天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

ドメスティック缶ビール・コレクション番外編 酒蔵で生ビール!

2010-06-30 | 食べる
寺田屋を見た後、すぐ近所にある酒蔵にやって来ました。


「♪かっぱっぱ~」のCMソングでお馴染みの、あの有名酒造会社の酒蔵です。
京都の伏見に酒蔵があったんですねぇ、知りませんでした。

さて、酒蔵で出来立てのお酒を、きりっと冷やして一杯いきたいねぇ…と、

何故か出てきたのは生ビール(笑)
♪かっぱっぱ~の酒蔵はビールも醸造していたとは!しかもナイルとか伏見と全然関係なさそうな名前が付いてるぞ。
まぁ今日みたいに蒸し暑い日はこっちの方がありがたい。
でも飲み方は日本酒の利き酒と同じだwww

黄金のかっぱ像も泳ぐ、ビールの飲める伏見の酒蔵でした。

寺田屋、事件!

2010-06-29 | 旅行
京都での“はやぶさ お帰りなさい講演会”の後、京都・関西在住のみんなで集まって乾杯しようということになりましたが、
まだ日が暮れるまでには間があったので、ちょっと散歩していくことに。
やってきたのはここ、伏見の寺田屋
言わずと知れた、今なにかと話題の坂本龍馬が襲撃された寺田屋事件の現場です。
…まぁ、実際は建屋は当時のものとは代替わりしているらしいですがね。



寺田屋は風情のある旅籠で、酒蔵などの立ち並ぶ雰囲気のいい場所にあります。
幕末歴史ファンや坂本龍馬ファンらしき観光客の方々も集まっていましたね。
あいにくと公開時間が過ぎていたので中を見学することは出来ませんでしたが、我々もしばし歴史ファン気分で幕末浪漫とやらに浸りました。

それにしても今日は蒸し暑い。さぁ、そろそろすぐ近くにある酒蔵で冷酒でもひっかけようと立ち去ろうとした、その時…!

「こ、これは!!」


寺田屋の表札に威風堂々と書き抜かれた、
これはやっぱり家主の名、だよね?
「坂本龍馬って、寺田屋のオーナーだったんだっけ!?」
「確か宿泊客だったと思ってたが…」



襲撃事件に懲りたのか、玄関にはしっかり警備会社のステッカーが貼ってありました。
「これで再襲撃されても安心だ。」
「学習したな、さすが龍馬…」


さぁ、アホな会話はこれくらいにして、酒蔵においしいお酒を飲みに行こうか

イカロスきょうだい、がんばる

2010-06-28 | 宇宙
人類史上初の宇宙帆船、
“奇跡の宇宙船”「はやぶさ」の弟。
“太陽の子”イカロスが宇宙で頑張っています!

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」の二台目の分離カメラの撮影成功について
(JAXAプレスリリース:平成22年6月28日)

6月15日の分離カメラDCAM2によるイカロスのセイル全景の撮影成功に続き、
6月19日には2台目の分離カメラDCAM1も撮影に成功!


分離カメラ1からの映像 提供:JAXA

今回のDCAM1による撮影では、太陽の光をはらむセイルを自在に操って宇宙帆船が航海するための液晶デバイスの動作状況も確認されています。
太陽系大航海時代に向けた練習航海は、今まさに順風満帆!

さて、そんなイカロスですが、
Twitterでは今、イカロス君のつぶやきが大人気!

イカロス君(Twitter)
イカロス君自身が毎日毎日、表情豊かに(本当に状況に応じて顔アイコンが変わるのだ、これがw)近況報告をしてくれるのですが、これが実に楽しい。
何というか…「頑張り屋の弟の成長を見守ってる」気分になれるので、宇宙ファンのみならずフォロワー急増中。
平成22年6月28日現在で、実に3万3千以上のフォロワーを集める人気者。

さらに分離カメラもイカロス君の弟妹としてTwitterに登場しています。

DCAM1chan(Twitter)
分離カメラDCAM1はイカロス君の妹。
DCAM2kun(Twitter)
DCAM2は弟。
ふたりとも今はバッテリーが無くなってしまいぐっすり眠っていますが、時々“寝言”をつぶやくことも。

