天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その6:ハンブルグの休日

2012-05-25 | 旅行
カリーヴルストの向こうにハンブルグ市庁舎


その5:ハンブルグ名物フィッシュマルクトからの続き

今日は午後に、市立公園の中にあるプラネタリウム・ハンブルグPlanetarium Hamburg
HAYABUSA - Zurück zur Erde (HAYABUSA-BACK TO THE EARTH-ドイツ語版)を観に行くことになっています。
その時間までは、旅仲間の皆で連れ立って定番の市内観光でもしようということで、ホテルを出て荷物を中央駅のコインロッカーに放り込んでから、ここにやって来ました。


ハンブルグ市庁舎
重厚なネオ・ルネッサンス様式の宮殿のような建物です。

市庁舎に着いたのがちょうどお昼時だったので、そのまま市庁舎前広場のオープンカフェでランチタイム。

手軽なお昼ご飯は、やっぱりカリーヴルスト(笑)ドイツではほぼ毎食カリーを食べてたような気が…



そして、ドイツビール!

…でも、僕は「はやぶさ2地球帰還祈願断酒」中なので、勿論これはノンアルコールビール。
しかし、ドイツのノンアルコールビールは日本の物と違って「普通のビールからアルコールを飛ばす」というような製法で作られているらしく、味や香りやコクが普通のビールに近くてとても美味しいんですよ。
ラベルに書かれた「ALKOHOLFREI」がノンアルコールの意味のドイツ語。よし憶えた!(笑)

綺麗な市庁舎の建物を眺めながらビールを飲んで、酔ってないけどすっかりゴキゲン。
その時、随分と低空から聞こえてくるプロペラ音に空を見上げると…




市庁舎の塔の上を、旗を引いたセスナ機が旋回していました。
そう言えば今日はハンブルグ市内ではシティマラソンが開催されているので、それに合わせたイベントかも知れませんね。
…しかし、マラソンのおかげで市内の道路が軒並み通行規制されてるせいでバスが運休してしまい、
フィッシュマルクトからホテルまでの帰り道や市庁舎までの移動は随分大変だったんだよなぁ。

という訳で、
ランチを済ませたら交通規制の影響を受けていないUバーン(地下鉄)に乗って市立公園へ行きましょう。
HAYABUSA - Zurück zur Erdeを観るために!

その7:はやぶさ、ハンブルグの宙に舞う!に続く

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その5:ハンブルグ名物フィッシュマルクト

2012-05-24 | 旅行
その4:ハンブルグに到着からの続き

2012年4月29日(日曜日)

ドイツに着いて最初の朝。
…と言っても、昨夜シャワーを浴びてベッドに入ってからまだ4時間ほどしか経っていない真っ暗な夜明け前に、もう起床。
文字通り“寝惚けまなこ”で、午前5時にホテルのロビーに集合。
フロントにタクシーを呼んでもらって、ハンブルグの港へ向かいます。

早朝の港では、ハンブルグ名物の日曜魚市場「フィッシュマルクト」が店開き!


300年の歴史を持つというフィッシュマルクト、
毎週日曜日の夜明け前に、港の桟橋に突如としてトラックの荷台に屋台を設えた移動店舗が集まって始まります。



魚市場と呼ばれていますが、実際には何でもあり。
水揚げされたばかりの新鮮な魚介類は勿論ですが、その他の食品類や野菜に果物、衣料品や日用雑貨、果てはお土産類から家具までありとあらゆる物が路上で売られています。
何故か早朝から派手にロックを演奏しているライブハウスまである始末…
活気あふれる雑多な屋台を覗き込みながら歩いていると、夜が明けてきました。

さて、市場で楽しみなのが屋台で売られるB級グルメの数々。
ハンブルグのフィッシュマルクトでも、早朝から市場に集まる元気な買い物客や、
近くに位置する悪名高い歓楽街レーパーバーン で夜っぴいて飲み明かしていたどうしようもない連中(笑)を相手に美味い朝飯を食わせる屋台が並んでいる一角がありました。


我々も食べ物を買い込んで、ここで朝食にしましょう。
先ずは、フィッシュマルクトらしくシーフードのサンドイッチ(左)。
そして、ドイツに来たら絶対に外せない、ドイツ人の大好物カリーヴルスト(カレーソーセージ)!(右)
カリーヴルストを買うと何故か大抵オマケで付いてくるパン(手前)。


フィッシュマルクトなので、シーフードは充実しています。
カラッと揚がった白身魚は日本人の味覚にも合う逸品。


デザートは、旅仲間の一人が見つけた果物屋の屋台で買った新鮮ないちご。
日本のいちごと違って味が濃くて程よい酸味があり、実は完熟で中まで真っ赤。しかも格安(スーパー等での売値の半額程)!
これは美味しかった!

