続けられるか…

「日本海」号を見送ってから、Twitterのつぶやきを見て大阪駅に駆けつけてくれた関西在住の宇宙クラスタさんと合流。
一緒に大阪駅見物しました。


大阪駅は昨年春に「大阪ステーションシティ」として生まれ変わっています。
駅構内に出現した広場と時計塔のデザインは、JR九州のデザイン顧問としてもお馴染みの水戸岡鋭治先生。

そして、水戸岡デザインの時計塔の下には何故か小惑星探査機「はやぶさ」が。



どうやら、大阪ステーションシティで宇宙関連のイベントが開催中のようです。
宇宙服も展示されています。
「はやぶさ」の模型は愛知県立刈谷工業高校の生徒さんの作品だそうです。

大阪駅のエキナカのカフェでお茶を飲んでから、今夜の宿となる列車に乗り込みます。



夜行急行「きたぐに」号、新潟行き。
ブルートレイン「日本海」号と同じく、今年の春に定期運転を終了し臨時列車となった夜行列車です。


「きたぐに」号はブルートレインではなく、日本で唯一の581/583系寝台電車を使う列車です。
古式ゆかしい3段ベッドのB寝台も、今ではこの「きたぐに」号でのみ見られる貴重な設備。

独特な雰囲気を持つ581/583系寝台電車の車内を通路からパノラマ撮影してみました。
←サムネイル画像をクリックするとパノラマ画像が開きます。


関西の宇宙クラスタさんたちに見送られて、「きたぐに」号は大阪駅を出発します。
今夜は3段ベッドの寝台車で新潟まで、夜の旅です。

その4に続く

2012 夏休みの想い出 その2 山陰本線の駅と鉄橋と特急

2012-08-26 | 鉄道

その1からの続き

特急「スーパーおき2」号から米子駅と鳥取駅で普通列車を乗り継ぎ、浜坂駅に到着しました。








浜坂駅には、小さな鉄道記念館があります。


駅構内には、蒸気機関車の給水塔も残ります。




浜坂駅からは、大阪行きの特急「はまかぜ6」号に乗車。
いつもは大阪側の手前の香住駅までしか来ないのですが、行楽シーズンは浜坂駅まで臨時列車扱いで延長されます。


「はまかぜ6」号は、浜坂駅を発車するとすぐに山陰本線の名所、餘部鉄橋を渡ります。




指定席車の車内は、ずっとガラ空きで乗客は僕一人だけ。


途中で日が暮れて、夜の大阪駅に到着しました。

その3に続く

哀しみのシリア、ダマスカスの想い出

2012-08-23 | 日記
ダマスカス 2009年夏





シリアの内戦が泥沼化しています。
事態は行き詰まり、停戦と平和への道は全く見えない状況に陥りつつあるようです…

とうとう先日、日本人ジャーナリストの山本美香さんが北部の都市アレッポで銃撃され、亡くなられました。
僕も、3年前の2009年に首都ダマスカスを旅したことがあります。

ダマスカス・カイロ2009夏旅行 9、ダマスカス市内へ(天燈茶房TENDANCAFE)

たった3年前までは、シリアは(少なくとも旅行者が目にする分には)平和でのんびりしたイスラムの国でした。
勿論、当時から既に独裁者アサド大統領は君臨していたし、街角には秘密警察も目を光らせてはいましたが、
殺し合いはありませんでした。
今、あの国は戦場です。

ダマスカスにあるイスラムの聖地ウマイヤド・モスクの大理石の中庭で、寝転んだ僕の顔を興味津々覗き込んできた子供たち。
親切に道案内してくれた、気の良い警察官。
旧市街の路地裏やスーク(市場)ですれ違った、無数のダマスカスの人々…

みんな、どうか無事でいてくれますように。

今の僕に出来ることは、祈ることだけです。



世界最古の都市を首都に持つこの国に、一日も早く再び平和が訪れんことを!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2012 夏休みの想い出 その1 新幹線とディーゼル特急で出発

2012-08-21 | 鉄道
今年の夏も列車に乗って、遊びに行きました。
夏の想い出絵日記です。

2012年8月11日


新幹線に乗って、着いたのは…


新山口駅。
暫く前までは「小郡駅」と名乗っていた、山口市の玄関口です。


新山口駅で山陽新幹線を降りて、ディーゼル特急に乗り換えます。
山陽と山陰を結んで走る特急「スーパーおき2」号。



山を越えて山陰本線に入ると、海が見えてきました。
日本海です。









日本海を見ながらの山陰本線の旅です。

その2に続く

文系宇宙工学研究所「ロケット紀行vol.13」に寄稿しました

2012-08-07 | 告知

宇宙クラスタ仲間の、文系宇宙工学研究所金木犀さん が主宰する同人サークル「液酸/液水」の最新刊、
「ロケット紀行vol.13 H-II F20/情報収集衛星レーダ3号機打上げ見学記」に、
天燈茶房TENDANCAFEからちょっとした記事を寄稿させて頂きました。

