天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

「ななつ星in九州」肥薩おれんじ鉄道乗り入れ開始直前試運転、雨の夜の八代駅にて。

2016-03-31 | 鉄道

平成28年3月31日、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が4月からの肥薩おれんじ鉄道乗り入れに備えての試運転を実施しました。
肥薩おれんじ鉄道経由での営業運転開始を翌週に控えての最終確認試験だと思われます。

今回の試運転は事前に外部へのアナウンス等は一切無く、言わば「極秘試運転」なのですが、実際にはJR九州が開設している「ななつ星in九州」の公式サイトで公表されている運行日カレンダーを見ると今週の3泊4日コースだけ不自然に運休となっていることから、試運転が行われることは一目瞭然(笑)

という訳で、雨のそぼ降る夜の八代駅で「ななつ星」を迎撃しました!
…しかし、前回の肥薩おれんじ鉄道試運転の時も雨が降ってたなぁ。「ななつ星」ってひょっとして雨男(雨女かも…)なの?


今回は、「ななつ星」試運転列車は所定時刻より5分ほど遅れて22:20頃に八代駅の3番線(2番のりば)に入線、そのままプラットホームに据え付けられました。
2番のりばには「ななつ星」の停車位置目標も新しく設置されています。
どうやら、来週からの営業運転では2番のりばに停車して、ドアの解放と乗客の乗り降りも行われると思われます。

…でも、「ななつ星」の停まってる真向かいの3番のりばには八代駅で折り返す熊本方面からの普通列車が発着するんですけど。
普通列車のお客さんは降りたら目の前に「ななつ星」がいるからビックリするだろうなぁ(笑)





2号車のダイニングカー(食堂車)『木星』のドアが開いています。
ちょっとだけ、車内を覗き見してみましょう。




デッキの床は艶やかな石のプレート張りで、「つばめ型」787系のグリーン車クモロ787をさらにグレードアップしたような印象。
隣の1号車、展望ラウンジカー『ブルームーン』へと続く貫通ドアには眩い照明が施され、乗客を夢の車内へと誘います…

おもわず僕も乗り込んでしまいたくなりましたが、ここは何とか思い留まります!
いつの日か乗車申し込み応募が当選して、正式に「ななつ星」へと招待された時に、思いっきり正装して大威張りで乗り込んでやるぞ…その日までは我慢、我慢!!


デッキに設えられたショーケースに並ぶ、「ななつ星」オリジナルの美しい調度品。
これは乗客が旅の思い出として購入できるんでしょうね。きっと物凄くお高いんでしょうけど(笑)


デッキのドアの外から覗き込んだ、ダイニングカー『木星』のインテリア。
車内の全面が木でつくられているので、空気感からして違います。なんとも柔らかで温かくて、まさに夢の空間…




停車中の「ななつ星」の隣を、EF81が牽く夜行貨物列車が追い越していきます。
ちょっとだけ、ブルートレインや夜行列車の全盛期を思わせる光景です。



…時刻は23時を過ぎて、夜もだいぶ更けてきましたが「ななつ星」は動き出す気配がありません。
それもその筈、なんと「ななつ星」は八代駅で時間調整の為に真夜中の午前3時過ぎまで延々5時間もの長時間停車を行うのです!

今夜の試運転列車は乗客を乗せていないのでダイニングカーとラウンジカー以外の寝台車の車内は真っ暗ですが、きっと来週からは全ての車輌の窓に明かりが灯り、夜の八代駅で美しい姿を見せてくれるんでしょうね…



このままずっと「ななつ星」を見ていたいのですが、そろそろ八代駅は最終列車も出てしまいプラットホームが閉まる時間です。
名残惜しいのですが、「ななつ星」に別れを告げて今夜は帰ることにします。

それでは、また来週!
来週からは毎週会えるね、「ななつ星」!

…そして、いつか必ずプラチナチケットを手に入れて乗ってやるぞ!

今日の臨時列車「快速人吉」号と快速「スーパーおれんじ」(平成28年3月27日)

2016-03-27 | 鉄道

昨日(平成28年3月26日)のJRダイヤ改正で特急「九州横断特急」「くまがわ」が消えた鹿児島本線熊本以南区間
でも、ダイヤ改正後も臨時列車「快速人吉」号は健在です!


…まぁ、このディーゼル機関車DE10がSL人吉専用客車を牽く「快速人吉」号も、いよいよ来月から本来の牽引機関車である蒸気機関車58654が復帰して、
本来の姿である蒸気機関車牽引の「SL人吉」になるので、今月限りで見納めなのですが。

ともあれ、暫くの間SLの代役お疲れ様でした、DE10!


こちらも、JRダイヤ改正を乗り越えて鹿児島本線に生き残った第3セクター肥薩おれんじ鉄道からの直通列車、
熊本発出水行きの快速「スーパーおれんじ1号」
やたらと派手なラッピング列車「ぐりぶーファミリートレイン」車輌で、ディーゼル特急の消えた鹿児島本線を熊本から八代までノンストップで快走!

撮影場所:鹿児島本線松橋―小川間

さよなら、特急くまがわ

2016-03-25 | 鉄道
Photo:平成28年3月25日夜 熊本駅高架ホームに到着した最後の熊本行き特急「くまがわ2号」


JRダイヤ改正を翌日に控えた本日(平成28年3月25日)、今日限りで廃止となる特急くまがわ九州横断特急の人吉発着列車がラストラン。
最期の姿を見届けるべく、夜の最終列車に乗車してきました。


明日からはもう在来線の特急列車がやって来なくなる八代駅
今夜は最後の特急列車の見送りで賑わっているかと思いきや、誰もいない静かな夜…




八代駅の随所にある「くまがわ」「九州横断特急」の表示も、明日には消えます…


20:41、熊本行き特急「くまがわ2号」が到着。
八代駅を発車する最後の熊本行き特急列車です。この「くまがわ2号」に乗って、最後の小さな旅に出ることにします。


乗車前に調べたところ、「くまがわ2号」は指定席がほぼ売り切れて満席状態の筈だったのに、実際に乗ってみたら車内はがら空き…
どうやら、最終列車の指定券だけを記念に購入して乗車しない者が多数存在した模様。マナー違反の行為は謹んで欲しいものです。