朝のハンブルグ港を見ながら食事をしていると、運河の奥から何やら巨大な船が…




何と!
あの有名な豪華客船クイーン・エリザベスが現れました!!
クルーズツアーの途中で、たまたまハンブルグに寄港していたんでしょうか。
突然目の前に現れた豪華客船に、フィッシュマルクトの買い物客も我々旅仲間も暫し唖然。それにしても、でかい!
こんな大きな船も、北海から運河を通って内陸にある街ハンブルグまで上って来るんですねぇ…

賑やかなフィッシュマルクトを楽しんで、美味いものも食べて、いい船も見られてすっかり満足したところで一旦ホテルに戻ります。
これからホテルをチェックアウトして、さぁ改めてハンブルグの街に繰り出しましょう!

その6:ハンブルグの休日に続く

おまけ写真コーナー


フィッシュマルクトを歩いていたら、突然
やあ日本人!ちょっと俺達の写真を撮ってくれないか?(※多分そういうことを言ってたんじゃないかという意訳)
と声を掛けてきた、仲良しドイツ人青年二人組。
よくわからんけど、とりあえず撮ってあげたスナップ(笑)
これからも二人とも仲良くね~

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その4:ハンブルグに到着

2012-05-22 | 旅行

その3:KLMオランダ航空864便の機内食からの続き

2012年4月28日午後6時過ぎ(現地時間)、
KLMオランダ航空864便のボーイング777はオランダのアムステルダム・スキポール空港に無事着陸しました。

成田空港を飛び立ったのが午後1時半ですから5時間ほどしか経っていないように見えますが、実際には地球の自転方向に逆らって猛烈な勢いで7時間の時差を生じさせながらのフライトでしたので、既に12時間が経過しています。
東洋から西洋へ、ユーラシア大陸・シベリアを飛び越える、長い長い空の旅でした。



さて、ヨーロッパには着きましたがここはオランダ。
目指すドイツのハンブルグへと向かうには、更に飛行機を乗り継がなくてはなりません。

約3時間後の21:10に出発するハンブルグ行きのKLMオランダ航空1789便の搭乗ゲートへと移動します。
ヨーロッパ内では各国の出入国検査が免除されるシェンゲン協定があるので、最初の寄港地となるここアムステルダムでオランダの入国審査を受けてパスポートにスタンプを押してもらえば、後はドイツ行きの飛行機でも国内線と同じ扱いとなります。


KLM1789便のボーイング737がゲートに到着。
アムステルダムからハンブルグへは所要時間わずか1時間。本当に国内線感覚です。
離陸後、簡単な飲み物サービスが終わればもう着陸態勢。窓からヨーロッパ特有の若干暗めの暖色系照明に輝く都市が見えました。とうとう、ハンブルグに到着です!

ハンブルグ国際空港の到着ゲートには、先に現地入りしていた旅仲間が迎えに来てくれていました。
仲間と合流して、予約しておいた空港近くのホテルへ…
でも、その前にちょっと見ておきたいものがあります。
ターミナルビルの到着ゲート階、出口付近を探しまわること暫し。


ありました、ありました!
プラネタリウム・ハンブルグの大きなディスプレイです。
このプラネタリウム・ハンブルグで上映されている
HAYABUSA - Zurück zur Erde HAYABUSA-BACK TO THE EARTH-を手掛けられた
上坂浩光監督が今年1月に当地を訪れられた際、ここで記念撮影をされていたのですよ。
(参考リンク→ハンブルグへの旅 星居Webブログ 2012年01月21日)

上坂監督と同じ場所で僕も記念撮影。改めてハンブルグへの到着を実感して感慨深くなりました。

さあ、今夜はホテルでぐっすり眠って日本からの長時間フライトの疲れを癒し、明日からの旅の日々に備えましょう!
…でも、到着早々明日はいきなり夜明け前に起床なんですよね~(苦笑)

その5:ハンブルグ名物フィッシュマルクトに続く

見えた!太陽のリング ~金環日食2012~

2012-05-21 | 宇宙

今日、2012年5月21日の早朝。
日本列島を横切るように国内の広い地域で、金環日食を見ることが出来ました。
僕の住む熊本県でも県南部では金環日食を観測することが可能だったのですが、
折角の機会なので上京して、Twitter宇宙クラスタの仲間と一緒に東京都内で観測してきました。

その様子を、緊急レポートします!