この前の冬に、ロケットの聖地・ドイツのペーネミュンデを訪問した時のことを、
実際にそこへ行く方法などを具体的に記述する内容で書いてみました。
題してロケット紀行International~海外のロケット聖地に行ってみよう~です。

天燈茶房TENDANCAFEに掲載した「遙かなり、ペーネミュンデ 2011-2012東ドイツ・ポーランド紀行」をもとに、
海外旅行は初めてという方でも一人で簡単に安全に、海外のロケット聖地巡りをすることができる方法を、
僕がこれまでバックパッカーのようなことをしてきて身につけた知識と経験を下敷きにしてまとめてみました。
海外ロケット一人旅を考えておられる方、海外のロケット聖地に興味のある方、また一風変わった海外旅行が好きな方は、
是非一度お手にとって読んでみてくださいませ。

「ロケット紀行vol.13 H-II F20/情報収集衛星レーダ3号機打上げ見学記」
2012年の夏のコミックマーケット(コミケット82) 3日目(2012年8月12日(日))に、
東5ホール ヒ-27a「鳥システムズ」様に委託で販売されるとのこと。
コミケ後は通販もするとのことなので、詳しくは金木犀さんの文系宇宙工学研究所でご確認下さい。

液酸/液水のC82対応について:新刊委託します(文系宇宙工学研究所)

実はこれが、初めての天燈茶房TENDANCAFEの出版化です。
活字で本に載る天燈茶房、亭主の僕も楽しみです!今回、貴重な機会をくれた金木犀さんに感謝します。
…皆さんも、是非読んでみて下さいね。よろしくお願いいたします。

天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

Eterenal Return -いのちを継ぐもの- を観ました

2012-08-06 | 映画・演劇・コンサートを観る
JAXA相模原キャンパス特別公開2012の帰り路、渋谷に立ち寄って観てきました、
フルドームデジタルプラネタリウム映像作品
「Eterenal Return -いのちを継ぐもの-」

HAYABUSA-BACK TO THE EARTH-を手掛けた上坂浩光監督の最新作です!



現在、全国に先駆けてコスモプラネタリウム渋谷にて公開が始まっています。


コスモプラネタリウム渋谷は渋谷駅から徒歩5分、渋谷区文化総合センター大和田の最上階。




以前、渋谷駅前にあった老舗のプラネタリウム「五島プラネタリウム」の御本尊
“カールツァイスIV型投影機” も保存展示されていました。
五島プラネタリウムは僕も学生時代に何度も通った思い出深いプラネタリウムです。御本尊に再会できて、感激。

さて、初めて観た「Eterenal Return -いのちを継ぐもの-」ですが…

生命(いのち)とは何か。

それはどこから生まれ、どこへ行こうとしているのか。

生まれるとは、そして死ぬとはどういうことなのだろうか。

そして、我々は何故生きるのか…


そんな問いかけから始まる壮大な生命の旅の物語、その序章です。
それはまさに、前作HAYABUSA-BACK TO THE EARTH-で小さな宇宙船の奇跡の旅を通して
上坂浩光監督が描きたかったこと、そのものなのではないでしょうか。

また、僕はちょうど前日にJAXA相模原キャンパス特別公開で、
この作品の監修を務めている海洋研究開発機構の高井研先生のエキサイティングな生命の話を聴いたばかりだったので、
生命の旅の行方が更に気になりました。

…今はまだ、物語は始まったばかり。
EPISODE 1と銘打たれた「Eterenal Return -いのちを継ぐもの-」の、旅の続きが気になります。
三部作として構想されているというEterenal Returnの続編を楽しみに、
そしてこの作品が多くのプラネタリウムで上映され、人々が生命について考えるきっかけとなることを期待しつつ、
コスモプラネタリウム渋谷を後にしました。

また観に行きます。

宇宙の夏、相模原の夏。JAXA相模原キャンパス特別公開2012に行こう!おまけ番外編

2012-08-05 | 宇宙
その4:相模原例大祭、2日目!編からの続き

今年も宇宙科学の聖地・相模原が熱く燃え上がった、真夏のJAXA相模原キャンパス特別公開2012
その会場で見つけた宇宙なヒトとモノをご紹介。

先ずは、
毎年ひときわ目立ちまくる赤外線天文衛星「あかり」運用チームの皆さんの、今年の特製Tシャツ!!


