天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

北海道大学総合博物館と稚内市青少年科学館を見学しました

2017-10-22 | 博物館・美術館に行く

先週末、ちょっとした休暇が取れたので2泊3日で北海道に行ってきました。
新千歳空港からJRの快速エアポートに乗り、札幌駅から向かった先は…


北海道大学総合博物館
昭和4年に完成した北海道大学の旧理学部本館であるレトロな建築で、現在は大学付属の博物館となっています。



北海道大学総合博物館の膨大な展示物から、特に興味をそそられたものをいくつかご紹介します。


やっぱり北海道といえばCAMUI(カムイ)ロケット!


CAMUI(カムイ)ロケットは北海道大学をはじめ、北海道工業大学や民間企業の植松電機によって開発が進められています。
基本的にポリ袋と同じ成分(ポリエチレン)を固体燃料として使い、液体酸素の酸化剤を併用するハイブリッドロケットで、
圧倒的な低コストで高性能、さらに推進剤の毒性が低く環境に優しいロケットを目指しています。


北海道発のアマチュア衛星であるHIT-SAT
2006年にMVロケット7号機で太陽観測衛星「ひので」に相乗りして打上げられたので、
このキューブサットの打上げを僕は内之浦で見ているなぁ…


かつて苫小牧にあった北海道大学の11m電波望遠鏡で実際に使用されていた装置類。


…苫小牧に北大の電波望遠鏡があったなんて知りませんでした。
しかし、残念ながら老朽化により昨年3月に運用を終了しているそうです。

そして、北大総合博物館で宇宙ファンにとって一番の目玉とも言える展示がこちら!


小惑星探査機はやぶさ2のサンプラーホーンかき上げ部の試作品です!
これは本当に初めて見ました!


より確実に小惑星の地表の砂粒を確保できるように、はやぶさ2のサンプラーホーン底部には“返し”が付けられているのは知っていましたが、
なるほどこのように北海道大学の研究室で試行錯誤しながら開発されたのですね…
来年の小惑星リュウグウへの到着とタッチダウンがますます楽しみになってきました!

ちなみに、北大総合博物館には展示品以外にもこんな面白いものもあります。




重力基準点「札幌GS」です!
…国土地理院が相対重力測定に用いる基準点の一つで、非常に重要なものなのですが、
なぜか階段下の物置のような場所の床下に設置されています(笑)


最後に、総合博物館のシンボルである吹き抜け「アインシュタイン・ドーム」
なぜアインシュタインなのかはよく分からないそうなのですが、どうやら東京三鷹の国立天文台にある太陽分写真儀室「アインシュタイン塔」と何らかの関わりがあるらしい…

かくして、駆け足で観て周った北海道大学総合博物館、見応え充分で全然時間が足りませんでした。
北海道大学のキャンパスも公園のように気持ちがよく、ライラックの花が咲くシーズンには構内の散策や北大名物ジンギスカン鍋パーティが最高だそうです。
またいつか、もっと時間を確保して再訪したいですね!


北海道大学から札幌駅に戻り、旭川行きの特急「ライラック」と稚内行きの特急「サロベツ」を乗り継いで、この日は稚内へ移動して一泊。

翌日は日本最北端のプラネタリウムである稚内市青少年科学館のプラネタリウムを見学しました。




昭和レトロなプラネタリウム室入り口。


こちらがご本尊、日本国内ではおそらく二番目に古いという1974年式の五藤光学研究所GX-10T投影機
…僕より歳上の五藤投影機は初めて見ました!
現在でも元気に稼働中ですが、最近ベテルギウスの光度が薄くなってきているのでリアルに心配だとか。
そのうち、ある日突然ものすごく明るくなってそのまま消えたりしないでしょうね?(笑)


稚内市青少年科学館のプラネタリウムのすごいところは、投影番組を自館オリジナルで作成しておられるところ。
全て手作りだそうで、手描きの味のある絵とナレーションを楽しむことが出来ます。

日本一北にあるプラネタリウムでの温かなひと時、楽しかった。おすすめです!

関西で夏休み前哨戦

2015-07-26 | 博物館・美術館に行く
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて


先週の週末は「海の日」で三連休になったので、京都在住の妹夫婦宅に遊びに行きました。

あいにく台風接近の余波で金曜夜の関西空港行きのLCCピーチ最終便が大幅遅延したり、関西のJR在来線がほぼ全線で運転取り止めになっていたせいで到着後も関空から出ることが出来ず国際線ロビーのベンチを借りて夜明かししたりと一騒動ありましたが、何とか土曜日の朝には妹夫婦宅に到着、すぐに京阪電車に乗って大阪市内へ。



向かった先は大阪市立科学館





ここ大阪市立科学館で現在公開中のフルドームデジタルプラネタリウム映像作品「HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-」を観ます!
自分が出演している作品ですが、実は家族に観せるのはこれが初めて。
「僕がどこに出ていたか、後で聞くからな。じっくり観とけよ!」等と言いながらも、かなり照れくさいものがありますね(笑)

HAYABUSA2鑑賞後は、やっと運行を再開した大阪環状線とJRゆめ咲線を乗り継いで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに遊びに行きます!



僕はユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行くのは、これが初めて。
勝手がわからないので、行き慣れている地元人の妹に任せてまずは「ハリー・ポッター」のエリアへ。




僕は「ハリー・ポッター」は単行本を3巻目くらいまで読んだところで投げ出してしまったので詳しい設定はよく知らないのですが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ハリー・ポッター」エリアは実によく出来ているので驚きです。
この古城は魔法学校を模したものでしょうが、作り物とは言えエディンバラ城のような重厚な雰囲気が辺りに漂っています。






映画に登場する魔法学校行きの列車「ホグワーツ・エクスプレス」の機関車もいました!
これも一見、どこかで静態保存されていたSLを引き取ってきて塗色を変更したのかと思うばかりの見事な出来栄え。
シリンダやピストン、クランクやロッド等の摺動部が全てギミックなので作り物だと分かるのですが、不自然さが無くて本物の動く蒸気機関車のようです。

「ホグワーツ・エクスプレス」の時刻表もありました。





表記はちゃんと英国式で、列車番号無しの各曜日ごとの表示になっていますね。
でも、時刻はおそらく「魔法式」で書かれているようで、何時何分に発車するのかよく分かりませんでしたが(笑)

…この後、「ハリー・ポッター」の世界を3D映像で見ながら飛び回るアトラクションに乗ったのですが、前夜の関空泊の寝不足と疲労が祟って具合が悪くなり、そこにダメ押しで妹イチオシの「スペース・ファンタジー・ザ・ライド」という屋内型ジェットコースターに乗せられてグルグル高速回転で振り回されたせいで、とうとう体調不良でダウン…(ヽ'ω`)



…でも、お気に入りの映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンに乗れたのは楽しかったな。
身体は具合悪かったけど、これだけは思いっきり楽しみましたよ!






何だかんだで、しっかり閉園間際のパレードまで見てから帰宅。
…今度は、前夜にしっかり寝て体調を整えてからまた来たいね!