金環日食の前日、東京都青梅市の宇宙クラスタメンバーの自宅に集合。
金環日食が観測可能な地域は軒並み天候が悪く雲が出るとの予報が出ていたので、
夜半過ぎまで最新の気象情報を確認しながら、観測可能な天候の良い地域への移動を考えていたのですが、
夜明け前までに青梅市も天候が回復して雲が切れるとの予報に変わったので、
天気予報が当たることに賭けてそのまま移動せず、仮眠して夜明けを待つことに。

結果、天気予報は見事的中!気持ちよく晴れた朝を迎えました。
早速、天体観測に慣れたメンバーが、観測場所に選んだ公園で太陽フィルターを装着した望遠鏡をセッティングして金環日食を待ちます。






一方、僕は日食グラスを用いて安全に金環食を見ようと思います。


使う日食グラスは、これ。
実はこれ、前回日本で20世紀最後の金環日食が観測された1987(昭和62)年に、当時小学生だった僕が購読していた子供向け科学雑誌で組まれた日食特集の読者懸賞で当てたもの。
確かその時は、熊本県内では部分日食になったものの当日は曇ってしまい、日食グラスを手に入れたのに残念な思いをしたような気がします。
今回、実に25年ぶりにそのリベンジを果たそうと思います。

この想い出の日食グラス、有名メーカーの製品で、古くても透過率等の光学特性は現在でも充分通用する優秀な性能を持っているので安心です。

…ちなみに、今回はTwitter宇宙クラスタの方が僕のために素敵…?な日食グラスを手作りしてプレゼントしてくれました。

仮面舞踏会風・日食蝶マスク(笑)

見た目はとんでもないのですが、これもしっかりと作られた安全な日食グラスです。
有り難く使わせて頂くことにします(笑)

先日、ドイツのプラネタリウム・ハンブルグで買ってきた日食Tシャツに着替えて、準備万端!
太陽が月に隠され始めるのを待ちます。

そして午前6時20分頃、ついに太陽の一角が小さく欠け始めました。
金環日食2012、スタートです!!

※画像をクリックすると大きい画像が開きます。
尚、この日食写真は安全な日食シートを用いてデジタルカメラで手持ちで撮影しています。



















太陽が欠けていくと、次第に体感気温が下がり始めました。
また、晴れた青空も異様な暗さを帯びていきます。これは、ただごとではありません!


そして午前7時半頃、とうとう太陽が完全なリングになりました。
金環日食です!!















午前9時過ぎ、太陽は元に戻りました。
辺りは何事もなかったかのように、明るい晴れた日になりました。
…約2時間40分間に渡る、素晴らしい出来事でした!


これは金環日食が進行中に撮影した、木漏れ日の写真。
分かりやすいように木の幹に白い紙を貼り付けていますが、紙の上に落ちた木漏れ日が明らかに「三日月型」になっていますね。


そしてこれは、テレホンカードのパンチ穴を利用したピンホールカメラ。
パンチ穴からの光も三日月型です。

(一緒に観測したguichengさんすばるさんはくやさん、今回はお疲れ様でした!)

※参考:一緒に観測した宇宙クラスタの方々のレポート記事
Eclipse!:人生ご縁となりゆきで 2012.05.22 22:44(すばるさん)
金環日食:超不定期雑記 はてな版 2012-05-22(guichengさん)


金環日食を堪能して、午後の飛行機で熊本に帰ります。
そう言えば今日は、飛行機で雲の上から金環日食を見るツアーも催されていたそうですね。
飛行機の下は分厚い雲に覆われていました。今日は、金環日食という出来事を見事に雲の切れ間となった地域から見ることができて本当に幸せでした。

さて、今年は太陽に関する天文現象の当たり年で、6月6日には金星の太陽面通過という現象も起こります。
今日使用した日食グラスを使って、また太陽を見上げてみることにしましょう。

「しずく」宇宙へ… H-IIAロケット21号機、間もなく打ち上げ

2012-05-17 | 宇宙
第一期水循環変動観測衛星「しずく」を載せたH-IIAロケット21号機が、
今夜(正確には日付の変わった明日の未明)、5月18日(金)午前1:39頃に種子島宇宙センターから打ち上げられます!