※当然ながら許可を得て撮影・掲載しています。念のため(笑)


いや~今年もお洒落ですねぇ!!
何しろ思わず
「スミマセン、そのTシャツ、どこで売ってますか!?」って声かけちゃいましたからね、
これ着ておられた、あかりチームの「中の人」にwww

でもホントに売って欲しいです。ええ、例の「紅いハッピ」とか「あかりちゃんの薄い本」とかと一緒に!!

続いて、相模原例大祭の昼メシといえばこれ!
銀河連邦物産展での各地の美味いもん大会!!

エッグドロップコンテストや宇宙探査ロボット大集合をやっている横の中庭にテントが並び、
美味しい食事をお手頃価格で買うことが出来る名物コーナー。
これ目当てに来る人も、実は多いんじゃないでしょうか。


そして、宇宙研の飲み物と言えばやっぱりこれだね。
内之浦宇宙空間観測所のお膝元、鹿児島県肝属郡肝付町名物の辺塚だいだいドリンク!
以前は「だいだいドリンク・宇宙ロマン」 という突き抜けたネーミングだったんだけど、
絶対そっちの方がカッコいいから元に戻して欲しいと毎年熱烈希望しています。

さて、来年はどんな宇宙なヒトとモノに出会えるのかな。
今から楽しみ…

宇宙の夏、相模原の夏。JAXA相模原キャンパス特別公開2012に行こう!その4:相模原例大祭、2日目!編

2012-08-04 | 宇宙
相模原例大祭、絶賛開催中!!


その3:相模原例大祭、1日目!編からの続き

2012年7月28日

JAXA相模原キャンパス特別公開2012、後半戦の2日目。
今日は朝一番で相模原キャンパス内に入ります。





相模原キャンパスのシンボル、
M-VロケットM-3SIIロケットの周りは記念撮影する来場者で朝から大賑わい。


順番に、展示会場を見て行きましょう。

飛翔体環境試験棟での、人工衛星の熱制御技術展示。

金星探査機「あかつき」で使われた多層断熱材(MLI)のサンプル。


断熱材が何枚も重ねられて、間にメッシュを挟み込んだものもあります。


構造機能試験棟の、宇宙通信の会場で見つけた大型アンテナ“うすださん”の展示。
一見するとおもちゃのようですが、
パラボラが「はやぶさ」(懐中電灯)の光をちゃんと感知してセンサーが反応する優れもの。


太陽発電衛星。
再使用ロケット(RVT)によって低コストで宇宙空間へ運ばれ、超高効率で発電を行い地上に無線送電するというシステム。
これぞ究極のクリーンエネルギー、今後の開発を応援したいプロジェクトです。
毎週毎週「脱原発!」と絶叫したり、斜に構えて「たかが電気…」とせせら笑って自己満足してる人達も、
もっと具体的に「太陽発電衛星の研究開発を進めて早期に実用化して原発を置き換えろー!!」とか述べてくれたら、説得力あるし応援したくなるんだけどね…



宇宙ヨット「イカロス」のアンテナ!
そういえば、イカロスは冬眠モードからまだ目を覚まさないみたいだねぇ…
相模原例大祭までには起きると思ってたんだけどな。のんびり屋のイカ坊らしいというか。


電波無響室には「はやぶさ2」の電気試験モデルが!
予算難で開発段階から波乱の船出となった「はやぶさ2」ですが、
宇宙研では2014年の打ち上げに向けて着々と準備が進んでいるんですねぇ!


こちらは来年の夏に打ち上げられる小型科学衛星1号機SPRINT-A
地球周回軌道上から太陽系の惑星を遠隔観測する、世界初の惑星観測用宇宙望遠鏡です。




そして来年夏にSPRINT-Aを載せていよいよ宇宙へ飛び出す次期固体ロケット「イプシロン」
今まさに作っている永遠のロケットボーイ、
森田泰弘先生のミニ講演会が始まりました!
展示スペースの一画にパイプ椅子を並べただけの簡素な講演会ですが、
多くのロケットファンと森田先生ファンが詰めかけて凄い熱気!!
来年の夏は、ロケットの鉄腕アトム“ロボケット” ことイプシロンのファーストフライトと相模原例大祭がぶつかって、
とんでもないことになりそうで今から心配です!!(笑)

森田先生の講演で熱くなった心をクールダウンさせるべく、少し相模原キャンパス内を散策しましょう。
相模原キャンパスは木立に囲まれて森のようになっており、夏の強い日差しも木漏れ日となって和らぎます。



中庭では宇宙探査ロボットが大集合。

JAXAクラブ「宇宙実験室」ブースでは、エッグドロップコンテストが開催中!