翌日は、妹夫婦が行きたがっていた展覧会を観るために京都市美術館へ。









京都市美術館ではちょうど今「ルーブル美術館展」をやっていて、宇宙ファンには人気の高いフェルメールの「天文学者」も来ているのですが、開館直後に来たのに既に長蛇の列が。
でも、我々のお目当ては「ルーブル美術館展」ではなくて同時開催中の「マグリット展」です。妹の旦那がルネ・マグリット好きなんだとか。



シュールレアリズム絵画は僕も大好きなので、ルネ・マグリットの作品を観るのは楽しかったです。
僕のお気に入りの「白紙委任状」の森の絵も2枚来てたしね。


…かくして、関西での束の間の夏休みを楽しんだのでした。
「海の日」の月曜日の夕方、新幹線さくら号で熊本に帰ります。



新大阪駅発車直後に、さくら号は宮原総合運転所の上空を通ります。
廃止されたばかりの豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」や、めったに走らないお座敷列車「あすか」の屋根を見ながら、九州へ出発。




明石付近ではこの青空。
ああ~夏だねぇ…

さて、僕の関西での夏休みは実は前哨戦。
再来週のお盆に1週間ほど休暇があるので、ちょっと出かけてきます。
行き先はヨーロッパの東の方、ミュンヘンから夜行列車に乗ってバルカン半島の旧ユーゴスラビア諸国を廻って来る予定です。



それでは、皆様も夏バテなどなさらぬよう身体に気をつけられて、楽しい夏を!
夏休みには、ミュンヘン・ザグレブ・サラエボの三都でお会いしましょう。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

青池保子先生サイン会@京都国際マンガミュージアムに行って来ました!

2015-01-18 | 博物館・美術館に行く

現在、京都国際マンガミュージアムに於いて漫画家の青池保子先生の原画展
『漫画家生活50周年記念 青池保子華麗なる原画の世界
「エロイカ」から「ファルコ」まで』

が開催されています(2月1日(日)まで)

青池保子先生といえば、綺羅びやかな主人公たちがギャグを絡ませながらもハードボイルドな本格的スパイアクションを演じるという少女漫画の枠を超越した傑作シリーズ「エロイカより愛をこめて」や、綿密な時代考証と重厚なストーリーで中世スペインの史実をドラマチックに描き出す大河作品「アルカサル-王城-」、その他にも様々な作品を生み出してこられた日本漫画界の巨匠!
僕も学生時代から数十年来、青池先生の愛読者です。「エロイカより愛をこめて」で海外(特にヨーロッパ)に憧れて、気が付けばヨーロッパを一人であちこち旅して回るようになり、「アルカサル-王城-」の聖地巡礼までするようになってしまったのは天燈茶房blogの読者の皆様もよくご存知の事。(笑)

そんな青池先生の原画展は是非一度観に行かねばと思っていたのですが、何とこの程1月17日(土)に青池先生ご本人が原画展会場にお越しになりサイン会が開催されるとのこと。
これはまたとないチャンス!僕の人生をこんなにも豊かなものにして下さった憧れの青池保子先生に直接お会いできる機会を逃す訳にはいかない!!

ということで、17日に京都に行って来ました!!(笑)



青池先生のサイン会は事前申込不要 で先着100名に当日の午前10時より整理券を配布、とのことだったのですが、何しろこういうイベントに参加するのはこれが初めてなので、何時ころから行ったらいいのか分からない。
まぁ整理券配布の1時間前くらいから並べばいいかな、等と考えていたら、何と朝8時頃から「既に50人位並んでいる」という現地からのツイートが!
「しまった、出遅れたか!?」と大急ぎで前夜から宿泊していた京都府下の妹夫婦宅を大急ぎで飛び出し、バスと地下鉄を乗り継いで会場の京都国際マンガミュージアムに到着したのが午前8時50分。だがしかし既に長蛇の列が出来ていて、列を整理していたミュージアム職員の方から「残念ですが…既に100名を超えております」との言葉が。

ガ━━(;゜Д゜)━━ン!!
ああ、なんてこった…完全に出遅れた。こんなに早く定員に達するなんて…_| ̄|○ il||li


しかたなく長蛇の列の最後尾に並んで、せめて原画展の展示だけでも観て帰ろうと思っていると、その間にもサイン会参加希望者が続々集まり列が伸びる伸びる…
結局、午前9時過ぎの時点で定員の倍の200人以上が列を作り、歩道上からはみ出した列をミュージアム敷地内に誘導する事態に。

「青池先生の人気の程が伺える…悔しいけど、壮観だね!青池作品ファンはこんなに大勢いたんだ!!」

…そして、先ほどのミュージアム職員の方が列の後方の人数を再カウントしながら一言。
「お客様、サイン会に参加されますか?」

Σ(・ω・`) えっ!?…も、もちろん参加したいです、参加させて下さいッ!!

奇跡は起こった!漫画の神様は僕を見捨てなかった!!(笑)
あまりのサイン会参加希望者の多さに、急遽数十人分の追加枠が設定されたのです!
「やったー!!青池先生にお会いできるぞ!!」



…ということで、お会い出来ました。青池保子先生に!

かなり緊張しながら先生に「実は、今日は熊本から来ました」と言うとかなり驚かれたご様子でしたが、いやぁ~熊本から京都なんて近い近い、日頃から相模原やつくばや種子島や内之浦に弾丸ツアーで行ってますからね(※さすがにこれは直接はお話しませんでしたが)(笑)
それから、「エロイカより愛をこめて」シリーズの中でも特に僕の大好きな作品「ハレルヤ・エクスプレス」の収録された単行本の巻末にサインして頂けました。もう大感激!

感極まってちょっと泣きそうになりながら
「学生の頃に読んだハレルヤ・エクスプレスでヨーロッパの鉄道旅行に憧れまして…今では、働いてお金を貯めて、少佐や伯爵が活躍したヨーロッパに旅しています。あちこち行きました、少佐と伯爵を追いかけて…
だから先生、これからも少佐と伯爵を世界中あちこち飛び回らせて大活躍させてやって下さい!そしたら…僕もその後を追いかけます!!」

と一気に話してしまうと、青池先生もそれをとても嬉しそうに聞いて下さっていました。

最後に握手させて頂いたのですが、あれだけパワフルな作品を産み出した手とは思えないほど華奢で小さな手だったのでまたびっくり。あの小さな手で、あれだけの作品世界を描かれているのか…

「先生、どうか今後もお身体に気をつけられて下さい…」





青池先生にお会い出来た感激に浸りながら、原画展の展示を観てまわりました。
若い頃から何度も読み返してすっかりお馴染みの、爆笑したり手に汗握ったり感動したりしたあの名シーンの、正真正銘の現物が観られてまたしても大感激。
そして、その原画のあまりの緻密さと精巧さ、美しさにはただ驚き見惚れるばかり…

「青池先生があの小さな手で、心血注いで描き上げられたんだなぁ…今後はストーリーを追うばかりでなく、絵ももっと気合入れて見ないといけないな」


ちなみに京都国際マンガミュージアムの併設カフェでは、原画展開催に合わせてこんな特別メニューも登場していた模様。
いや~これは…少佐と伯爵のことをよく分かってるじゃないか!(笑)
…もっとも、残念ながら僕が展示を観終えてカフェに入ろうとした頃には既に売り切れていましたが(´・ω・`)

サイン会会場で出会った青池ファン(同志?w)の方々から見せてもらったお宝も。



これは何と、1982年に発売されたオリジナルのドラマレコード!
僕もウィキペディアでその存在は知っていましたが、本物のジャケットを見るのはこれが初めてです。

サイン会会場の行列で僕のすぐ後ろに並んでいた若い女性の方が持参されていたもので、何でもお母さんが大のエロイカファンで、その影響(英才教育…(笑))で自分も青池作品のファンになったんだとか。
今日は青池先生のサイン会に行くと言ったらお母さんが「これを持って行って、先生に見て頂いて!」と託されたのだとか。