そんなイカロスきょうだいの活躍は、ちょっとせつない物語として絵本風にまとめられています。
”イカロス君の大航海(だいこうかい)”
(IKAROS(イカロス)専門チャンネル)

これは「はやぶさ君の冒険日誌」に続いて冊子にまとめて配布して欲しいなぁ…
出来ればアニメパートのDVDも付けてw

イカロス君は毎晩、僕がそろそろ寝ようかなとしている頃に、Twitterで「寝るー!」と元気に宣言して眠りにつきます。
そんなイカロス君の寝顔を見てからやすむのが、最近の天燈茶房亭主の日課です。

故郷で、おかえりなさい… 内之浦にて

2010-06-27 | 宇宙
出迎え参加メンバーの寄せ書き。
後日、相模原キャンパスのはやぶさ運用チーム関係者様へ手渡す予定


彼が帰ってくる日。
僕たちは、彼の旅立った海の見える町に集まった。
宙(そら)の旅人を、故郷で出迎えるために…

2010年6月13日

お昼過ぎに熊本駅で、鉄道移動組のまこと。さんとMOLTAさんをピックアップ。
そのまま僕のクルマで、空路組の待つ熊本空港へと向かう。
熊本空港でguichengさん、すばるさんと合流。
メンバーが揃ったところで、僕のクルマとレンタカーに分乗して、一路九州を南下。

今回、殆どのメンバーとは初対面だったのだが(すばるさんとは昨年、京都で一度お会いしている)、
やはり同じ目的を持って集まった、そして同じ宇宙船を愛する仲間同士、あっという間に打ち解けて、道中会話が途切れるようなことはなかった。

空は生憎の雲に覆われているが、あろうことかまさしく今、彼が飛んでいるであろう東の方だけ青空が覗いている。
まさか君が雲を吹き払ってくれているというのか。そう考えただけで、涙腺が緩むのがわかる。
午後4時頃、
「ちょうど今、我々の真上を飛んでいる頃だよ…」
九州道を走行中のクルマの中から空に向かって、皆で彼に手を振る。
運転中の僕も、心のなかで空を仰いで思いっきり手を振った。

“おかえり、はやぶさ…!”



日が暮れる頃、内之浦の宿「潮騒荘」さんに到着。
さあ、出迎えの宴の準備をしよう。



テーブルに並ぶのは、「性能計算書」の表紙を飾った虎之児(とらのこ)をはじめ、皆が持ち寄った彼の迎え酒。
そして今回惜しくもこの地に来ることが出来なかった仲間から託された写真。
この夜はたまたま、内之浦で通信運用をされているJAXA関係者の方も同じ宿に泊まられていて、我々に興味深いお話を聴かせて下さいました
ありがとうございました!

祝宴の窓からは、彼の“母港”である内之浦宇宙空間観測所のシンボルである34mアンテナ(我々は親しみを込めて“うっちーさんの弟”と呼んでいる)がライトアップされて運用しているのが見える。
実はこの時、34mアンテナは彼との最後の通信運用を行っていたのだ。
彼の、最期に見たふるさと。青い惑星の姿を、はやぶさの最後の声を、うっちーさんの弟は懸命に受け止めていたのである。

画像提供:JAXA
彼が最期に見た、ふるさと。

なんて美しいんだろう…ああ、本当に美しい星だ…君の妹が撮した地球の出を、僕は想い出したよ。
君は、こんなにも美しい風景を見ながら、眠りに就いたんだね…

そう考えると、僕も少しだけ安心出来るよ…

そして、運命の時。

画像提供:JAXA
不思議だね…
きっと僕は、泣くと思っていた。
でも僕は、泣かなかったんだ。
君が、きっと宇宙で一番美しい流れ星になって、みなみの大陸の夜空に、南十字星の輝く夜空に、銀河鉄道の夜空に消えていっても、僕は泣かなかったんだ。