ともあれ、車内は空いているのでゆっくり座って最後の旅を楽しめました。
乗車すると、“鉄道好き仲間”のO君に車内でバッタリ出くわして(鉄オタがやること考えることは皆同じ…(笑))、一緒に鉄道話を語らいながら一路、熊本駅へ。
しかし、O君は本業は「プロの鉄道運転士」の筈なのだが…彼は仕事で列車を運転した後、プライベートでも列車に乗ってるのか…公私共に充実してるなぁ(笑)

「くまがわ2号」は八代駅から鹿児島本線を最高速度時速100キロで快調に飛ばして、僅か30分足らずで終点の熊本駅高架ホーム5番のりばに到着。





「くまがわ2号」はすぐに回送列車となって、一旦車庫に引き揚げます。


その後、人吉行きの「くまがわ3号」となって地上ホームの1番のりばに再び入線。
この「くまがわ3号」が事実上最後に運行されるラストラン列車となります。







21:37、人吉行き特急「くまがわ3号」が熊本駅を発車しました。
国鉄時代からの長い歴史を持つ「くまがわ」の旅が、終わろうとしています…

思えば僕も、地元を走る馴染みの列車である「くまがわ」には数えきれない程何度も乗車しました。
かつては遠く博多駅まで直通運転を行う快速列車だった時代もあり、僕も「青春18きっぷ」で博多までお得に連れて行ってもらった事がありましたっけ…
水戸岡鋭治先生がJR九州で手がけた最初の作品である「アクアエクスプレス」車輌が投入されていた時期もあり、お洒落に球磨川沿いの旅を楽しんだ事もありました。
急行列車から特急列車に格上げになり、快適な九州横断特急車輌が使われるようになって、種子島へロケット打上げを見に行った帰りに乗車してまるで自宅に帰ったようにリラックスして寛げた想い出も懐かしい…

22:04、「くまがわ3号」は八代駅に到着。
終点の人吉まで乗って行きたいのですが、この先の肥薩線区間では既に今日の上り列車の運転が終了しており帰って来ることが出来なくなってしまうので、後ろ髪を引かれつつ八代で下車します。




八代駅で1分間停車後、「くまがわ3号」は終着駅人吉への最後の旅に出発しました。

…かくして「くまがわ号」は走り去りましたが、JR九州では明日のダイヤ改正以降は代替の快速列車を運行することにしています。
また、来年平成29年のダイヤ改正で肥薩線に水戸岡鋭治先生プロデュースの新たなD&S列車「やませみ・かわせみ」がデビューする事も予定されています。
「くまがわ号」はD&S列車「やませみ・かわせみ」になって帰って来るのです!

今はその時を、楽しみに待つことにしましょう。

ありがとう、お疲れさま。さようなら特急くまがわ!

今日の臨時列車「快速人吉」号と特急「九州横断特急」(平成28年3月20日)

2016-03-20 | 鉄道

今日は朝から素晴らしく良く晴れたので、新八代駅へ。
昨日も見送った臨時列車「快速人吉」号人吉行きをお出迎えです。



煙は吹き出さないけど汽笛一声、ディーゼル機関車DE10に索かれて新八代駅を発車!


塗り直したばかりで「ななつ星」並みにピカピカのSL人吉専用客車50系、
来月まではSLハチロクが小倉から帰って来ないので、暫くはきれいな車体のままで走り続けられそうですね。
まぁ、SLが牽き始めたらあっという間に燻されて煤まみれになってしまうでしょうが…

「快速人吉」号を見送ったら、鹿児島本線を北上して松橋駅近くに移動。
お次は熊本駅以南の区間でのラストランまで1週間を残すのみとなった九州横断特急を迎え撃ち。




先ずは別府行きの九州横断特急4号
松橋駅構内へとアプローチするこの場所ではきれいに上り線と下り線が並んでカーブを描いているので、
ここで次にやって来る九州横断特急1号人吉行きとすれ違ってくれたら、最高の構図なんだけどな~


しかし無情にも九州横断特急1号は4号の通過の僅か数分後にやって来ました。
これがダイヤ通りの正確な定時運行なんだから、ワガママ言っても仕方がないのですが…





本日の締め括りは、再び臨時列車「快速人吉」号、夕方に鹿児島本線を上って来る熊本行き。
昨日ED76が牽く臨時貨物列車を迎え撃った有佐駅付近で狙ってみました!

やっぱり晴れていると写真もそれなりにサマになりますね。
機関車を引き付けたら若干ピントが合ってなかったんですけど、なかなか格好良く撮れたと思います。

最後にちょっと遊んで、モノクロ仕上げにしてみました。
国鉄時代の久大本線のDE牽引50系客レのイメージ、伝わるかな~?(笑)


今日の臨時列車「快速人吉」号とED76貨物列車と特急「九州横断特急」(平成28年3月19日)

2016-03-19 | 鉄道

今年もそろそろ桜の開花が気になり始める3月中旬。春です、冬の間運休していたSLが帰って来る季節になりました!
という訳で、本来なら今日から今年のSL人吉が運行開始予定だったのですが…

JR小倉工場で建屋からアスベストが見つかり、これを除去する作業が緊急で実施された影響で、
肝心のSLハチロクの整備作業が遅れてまだ熊本に戻って来ていません。


その為、今年は急遽ディーゼル機関車DE10が動員されてSL人吉専用客車を牽く臨時列車「快速人吉」号としての運行開始となりました。
今日の朝10時過ぎ、人吉に向かって鹿児島本線の有佐駅付近を駆け抜けていく「快速人吉」号の一番列車を見送りました!
(もっとも、先週に一足早く同じスタイルで団体臨時列車として走っていましたが…)
どうせSL無しなので、あえて機関車を無視して最後尾の展望車を後追いで狙い撮り!

夕方には場所を変えて、松橋駅付近で熊本に向かう「快速人吉」号を今度は正面からディーゼル機関車DE10を狙い撃ち!



