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熊本県から見えた!H-IIBロケット9号機による宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機(HTV9)の打上げ

2020-05-21 | 宇宙
本日2020年(令和2年)5月21日午前2時31分00秒(日本標準時)、宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機(HTV9)を搭載したH-IIBロケット9号機(H-IIB・F9)がJAXA種子島宇宙センターから打上げられました。

現在、新型コロナウイルスの感染対策として種子島では本土からの渡航自粛が呼びかけられており、宇宙ファンの見学やマスコミの来島取材も無く一種の厳戒態勢下での打上げとなりましたが、僕の住む熊本県南部からは雲ひとつ無く晴れ渡った初夏の夜空に駆け昇っていくH-IIBロケットの飛翔を見ることが出来ました!




打上げ時刻から40秒ほど経ってから、九州山地の稜線からH-IIBロケットが飛び出して来ました。
固体ロケットブースタ(SRB-A)を通常型のH-IIAロケットの倍の4発も噴かしているので、真っ赤な噴射炎がとても明るく見えます。
第1段のメインエンジンLE-7Aも2発ですから、2機のH-IIAのコア機体の周りにイプシロンロケットが4機束ねられているのと同じ構成です。本当に怪物のような巨大ロケットであることが分かります。
美しく、そして力強い飛翔です!


打上げからおよそ2分でSRB-Aは燃え尽き、切り離されます。動画には映っていませんが、切り離されたSRB-Aが2回に分かれて火の粉のように舞い落ちていく様子も肉眼で確認出来ました。
SRB-Aが切り離された1分半後には「こうのとり」9号機(HTV9)を覆っていたフェアリングも切り離されますが、この頃にはH-IIBロケットは既に宇宙空間の高度に到達しており噴射炎も青白く広がっているのが判ります。
この時点で機体は四国の遥か南方沖の太平洋上空を飛行しており、やがて第1段エンジンが燃焼停止して視界から消えていきました…
そして打上げから約15分後にHTV9を予定通りに分離、打上げは成功しました!

新型コロナウイルスが世界的に感染拡大している状況での打上げという、日本と世界の宇宙開発関係者が史上初めて経験する極限状況下での打上げでしたが、晴れ渡った星空の中を天の川の流れをくぐるように駆け抜けた見事な打上げでした。
これでH-IIBロケットは打上げ計画を全て終了、宇宙ステーション補給機「こうのとり」と共に全ての打上げを成功させて有終の美を飾る事が出来ました。
関係者の皆さん、本当におめでとうございます!

H-IIBロケットと宇宙ステーション補給機「こうのとり」の任務は、今年度中にも初号機が打上げられる日本の新しい基幹ロケットH3と新型宇宙ステーション補給機HTV-Xに引き継がれます。
新しいロケットの打上げは人類が新型コロナウイルスに打ち勝って自由を取り戻してから、種子島で見たい…そう願っています。


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