正直、僕は少し戸惑った。
ひょっとしたら自分が、世界で一番冷たいにんげんになってしまったのかと怖くもなったりした。

でも…気が付いたんだ。
僕は…

嬉しかったんだ。

君が…
僕の大好きな宇宙船が、宇宙の冒険者が、旅人が、地球に帰ってきてくれたのが、本当に、心の底から嬉しかったんだ。

おかえりなさい…そして、ありがとう。
君の名は、はやぶさ。僕の愛した宙(そら)の旅人。



2010年6月14日

涙雨の朝。
でもそれは、歓喜の涙だ。
新聞もTVニュースも、トップで彼の帰還を伝えている。
「本当に、帰ってきたんだな…」
メンバーが皆、どこか魂が抜けたような表情なのは、今朝方まで続いた祝宴のせいばかりではあるまい。

朝食を済ませてから、宿をチェックアウト。
今回、「潮騒荘」さんには本当に良くして頂けた。秋の内之浦宇宙空間観測所一般公開の時はまた皆で泊まりたいねということで一致する。
その後、内之浦の町へ。

“母港”の町を上げて、「はやぶさ」を応援してくれているので感激。



そのまま町を抜けて、山を登り、やって来たのはここ。

内之浦宇宙空間観測所の、M台地(ミューセンター)
今から7年前、2003年5月9日13時29分。
初夏の青空に、その向こうの宙(そら)に。
「はやぶさ」はここから旅立った。
旅は、ここから始まったのだ。


4年前、運用を停止したミューロケット発射装置。
今はもう、彼を宇宙へと産み落とした母なるM-Vロケットがこの台地から轟音と閃光と共に翔びたつことはない。

さあ、改めて彼の帰りを祝って乾杯しよう。

ファイト、一発!帰って来たぞー…!!




雨に煙る“うっちーさん兄弟”のパラボラアンテナ達。
今、その巨大な椀の先にはもう、「はやぶさ」はいない。
でも、彼らは相変わらず忙しく、「はやぶさ」の弟たち…金星探査機「あかつき」小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」を支えるべく、通信運用を続けている。


内之浦宇宙空間観測所内の案内看板には、今も宇宙を翔ぶ「はやぶさ」の姿が…
しかも、本体のイオンエンジンが搭載された面は銀色に塗装されているという実にリアルなイラストにメンバーの皆が感心。
さすが、「はやぶさ」の母港だけのことはある。


「はやぶさ」の大先輩、
日本で最初の人工衛星、「おおすみ」の記念碑。


ここに、MOLTAさんの持ってきてくれた「(はやぶさと一緒にイトカワまで旅した小型ジャンプ・ロボット)ミネルヴァのようなケーキ」(笑)を置いて、
皆で食べました。
メンバーの皆、ここで初めて心の底から喜びがこみ上げてきて笑ったんじゃないかな。

メンバーと別れて、家に帰ってきた。
自室のPCを立ち上げると、モニタ画面の壁紙にはすっかり見慣れた、金色の機体に青く輝く二翼の太陽電池パドルを羽ばたかせた精悍な宇宙船の姿が浮かぶ。

「ああ、もう君は宇宙を翔んではいないんだなぁ…
還ってきたんだ。地球に」

…君の名は、はやぶさ。
今、君は地球に還り、地球の一部となっている。

そして目を瞑り耳を澄ますと、今でも僕には見えるんだ。
イオンエンジンの翼を羽ばたかせて大宇宙を翔ける、君の姿が。
僕の奇跡の宇宙船の姿が。

画像提供:JAXA

僕は初めて泣いた。
声も出さずに心の底から、僕は泣いた。

おかえりなさい… そして、ありがとう。
奇跡の宇宙船はやぶさ、地球帰還

夢の箱の、蓋が開く

2010-06-24 | 宇宙
画像提供:JAXA

宙(そら)の旅人が僕たちにくれた、おみやげの箱。
その中にはきっと、星のかけらという夢が詰まっている筈。

小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)サンプルコンテナ開封作業の開始について
(JAXAプレスリリース)