「しずく」ロケットデカール 提供:JAXA
 
 
「しずく」ミッションマーク 提供:JAXA


JAXAしずく特設サイト

…今回は残念ながら、種子島まで見送りには行けないのですが、今日は僕の自宅のある熊本もいい天気。
今夜は、星空へと旅立つ「深夜特急」 の軌跡を楽しむことが出来そうです。

行ってらっしゃい、しずく。
今回も頼んだぞ、H-IIAロケット21号機!
…よい旅を!


さて、打ち上げまであと6時間を切りました。
僕はそろそろ仮眠を取りたいと思います。明日の未明にまたお会いしましょう。


【2012年5月18日午前3時2分追記】
先ほどまでに「しずく」と相乗り衛星たちの分離を確認、H-IIAロケット21号機の打ち上げは成功しました!
おめでとうございます!

…しかし、僕は自宅の近所の河原から打ち上げを見守っていたのですが、
いつもならきれいに見える種子島からの打ち上げが、今回に限っては何故か全く見えませんでした。
残念!

でも、打ち上げが成功して良かった。
「しずく」と仲間たち、宇宙の旅を楽しんで!
お疲れ様、ありがとう。H-IIAロケット21号機!

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その3:KLMオランダ航空864便の機内食

2012-05-16 | 食べる
その2:ヨーロッパへの空の旅からの続き

空の旅の楽しみが、機内食。
「美味しくないし、とても食えたものじゃない」とか文句をいう人もいますが、僕は好きですよ。
味云々はともかく、高度1万mで温かい食事をするなんていう非日常なシチュエーションに、ワクワクするじゃないですか!

それでは、成田発アムステルダム行きKLMオランダ航空864便のエコノミークラスで味わえる機内食とスナックサービスを
どうぞご覧あれ!


まずは、離陸後シートベルト着用サインが消えてから配られるウェルカムサービスの飲み物とスナック。
飲み物はアルコール類も選べますし、旅の始まりは華やかにワインかハイネケンビールで乾杯!という旅人も多いことでしょう。僕も以前はそうでした…
でも、訳あってまだ打ち上がってもいない小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に帰還する2020年まで一切の酒を断つ!と誓ってしまった僕は、勿論ソフトドリンク。無難にダイエットコークを注いでもらいました。
スナックの小袋の中身は、ローストしたアーモンド。いかにもお酒に合いそうです(笑)

ウェルカムドリンクの後、機内が落ち着いてから出てくる1回目の食事。出発地時間に合わせて「昼食」となります。


和食か洋食が選べるのですが、洋食をチョイス。
オランダ陶器風の白地に青の模様入りのパッケージやチューリップのあしらわれた紙ケースがお洒落ですね。


パッケージを開けてみると、チキンがゴロンと載ったパスタが出てきました。
付け合せはシーフードサラダ、別に温めて配られるパンと、クラッカーとチーズ、デザートは桃のケーキ。


食後に配られるコーヒーとお茶も、陶器風デザインの紙コップに入って渡されます。
お茶は紅茶か日本茶が選べるようです。

1回目の食事が終わると、窓の日除けを降ろすように促されて機内は暗くなります。
後は寝るなり座席モニタで映画を観るなりお好きにどうぞ、という訳ですが、
この後しばらく経つと、唐突に「夜食」が配られます。


いつも突然出てくるので、運悪く寝込んでいたりすると貰えないスリリングな「夜食」、
今回のKLM便では日本のメーカーのアイスクリームとヨーロッパ製と思しきミネラルウォーターという微妙な組み合わせ。
ちなみに航空会社によってはコンビニ風のおにぎりや、機内用オリジナルブランドのカップ麺等、面白いものをくれる場合もあります。
長距離便の飛行機に乗る際は、寝過ごして夜食を食いっぱぐれないようご用心を!