「ななつ星」専用色に塗られたDE10が牽く客車列車、ある意味SLよりもレアで貴重な光景です。
せっかくなのでヘッドマークも欲しかったですね(笑)

その後、朝に「快速人吉」号を見送った場所に戻って、
今度は、今の時期だけ運行しているらしい夕方の鹿児島本線上り臨時貨物列車を待ち受けます…




曇り空の切れ間から夕陽が差して、カーブを切って来る長い編成のコンテナ貨物列車の先頭に立つED76を照らします。
昔、ナナロクがブルートレインの先頭に立っていた華やかだった頃を髣髴とさせる姿です。


本日の締めはこの区間での運行が残すところあと1週間となった九州横断特急8号を…
いかん、DL人吉とナナロク貨物がなかなか上手くいったので油断した!構図で失敗しました(笑)

2015-16年越し中欧紀行 14:ウィーン発フランクフルト経由東京行き空の旅

2016-03-13 | 旅行記:2015-16中欧

13:ウィーンのツァイス・プラネタリウムからの続き

2016年1月3日

ウィーン・シュヴェヒャート空港を午後2時過ぎに飛び立つルフトハンザ・ドイツ航空LH1239便で、ルフトハンザのハブ空港であるフランクフルト・アム・マインへと向かう。


この日は降雪や積雪は無かったが、気温が大変低かった為か離陸前に機体と翼にたっぷりと防除雪氷液が散布された。
しっかり雪と氷を払い落として、ルフトハンザのエアバス機はウィーンを飛び立つ。フランクフルトまでは僅か1時間少々のフライトだ。


機内でコーヒーとケーキを楽しんでいるうちに、もうフランクフルトに着陸。
ここで日本行きの長距離便に乗り継ぐ。

日本の東京羽田行きルフトハンザLH716便は…


何とジャンボジェット!
ジャンボのボーイングB747シリーズの最新型、747-8IC「インターコンチネンタル」だ!
しかもこの機材は、サッカーワールドカップのブラジル大会で優勝したドイツ代表チームが使用した特別塗装機Fanhansaではないか!


日本の航空会社からは全て退役してしまい、乗る機会も見る機会も減ってしまったジャンボジェットだが、こうしてしっかり最新型機が日本行き路線で活躍を続けているのは嬉しい。
それに何より、やっぱりジャンボはカッコいいのだ!
これからこのカッコいいジャンボに乗れるかと思うとワクワクする。さらに今日は特別塗装機Fanhansaなので、サッカーファンでなくても胸がときめく。


東京羽田行きのジャンボジェットの隣には、キャビンが総2階建てで世界最大の超巨大機エアバスA380が駐機していた。
かつて、ルフトハンザの東京便が増便して羽田に新規就航するまでは、成田行きの便にこのA380が使われていたのだが、現在は中国行きの便へと転用されているようだ。
A380も好きな機材なので、是非とも日本便に復帰してジャンボジェットとペアで運行して欲しいと思うのだが、羽田と成田の両方に大型機と超大型機を入れるのはさすがに供給過剰かな…?

午後6時頃、フランクフルト発羽田行きLH716便B747-8インターコンチネンタルは出発、一路日本を目指して文字通りユーラシア大陸横断(インターコンチネンタル)の旅に出た。
4発のジェットエンジンのフル出力の唸りも全く気にならない、静かでふわりと浮かび上がるような離陸には感動を憶える。さすが最新鋭機、見た目は昔のジャンボと変わっていないが性能は飛躍的に向上したハイテク機になっているようだ。

そして離陸後にも、嬉しいハプニングが…



何と、エコノミークラスで最後に機内食が配られる区画に座っていたところメニューが足りなくなってしまい、急遽CAさんが気を利かせてこっそりビジネスクラスのメニューを持って来てくれたのだ!
見よ、このトレイに載り切れない程に大きな皿のグヤーシュを!(笑)


…生まれてこの方エコノミークラスにしか乗ったことがないけど、ビジネスクラスでは良い物を食べてるんだなぁ(笑)

ご馳走を食べたらぐっすり眠って、目覚めるともう日本海の上空。
B747-8は機内が静かだから、つい寝過ぎてしまった。


…残念ながら、朝食メニューはたくさん積んであったようで、僕の分もエコノミークラスの朝食メニューが配られました。
さすがに2食続けてビジネスクラスのご馳走を食べる訳にはいかなかったか(笑)



2016年1月4日

午後1時、ルフトハンザLH716便は無事に東京羽田空港に到着した。

旅が終わった…
明けましておめでとう、ただいま日本!


でも、日本に帰って来てもあまりのんびりもしていられない。
あと4ヶ月後には、ゴールデンウィークの旅が待っている!
…次回も旅費は無料のマイレージ特典航空券です。「そんなに旅ばかりしていて大丈夫なのか!?」と呆れられるかも知れませんが、予算的には問題ありませんので念の為(笑)


それでは皆様、今年も天燈茶房TENDANCAFEをよろしくお願いします。
また初夏に、次の旅先ニューヨークでお会いしましょう!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2015-16年越し中欧紀行 13:ウィーンのツァイス・プラネタリウム

2016-03-13 | 旅行記:2015-16中欧

12:ウィーン自然史博物館のデジタルプラネタリウムからの続き

ウィーン自然史博物館で最新鋭のデジタルプラネタリウムを観た後は、正統派の光学式プラネタリウムを観に行こう。
実は、僕がウィーンで滞在しているホテルの近くのプラーター公園の大観覧車の下に、ウィーンに着いた時からずっと目をつけていたプラネタリウムがあるのだ。





それがここ、Vienna Zeiss Planetarium(ウィーン ツァイス・プラネタリウム)



ずっと年末年始休館中だったツァイス・プラネタリウムも、今日から開いている。
窓口でチケットを買い求めると「今からやる午後の上映回は子供向けなので、次の上映にしたら?」と勧められたので、夕方の“大人向け”の上映回のチケットを購入。

時間が空いたので、プラーター公園の周辺を散歩する。
少し歩くと、ドナウ川の畔の大聖堂のあるメキシコプラッツに出た。


美しき青きドナウ…と言うには余りにも寒い!
真冬のドナウ川はみぞれが舞い、凍える寒風が容赦なく吹き付けてくる。


ドナウ川に架かるライヒス橋から、下流側を眺める。
この先には、一昨日までいたブダペストの街や、さらに先にはベオグラードもあるのだが…
遥か東欧バルカンに想いを馳せるも、寒さでカメラのシャッターを押す手がかじかみ、顔もこわばってきた…


ドナウ川の中洲にライヒス橋で渡ると公園になっていて散歩道が続いているが、日が暮れてきた…
夏の昼間に来たら、きっと気持ちがいいんだろうが…とにかく寒い!