結局、無事に青池先生に見て頂けたようで、よかったね!(^^)


…かくして青池ファン同士の交流も楽しめて、本当に素晴らしいサイン会でした。
でも、今回は数百人の人たちがサイン会に参加できずに終わってしまったので、同じファン仲間として本当に気の毒だし残念…
是非また今度、サイン会第二弾を開催して頂きたいですね!!
そして…

青池保子先生、本当にありがとうございました。
これからも僕は、先生の作品を、少佐と伯爵をずっと追いかけ続けます!!
“部蝶”こと天燈茶房亭主mitsuto1976

冬のプラネタリウム散歩~「MUSICA ~宇宙はなぜ美しい?」を福岡県青少年科学館で観る

2014-12-14 | 博物館・美術館に行く
昨日の土曜日は、お昼から電車に乗ってお出かけ。


大牟田でJRから西鉄に乗り換えて、西鉄久留米駅で特急から各駅停車に乗り継いで、次の櫛原駅で降りてから徒歩10分…
福岡県青少年科学館にやって来ました。




福岡県青少年科学館といえば、充実した実験・体験ステージが特徴。
ミュンヘンのドイツ博物館にあるものを再現した放電実験室は相変わらず大迫力!


宇宙関連の展示も充実。こんなマニア心をくすぐるものも…
ソヴィエト連邦の金星探査機ベネラ10号とはシブいね!

そして今日、福岡県青少年科学館まで来た目的はこれ。




プラネタリウム(コスモシアター)で先月末から上映開始されたばかりのフルドームデジタルプラネタリウム映像作品
MUSICA ~宇宙はなぜ美しい?

HAYABUSA2 -RETURN TO THE UNIVERSE-の上坂浩光監督が手がけた作品で、昨年夏から全国公開された「MUSICA ~宇宙はなぜ美しい?」 が、遂に九州初公開となるので観に来たという訳です。



「MUSICA」を観るのは、昨年夏の山梨県立科学館以来。
(→夏休みの想い出2013 その6・山梨県立科学館プラネタリウムで「MUSICA ~宇宙はなぜ美しい?」を観る
あの時は、作品世界と同様にひまわりの花が咲き誇る真夏の甲府でしたが、今回は氷雨が降る凍える久留米。




「MUSICA」を観た後は、そのまま星と音楽の夕べ 星空さんぽ(プラネタリウム)&クリスマスコンサート を鑑賞。

クリスマスストーリーを織り込んだ特別編成のプラネタリウムの星空解説に続いて、岩崎大輔JAZZトリオwith松村聖華のお洒落で素敵なジャズセッション。
本格的なジャズライブで、思わずウイスキーグラスを傾けたくなる雰囲気(…おっと、僕は「はやぶさ2」が帰ってくる2020年まではアルコールは断ってるけどね)

「MUSICA ~宇宙はなぜ美しい?」で描き出された、宇宙が数学で奏でる音楽のリズムをそのまま引き継ぐような素晴らしいプラネタリウムでの音楽体験を堪能して、帰宅する頃には久留米の街にも夜空から粉雪が…




…今年も、気が付けばあと3週間足らず。

少し早いけど、Merry Christmas&Happy NewYear!!

はやぶさ2打上げ前に、「HAYABUSA2-RETURN TO THE UNIVERSE-」を鹿児島市立科学館で観尽くす!

2014-10-04 | 博物館・美術館に行く
鹿児島市立科学館「ビッグアイ」


いよいよ、我らが小惑星探査機「はやぶさ2」の打上げ予定日時が11月30日13時24分48秒と発表されましたが、
これに先駆けて「はやぶさ2」が打上げられる地元・鹿児島の鹿児島市立科学館「ビッグアイ」の宇宙劇場(プラネタリウム)に於いて
フルドームデジタルプラネタリウム映像作品「HAYABUSA2-RETURN TO THE UNIVERSE-」の上映が今月から始まりました。
これが九州では最初の上映開始となります!

いよいよ九州に上陸を果たしたHAYABUSA2を観るべく、上映開始後最初の週末となった今日、朝一番で鹿児島市立科学館まで行ってきました!






朝9時半の開館と同時に入場して、プラネタリウムの上映時刻を確認。
鹿児島市立科学館では何と1日3回もHAYABUSA2を上映してくれています。特定の番組は1日1回のみ上映の館が多いのに、これは嬉しい大盤振る舞い!


そして…何とHAYABUSA2上映開始に併せて、前作「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」(HBTTE)も土曜日に限りリバイバル上映されています!しかも、無料!!


上坂監督のサイン入りポスターも展示しっかりされてるし、太っ腹過ぎるぞ鹿児島市立科学館!!

こうなったら、今日上映されるHAYABUSA2とHBTTEを全部観るしか無いでしょう!!(笑)

今日はとことん、HAYABUSA2三昧!朝から夕方まで一日中、HAYABUSA2を観尽くすぞ!!

しかも、そんな気合の入り過ぎたプラネタリウムファンにとっては嬉しい事に、鹿児島市立科学館では2回分の鑑賞料金で1年間プラネタリウムが観放題になる年間パスポートも用意されています。
窓口で年間パスポートの申請を済ませて、いざ5階の宇宙劇場へ!

前代未聞のプラネタリウム・バトル開始!!






…いやぁ、やっぱり何度観ても凄いや「HAYABUSA2-RETURN TO THE UNIVERSE-」
オープニングからエンドロールまで、殆ど全てのシーンで鳥肌が立つような感動と興奮が呼び起こされるなんて、何というとんでもない作品なんだ!
そしてもうすぐ、この作品で描かれた物語が現実のものとなるのだ…来る11月30日に!!

…そして「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」
いま観ると、改めてあの頃の感動が蘇る!これぞ“不朽の名作”と呼ぶに相応しい、プラネタリウム映像作品の金字塔!
しかも続編のHAYABUSA2と続けて観ることが出来るなんて、素敵過ぎるじゃないか…!!


…かくして、1日で合計4回HAYABUSA2とHBTTEを観続けましたが、あっという間に観終わってしまいました。
と言うか、まだまだ観足りない。後5~6回は観たい気分(笑)
年間パスポートを買ったので、また観に来るぞ!!

あ、HAYABUSA2以外にもIMAXのドームシネマ「マダガスカル~キツネザルの楽園~」もやっていたので1回観ましたが、これも非常によく出来た見応えのある映像作品でした。


また、今日はちょうど10月8日の皆既月食に合わせて、
鹿児島県天文協会会長の前田利久先生によるサイエンストーク「10月8日の皆既月食を楽しもう!」も開催されていました。
これもちょうどHAYABUSA2の上映回の合間に見ることが出来てよかった!

そして、最後の締めは「はやぶさシミュレータ」



鹿児島市立科学館に今年4月からお目見えしたばかりだというこの「はやぶさシミュレータ」、実写版のはやぶさ映画で撮影に使われた宇宙研のはやぶさ運用室の管制卓を模したセットを使用したもので、小惑星探査機はやぶさのミッション管制を疑似体験できるというもの。

さっそく僕も挑戦!
まずはM-Vロケットの打上げ管制からだ!!

よっしゃ~、一発合格、打上げ成功!!
ちょろいもんよ(笑)


でも、この地球帰還カプセルの大気圏再突入角度設定はかなり難しい…え~っと、カプセルって傾斜角何度で再突入したんだっけ?
このミッションは結局、その場でTwitterに答えを求めるツイートをして、宇宙クラスタの方に即座に回答してもらえたので何とかクリア出来ました(正解は地表面に対して10度だそうです)。
…それにしても、宇宙クラスタってホントすごいな。

かくして、とことんHAYABUSA2三昧・宇宙三昧の秋の週末の一日を満喫しました。
ああ、楽しかった!!