シベリアを越えてスカンジナビア半島上空に差しかかり、いよいよアムステルダムが近づいてきた頃に、最後の食事サービスとなります。
2回目の食事は到着地時間に合わせて「夕食」ですが、日本時間だと既に真夜中過ぎなので「夜食その2」という感覚かも。


夕食もオランダ陶器風のパッケージですね。
パンは美味しいので二つ貰っちゃいました。KLMに限らず、ヨーロッパ系の航空会社の機内食で出るパンは大抵本格派で、とても美味しいのです。


パッケージを開けると、中身はマカロニでした。
これにチキンサラダとカットフルーツが付きます。昼食とかなり内容が被っていますが、よりヨーロッパ風に調理されているので、まあこれはこれでいいのかも。

2回目の機内食を食べ終えると、KLMオランダ航空864便は徐々に高度を下げ始め、アムステルダム・スキポール空港への着陸態勢に入ります。
いよいよ、ヨーロッパに到着です!

その4:ハンブルグに到着に続く

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その2:ヨーロッパへの空の旅

2012-05-15 | 旅行

その1:出発、出国、離陸!からの続き

成田空港を飛び立ったKLMオランダ航空864便は、ぐんぐん巡航高度を上げて雲の上に飛び出し、青空の中で水平飛行に移りました。
この時期は日照時間が長い高緯度帯を太陽を追いかけながら飛ぶ関係で、シベリアを跳び越えてヨーロッパに到達するまで延々と太陽に照らされながらの空の旅となります。



 離陸してからずっと、成田空港の本屋で購入した“宇宙ファンの間で話題の漫画作品”を読み耽っていたのですが(面白くて没頭してしまったw)、コミック単行本1冊を読み終える頃にはKLM864便は既に日本海を渡ってユーラシア大陸の上空へ。
ここから延々と、ヨーロッパの入り口であるウラル山脈まで果てしないシベリアの大地が続きます。


眼下に広がるシベリアの大平原。
まるでどこか別の惑星の周回軌道を翔ぶ宇宙探査機からの眺めのよう。


思わず「エウロパの海の裂け目か?」と想像力が飛躍する、大平原を切り裂く凍った大河。
高度1万m以上の上空から眺める地球は、かくも凄まじい表情を見せてくれます。



さて、KLMに乗るのは今回が初めてなのですが、
まあエコノミークラスの客室の居心地はどこの航空会社でも大して違わないものです(笑)
でもKLMは機体のイメージカラーの水色を客室内の処々にあしらっていて、ちょっとお洒落で可愛い感じがします。ヨーロッパの航空会社は、ちょっとしたデザインで自社の個性を主張するのが上手ですね。

そして航空会社の個性が最も表れるのが、やっぱり機内食!
という訳で次回は、成田からアムステルダムに到着するまでに味わった機内食とスナックサービスについてまとめてみます。

その3:KLMオランダ航空864便の機内食に続く

熊本県民天文台30周年記念 宇宙科学講演会が開催されました

2012-05-13 | 博物館・美術館に行く
今週末、熊本県民天文台の開設30周年を記念しての講演会が熊本市内で2日間に渡って開催されました。
僕も勿論参加してきました!以下、初夏の熊本での宇宙科学講演会ツアーの様子をレポートします。

第一日目 平成24年5月12日(土曜日)


宇宙科学講演会ツアーの初日は、熊本市中心部の公園の奥にある中央公民館から。




会場の公民館地下ホールは、昭和レトロな雰囲気が漂います。
パイプ椅子が並ぶ講演会場は開催時間までにほぼ満席になりました(百名以上の方が参加されたそうです)。


参加者には明日の講演会の手作りパンフレットが配られました。僕は明日も行きますよ~(笑)


さて今日の講師は、ご存知“JAXAのイケメン天文学者” 阪本成一先生(写真右)。
阪本先生は今日は熊本市東部公民会での講演会に引き続いて2回目の講演、今日から熊本市に3日間に渡って滞在されるそうですが、その間は「熊本の住人になりきって」一般向けと小学校中学校の児童生徒向けの講演を合計7回もこなされるとか。本当にお疲れ様です。

司会進行を務められた熊本県民天文台の艶島台長(写真左)によるご挨拶に引き続いて、午後3時から阪本先生の講演会スタート。

阪本先生は昭和40年生まれ。高度成長期の公害や光害等で一番、夜空に星が見えにくかった世代。東京では星座は見えず、星は明るい惑星くらいしか見えなかった。
それでも天文学の道に進むきっかけとなったのは、カール・セーガンの「コスモス」の影響。

大学に入ったが、春は浮かれる季節(笑)。
先輩から「大学生活4年間でやらねばならないことは何か!?それは一つのことに取り組むこと!!という訳で、君!ボートを漕がないかね?」
「( ゜Д゜)ハァ?」
というようなやり取りがあってボート部へ入り、大学時代はひたすらボートを漕ぐ毎日。
まあ今では僕が新入生に「君!ボートを漕がないか?」と声を掛けてるけど(笑)

でも、ボート部で頑張った経験がその後の研究者生活に活かされた。
そして、科学とスポーツがいかに国民に力を与えることか。昔は力道山、今はなでしこジャパン!