このまま暗くて寒い中洲公園を散歩していたら本当に路端で凍死してしまい、明日の朝に散歩に来た地元のウィーン市民に発見される、なんて事になりそうな気がしてきたので、ここらで退散する事に。


帰り路にメキシコプラッツからドナウ川の向こう岸のウィーン新市街を眺めると、摩天楼が建ち並びさながら未来都市のようだ。
この一画はウィーン国際センターとなっており、国際連合ウィーン事務局が置かれている。

さて、寒いドナウ川からプラーター公園のツァイス・プラネタリウムに戻ってきた。
そろそろ夕方の上映回の開始時刻だ。







ウィーンのツァイス・プラネタリウムの“御本尊”である投影機は、もちろん名機Carl Zeiss!
カールツァイスの最上位モデル、UNIVERSARIUM Mark IXが20mドームの中央に鎮座まします。
日本にある世界最大のドーム径35mを誇る名古屋市科学館プラネタリウム「ブラザーアース」の投影機と同じ型式だ。


ウィーンのツァイス・プラネタリウムの銘板に刻印された機体番号は557。

世界最大のドームをもカバーする実力を秘めた、強力なUNIVERSARIUMの産み出す星空を暫し満喫する。
やっぱり、投影機の映し出す光学式のプラネタリウムは、いい…





明日にはウィーンを離れ、日本へ帰国する。
もうすぐ旅が終わろうとしている…

14:ウィーン発フランクフルト経由東京行き空の旅に続く

2015-16年越し中欧紀行 12:ウィーン自然史博物館のデジタルプラネタリウム

2016-03-13 | 旅行記:2015-16中欧

11:ウィーンの元日 美術館巡りと国立歌劇場からの続き

2016年1月2日

今日から、正月休みで閉館していた博物館が開くので、朝からウィーン自然史博物館に向かう。







真向かいにあるウィーン美術史美術館と共に、建築と内装が豪華な事で知られるウィーン自然史博物館。
膨大な量と質の高さを誇る鉱石の一大コレクションでも有名で、建築好きと石好きには堪らない博物館だが、僕が見たいのはこれ…


デジタルプラネタリウム
建屋の中に小さなドームが設置されているスタイルのプラネタリウムが、ウィーン自然史博物館にはあるのだ。





ウィーン自然史博物館のデジタルプラネタリウムは、プラネタリウムといえどもその象徴である球型の投影機は無く、最新鋭の全天周投影システムを備えたフルデジタルシアターとして各種の全天周映像作品を投影している。



今日は午前中に「Super Volcano(スーパーボルケーノ)」という作品を上映していたので鑑賞してみたが、全天周映像の投影クオリティは素晴らしく、映像がとにかく美しかった。
いつか、このドームでHAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-を観てみたい。


最後に、ウィーン自然史博物館で見つけたこの巨大なカニの標本模型…
明治天皇からオーストリア皇帝に贈られたものだそうです。

13:ウィーンのツァイス・プラネタリウムに続く

2015-16年越し中欧紀行 11:ウィーンの元日 美術館巡りと国立歌劇場

2016-03-13 | 旅行記:2015-16中欧

10:ウィーンの大晦日と新年からの続き

2016年1月1日

ウィーンで迎えた新年。元日の今日は、朝から初詣に出かける事に。


シュテファン大聖堂で初詣を…
と思ったが生憎と新年ミサの真っ最中で、地元在住の信徒以外の観光客は大聖堂から締め出されてしまった。

仕方がないので、ミュージアムクォーターへ…



世界的な美術館が数多く集まるウィーン市内の一画、それがミュージアムクォーターだ。
今日は元日だが、いくつかの美術館は通常通り開いていたので美術館巡りをして過ごすことにした。


レオポルト美術館


mumok(近代美術館)

一つ、印象に残る作品が…



Isolde Maria Joham「Cape Canaveral」
…何というか、「アメリカ合衆国のパワー!」の印象をそのまま視覚イメージ化したような作品だが、宇宙ファンとしては移動用ジャンボジェット機の背中に載せられるスペースシャトルのオービターが気になる…エンタープライズ号かな?

美術館巡りを堪能したら、中欧の短い日はもう暮れた。今夜向かう先は…


シュターツオーパー(ウィーン国立歌劇場)




そして、今夜の演目はもちろんウィーンの年末年始の風物詩とも言える超定番、ヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」!
…って、昨夜のフォルクスオーパーと同じですが(笑)
とにかく、ウィーンの年末年始は「こうもり」なのだ。






…しかし、何でウィーン国立歌劇場は毎回、緞帳がアヴァンギャルドなんだろう?
誰だろう、この女性は…




12:ウィーン自然史博物館のデジタルプラネタリウムに続く

2015-16年越し中欧紀行 10:ウィーンの大晦日と新年

2016-03-13 | 旅行記:2015-16中欧

9:ブダペスト発ウィーンまで 国際特急列車railjetの旅からの続き

railjet(レイルジェット)でウィーン到着後、中央駅地下のUバーン(地下鉄)駅のきっぷ自販機で3日間有効の市内交通乗り放題チケットを購入して、住宅地の中にあるホテルに向かいチェックイン。

ホテルの部屋は小ぎれいで快適そうだったがバスルームのドアがきちんと閉じないトラブルがあり、急いで修理してもらったりしていたらもう日が暮れた。
急いで背広姿に着替えてネクタイを締めて、再びUバーンに乗って向かった先は…


フォルクスオーパー
直訳すると「ウィーン市民オペラ劇場」となる。

この劇場は、シュターツオーパー(ウィーン国立歌劇場)と並ぶウィーンを代表するオペラ劇場だが、市民劇場と名乗っているようにかなり気楽でリラックスした雰囲気で観劇を楽しめることで知られている。演目もオペラだけでなく、気軽なオペレッタやバレエからミュージカルまでと多彩だ。