きれいな夕焼け空の下を、愛車のVIVIOビストロに乗って熊本に帰ります。
来年春には引退するビストロとの、最後の楽しい想い出がまた一つ出来ました。

水戸岡鋭治からのプレゼント - まちと人を幸福にするデザイン展 に行ってきました

2014-06-29 | 博物館・美術館に行く

JR九州の列車や駅のプロデュースをはじめ、全国各地の様々な公共デザインを手がける工業デザイナーの第一人者、
水戸岡鋭治先生の個展「水戸岡鋭治からのプレゼント - まちと人を幸福にするデザイン展」 が熊本市現代美術館で始まりました。
水戸岡先生の展覧会は既に数年前からJR博多駅の博多シティで何度か開催されており、僕も観に行ったことがあるのですが、熊本での開催はこれが初めてではないでしょうか。
地元の熊本で水戸岡ワールドが観られるチャンスということで以前から楽しみにしていたこの展覧会、昨日の会期初日の朝一番に早速観てきました!

※会場内の写真は許可・確認を得て撮影・掲載しています


水戸岡ワールドへの入り口は、水戸岡デザインではお馴染みの「暖簾」をくぐって入ります。
りんごは水戸岡先生率いるドーンデザイン研究所のシンボル。




これは圧巻!
水戸岡先生のイラスト作品数千枚が収められた数百枚ものパネルが会場を埋め尽くしています。
しかも、全てのパネルが床に近い高さまでびっしりとイラストが配置されていますが、これは小さな子供が見やすいようにとの配慮とのこと。
子供のためのデザインを大事にする水戸岡さんらしい展示手法です。




水戸岡先生の代表的な仕事であるJR九州の鉄道デザインの数々。
日本の鉄道の歴史に「美しいデザインの重要性」 という概念を初めて持ち込んだ水戸岡先生の功績は偉大です。


会場には何と、子供たちを乗せたミニSL「つばめ電車」も走ります!
大人も子供も、みんながビックリして、そして思いっきり楽しめる。これぞ水戸岡ワールドの真骨頂!!


展示の数々に見入って、少しくたびれてしまったら、カフェで「つばめ電車」を見ながら一休み。
飲食禁止が常識の美術館の展覧会場内に堂々と飲食コーナーがあるのも水戸岡先生のこだわりです。

ひときわ目を引く、JR九州デザインの集大成ともいうべきクルーズトレイン「ななつ星in九州」の展示。



「ななつ星」車内で実際に使用されている小物類の実物展示。


バスローブとサニタリーグッズ。
ああ、はやく僕もこのバスローブを着て「ななつ星」車内で寛いでみたい…


そして憧れの、食堂車の食器セット。
ああ、はやく僕もこの食器で食事をしてみたい…!

今回、会場が熊本ということで地元にちなんだ特別企画として、
熊本市にある江津湖の周辺をもっと楽しくするためのアイデア展示が行われていました。



水戸岡先生は実際に一度、江津湖に行ってみてから、これらのアイデア溢れるイラストを一気に描き上げられたそうです。
何という発想力…感嘆するしかありません!





昨日(平成26年6月28日)は、「水戸岡鋭治が語るデザインの極意」と題して水戸岡先生ご本人のトークライブも開催されました。

(残念ながらトークライブの撮影は禁止だったので写真はありません)

水戸岡先生の語るトーク自体は冒頭の数十分だけで、あとは水戸岡さんが会場内の観客を順番に当てて直接対話するという型破りなトークライブで、聴いている側もいつ自分が当てられるか分からないという緊張感と楽しさが一杯の、これまた凄い水戸岡流トークバトル!!
観客からは「九州新幹線の新800系のヘッドライトカバーが丸くなってしまったけど、平らな形状の方が良かったと思う」という子供の率直な意見が飛び出して水戸岡さんも思わずのけぞって苦笑いしたり、デザイナー志望の高校生とのちょっと厳しくも温かさにあふれた会話もあって、会場が一体となる素晴らしいトークライブでした。

また、「ななつ星は価格が高すぎて乗りたくても乗れない」という意見に
「実は、つばめ型787系電車をリニューアルして、親子で乗れるクルーズ列車にしたいと考えている。車内にはベッドなんか置かず、ハンモックを吊ってみんなで揺れながら寝るの。これを九州をいつもグルグル循環するように走らせっ放しにして、誰でもいつでも乗れるようにしたい…と考えています」という極秘最新情報も!
これは楽しすぎる!!絶対実現して欲しいですね!!

そしてトークライブの締めくくりは、水戸岡先生との大ジャンケン大会。
このジャンケン大会で何と!
僕は最後まで勝ち残って、水戸岡先生から賞品のサイン本を頂いちゃいました!!

水戸岡先生から本を直接手渡される時に「実は以前、博多シティの展覧会でも何度かお会いしてます」と挨拶したら
「おお、これからもよろしく!」と固く握手して頂けました。

水戸岡先生、ありがとうございます!

「水戸岡鋭治からのプレゼント - まちと人を幸福にするデザイン展」は9月15日(月・祝)まで、熊本市現代美術館で開催されます。
開催期間中には今後も何度か、水戸岡先生のサイン会やトーク・セッションが行われるようです(詳細は熊本市現代美術館の公式サイトで確認下さい)

皆さんもぜひ、水戸岡ワールドの楽しさを体感してみて下さい!

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #23:ハーシュホーン博物館

2014-03-11 | 博物館・美術館に行く
Hirshhorn Museum


#22:国立アメリカ・インディアン博物館からの続き

国立アメリカ・インディアン博物館からナショナル・モールに出て、国立航空宇宙博物館本館を越えた先にあるドーナツ型の奇妙な建築物。
これもスミソニアン博物館群の一つで、モダンアートを扱う美術館であるハーシュホーン博物館です。
そう言えば、何となく建築デザインが同じくモダンアートで名高いニューヨークのグッゲンハイム美術館に似ているような…


館内はこの通り、展示されたモダンアート作品が建築と一体となって美を生み出すクールな空間。

現代美術に能書きは要りません。心で感じればいいのです!
暫し自由に心のままに、美しかったり不思議だったり気持ち良かったり、そして気持ち悪かったり不気味だったりする楽しい美術世界に遊ぶことにしましょう。










…ああ、楽しかった!
モダンアートは作品と一緒に遊べるからいいね。


常設展示とは別に、企画展「DAMAGE CONTROL」も開催中。
こちらは残念ながら撮影禁止だったのですが、かなり知的に遊べる展示内容でした。
今後、日本にも巡回して来ないかしら。僕の地元の熊本市現代美術館でもやって欲しいね!

やがて気が付けば閉館時間。
屈強な黒人警備員に促されて、ハーシュホーン博物館の外に出ると…

「あっ…美しい!」そうか、この街も作品だ。世界は全て美術館だったんだ!!


そしてさようなら、美しい夜の雨の街、ワシントンD.C.