生卵を載せて高いところから落としても割れない「機体」を参加者が作り、そのスゴさを競うという大人気イベント。
ちょっと様子を見てみたら、なんと宇宙教育テレビでお馴染みの「ぐるぐる博士」がエッグドロップに挑戦中!
うまくいったのかな?


…そして気が付くと、既に日は西に傾きもう祭りの終わる時間。
今年もあっという間の2日間でした。ああ楽しかった、相模原例大祭!
また来年も遊びに来るぞ!!


おまけ番外編に続く

宇宙の夏、相模原の夏。JAXA相模原キャンパス特別公開2012に行こう!その3:相模原例大祭、1日目!編

2012-08-03 | 宇宙
今年はついに!実物大「はやぶさ2」(?)がお出迎え


その2:パワースイングバイ!編からの続き

JR横浜線の淵野辺駅から、ド快晴の炎天下を歩くこと約20分。
やっと到着しました、夏の特別公開2012を開催中のJAXA宇宙科学研究所・相模原キャンパス!

…ですが、相模原キャンパス内には入らずに先ずは道路を挟んで隣の相模原市立博物館へ。
ここで2日間連続で行われる
JAXA×JAMSTEC連携協定締結記念トークイベント―海と宇宙の“深い”話―
の第一日目の回に最初に参加します!


深海と生命(いのち)の研究者、高井研先生(写真左)と、
小惑星探査機「はやぶさ」のサンプラーホーンも手掛けた宇宙の研究者、矢野創先生(写真右)の、
熱くて深くて面白くて、楽しすぎるトークバトル!!
内容的にヤバ過ぎるので詳細は伏せておきますが(笑)、最後の質疑応答で
「土星の衛星エンケラドスからのサンプルリターンをするなら、ついでに土星の輪そのものもサンプルリターンしたら面白いのでは?」という僕の質問に
「それをすることについて、キミはどんな理由でそれを『面白くて意味がある』と思った?」
と高井先生から逆質問されたことだけは記しておきましょう。
いやー…高井研先生、容赦なくてアツくて、そしてメチャクチャおもろい、ホント魅力的な人だわ!!

トークイベント―海と宇宙の“深い”話―の後は、そのまま相模原市立博物館で開催中の企画展
「宇宙科学の先駆者たち~糸川英夫と小田稔~」を見ます。







これは初めて見ました、
日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたL-4Sロケット5号機の予備機(6号機)に搭載されるはずだった、
姿勢制御装置の一部。
5号機が失敗しても、すぐに次のロケットを打つ気満々だったんですね。この荒っぽいまでの熱気というか迫力は、今では考えられません。
まさに人工衛星競争時代、凄い時代だったんだ。

相模原市立博物館の玄関で、お馴染みのこのお方とバッタリ遭遇。

JAXAのイケメン天文学者こと、阪本成一先生
大気球実験の気球フィルムサンプルを風になびかせて、爽やかな笑顔で颯爽と登場。

さて、JAXA相模原キャンパス特別公開2012の初日は結局、
相模原キャンパス内にはほとんど入ること無く終了してしまいました。
明日の2日目こそは、相模原キャンパスに潜入してじっくりと見て回ることにしましょう。

その4:相模原例大祭、2日目!編に続く

宇宙の夏、相模原の夏。JAXA相模原キャンパス特別公開2012に行こう!その2:パワースイングバイ!編

2012-08-01 | 旅行
鉄路でも、はやぶさ復活!!


その1:謎の列島北上編からの続き

2012年7月27日

早朝5時半、JR青森駅にやって来ました。

…とは言え、つい5時間半ほど前にここに着いたばかりなんですが(笑)

青森駅から朝一番の秋田行き特急に乗って、すぐ隣りの新青森駅へと向かいます。
昨夜の終電で到着して、今朝の始発列車で折り返す。
まさしく小惑星探査機「はやぶさ」が打ち上げ1年後に再び地球近傍を通過して軌道を大きく変え、一気呵成に小惑星イトカワへと突き進んで行ったことを彷彿とさせる“はやぶさ新青森パワースイングバイ” です!!
…まあ、実に意味のないことではあるんですが。

新青森駅の新幹線プラットホームで、これから乗る始発の東京行き列車の到着を待ちます。


やがて北海道方面側から回送列車がやって来ました、
E5系「はやぶさ型車輌」で運転される、正真正銘の新幹線はやぶさです!