今夜ウィーンに到着早々にフォルクスオーパーで観るのは、オペレッタ「チャールダーシュの女王」

ハンガリー出身の作曲家エメリッヒ・カールマンが手がけた有名作品で、身分違いの恋の顛末を賑やかにゴージャスに描いたオペレッタだ。もちろん、物語はハッピーエンドとなるので観ていてとても楽しい。
しかも、この「チャールダーシュの女王」は来年(2016年)には日本でフォルクスオーパーの引っ越し公演が行われることになっているそうで、その練習を兼ねてか突然日本語での歌が始まったりと嬉しいハプニングもあった。


フォルクスオーパーからの帰り路、ホテル間近のUバーンの駅で降りて地上に登ってくると目の前に見えたのは、この大観覧車
映画「第三の男」のクライマックスシーンの一つの舞台となるので有名なこの大観覧車があるプラーター公園の近くにホテルはある。

あの有名な「第三の男」のテーマ曲、アントーン・カラスのチターの旋律を思い浮かべて、思わず帽子を目深にかぶり直しながら人の気配の消えた深夜のプラーター公園を歩きホテルに向かった。

おやすみなさい…

2015年12月31日


朝になったら、再びプラーター公園へ。
今日もUバーンに乗って、向かった先は…


ウィーンの街の中心部にある市立公園スタッドパーク。
都心にあるのに木立が広がり川が流れ、静かな環境で朝の散歩を楽しむことが出来る。

そして、このスタッドパークのほぼ真ん中にあるのが…


黄金に輝くヨハン・シュトラウス記念像。
これもウィーンの象徴とも言うべき有名観光スポットだが、今日は是非ともこのヨハン・シュトラウス2世の像に挨拶しておきたい。
なぜなら、これから向かう先は…




何とまたしてもフォルクスオーパー!(笑)
昨夜の「チャールダーシュの女王」に続き、一晩明けたら今度はマチネ(昼間)公演を観るのだ。
演目は、御存知ウィーンの年末年始の風物詩とも言える超定番、ヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」!



「こうもり」で大爆笑してからフォルクスオーパーを出ると、外はもう日が暮れていた。
大晦日の夜、ウィーンの街の中心部を歩いてみる。


シュテファン大聖堂の前には特設ステージが組まれ、「チャールダーシュの女王」が歌われていた。









…シュテファン大聖堂周辺のウィーン市街地中心部は大変な混雑で、歩くこともままならない有様なので早々に引き揚げることにする。


そしてUバーンに乗って帰って来たプラーター公園もこの賑わい。
どうやら、大観覧車周辺で年越しのカウントダウンをやるらしいのでこのまま見ていくことにした。

大勢の景物人と一緒に大観覧車の前の広場に並んで、午前零時の瞬間を待つ…







耳をつんざくような花火の爆裂音と頭上から降り掛かってくる火の粉、そして大歓声とシャンパングラス持参でその場で祝杯を上げるウィーンの人々と共に、プラーター公園で新年を迎えた。

明けましておめでとう2016年!
…さぁ、ホテルに帰って、寝る前にシャワーを浴びよう。何しろ本当に目の前で容赦なく花火を打ち上げるものだから、全身に火の粉と燃え殻をかぶって煤まみれだ!!(笑)


11:ウィーンの元日 美術館巡りと国立歌劇場に続く

今日のDL人吉とED76貨物列車と特急「九州横断特急」(平成28年3月12日)

2016-03-12 | 鉄道

今日は朝から飛行船「スヌーピーJ号」が熊本を離れて、次の係留地である鹿児島に飛んで行ってしまったので、つい寂しくなって午後に新八代駅近くの鹿児島本線の線路際へ行ってみると…

何やら黒光りのする客車列車がディーゼル機関車DE10に索かれて通過!
この程、大掛かりな点検整備を終えたばかりでピカピカのSL人吉専用客車を使った団体臨時列車です。通常のSL人吉と同じダイヤで走ってきました。


生憎、肝心のSLハチロクは整備の為に入場していたJR小倉工場で建屋からアスベストが見つかり、これを除去する作業が緊急で実施された関係で整備完了が遅れて来月まで熊本には帰って来ません。

その分、蒸気機関車の猛烈な煤煙ですぐに煤まみれになってしまうSL人吉専用客車も暫くはディーゼル機関車牽引で走るので、来月まではきれいに再塗装されたばかりの美しい姿を拝むことが出来そうです。
本当に「ななつ星」並みにきれいだなぁ…(笑)



その後、場所を変えるといきなり真っ赤な電気機関車ED76に牽かれたコンテナ貨物列車が鹿児島本線を上って来ました!


はて、いつもこんな時間に貨物列車が走っていたかなぁ…?



最後に、いつも通りに九州横断特急8号が通過。
いつの間にか、この辺りの線路際も菜の花が咲き誇っていますね…

またまた飛行船に会いに行きました

2016-03-07 | 日記
Photo:離陸準備中の地上クルーと飛行船「スヌーピーJ号」(2016-03-07 熊本係留地にて)


昨日(2016-03-06)一昨日(2016-03-05)に引き続き、今日3月7日月曜日もちょうど有給休暇消化日だったので、
またまた飛行船「スヌーピーJ号」に会いに行ってしまいました!すっかり飛行船に魅了されて虜になってしまった(笑)
(※「スヌーピーJ号」は保険会社のメットライフ生命が運行する、現在日本で唯一の人が乗り込んで操縦する有人型の飛行船です。詳しくはメットライフ生命の公式サイトの飛行船「スヌーピーJ号」のページをご覧下さい)


今日は朝から晴れています。良いフライトが期待出来そうです!

先ずは、挨拶代わりに係留された飛行船「スヌーピーJ号」の間近を歩いて一周り。




船体の先端部、係留マストとの唯一の接続部がものすごく小さな一点だけで結合されていることがよく分かります。
飛行船の巨体に風の抵抗が加わると想像を絶する力がこの一点に作用すると思うのですが、よくこんな小さな部位だけで飛行船全体を支えられるなぁ…




今朝の飛行船猫タロウさん。昨夜は夜遊びしていたのか、朝からぐっすりおやすみ中。


午前8時過ぎ、天候には問題なく離陸のGO判断が出ました!