スミソニアン博物館ツアーはかくして終了。
明日はこの街に別れを告げ、日本へと帰ります。

#24:ワシントンD.C.最後の晩餐、さよならアメリカに続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #22:国立アメリカ・インディアン博物館

2014-03-09 | 博物館・美術館に行く
National Museum of the American Indian


#21:国立美術館(ナショナル・ギャラリー)からの続き

国立美術館を出てナショナル・モールを斜めに突っ切り、独特な外観の博物館にやって来ました。
ここは国立アメリカ・インディアン博物館。ネイティヴ・アメリカン(アメリカ先住民)の文化を総合的に扱うアメリカ合衆国で初めての博物館であり、スミソニアン博物館群の一員です。


国立アメリカ・インディアン博物館は、建物の建築デザインもネイティヴ・アメリカンの精神世界を象ったような不思議な美しさ。
彼らと同じアジアのDNAを受け継いでいるせいでしょうか、日本人の僕もどこか心落ち着く空間です。




館内の展示も、ネイティヴ・アメリカンの歩んできた歴史と文化を、目で見て心で感じられる構成になっています。
ここは是非、何度も訪れたい奥深さを感じる博物館です。

#23:ハーシュホーン博物館に続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #21:国立美術館(ナショナル・ギャラリー)

2014-03-09 | 博物館・美術館に行く
National Gallery of Art


#20:朝の散歩、アメリカ合衆国議会議事堂からの続き


朝の散歩から戻ってから、あらためて国立美術館(ナショナル・ギャラリー)にやって来ました。
国立美術館は他のスミソニアン博物館群と共にワシントンD.C.のナショナル・モールに面して建っていますが、正式にはスミソニアン博物館の一員ではなくアメリカの国家が運営する国立美術館という位置づけとなっています。
それでも、スミソニアン博物館群と同様に入場無料で、誰もが人類共通の至宝である美術品を鑑賞する事が出来るという理念は同じです。素晴らしいことですね!

さて、そんな国立美術館ですが昨日の元日は休館日だったので、今日1月2日が今年2014年最初の開館日ということになります。
気合を入れて早朝からやって来たので開館と同時に一番先に館内に入れたので、これって事実上僕が2014年最初の国立美術館の見学者ってことかな?ミーハーな発想だけど(笑)


国立美術館の正面玄関を入ると、広いエントランスホールには屋内庭園と噴水がお出迎え。

そして、館内には膨大な室数の展示室と、その壁面に並ぶ名画の数々…



此処から先は、もう説明は不要でしょう。
誰もが一度は美術の教科書で見たことのある作品たちが、ずらり勢揃いで迎えてくれる美の迷宮。
国立美術館を彷徨い歩く至福のひと時を是非お楽しみ下さい…












…正直、これだけの作品を相手にすると、観ているだけで相当に疲れました。
まさに絵に魂を吸い取られる ようで、かなり体力を消費したのが自分でわかる程。

最後はとうとう疲労困憊してしまい、展示室のソファに身を沈めて半分眠るように絵を見ていた有り様。

そんな夢見心地で見た、ブリューゲルの悪夢の世界。ああ、気持ち悪くて気持ち良い…(笑)



そしてとどめは、ヒエロニムス・ボスが見せつける現し世の悪夢。死せる守銭奴とは、ボス先生もキツイねぇ(苦笑)
ああ、もっと悪夢の続きが見たいな…そうだ、この旅から帰ったら、今度はスペインに行こう!プラド美術館で、ボスの悪夢の続きを見よう、そうしよう…


夢うつつの絵画迷宮から、光の廊下を通って現実世界へと逃げ帰ります。



国立美術館には、地下通路でつながった東館もあり、こちらはモダンアートを取り扱っていますが、
残念ながら現在は改装工事中で、モビールの下がったエントランスホール以外は閉鎖中でした。

さあ、次の博物館へ行きましょう。
今日はスミソニアン博物館ツアーで最後の鑑賞日だから、どんどん行きますよ!

#22:国立アメリカ・インディアン博物館に続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #18:フリーア美術館とサックラー・ギャラリー

2014-03-02 | 博物館・美術館に行く
ワシントンD.C. ナショナル・モールの冬の昼下がり


#17:国立自然史博物館からの続き


国立自然史博物館を出ると、外は青空にうろこ雲が広がる穏やかな冬の昼下がりです。


ナショナル・モールを突っ切り、国立自然史博物館の向かいにあるスミソニアン協会本部“キャッスル” の前にやって来ました。

“キャッスル”の裏には、小さな美術館の建物がいくつか並んで建っています。
どれも、とても小規模なギャラリーなのですが、これらもスミソニアン博物館群の一員です。
世界の森羅万象全てを扱うスミソニアン博物館は、航空宇宙科学や生物学・地学等の巨大博物館だけではなく、人類の美の至宝を収めた幾つもの美術館も持っているのです。




これは、スミソニアン博物館の美術館群の一つであるフリーア美術館




フリーア美術館は、東洋の古美術品を中心としたコレクションが展示されています。
特に日本の屏風絵や陶磁器 は素晴らしく、国宝級の品が揃っていて見応えがありました。

中でも、僕が驚いたのがこの焼き物。

扇子を象った、如何にも風雅なこの逸品。
作品に添えられた英文の説明を読むと、何と…!




僕の自宅のある、熊本県の八代(Yatsushiro)で焼かれたものとのこと!
まさか、地元の片田舎でこんな素晴らしい物が焼かれていたなんて、全く知りませんでした。


世界に名立たるスミソニアン博物館で価値を認められ、大切に展示してもらえている、僕の地元で生まれた銘品たち。
とても幸せな焼物たちです。
見ていて僕まで、とてもあたたかな気持ちになりました。


フリーア美術館は地下回廊で、隣接するサックラー・ギャラリーとつながっています。
サックラー・ギャラリーはインドから中東、オリエントの古美術品のコレクションを擁しており、さらにその隣の国立アフリカ美術館とも地下でつながっているので、全体としてアジアからアフリカまでを網羅する巨大な地下美術館を形成しているのです。

冬の昼下がりを、ワシントンD.C.のナショナル・モールの地下に広がるオリエンタルな美術回廊をさまよい歩きながら過ごして、地上に出ると既に日は暮れていました。

「ああ、きれいな物を沢山見たので、お腹がすいたな~。今夜はなに食べようかなぁ?」

#19:ワシントンD.C.のチャイナタウンで海鮮中華!に続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #17:国立自然史博物館

2014-03-02 | 博物館・美術館に行く
スミソニアン博物館 国立自然史博物館


#16:Washington, D.C. New Year's Eve 2014からの続き

2014年1月1日

爽やかな青空の広がった元日の朝。
今日は同行しているメンバーとは別行動で、各自自由行動でスミソニアン博物館巡りに出発です。
スミソニアン博物館群は原則、クリスマス以外は年中無休!
さぁ今日は新年最初に、どの博物館を見に行きましょうか…

でもその前に、あんまりいい天気なので博物館の建ち並んだナショナル・モールをちょっと散策。
ナショナル・モールはワシントンD.C.の中心部に東西に伸びる広大な“大通り公園”で、かつてアメリカ各地の都市と首都とを結んでいた鉄道の駅や操車場をひとまとめにする再開発工事で生じた、広大な鉄道跡地の空き地を利用した都市公園です。
スミソニアン博物館群の主要な博物館は、このナショナル・モールを取り囲むように建てられています。

ナショナル・モールの東端にあるアメリカ合衆国議会議事堂
今日は議事堂の象徴である白亜のドームが遠くからもハッキリと見えています。


一方のナショナル・モール西端にそびえ立つ白亜のオベリスクは、アメリカ合衆国議会議事堂と1.1マイルの距離でナショナル・モールを挟んで向い合って建つワシントン記念塔
昨夜はあのオベリスクのたもとで、ひっそりとした寂しい年越しの瞬間を迎えたんですよね…


そして議事堂とオベリスクを左右に眺めるようにして、ナショナル・モールのほぼ中央部に面して建つこの巨大博物館が、
スミソニアン博物館・国立自然史博物館です!
今日はこの国立自然史博物館から見ていくことにしましょう。


ナショナル・モール側の正面入口、ギリシア神殿風の荘重な柱列が、いかにも正統派の博物館といった雰囲気です。

そして館内に足を踏み入れると、エントランスホールでいきなり巨大な象さんがお出迎え!