…等々、楽しい語り口で宇宙科学に対する取り組みと小惑星探査機「はやぶさ」の挑戦について語って下さいました。


第二日目 平成24年5月13日(日曜日)


一夜明けて、宇宙科学講演会ツアー二日目は熊本県民天文台にも程近い火の君文化センター城南公民館にて開催。
今日も会場には多くの参加者が詰めかけて大盛況。熊本地方でも宇宙熱の高まりを着実に感じます。




艶島台長と公民館スタッフの方のご挨拶に引き続き、二日目の講演会スタート。

今日は鹿児島大学物理宇宙専攻の半田利弘先生の講演「なんと素敵なこの銀河~天の川銀河の謎~」から。


天の川とは何かという話から始まり、
テニスボールとビーズを使っての太陽系の天体の大きさとスケールを実際に熊本市内繁華街各所で先生ご自身が撮影された写真と当て嵌めての実感的な説明、
そして国立天文台の電波天文学、VLBIによるVERAプロジェクトまで。
宇宙と星が好き、そして何より天の川銀河が大好きな半田先生の情熱と愛情を感じる、とても熱いお話でした。
(そして半田先生、かなりの「鉄道好き」とお見受けしました。天の川の説明資料に登場した鉄道車輌のイラストのこだわりと精巧さが半端じゃなかったです(笑)
何しろ、鉄道に関する著書まで書かれているそうなので…)


休憩時間、艶島台長による来週5/21に迫った金環食の観測方法レクチャー。

ピンホール板を用いた安全で楽しい観測法の紹介がありました。熊本県民天文台では鹿児島県志布志への金環食観測ツアーも企画されているそうです。

引き続いて、午後3時からは阪本先生が登場。


「この3日間は、僕は熊本の人だから。地元のためなら何でもやります(笑)」
小学校と中学校での連続講演の話しから「小学生と中学生は似てるところがあるけど、小惑星と惑星は全然違う」と、小惑星探査の意義についての説明。
サンマの生態を調べるのに、塩焼きのサンマを調べても困る。「この網目模様は何だ!?」「落ち着け、それは焼き網の跡だ!」というようなことになる。
だから、生のサンマを一本釣りしてクール宅急便で研究施設に持ち帰ることが必要となる。それをやったのが小惑星探査「はやぶさ」。

「はやぶさ」の地球脱出速度はマッハ33が必要。ダルビッシュはたったの時速150キロでしか投げられない。新幹線の「はやぶさ」でも時速300キロ、だいぶ頑張っているがまだ全然足りない。
それだけの速度を稼ぐために、ロケットの重量の大部分は燃料の重さが占める。
ちなみに「ウルトラマン」はマッハ5で飛ぶが、これでは全然速度が足りない。空気抵抗がなくて角度45度で飛び立ったと仮定して計算してみると、彼はせいぜい300キロ程度の距離しか飛べず海に飛び込むことになる。「光の国」はそんなに近くない筈(笑)

「はやぶさ」帰還後、小惑星イトカワで採取した眼に見えないサイズの微粒子をカプセルから取り出すのが大変だった。
「微粒子を日本全国で巡回展示したいのだけど…」と聞くと微粒子取り出しの担当者は「お前!どの口でそんな事言いやがって!!」と激怒。
「お前が自分でカプセルから微粒子拾い出したら巡回展示してもいい」と言われた(笑)

「はやぶさ2」はもうハラハラドキドキはさせない。ワクワクさせるだけでいい。もう絶対、映画を3本も作らせたりしない!(笑)
「はやぶさ」の弟は出来が良いし、爆弾で小惑星の地表を吹き飛ばすなど「肉食系」。

後半ではALMAの話題と、つい先日チリで事件に巻き込まれ亡くなられた国立天文台のALMA担当研究者、森田先生への追悼。
森田先生は阪本先生の同僚であり、先輩の研究者だったそうです。

最後に質疑応答では映画の「宇宙兄弟」に搭乗するNASAの有人ロケットについての質問もありましたが、
「『宇宙兄弟』はJAXAが全面的に協力していて、極めてリアル。無駄にリアル(笑)。何しろNASAのゴダード宇宙センターの会議室の写真まで資料として欲しがられた程。そんな細かいものまで用意出来るわけ無いだろー!(笑)」とのこと。
映画「宇宙兄弟」は僕もまだ観ていないのですが、早く観たくなって来ました!