…ただし、今朝方は放射冷却で気温が低かった為に飛行船の船体に夜露が降りて濡れている状態なので、離陸してから小一時間程度上空を飛んで結露を乾かしてから一旦着陸して船体を再調整して、それから改めて離陸して熊本県下の周遊飛行に向かうフライトプランとのこと。
やった!つまり、小一時間の間に飛行船の離着陸が2回見られるぞ!!

離陸に向けて地上クルーの皆さんによる準備が今日もテキパキと進みます。






午前8時半ちょうどに係留マストと飛行船の接続が解除されました!
飛行船「スヌーピーJ号」、テイク・オフ!!











全長約40m、中型のジェット旅客機ほどもある飛行船の巨体がふわりと浮き上がり、急角度で上昇していきます!







あっという間に係留地の上空に舞い上がった「スヌーピーJ号」は、地上から見上げる僕たちの頭上を何度も旋回して空の上から挨拶しています。
そして暫し「ご近所の空の散歩」を楽しんで船体の夜露を乾かしたら、再び地上へ!着陸態勢に入ります!






頭上すれすれの低空をフライバイ!!凄い迫力!!

すぐに急旋回して、係留地へ着陸アプローチ!!






猛スピードでアプローチしてくる飛行船を捕まえるべく、地上クルーがV字にフォーメーションを組んで誘導し待ち構えます!
緊張の一瞬!!







係留ロープをがっちりと掴んで、全力で飛行船を補足し地上に引き留めます!!
最後はゴンドラを取り囲んで、飛行船を見事に人力で押し留めました!!



地上に降りた飛行船は、係留マストには接続されること無く地上クルーに係留ロープを索かれてタキシングした後、
船体の結露がすっかり取り払われ良好な状態になっていることを確認出来たらすぐさま再び空へ!

















青空と白い雲を背に朝の日差しを浴びて、飛行船「スヌーピーJ号」の船体が美しく輝きます。






やがて、再び離陸した飛行船「スヌーピーJ号」は青空の彼方に消えて行きました。
行ってらっしゃい「スヌーピーJ号」!ご安全に、楽しい空の旅を!!




飛行船の離陸後、後片付けを終えた地上クルーの皆さんに集まって頂いて、ファンサービスの記念撮影タイムを実施して頂きました。
空の船を支える日米合同チームの“空の男たち”の雄姿です!みんな、本当にいい顔をしています、カッコいいぞ!!
飛行船「スヌーピーJ号」クルーの皆さん、ありがとうございました!

…撤収する地上クルーの皆さんと別れた後は、僕は飛行船を追ってクルマで熊本県八代市に向かいます。


午後3時頃、飛行船「スヌーピーJ号」は八代市上空に到達。
市内上空を飛び回る姿を、街外れの港地区で見上げる事が出来ました。


小型ジェット機とランデブーするハプニング?も。
もちろん、飛行船は万一にも他の航空機と接触したりする危険はありません。飛行船のパイロットさんは常に熊本空港の管制塔と連絡を取り合い、付近を飛行する航空機の情報を把握しながら飛んでいるからです。


やがて「スヌーピーJ号」は港地区の上空へ…
僕も港の岸壁から手を振ります。

ところで、この時に僕が立っていた八代港の岸壁には、こんなとんでもない船が接岸していたのです。

こっこれは…軍艦、いや海上自衛隊の護衛艦か!?


飛行船「スヌーピーJ号」は護衛艦のブリッジの向こうへと飛び去って消えて行きました。
どうやら不知火海を渡って天草経由で係留地に帰るようですね。

今日もお疲れさま。さようなら、飛行船「スヌーピーJ号」!!

…飛行船「スヌーピーJ号」は、今週末には熊本の係留地を離れ、次の係留地がある鹿児島へと移動するそうです。
これから季節が初夏に向かうと、年一回の定期点検を受ける為に整備施設のある北海道の大樹町を目指して日本列島を北上していく予定とのこと。
でも、また来年以降に再び熊本にやって来る予定もあるそうですよ!

来年、また「スヌーピーJ号」と地上クルー・パイロットの皆さんと熊本の係留地で会うのが今から楽しみです!
…おっと、もちろん、世界で一匹だけの飛行船猫タロウさんと会うのも楽しみ。またお土産に美味しいキャットフードを持って行くからね!!

また飛行船に会いに行きました

2016-03-06 | 日記
Photo:離陸準備中の飛行船「スヌーピーJ号」(2016-03-06 熊本係留地にて)


昨日(2016-03-05)に引き続き、また飛行船「スヌーピーJ号」に会いに行ってしまいました(笑)
(※「スヌーピーJ号」は保険会社のメットライフ生命が運行する、現在日本で唯一の人が乗り込んで操縦する有人型の飛行船です。詳しくはメットライフ生命の公式サイトの飛行船「スヌーピーJ号」のページをご覧下さい)

昨日は強風の予報で飛行がキャンセルになってしまったので、地上に係留中の飛行船をじっくり眺めることが出来たのですが、やっぱり飛行船が飛び立つところを見てみたい!
という訳で、今日こそは飛んでくれることを祈りながら係留地へ!

…朝のうちは天候が悪く、離陸のGO/NOGO判断は天候が回復するのを待って昼まで保留ということに。


天気が良くなることを願いながら、飛行船クルーの一員タロウさんに遊んでもらいながら昼を待ちます。

待つこと数時間。徐々に天候は回復して、昼前には青空が広がり始めました。
そしてついに正午過ぎに離陸のGO判断が出ました!よし、今日は飛ぶぞ「スヌーピーJ号」!


地上クルーの皆さんとパイロットさんが離陸の準備作業を始めました。
テキパキと飛行船の離陸スタンバイを進めていきます。




陽射しを受けて輝く「スヌーピーJ号」の垂直尾翼。方向舵を動かすワイヤーが複雑に装備されているのがよく分かります。
上側にはパイロット姿のスヌーピーが、下側には船名と機体の登録番号が標記されています。
下側には尻もち対策の車輪も備えてありますね。




船体の先端部を固定している係留マストにクルーがよじ登って、離陸スタンバイOK!
いよいよ飛行船「スヌーピーJ号」が大空に飛び立ちます。離陸の様子は動画でご覧下さい!!