教会堂の大伽藍のようなクラシカルな丸天井のホールに、鼻を振り上げ猛り狂う象!
これはテンション上がりますねぇ!!


そう言えば、この国立自然史博物館では、
大ヒットしたハリウッド映画「ナイト ミュージアム2」の撮影ロケも行われたそうですよ。
残念ながら僕はまだ観ていませんが…

早速、館内を見て行きましょう。
国立自然史博物館は建物の外観はレトロでクラシカルですが、館内は最新の手法を駆使して各種の展示が行われており、最先端の設備を備えたとても近代的な博物館となっています。

1階の目玉展示は、巨大な生物標本が圧巻の海の生命コーナー



クジラも泳げば、マンボウも泳ぐ!


ダイオウイカ様もいたー!!でっかい!!
これはもちろん、本物のダイオウイカの標本です。


クジラやダイオウイカが群れ泳ぐ大迫力の展示コーナーの奥には、古代の海の化石生物や深海の展示コーナーも。
おや、海竜類の長いしっぽの化石標本の下にある、あの船の模型は一体…?


こっこれはもしかして…!?


やっぱり間違いない!日本の海洋研究開発機構(JAMSTEC)の地球深部探査船「ちきゅう」です!!






スミソニアン博物館でも、しっかりと日本の科学探査への挑戦が紹介されているなんて、なんだか誇らしいし嬉しいなぁ…!

2階に上がってみると、地学の展示コーナー。
隕石から宝石まで、地球上のありとあらゆる石を網羅した豊富な鉱物の標本が並びます。



石が好きな人なら、ここを見るだけで丸一日以上かかるかも。

そして、こんな石も展示されています。



“呪いのダイヤ” として知られる巨大な青いダイヤ、ホープ・ダイヤモンドです!
もちろんこれも正真正銘の実物。ちなみに価格は2億ドル以上だとか。

…ちなみに僕は、このホープ・ダイヤモンドのことを「パタリロ!」に出てくるので知ったのですが、その作中では確か
「知性を持ったバイキンが、パタリロの所有するダイヤモンド鉱山から王様の結婚式の引き出物としてホープ・ダイヤ並みに巨大なダイヤの原石を盗み出してることに気がついたパタリロが、バイキン並みに小さくなってバイキンの王国に怒鳴り込みに行く」
というストーリーだったような…なんてシュールな設定なんだ魔夜峰央先生…
いや、関係ないんだが。


ダイヤモンドの輝きで目が眩んだので、1階に降りましょう。
ひときわ賑やかな歓声が聞こえてくる一画を覗いてみると、そこは…

国立自然史博物館で一番人気があるのは、やっぱり恐竜の化石の展示コーナー!
アメリカ人も世界中の人々も、やっぱり大人も子供もみんな恐竜が大好き!ティラノサウルスかっこいいなぁ!!
映画「ナイト ミュージアム2」でも、きっとこいつらが動き出して暴れまくるんでしょうね(笑)

ただ標本類の展示を見ているだけでも楽しいし、その気になれば地球のすべてを考えたり勉強したりも出来る国立自然史博物館。
素敵な博物館でした!



象さんに見送られて、さぁ次の博物館を見に行きましょう。
元日のスミソニアン博物館巡り、さて次はどの「智の殿堂」の玄関を開けましょうか…

#18:フリーア美術館とサックラー・ギャラリーに続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #15:国立航空宇宙博物館本館 航空関連展示

2014-02-23 | 博物館・美術館に行く
スミソニアン博物館 国立航空宇宙博物館本館


#14:国立航空宇宙博物館本館 宇宙関連展示からの続き

スミソニアン博物館・国立航空宇宙博物館本館には、館内のありとあらゆるスペースに飛行機たちがぎゅうぎゅうに詰め込まれています。
折り重なるような翼の間を縫って歩きながら、片っ端からそれら航空関連の展示を見て行きましょう!

先ずはこちらの自転車屋さんから見学スタート!…って、いきなりな何でこんなところに自転車店が!?



ハイ、もちろん単なる自転車屋ではありません。
ご存知ライト兄弟が経営していたライト自転車商会 を模した展示室には、自転車の代わりにライトフライヤー号をはじめ飛行機の黎明期の展示品がずらり勢揃い。
でもよく見ると、ちゃんと自転車も展示されていますね(笑)


こちらはライト兄弟の先輩にあたるリリエンタールのグライダー。


時代は進んで、優雅な水上飛行機。
これは宮崎駿監督のアニメ映画「紅の豚」に登場した主人公のライバル役が乗っていたカーチスR3C-2…だったかな?


お洒落な真っ赤なボディのこの機体、有名な女流飛行家アメリア・イアハート の愛機だそうです。
う~ん、カッコいいぜ女飛行機乗り!


エントランスホールで宇宙船や人工衛星を見下ろしながら、窓の向こうの空に翔んで行こうとしているかのようなこの飛行機は、世界初の大西洋横断単独飛行を成し遂げたリンドバーグスピリット・オブ・セントルイス号
“翼よ、あれがパリの灯だ!”…ここはワシントンD.C.だけどな!


そして世は大航空旅行時代へ。まだプロペラ機ですが、大型の旅客機も飛び交うようになっていったんですねぇ…

そんな歴史的な名機たちを睨みつけているような、この巨大な顔は…



ジャンボジェット、ボーイングB747です!
…さすがにジャンボはデカすぎたのか、顔の部分だけが切り取られて壁から生えています(笑)
でも、そのうち別館のウドヴァーヘイジー・センターにジャンボも丸ごと1機収められるんじゃないかという気がしなくもないのがスミソニアン博物館の恐ろしいところ。


ジャンボジェットのコックピットを覗けるようになっていました。ここはやっぱり、男の子が永遠に憧れる場所ですよね~
でも僕は、最近ではジャンボのファーストクラスやビジネスクラスのフルフラットシートにも憧れるなぁ。いつの間にか、純粋さが無くなって疲れたおじさんになってしまった…

一方、飛行機の歴史はまた、戦争と切っても切れない関係にあります。
華やかなヒコーキ野郎たちの歴史の裏の、空の暗黒面とでも言うべき歴史が…


国立航空宇宙博物館本館には、非常に充実した戦争と飛行機に関する展示コーナーがあります。
軍用機マニアには堪らないのでしょうが、僕はやっぱり戦闘機より旅客機が好きだから、いまいちピンと来ないなぁ…


これは、松本零士作品のヒーロー、キャプテン・ハーロックのご先祖のファントム・F・ハーロック空軍大尉の愛機であるメッサーシュミットだそうです。
おお、これなら僕にもピンと来る!ハーロックとトチローのご先祖同士の運命の友情に立ち会った名機!!