事前に行われたX線検査では1mm以上の大きさのサンプルはリエントリカプセル内に存在していないとのことですが、
彼は確かにイトカワで何度か「けつまづいて転んでいる」ので、その際に眼に見えないほど細かなレゴリスの砂埃を舞い上げていると考えるのが自然でしょう。

そして、
…そう、旅先での細かい埃はいつの間にか旅行鞄の中に入り込んで、中を汚す厄介者なのです。

自分の足で歩いて旅をすれば、汚れるもの。その土地の埃と薫りが身体中に染み付くもの。
旅人なら、誰でも知ってることだよね。

地球の上でも宇宙でも、きっと同じだよ。

準天頂衛星「みちびき」、打ち上げ延期

2010-06-23 | 宇宙
準天頂衛星「みちびき」 画像提供:JAXA

平成22年8月2日深夜に予定されていた準天頂衛星初号機「みちびき」の打ち上げが、急遽延期されました。

H-IIAロケット18号機による準天頂衛星初号機「みちびき」の打上げ延期について
(JAXAプレスリリース)

準天頂衛星初号機「みちびき」の打上げ延期について
(JAXAプレスリリース ―報告― )

報告のPDF資料を見ると、
「みちびき」に搭載されている姿勢制御用リアクション・ホイールの製造元の海外メーカーから、他の衛星用のリアクション・ホイールの回転支持部の潤滑剤に微量の不純物が検出されたと連絡があり、
「みちびき」のリアクション・ホイールも同一ロットの潤滑剤を使用していることが判明したとのこと。

不純物とは具体的にどのようなものかについては記述がなく、またそれがリアクション・ホイールに対してどのような悪影響を与えるのかといったことは調査検討中のようですが、
結局のところ明日(6月24日)「みちびき」からリアクション・ホイールを取り外して海外メーカーへと送付し、回転支持部ごと新品に取り替えることになった模様。
回転支持部の交換作業とその後の試験には1ヶ月程度かかるそうですので、打ち上げも1ヶ月以上延期されることになりそうですね。

海外製のリアクション・ホイールといえば、「はやぶさ」の搭載していたリアクション・ホイールが次々に機能停止していった悪夢が思い起こされます。
今回、問題の発覚したリアクション・ホイールが「はやぶさ」に搭載されていたものと同タイプか等については情報が無く判りかねますが、
まあ「飛ぶ前に悪いところがわかって良かった!」と考えて、万全の改修を待つことにします。

それに…
これを言うと怒られそうですが、打ち上げ延期は僕にとって実はちょっと嬉しかったりします(「みちびき」運用チームの先生方、御免なさい!)。
当初の打ち上げ予定日8月2日は平日の月曜日、しかも宇宙研相模原キャンパス特別公開(7月30日-31日)の翌週の頭!
ちょっと職場の有給休暇も取り難いし(いくらなんでも2週続けて“宇宙休み”を下さいとは言いづらい、どんなに図々しい僕でもw)、今回は種子島での打ち上げ見送りは無理かと諦めかけていたのですが、延期になったことで種子島行きの望みが湧いてきました。

少し涼しくなった頃の週末の夜に、万全の体調で元気に宇宙へと旅立って欲しいな、僕の名付けた愛娘“みちびき”!

京都で、お帰りなさい!『講演会 小惑星探査機「はやぶさ」―7年の旅を終えて』

2010-06-21 | 宇宙
はやぶさの地球帰還から1週間。
日本中がちょっとした「はやぶさブーム」に沸き立つような状況の中、京都で“お帰りなさい講演会”が開催されました。

今回の講演会では、元はやぶさプロジェクトサイエンティスト藤原顕先生が登場され、はやぶさの旅について語って下さるとのこと。
これは聴きのがせない、貴重なお話を伺うチャンス!という訳で内之浦での帰還出迎えの翌週は、京都に行ってきました。