新青森06:10発、東北新幹線「はやぶさ4号」東京行き。

…う~ん、でも欲を言えばこれが「はやぶさ2号」なら、
現在JAXA宇宙研で機体を開発製造中の新しい小惑星探査機「はやぶさ2」とぴったりシンクロするんですけどね、残念。
(※新幹線の「はやぶさ2号」は仙台始発の東京行きなのです)

さて、「はやぶさ」に乗り込みましょう!

今日の僕の座席は、10号車の、このドアの向こう。



そう“グランクラス” です!!
せっかくの“はやぶさ新青森パワースイングバイ”の為に、
大奮発して「はやぶさ」で最も豪華なこの座席を予約しておいたのです。


グランクラスの座席は上品なベージュの革張り。
すべて電動で調整できるフルリクライニングシートで、国際線の航空機のビジネスクラスを彷彿とさせるセパレートのシェルに包まれた構造になっています。
座り心地はもちろん超最高!!
間違いなく、今現在の日本の鉄道では最も素晴らしい座席でしょう。
一度座ったら、もう起き上がりたくない!!(笑)


グランクラスの座席は日立製作所と川崎重工、
それに世界的に有名な座席メーカーのレカロ社が共同で開発した特注品のようです。
座り心地がいいのも当然ですね。

グランクラスの素晴らしさに酔いしれているうちに、「はやぶさ4号」は新青森を発車してぐんぐん加速。
パワースイングバイ後の宇宙機のように凄まじい加速度で、時速300キロで東北を南下していきます。

走り始めてしばらくすると、グランクラスの乗客にはサービスとして食事が配られます。
和食と洋食が選べますが、洋食はサンドイッチで和食は懐石風弁当です。



和食を頼んでみました。
とても小さな箱に入った上品な懐石膳です。
ちなみに、飲み物もアルコール類を含めてすべて無料でサービスされます。
僕は2020年の「はやぶさ2地球帰還」まで酒断ちしているので飲めませんが、
オリジナルのハウスワインなども振舞われるようです。
ううっ、正直、飲みたかった…グランクラスのオリジナルワイン…


食後にはお茶菓子も出されます。青森のりんごを使ったアップルパイです。

至れり尽せりのグランクラスのサービスを満喫しているうちに、
あっという間に列車は東京駅に近づいていました。
「もっと乗っていたい…」 それがグランクラスの感想のすべてです。

…ただ、若干の残念な点も気になりました。
グランクラスの設備、ハード面の完成度の高さは素晴らしい。ほぼ完璧で、文句のつけようもありません。
でも、インテリアのデザインを見てみると、座席と室内をせっかく全体的に落ち着いたアースカラーでまとめているのにカーペットだけがやたらと派手な赤色で、室内の調和を乱している気がしました。
また、重要なサービス要素であるソフト面、人的サービスを担う客室乗務員の制服も…ハッキリ言って「これはないだろ…」というレベル。
どこかのオフィスビルの受付社員のようなデザインで、格好悪いです!
ここは思い切って、エアラインのキャビンアテンダントの制服を意識したようなベタな路線で攻めても良かったんではないでしょうか。

…等と偉そうに文句をつけていますが、
全体的には「よくぞこれだけの設備を作ってくれた!素晴らしいぞJR東日本!!」と最大級の謝辞を述べたい気分です。
コスト削減と利益確保が至上命題のようになってしまった現代日本に於いて、これだけ質にこだわったサービスを提供するのは並大抵の努力では成し得なかったでしょう。
伝統と栄光を誇る九州の名列車、そして奇跡の宇宙船。それぞれの名前を未来に引き継ぐべくして生まれた列車の為に、こんな素晴らしい車輌とサービスを用意してくれたJR東日本とメーカーのスタッフの方々に感謝!


新青森からわずか3時間ほど、09:24に「はやぶさ4号」は東京駅に到着。
名残惜しいくらいに素晴らしい旅でした。そして…
“はやぶさ新青森パワースイングバイ”成功!!

さあ「はやぶさ」に続いて、急いで東海道新幹線「のぞみ」に乗り換えて新横浜駅へ行きましょう。
そこからJR横浜線に乗り換えれば、JAXA相模原キャンパス最寄りの淵野辺駅まではすぐに到着します。
JAXA相模原キャンパス特別公開2012の開始時刻、午前10時まであと30分。淵野辺へ急げ急げ!!

その3:相模原例大祭、1日目!編に続く