地上クルーとパイロットさんが呼吸を合わせて、一致団結して飛行船を大空に送り出します!
大勢の人たちの気持ちが一つにならないと飛行船は飛べないんですね。感動的な光景です!

行ってらっしゃい「スヌーピーJ号」!ご安全に、楽しい空の旅を!!


そして、地上には係留マストだけが残されました…
さっきまで巨大なものがここに居たのに、飛んで行っていなくなってしまった…空っぽな空間だけが残された。この感覚、ロケットの打上げ後に感じる余韻によく似てるなぁ!

…でも、ロケットは打上げられたらもう戻って来ませんが、飛行船はちゃんとそのままの姿で帰ってきます!
午後6時、熊本県内各地の上空の飛行を終えた「スヌーピーJ号」が係留地に接近、間もなく着陸するのでスタンバイをという無線連絡が地上クルーのもとにパイロットさんから届きました。

やがて夕暮れ空の彼方から、「スヌーピーJ号」の姿が現れます!






「ただいま~今帰ったよ!」と地上で待つ人々に挨拶しているかのように、「スヌーピーJ号」は係留地の上空を旋回してから最終の着陸態勢に入ります。







地上クルーの1人が係留マストによじ登って飛行船をつなぎ留める準備をするのと同時に、他のクルーたちも一斉に走って飛行船から伸びた係留ロープを掴み、力を合わせて飛行船を地上に引き寄せます。凄い迫力!









最後は係留ロープとゴンドラを掴んで、地上クルー全員の人力で飛行船を手繰り寄せて係留マストにがっちり連結!





飛行船「スヌーピーJ号」が無事に地上に接岸しました。おかえりなさい!


係留作業が完了すると、飛行船の周囲への立ち入り禁止指示が解除されて、地上で出迎えた人たちが「スヌーピーJ号」へと駆け寄ります!
この後、着陸後の整備作業が完了するとゴンドラへの体験乗船も行われたりして、大賑わいの「スヌーピーJ号」です。

やがて辺りが夕暮れの闇に包まれると、飛行船のバルーン部分に灯りが灯ります…




今日はお疲れさま、「スヌーピーJ号」!
やっと飛行船が飛ぶところと、着陸するところを間近で見られた、面白いし楽しい!やっぱり飛行船っていい!!
…ところで明日も飛ぶんだよね?また見に来るしかないな、これは(笑)

2015-16年越し中欧紀行 9:ブダペスト発ウィーンまで 国際特急列車railjetの旅

2016-03-05 | 旅行記:2015-16中欧

8:ブダペスト夜景散歩からの続き

2015年12月30日

今日はブダペストから、次の目的地ウィーンまでの移動日。
昼前にホテルをチェックアウトして、ケレティ駅(ブダペスト東駅)へ。


ブダペストは今日もいい天気。青空に白亜のケレティ駅が映える。


今日ウィーンまで乗車するのは、オーストリア連邦鉄道ÖBBが誇るrailjet(レイルジェット)

ウィーン中央駅をハブに中欧から周辺の欧州各国への幅広い国際列車ネットワークを持つオーストリア連邦鉄道が、TGVやICEに並ぶ高品位な車輌を投入して新しい国際列車網の構築を目指すべく運行する次世代型の国際特急列車である。

現在、ブダペストとウィーンの間を結ぶ国際列車は原則全てrailjetとなり、日中は原則2時間ヘッドで両都市間を僅か2時間半あまりで結んで行き交っている。
かつてのオーストリア=ハンガリー二重帝国の双方の帝都同士を結ぶ大動脈ともいうべき列車だ。





重厚で大ドーム屋根に覆われ荘厳な雰囲気の漂うケレティ駅のプラットホームに身を横たえたrailjet。
帝国時代からの歴史を感じさせる駅に次世代の列車が絶妙な調和を見せる。


今日乗車するのは、ケレティ駅を11:40に発車するrailjet64号。
本来はブダペスト始発でウィーンを経由してドイツのミュンヘンまで走る列車だが、現在はシリアからの難民・移民の大量流入問題でオーストリアとドイツ南部バイエルン地方を結ぶ鉄道路線が国境で封鎖されており、このRJ64号もオーストリア側の国境駅となるザルツブルグで運転を打ち切る措置が取られている。

まだ発車まで30分もあるが、早めに乗車して車内でくつろぐ事にしよう。
今日は奮発して、railjetの最上級クラスの座席であるビジネスクラスを予約してある。


これがビジネスクラスの座席。いつも手配を頼むヨーロッパ鉄道旅行専門の代理店さんが今回も気を利かせて、1人がけの座席を狙い取りして指定してくれた。
ゆったりとした総革張りのリクライニングシートが半個室風のコンパートメントブースに収まっており、誰にも気兼ねなくウィーンまでの2時間半を過ごすことが出来そうだ。…でも何となくネットカフェの椅子席みたいな雰囲気でもあるんだよな(笑)



定刻の11:40、RJ64号は静かにケレティ駅のプラットホームから発車した。

本来は東欧方面への列車が発着していた駅から西方面のオーストリアへの出発なので、列車はブダペストの市内をぐるりと半周するように迂回して走って行く。
昨日行ったブダペスト・プラネタリウムのある公園の森を眺め、ドナウ川を鉄橋で渡るとブダペストともお別れだ。




railjetの車内に備えられたモニタ画面には列車の運行情報が詳しくリアルタイム表示されるので大変便利だ。
…でも、数年前に乗った時にはあった地図画面上で列車の現在位置をアイコン表示する楽しいシステムが無くなっており、画面のデザインも黒を基調にしたシンプルなものにアップデートされているようだ。全体的にスッキリしたというか簡略化され過ぎた感じがしてちょっと寂しい。






14:18、RJ64号は定刻通りにウィーン中央駅に到着した。
快適そのもので、少々あっけないほどのブダペストからウィーンまでの2時間半の旅だった。

ウィーン中央駅のプラットホームにはすぐに、ここから増結されるrailjetの編成が入って来た。僅かな停車時間中に、慌ただしく連結作業が始まる。

増結作業が完了し、運転士さんが機関車の窓から親指を立てて“サムズアップ”の合図を送る仕草が何ともカッコいい!