平成22年6月19日

場所は、京都市青少年科学センター
昨年9月、はやぶさ地球帰還プレイベントが開催された思い出の場所です。




講演会は午後2時からですが、1時間前に会場に到着すると既に受付待ちの行列が出来ています。
やはり衝撃的な地球帰還直後ということもあって、はやぶさへの注目度が高くなっているようですね。
ちなみに今回は参加申し込みが早々に定員に達してしまったようで、満員御礼。キャンセル待ちの方まで出るという異例の盛況ぶり。
「この熱気が持続されて、はやぶさプロジェクト以外の宇宙科学にも向けば凄いことになるんだがなぁ…」等と考えつつ会場へ入ります。
※但し残念なことに、今回は会場内の撮影は報道関係者以外一切禁止となっていました。

会場内で、猫と惑星系bbsawaさんに声を掛けられます。
bbsawaさんとはネット上では長いお付き合いですが実際にお会いするのは初めてなのですが、「はやぶさTシャツを着ていたのですぐ分かった」とのこと(笑)
その後、活字の海で、アップップMOLTAさん御一家とも合流。MOLTAさんとは先週の内之浦出迎えから、1週間ぶりの再会です。
さながらオフ会のような和気藹々の気分で、講演開始です。

藤原先生の研究室に所属されていた小野瀬直美さんの手によるおかえりなさいHAYABUSAイラストの掲げられた会場、
登場された藤原先生は先ずオーストラリア・ウーメラ砂漠のハイウェイの写真を出されて「水曜日までオーストラリアにいました」。
6月13日のはやぶさ帰還は、現地ウーメラで見届けられたとのこと。
「(はやぶさの)開発から運用、そして最期まで見届けました」
北西から流れる、「彼」の最期の輝きである流れ星を見届けられたそうです。

それから、小惑星についての基礎的な説明。
エロス・ガスプラ・マチルダ・イダなどの小惑星の写真を見ながら
「(小惑星は)丸くない」
「太陽系の化石である」ということ。
「はやぶさのターゲット天体であるイトカワはハワイ大の2.2m望遠鏡で地上観測された」

続いて「はやぶさとは?」の基礎的説明。
工学実証機である!」ということ。
(天燈茶房亭主注釈:イトカワのサンプルを採りに行くのが目的の小惑星探査機に非ず!ということですね。
ここはサンプル採取の可否とミッション自体の成功を絡めてかなり誤解を招く点なのでしっかり説明されていたと思います。)


1994~95年度の予算成立から2003年の打ち上げまでの流れ、
機体の構造説明、
イオンエンジンの原理、
飛行軌道、等の説明に続いて、
イトカワと京都駅ビルとの大きさ比較。
(天燈茶房亭主注釈:吉川先生や阪本先生がGoogle Map上にイトカワを転がして説明されることが多いのに対して、写真同士の比較でした。)

イトカワの「地名」については
「(観測成功お祝いの打ち上げで?)関係者が酔っ払って付けた」とユーモラスに説明。

次いで、イトカワの地表について。
「イトカワの地表の石は、地球上では絶対に見られないものである」
「実験室内で、秒速4~5キロで打ちつけて壊すとああいう岩になる」とのこと。
(さすがサイエンスが御専門の藤原先生、この分野の説明は詳しくて面白く、興味深い!)

「イトカワの内部の密度は1.9(水が1.0)で、スカスカである」
(この説明には、はやぶさファンにはお馴染みのあの「斬鉄剣シーン(命名:吉川先生)」の映像が欲しかったですね(笑))

はやぶさ帰還については、
ウーメラ砂漠の場所・地形説明と、
「パラシュートは丸いものではなく、十字傘」ということは今回初めて聴いたと思う。
また「サンプルへの悪影響が出るので、熱くなった熱シールドを脱ぎ捨てて着陸する」とのこと。

「今後について」。
「はやぶさ2をC型の小惑星へ送る」
「内部の有機物をしらべる」

最後に
若い皆さんに
チャレンジしよう!
あきらめないで!

という力強いメッセージとともに、約1時間の藤原顕先生のお話でした!