そして、零戦!!
おお~、これは日本人として心動かさずにいられない永遠のゼロ!!
しかし、この機はどういう運命を辿って、遠いアメリカの首都に運ばれ展示されるようになったんだろうね…乗っていたパイロットは、その後どうしたんだろうか。
やはり、考えてしまうな。戦争というものの意味を。


そんなことを考えながら、そろそろ傾き始めた冬の日差しに照らされるホールに、異様な形状の飛行機を発見。

窓も無い真っ黒でのっぺりとした、くじらの妖怪のようなこの機体はアメリカ軍の無人偵察機だそうです。
戦争と結びついた飛行機の行き着く先は、もはや飛行機乗りの浪漫の痕跡すら残さないグロテスクな姿と成り果ててしまうようなのです…

「こんな薄気味悪い怪物が飛び交う空は、なんとも怖いし嫌だよ!
やっぱり飛行機は“稲垣足穂的飛行器械”のノスタルジーが無いと、つまらないよね…」




宇宙機とヒコーキをたっぷり満喫したし、そろそろ帰ろうかな…



今日はありがとう!スミソニアン博物館・国立航空宇宙博物館本館。
ここはやっぱり素晴らしい、世界一の宇宙と空の殿堂でした。



本館の外に出ると、もう暗くなっていました。
美しく澄んだブルーモーメントの、ワシントンD.C.の空が広がっています。
アメリカの2013年最後の日が、もうすぐ終わろうとしています…

そう、今日は大晦日なのです。
アメリカの首都で年越しを出来るなんて、滅多に無いこと。
今夜はこれからワシントンD.C.の街に繰り出して、合衆国のニューイヤーズ・イブを楽しむ事にしましょう!!
…ところで、ニューヨークではタイムズ・スクエアの新年カウントダウンが有名だけど、ワシントンD.C.では何かカウントダウンイベントでもやるのかな?

#16:Washington, D.C. New Year's Eve 2014に続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #14:国立航空宇宙博物館本館 宇宙関連展示

2014-02-23 | 博物館・美術館に行く
スミソニアン博物館 国立航空宇宙博物館本館


#13:祝杯!…そして、ここはNASA本部?からの続き

2013年12月31日

今日はスミソニアン博物館の国立航空宇宙博物館、その本館の方を見に行きます。
スミソニアン博物館群の中でも定番中の定番で、宇宙・航空の熱心なファンのみならず観光客にも大人気の国立航空宇宙博物館本館、実は僕たちが泊まっているホテルHoliday Innからその建物が見えるくらいの至近距離にあるのです!
ワシントンD.C.に到着して以来、ずっと気になっていた国立航空宇宙博物館本館にいよいよ乗り込みます!!




という訳で、開館時間の午前10時少し前に国立航空宇宙博物館本館のエントランスゲート前に到着。
大晦日の朝だというのに、開館待ちの入場者の列が出来ていました。やっぱり人気がありますね!

そして午前10時、開館と同時に中へ!スミソニアン博物館群の一員なので、入館料はもちろん無料です!!

…ところで実は、国立航空宇宙博物館本館の開館時刻であるアメリカ東部標準時(EST)の12月31日午前10時は、日本標準時(JST)ではちょうど日付が変わって1月1日の午前0時なのです。
つまり僕たちは、日本が新年2014(平成26)年を迎えたその瞬間に、国立航空宇宙博物館本館の見学を開始したということになるのです!ちょっと凄いかも(笑)

それでは、国立航空宇宙博物館本館の展示を見て行きましょう。
先ずは、宇宙に関する展示物から。これまた凄まじいボリュームの展示量なので、どんどん行きますよ!!

入館してすぐ、エントランスホールで来館者を出迎えてくれるのが、この偉大なる黒焦げ宇宙船!



アポロ11号の司令船の、その実物です!!
人類史上に燦然と輝く、最初の有人月着陸を果たして地球に無事帰還した宇宙船が、目の前にあります!!
周囲をアクリルのカバーで覆われた姿で、間近でじっくりとアポロ11号を見ることが出来るなんて本当に素晴らしい展示です。
ちなみに、この司令船が地球帰還時に海上に着水した際に使用されたフロート(浮き具)は、昨日見に行った国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センターに展示されていましたね

その奥には、もう一つのアポロ宇宙船と、そしてソユーズ宇宙船の姿が。



冷戦期の米ソの共同ミッションである、アポロとソユーズのドッキングテストフライトの模様を再現したモックアップです。
いかん、連結されたアポロとソユーズが大きすぎてなかなかフレームの中にきれいに全体像が収まりきれない(笑)

←という訳でアポロ・ソユーズの全体像はパノラマ写真でご覧下さい!(クリックすると大きい写真が開きます)

あっ、そう言えば…!


ちょうど1年前に訪れたワルシャワ科学技術博物館にも、アポロとソユーズのドッキングを描いた展示がありましたね!
(→Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 23:ASTRONAUTYKA 宇宙科学展示室

国立航空宇宙博物館本館には、アポロのドッキング相手であるソユーズの地球帰還再突入カプセルの実物もしっかり展示されています。
さすがスミソニアン、展示内容に抜かりはありません!

しかもこれは、最初に宇宙に行った日本人宇宙飛行士である秋山豊寛さんが乗ったソユーズTM-11のカプセルです。
日本にとっても貴重で歴史的な展示物ですね!


アポロの月着陸船もちゃんと展示されています。


エントランスホールの片隅には、“アメリカのロケットの父” ロバート・ゴダードが打上げた最初の液体燃料ロケットがアポロたちを見守るようにひっそりと佇んでいました。
栄光を得ることができなかった早すぎた天才、ゴダード先生の孤独で控えめな人柄を表すような姿が印象的です。

そして、そそり立つドイツのV2ロケットの姿が。



人類初の宇宙ロケットは戦争の殺戮兵器、ナチスドイツの最終報復兵器としての側面も持って生まれました。
これもまた、紛れも無い事実…


静かに屹立するミサイル達は、人類が宇宙を目指すということの意味と平和の尊さを静かに語りかけてくるようです。

国立航空宇宙博物館本館は、宇宙科学と探査に関する展示も充実したコーナーを持っています。





ゴダード先生の液体燃料ロケット、こちらは実際に打上げ実験に使われた本物のようです。


こちらは、アポロ13号の主席管制官ジーン・クランツが実際に着ていた、伝説の白いベスト の実物!!
うぉ~これがアポロ13を救った、奥さん手縫いの愛の白ベスト!!羨ましいぜジーン(笑)


ハッブル宇宙望遠鏡の主鏡のバックアップモデルもありました!
これは凄いお宝!そして、でかい!!


そして、銀河の旅人ボイジャーさん!!
うぉ~カッコいい!!


そしてそして、NASAのスターダスト探査機のエアロゲル方式星間物質サンプルキャッチャーを収めた地球帰還カプセル!!
うぉぉ~「はやぶさ」よりも前に彗星の塵を地球に持ち帰ったスターダストの地球帰還カプセル!!
そして、見学していた宇宙ファンらしきアメリカ人親子のパパがしきりに「HAYABUSA!HAYABUSA!!」と言ってたらしいぞ!!(笑)


国立航空宇宙博物館本館の宇宙関連展示、大規模ドームを備えた本格的なプラネタリウムもありました。
その名もアルバート・アインシュタインプラネタリウム です!

プラネタリウム鑑賞は別料金で、大人1人9ドルでチケットを買う必要がありますが、こういった別料金での収入が基本的に入館無料のスミソニアン博物館の運営を支えているので、応援の気持ちも込めてチケットを買ってプラネタリウムを観ることにしました。

アルバート・アインシュタイン プラネタリウムの“御本尊”、光学式投影機は、カールツァイス製の正統派・二球式。
これはカッコいい!