編成を増結して長大編成となったrailjet64号がザルツブルクに向かい走り去るのを見送ったら、僕もウィーンのホテルに向かう。
今日はウィーンに到着早々から忙しい。今夜の、フォルクスオーパー(ウィーン市民オペラ劇場)でのオペレッタのチケットを予約してあるのだ。

10:ウィーンの大晦日と新年に続く

飛行船に会いに行きました

2016-03-05 | 日記
Photo:夜明けの飛行船「スヌーピーJ号」(2016-03-05 熊本係留地にて)


現在、熊本県の上空を飛行船が飛び回っています!

これは保険会社のメットライフ生命が運行しているもので、船体に大きくスヌーピーを描いた飛行船「スヌーピーJ号」
なんと今のところ日本で唯一の、人が乗り込んで操縦する有人型の飛行船なのです。

先週、勤務先で昼休みに何気なく空を見上げたところ、偶然この「スヌーピーJ号」が飛んでいる姿を目撃して感激してしまい、
以来、飛行船が気になって色々と調べたところ来週までは熊本県に係留されていて、熊本県内各地を飛び回る予定であることが判明。
(※詳細はメットライフ生命の公式サイトの飛行船「スヌーピーJ号」のページに詳しく出ています)

…という訳で、飛行船が熊本にいるうちにもっと近くで見てみようと思い、「スヌーピーJ号」に会いに行ってきました!


今朝、まだ夜明け前に念願の飛行船「スヌーピーJ号」が地上に係留されているところを発見!
夜間はヘリウムで満たされた全長40mもあるバルーン部分がライトアップされていて船体に描かれたスヌーピーが明るく輝いているので、とにかく目立つのですぐに見つかりました(笑)


小鳥のウッドストックと夜明け前の三日月。



飛行船は地上では、地面に建てられたマストに船体の先端部を固定されて係留されています。
船体の周りを歩き回って、じっくり見てみましょう。







地上係留中は風の抵抗を受け流すために、なんと飛行船は船体先端のマストとの固定部を中心にして風に流されてくるくる回転します!
これだけ巨大なものが、ふわ~りふわりと回っているのは何ともシュール!やっぱり飛行船って面白い!!






やがて、風に流されて目の前に「スヌーピーJ号」の搭乗ゴンドラが迫ってきました!
…間近で見ると、案外小さいです。
ゴンドラの両脇に付いている推進エンジンも小さいですねぇ。こんなに小さなプロペラで、よくまぁこんなに大きな船体を動かせるものだと感心してしまいます。


「スヌーピーJ号」の船体を朝陽が照らし始めました。


「スヌーピーJ号」の係留地には、飛行船の運行をサポートするクルーの皆さんと機材を載せた専用のツアートラックが同行しています。

ちょうどクルーの方が外に出て来られたので、挨拶してから飛行船の運用について色々と話を伺うことが出来ました。
この「スヌーピーJ号」はアメリカの飛行船運行会社がメットライフ生命と契約して運行しているそうで、本国アメリカにもメットライフのスヌーピーの飛行船が2隻あって「スヌーピー1号」「スヌーピー2号」として飛んでいるとのこと。
アメリカにはもっと巨大で、船体に超大型液晶モニタを搭載したケーブルテレビ会社の広告用飛行船もあるそうです。う~む、一度見てみたい…

「スヌーピーJ号」は日本中を巡回して飛んでいますが、熊本に来るのはこれが2回めで、今回はさらに九州を南下して初めて鹿児島まで行くそうです。
1年中、日本の何処かで飛んでいるけど、冬期は船体に雪が積もると飛べなくなるので、基本的に冬は南日本にいて、夏になると北上して北海道まで行くそうですよ。
「スヌーピーJ号」に飛んできて欲しい!というリクエストは、スポンサーのメットライフ生命に頼んでみると受け付けてくれるとの事。
僕も早速、「また熊本に飛んできて!」とリクエストしてみよう(メットライフ生命さん、よろしくお願いします(笑)

…等と談笑していたら、飛行船を見に来た子どもたちをゴンドラのコックピットに乗せてあげることに。
ここで、僕も思い切って頼んでみました。
「あの~…いい歳した大人ですけど僕もコックピットに乗せてもらえませんか!?」


やっぱり頼んでみるものですね。OKが出ました!(笑)
「おお~っ!これが飛行船のコックピット!!凄い!!」
メーター・計器類がずらりと並ぶコックピットはやっぱりカッコいい!でもジェット旅客機などと比べるとかなりシンプルですね。
そして、窓がかなり大きくて前方は全面ガラス張りといった感じです。

ああ~これを見たら、やっぱり実際に飛んでる飛行船のゴンドラにも乗りたくなっちゃうなぁ…
「残念ながら、遊覧飛行の運用許可は取ってないので一般のお客さんは乗せられないんですよ。乗せるとしたらマスコミ関係の取材の方が多いですね。あ、でも前回熊本に来た時はくまモンを乗せたなぁ」
な、なんだって…あの熊め、役得で良い思いをしおって…う、羨ましい…


コックピットの後ろには、くまモンの代わりにスヌーピーと仲間たちのイラストが。


飛行船のエンブレム。アメリカン・ブリンプという会社が製造したようですね。


ゴンドラから降りると、すっかり日が高くなっていました。今日もいい天気。

さぁ、そろそろ離陸ですね!
「それが、残念ながら今日は午後から風が強く吹く予報なので、飛行はキャンセルになっちゃったんですよ」
えええ~!?それは残念…でも、空を飛ぶものはやはり安全が一番大事です。僕が大好きなロケットの打上げも、当日朝に天候急変で打上げ延期なんてしょっちゅうですからね…
あ、そうだ、今度は鹿児島に行くんなら是非、内之浦のロケット発射場の上空も飛んで下さいよ!「はやぶさ」やイプシロンロケットのふるさとをスヌーピーにも見せてやって下さい(笑)


クルーの方にお礼を言って飛行船から離れると、もう一人のクルーが登場!
彼は“飛行船と一緒に旅をするネコ”として「スヌーピーJ号」のスタッフとファンのマスコット的な存在のタロウくん
飛行船とヘリウムのボンベを横目に悠々と朝のお散歩に出発です。




「(ΦωΦ)今日は飛ばないから暇だニャ~」

明日は飛べるといいね…また来るよ!