…そして気がつけばもう終了時間の午後5時。


かくして、二日目の午後一杯使った講演会も大盛り上がりのうちに終了。
熊本での宇宙科学講演会ツアーは無事に幕を閉じたのでした。
半田利弘先生、阪本成一先生、そして艶島台長、今回は楽しい宇宙講演会ツアーをありがとうございました!!

でも、阪本先生は明日は小学校と中学校を回っての宇宙授業なんですよね。本当にお疲れ様です!
(出来れば僕も明日は小学生や中学生に混じって阪本先生の授業受けたいんですが…w)

HAYABUSA - Zuruck zur Erde ~ドイツ宇宙紀行 2012初夏~ その1:出発、出国、離陸!

2012-05-08 | 旅行
Planetarium Hamburg


今年(2012年)のゴールデンウィークは、ドイツへ行って来ました。
つい数カ月前の年末年始休暇にもドイツに行って、ベルリンで新年を迎えたばかりなのですが、立て続けのドイツ渡航です。
その時の旅行記はこちら遙かなり、ペーネミュンデ 2011-2012東ドイツ・ポーランド紀行

前回は主に旧東ドイツ、ポーランドとの国境地帯にある「ロケットの聖地」ペーネミュンデを中心に、
ドイツに残る“宇宙ロケット遺産”とも言うべき趣深い歴史を秘めた場所を訪れたのですが、
今回はドイツ北部内陸の港街ハンブルグを起点に列車に乗って、南ドイツはバイエルンの州都ミュンヘンや
ライン川・ネッカー川の畔の街マンハイム、シュパイヤーといった街を巡りました。
そして、これらの街々に点在する博物館群を訪問してきました。

ドイツ人はみんな博物館が大好きで、そして思い入れがあるのでしょうね。
ドイツ国内各地には大小様々、数えきれない程の博物館があり、そのどれもが凄まじいまでに充実した展示・収蔵を誇っているようです。
その中でも今回は、主に宇宙とそれに関連した展示を行なっている博物館を幾つか選んで見て回りました。
そして、旅のゲートポジションとなった街ハンブルグにあるプラネタリウムで、
僕の大好きな小惑星探査機「はやぶさ」の旅の軌跡を描いた作品…
HAYABUSA - Zurück zur ErdeHAYABUSA-BACK TO THE EARTH-ドイツ語版)
を鑑賞することが出来ました。

太陽系を駆け巡った「はやぶさ」のように寝台特急City Night Lineや超高速列車ICEを乗り継いでドイツ国内を縦断し、
珠玉の博物館とプラネタリウムを渡り歩いた旅の想い出を、写真を並べた日記のように綴ってみようと思います。
暫し、旅日記にお付き合いを…


2012年4月27日(金曜日)

今年のゴールデンウィークは曜日の配列が良く、開始日が週末と重なるので、仕事を終えた金曜日の夜に自宅を出発します。
先ずは熊本駅から九州新幹線「つばめ」号に乗って、博多駅へ。


新800系「つばめ」の車内は豪華絢爛、純和風の茶室スタイル。
客室の金箔張りの壁が有名ですが、運転席の前の壁は無垢の木の一枚板壁で、雄大な桜島の日本画が掲げられています。
これから日本を離れるという時に、名残りのジャポニズムてんこ盛りといった感じでちょっと嬉しいですね。

博多駅到着後、駅前の馴染みのビジネスホテルにチェックイン。
この夜は福岡市内に前泊して、翌朝一番の福岡空港から成田までのフライトに備えます。
大浴場に入ってから、さっさと就寝。


2012年4月28日(土曜日)

早朝5時に起床、すぐにホテルをチェックアウト。
始発の地下鉄で福岡空港へ。

福岡空港の国際線乗り継ぎ専用カウンターで、成田行きANA2142便にチェクイン。
通常ならここで成田から先に乗り継ぐ国際線の便にも直通でチェクイン出来るのですが、今回は成田までのANAとは航空アライアンスが別のKLMオランダ航空利用の為かスルーチェックインが出来ず、成田到着後に改めてKLMのカウンターに並んでチェックインするようにとの事。ちょっと面倒くさい。