その後、お待ちかねの質疑応答。
早速挙手したら、いきなり最初に当てられてしまった。
天燈茶房亭主mitsuto1976の質問:
「先ずは、はやぶさ帰還おめでとうございます。
さて、本日の盛況な会場内を見ても判りますが、はやぶさが見事に帰還を果たしたことで我々国民の宇宙科学に対する関心・興味が高まり、まさに燃え上がろうとする勢いとなっていると思います。
この関心・興味の炎を絶やすことなく、次の世代へと受け継いでいくにはどうすればよいか。
藤原先生としてはどうお考えになられますでしょうか?」

(※この質問は、Twitter宇宙クラスタのgalileo_falconさんからの意見を基にしました。galileoさん、協力ありがとうございました。)

藤原先生の御回答:
「国民に広くわかりやすくお知らせすることが大事だと思う。
研究者も、そのことを一生懸命にやらないといけない。」

成程、そうですね!
僕も微力ながら、この天燈茶房を通じてそのことのお手伝いが出来ればと思います。
藤原先生、ありがとうございました!!

それ以外に、会場から出た質疑応答として
「Q:何故、オーストラリアに帰還したのですか?
北半球から打ち上げた宇宙機は南半球にしか帰還出来ないと聞いたのですが、それと関係があるのですか?」

「A:北半球から打ち上げたら南半球にしか帰還出来ないということは無い。
当初想定していたターゲットの小惑星だと、アメリカのユタ州に帰還することになっていた。
今回はイトカワの軌道の関係で、南半球にしか降りられなかったのでオーストラリアに帰還した。」


「Q:何故、通信なしの完全自律制御にしなかったのですか?」
「A:これは難しい。途中で探査機の足が痛くなったりして、なかなか上手くいかなくて…」(会場爆笑)

他に「現地に行って分かったこと、カメラによる地形の情報などは大きな成果」などが興味深かったです。

最後に、NASAの撮影した「はやぶさの流れ星」動画を全員で鑑賞して、
『講演会 小惑星探査機「はやぶさ」―7年の旅を終えて』は無事終了。

その後、藤原先生のもとに挨拶に伺って、さっき聞けなかったことを伺ってみました。
「先生、はやぶさの最期の流れ星を御覧になった訳ですが、その時どんなことを感じられましたか?」
「そうですね…無心、です」
…先生、ありがとうございました!

藤原先生には御無理を言って、なんとサインまで頂いてしまいました。
藤原先生、本当にありがとうございました!

bbsawaさん、MOLTAさん御一家もお疲れ様でした。また宇宙科学関連のイベントでご一緒しましょう。
それから、僕のTwitterでのつぶやきを見て会場に駆けつけてくれたというtohka383さん、声をかけてくれてありがとうございました。
楽しい京都での講演会でした。

天燈茶房京都支部(京都府下在住の妹夫婦宅)に帰ってTwitterのTLをチェックすると、
はやぶさの弟の宇宙帆船イカロス君から妹のDCAM1ちゃん(分離カメラ)が無事に分離して撮影を行っていました。
彼の、はやぶさの意志は、しっかりと次世代へと伝えられている。そして彼らは自由に(ちょっと悪ノリですらあるw)会話さえしている…
Twitterでの宇宙兄弟の微笑ましくて少しせつないやりとりに胸が熱くなる、そんな、彼の帰還後最初の週末でした。

宇宙帆船の雄姿を見た!

2010-06-16 | 宇宙

小型ソーラー電力セイル実証機IKAROS(イカロス)(イメージ画像提供:JAXA)

人類史上初の「宇宙帆船」
“奇跡の宇宙船”はやぶさの弟。
太陽の光という風をはらんで、太陽系の大海原を航海する、そう君は“太陽の子”

そのIKAROS(イカロス)と一緒に宇宙に旅立った分離カメラDCAM2君が、イカロス君から離れて宇宙に飛び出し、
イカロス君の雄姿を撮影することに成功!