さて、国立航空宇宙博物館本館のプラネタリウムの投影内容は…
カールツァイスの御本尊は使用されず、デジタル全天周映像の「Journey to the Stars」という番組でした。
元々はニューヨークのアメリカ自然史博物館が日本の五藤光学研究所と制作したプラネタリウム番組のようで、ナレーションは何とウーピー・ゴールドバーグ!
アメリカのプラネタリウム番組は豪華だなぁ~


かくして、宇宙に関する展示が盛り沢山の国立航空宇宙博物館本館ですが、宇宙モノ以上に充実した飛行機の展示がこの後さらに控えています!
さあ次は「本館の飛行機たち」を見に行きますよー!!


でもその前に、腹ごしらえ。
国立航空宇宙博物館本館にも分館同様にマクドナルドのカフェテリアが併設されていますが、ハンバーガーだけでなく、こんな肉料理もガッツリ食べることが出来ますよ。

#15:国立航空宇宙博物館本館 航空関連展示に続く

2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #10:国立航空宇宙博物館別館 スペースシャトル「ディスカバリー」号

2014-02-05 | 博物館・美術館に行く
Space Shuttle “Discovery”


#09:国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センターに出発!からの続き

スミソニアン博物館・国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センターの、エントランスホールから真っすぐ進んだ先…
まるで神殿へと続く参道のような通路の先は、巨大な格納庫になっています。



そこに、いました。スペースシャトル「ディスカバリー」号が!!



「おお…本物の、宇宙に行ったディスカバリーだ!」


思いっきり鼻先に駆け寄ってみます。
団子鼻で、ちょっと0系新幹線にも似てるかも?愛嬌がある顔をしています。


少し離れて、横顔を見てみましょう。
表面全体をびっしりと覆い尽くした耐熱タイルが印象的です。徹底的にタイルに守られています。

ディスカバリーの機体周囲を歩いて、じっくりと観察してみます。





左舷側コックピット部、フライトデッキの操縦席窓と居住区ミッドデッキに入るハッチ。
ハッチは機構を指し示す矢印表示などがあり、最後に締められた時そのままのような状態です。中に入ってみたい…


機体横には、スペースシャトルに搭載されていたロボットアーム「カナダアーム」も展示されています。
アメリカの象徴のようなスペースシャトルに、カナダの国旗と国名を堂々と掲げたツールが搭載されていたというのも面白いですね。

機体の後部に行ってみます。



メインエンジンの巨大なノズルが3つ並びます!
大迫力!!


そのまま機体後部から、翼の下を覗き込むとこんな感じ。
翼の表面積が広い!
そして、一面を耐熱タイルに覆われて頑丈にガードされてる筈なのに何箇所もパッカリとドア部が開くようになってる、何というアメリカンな大胆設計!!
…いや、これはさすがに見ていて危うさを感じますね。もし大気圏再突入の最中にドアが開いちゃったらどうするんだよ!


本当に大きな翼を持っています。
この翼こそスペースシャトルのシンボルであり実に格好いいのですが、実際には地球帰還時のほんの僅かな大気圏内の滑空飛行時にしか役に立たなかったのです。
スペースシャトルが結局は飛ぶことを終えてしまったことの意味を象徴するかのような、
今となっては少し哀しくて、そして今も変わらず力強い翼です。


機首部分。
右舷側にはハッチがありません。この辺りは船やそれに続く飛行機と同じ「乗り降りは左舷側から」という古くからの原則がそのまま受け継がれているようです。
やっぱりスペースシャトルも、れっきとした“船”なんですね。


機首部分の白い表面は汚れが浮き出て、荒れ果てています。
長年の宇宙往還の旅の苛酷さを物語る、痛々しくも栄光に満ちた荒れた機体はとても美しいです。



ディスカバリーの周りを、何周歩き回ったでしょうか。
ただひたすらスペースシャトルの機体を見て歩くのは、至福のひと時でした。アメリカに来てよかった!


「やっと会えたね、ディスカバリー!」

#11:国立航空宇宙博物館別館 宇宙関連展示に続く


2013-2014 スミソニアン博物館ツアー #09:国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センターに出発!

2014-02-03 | 博物館・美術館に行く
National Air and Space Museum, Steven F. Udvar-Hazy Center


#08:国立アメリカ歴史博物館 アメリカにとって戦争とは?からの続き

2013年12月30日

今日は、ついにスミソニアン博物館の“本陣”へと乗り込みます!!

スミソニアン博物館群の一つ、国立航空宇宙博物館
アメリカの、いや人類の空と宇宙への飽くなき挑戦の記憶を膨大な実物資料展示で紹介する、宇宙ファンの夢の殿堂。
その航空宇宙博物館に収まりきれない程に大きく、かつ貴重過ぎる資料は、ワシントンD.C.郊外のダレス国際空港に隣接した広大な別館に収蔵されています。

そこに、今回の旅で一番会いたかった宇宙船がいるのです。
スペースシャトル「ディスカバリー」 号が!!

今日これから、国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センターまで「ディスカバリー」号に会いに行きます。
その為に僕たちは、アメリカまでやって来たのです!!


…でもその前に、まずは腹ごしらえ。腹が減っては戦は出来ぬ。
今朝は、ホテルの近くにあるサンドイッチ屋さんへ行ってみました。


ショーケースの前を通りながら、順番に好きな具材をチョイスすれば目の前でパンに挟んでサンドイッチを作ってくれるスタイルのお店です。
具材を指差せばいいので、アメリカ英語が苦手でも簡単に利用できるのが嬉しい。
店員さんは人懐っこい顔の東洋人のお兄さんでした。香港系かな?

お腹を満たしたら、いざ出発!
ウドヴァーヘイジー・センターはダレス国際空港に隣接しているので、まずバスに乗ってダレス空港に向かいます。

ホテルのすぐ近くに、空港まで直行する路線バス5A線の終点L'Enfant Plaza停留所があります。
ワシントンD.C.に着いた日も5Aのバスに乗ってここまでやって来ましたし、昨日も1日遅れで到着したけいけい君を空港まで迎えに行く為にここからバスに乗ったので、もうすっかり使い慣れました。


路線バス5A線は基本的に1時間に1本しか便がないけれど、
空港まで乗り換えなしで所要約1時間、運賃6ドルで行けるので実に便利です。

ダレス国際空港に到着後、同じバス乗り場からウドヴァーヘイジー・センターへと向かう連絡シャトルバスに乗り継ぐことが出来るのですが、シャトルバスの始発は午前11時台まで無いことは既に確認済み。
ウドヴァーヘイジー・センターの開館時間は午前10時なので、開館後1時間も待ち時間があるのは勿体なさ過ぎる!
という訳で、空港からはタクシー利用。

空港に隣接しているとは言え、ウドヴァーヘイジー・センターはターミナルビルからは滑走路をぐるりと迂回して行った先にあるので、結構距離がありタクシーでも移動時間がかかります。
安全面からも、安易に空港から歩いて行こうなどとは考えない方が正解です。

←クリックするとダレス空港からウドヴァーヘイジー・センターまでの経路を表示します。地図データ提供:みーやさん

そして…
ついにやって来ました、国立航空宇宙博物館別館ウドヴァーヘイジー・センター!


午前10時の開館と同時に、夢の殿堂へと足を踏み入れます!!



エントランスホールのまっすぐ先、あそこに見えるのは…

「ああっ、いた!…スペースシャトルだ、ディスカバリーがあそこにいるぞ!!」



#10:国立航空宇宙博物館別館 スペースシャトル「ディスカバリー」号に続く