福岡空港には、早朝にも関わらず地元在住のTwitter宇宙クラスタのメンバー、くまさんが見送りに来て下さっていました。
宇宙好き仲間に見送られ、励まされる思いで元気に九州を離れます。07:55、ANA2142便離陸。


くまさんがお見送りの後に、僕の乗った飛行機を撮影して下さっていました。
ANA2142便は確か、手前から3機目のボーイング737だった筈…


午前10時前に成田空港第1ターミナル到着後、すぐにKLM864便アムステルダム・スキポール空港行きにチェックイン。最近はエコノミークラスの乗客はカウンターに並ばせてもらえず最初から自動チェックイン機に誘導されるのですね。
タッチパネルを操作して無事にアムステルダムから先のハンブルグまでのチェックインを済ませて、出国。

出国後の手荷物保安検査で、ついうっかり持ってきてしまった練り歯磨きの大チューブが引っかかって泣く泣く廃棄する羽目になったり(でも、一部を胃薬の入っていた小瓶に移して何とか許可を得て機内に持ち込むことに成功(笑))、ちょっとしたハプニングはありましたが、これでもうアムステルダム行きの飛行機に乗るだけです。
でもKLM864は午後便なので暫く搭乗口のラウンジで待つことに。


KLM864便のボーイング777が離陸準備を整えています。
KLMの成田便は確か以前はジャンボジェットのボーイング747だったと思うのですが、最近は国際線でもジャンボに乗れる機会がめっきり少なくなりましたね。

これからシベリアを飛び越えて、自分をヨーロッパまで連れて行ってくれる飛行機の顔を見ながらTwitterで出発の挨拶や叱咤激励を受けたりしている間に搭乗案内が始まり、いよいよ国際線の機内へ。
KLM864便は定刻より10分早発の13:25に成田空港の搭乗ゲートから離れました。

そしてこの時!なんと、Leonaさんが第一ターミナルの展望デッキから僕の乗ったKLM864の離陸を撮影して下さったのです。
以下、Leonaさんの激写ショットを連続で!(※サムネイル画像をクリックすると大きな画像が開きます)





















Leonaさんはこの日、成田からカナダへ出発されるところだったそうで、
ご自分のチェックインを済ませてから大急ぎで第1ターミナルの展望デッキまで撮影に来て下さったのです。
しかもその後、搭乗予定のカルガリー行き便が燃料系統のトラブルを起こして出発が大幅に遅れてしまったとか…
Leonaさん、ありがとうございました!

そして離陸後にもなんと!
5thstarさんが地上からKLM864を激写して下さっていたのです!!




おおー!これはまさしくブルーの機体のKLM機!!


5thstarさんは前回も僕の乗ったルフトハンザ機を地上から激写して下さいましたね
恐るべし、撃墜王!!

名カメラマンたちの熱い見送りを受けて成田を飛び立ったKLM864便は、
東北地方から日本海へ、そしてシベリアへと北上しながら飛び続け、一路ヨーロッパを目指します。

その2:ヨーロッパへの空の旅に続く

ドイツに行ってました

2012-05-05 | 日記

お久しぶりです。
このところ記事の更新が止まっていましたが、ゴールデンウィークの休暇を利用してまたドイツに行っていました。
つい数カ月前、年末年始休暇に行ってきたばかりのドイツですが、
今回は主に西ドイツ各地の博物館・プラネタリウムを巡って来ました。

写真は、今回の旅の最大の目的地であるドイツ北部内陸の港街ハンブルグ
Stadtpark(市立公園)内の森の中にあるPlanetarium Hamburg(プラネタリウム・ハンブルグ)

ここで現在上映中の、
Hayabusa - Zurück zur Erde(HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- ドイツ語版)を観たのです。

プラネタリウム・ハンブルグ以外にも、西ドイツ各地に点在する素晴らしいというか凄まじい(笑)博物館を巡った旅日記、
明日以降からまた天燈茶房に旅行記を書こうと思います。
例によって超遅筆になるかと思いますが、コツコツ書き綴りますので今後気長にお付き合い下されば幸いです。

それでは、今夜は帰国のご挨拶まで。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