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」の分離カメラの撮影成功について
(JAXAプレスリリース:平成22年6月16日)


画像提供:JAXA


画像提供:JAXA

「綺麗だなぁ…本当に、完璧に帆を張っているよ!イカロス、君は正真正銘の宇宙帆船だよ!」

弟の雄姿を、彼も最期に見ていたんだねきっと…
はやぶさ、君の弟はこんなに立派に宇宙を旅しているよ!
安心してくれ…

これが撮影されたのは、はやぶさが地球に帰った日の翌日。
泣きながら兄を見送った弟は、次の日にはもう涙を拭いて、立派に役割を果たしたよ。
そして、けなげに写真を撮ってくれたDCAM2君はその後眠ってしまったけれど、世界最小の人工惑星になったんだ。
そう、きっと兄さんと一緒に旅した可愛いロボットの生まれ変わりだったんだね…


ミネルヴァが撮影したはやぶさの太陽電池パネル 画像提供:JAXA

はやぶさ、ミネルヴァ。
これからも、太陽の子の航海を見守っていてくれ…

おかえりなさい… そして、ありがとう 僕の奇跡の宇宙船

2010-06-14 | 宇宙
内之浦に行ってきました。

君の、旅立った場所。
あの初夏の日、青空に旅立っていった君。
今も変わらず、海にそびえる「発射装置」。君の始発駅。


提供:JAXA

君は、最後に見たんだね。
ふるさとの蒼い星を。
懸命に…振り返って…


提供:JAXA

君の最後の、永遠の輝きをこの目で見ることは叶わなかったけれど…
でも、僕には見えたんだ。
君の姿が。

君に、さよならは言わない。
だって、これは別れではない。
僕には見えるよ、君の姿が。

今でも僕には見えるよ。
君の姿が。


おかえりなさい。
そして、ありがとう…

君は僕の、奇跡の宇宙船

宇宙帆船は往く、太陽系大航海時代を目指して…!

2010-06-11 | 宇宙
IKAROS(イカロス)画像提供:JAXA

ついにIKAROS(イカロス)が、宇宙の海に帆を広げました!
世界初の宇宙帆船が、その雄姿を現したのです。

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」のセイル展開の成功について
(JAXAプレスリリース)

今、IKAROS(イカロス)はまさにこのイメージ画像そのままの姿で、宇宙の海原へと出帆しようとしています。
差し渡し14mにも及ぶその大きさは、これまでに宇宙へと旅立ったISAS宇宙科学研究所の宇宙機で最大となりました。
今後はいよいよ、実際にその帆に太陽光をはらんで、史上初のソーラーセイルによる航海を始めることになります。
人類の宇宙における新しい時代の幕が今、開かれようとしているのです…!

それにしても、「はやぶさ」が地球に到着する前に彼に弟の晴れ姿を見せてあげられて良かったなぁ。

…弟の成し遂げた大きな成果と、その姿を、今まさに旅を終えようとしている兄は、どんな想いで見守っているのでしょうか。
Twitterでは、イカロス君はやぶさ君の兄弟愛あふれる会話が交わされているようですよ。
(おや!?そのはやぶさ君のTwitterでお馴染みIES兄さんの[鉄道換算] 見たような写真が…なんてねw
IES兄さん、お役に立てて幸い、いや光栄です!また何時でも使って下さいね~)

そして今日、僕の部屋には「はやぶさプラモデル」の4号機と5号機がタッチダウン。

明日は、熊本市の模型屋さんに2号機と3号機を引き取りに行かないと。

はやぶさ地球帰還まで、あと2日

産みの母、育ての母

2010-06-10 | 宇宙
臼田宇宙空間観測所64m超大型アンテナ「うすださん」

彼を宇宙に産み落としたのは、M-Vロケット
世界で唯一、ひとを殺める悲しい原罪を背負うこと無く、自由に宙(そら)へと羽ばたいた、日出処の平和のロケット。
世界で一番、凄まじいまでの高性能を秘めた、怪物のような全段固体燃料のロケット。
今はもういない、それが彼の産みの母。

宇宙に産まれた彼を支え、あふれる想いで包み込んだのは、うすださんうっちーさん
遙か宇宙の彼方に独り旅だった幼子を見つめ、声掛け、そして耳を傾けた異形の巨神。
そして最期の瞬間まで我が子を導く、それが彼の育ての母。

はやぶさ地球帰還まで、あと3日

舞い降りる不死鳥の、あとを継ぐ者たち

2010-06-09 | 宇宙
“うすださん”(臼田宇宙空間観測所64mアンテナ)と共に、
最後まで通信運用で「はやぶさ」を支えた“うっちー兄弟”の弟(内之浦宇宙空間観測所34mアンテナ)


今日午後3時(日本時間)、TCM-4が正常に終了。
小惑星探査機「はやぶさ」の、オーストラリア・ウーメラ砂漠の着陸想定地域への精密誘導が完了しました。

「はやぶさ」のTCM-4、WPAへの精密誘導完了
(宇宙科学研究所トピックス 2010年6月9日)

もう二度と、彼は傷ついたイオンエンジンの翼で羽ばたくことは無いでしょう。
後は…
舞い降りるだけなのですから。

そして、彼の舞い降りる地球では、宙を継ぐものの新しい旅立ちの準備が始まっています。
準天頂衛星みちびき特設サイト

彼の弟たち…「あかつき」と「IKAROS(イカロス)」も、宇宙で元気に頑張っています。
宇宙帆船IKAROS(イカロス)は、とうとうその帆を雄大に宇宙の海に広げ始めました。
IKAROS-blog

イカロス君大好きなお兄さんが地球に着くまでに、
光の海風を一杯にはらんだ雄大な姿を見せてあげることが出来るといいな…
はやぶさ地球帰還まで、あと4日

「はやぶさ」、最終着陸態勢へ!そして京都でおかえりなさい

2010-06-08 | 宇宙
ついに、小惑星探査機「はやぶさ」が最終着陸態勢へ。
明日、最後の軌道修正TCM-4が実施されます。
これにより、「はやぶさ」は広大なウーメラ砂漠の回収部隊の待つ地域へと精密に誘導され…舞い降ります!

はやぶさ軌道情報/接近情報(2010年6月8日[更新])


一方、「はやぶさ」の地球帰還を控え、
“お帰りなさい講演会”が続々予定されています。

講演会情報は人生ご縁となりゆきでのすばるさんが精力的にアーカイブにまとめておられます。
(すばるさん、お疲れ様です!いつもありがとうございます)

『HAYABUSA』BD&DVD発売とか「はやぶさ」講演とか(人生ご縁となりゆきで)

この中で目を引いたのが、はやぶさ帰還の翌週末の平成22年6月19日(土)に開催される
講演会 小惑星探査機「はやぶさ」―7年の旅を終えて
元はやぶさプロジェクトサイエンティストの藤原顕先生が登壇されるとのこと。
藤原顕先生といえば、「はやぶさ君の冒険日誌」を生んだ奥平恭子さんや小野瀬直美さんの先生だった方。
(詳しくは「はやぶさ」特設サイト内のこちら参照→「はやぶさ君を描いて」会津大学 奥平恭子先生(元・宇宙研 藤原顕研究室)

藤原先生御自身も「はやぶさ」特設サイトの「関係者からのメッセージ」に寄稿されていますね。
「“はやぶさ生命体”は不滅です」元サイエンスマネージャ 藤原 顕

また、講演会の会場は昨年秋に「はやぶさ地球帰還プレイベント」が開催された京都市青少年科学センター
そうです、僕がテラキンさんにあんなことや


こんなことを


して頂いた、あの京都市青少年科学センターです!

しかも京都には我が天燈茶房 TENDANCAFEの特派員もいるし(いや、単に妹夫婦が京都府下在住ってだけだけどさ…w)、
これは行くしかないでしょう!

という訳で、京都での藤原顕先生講演会に参加申し込み完了!

   , ノ)
  ノ)ノ,(ノi
  (    (ノし
┐) ∧,∧  ノ
..|( ( ....:::::::) (  ファイトオオオオオ!
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
 (/ 川口 /ノ
   ̄TT ̄
             _ _,_     _
            ∠/ ヽ  ノ   .∠/
          ∠∠=|・∀・ |=∠/
        ∠/     ̄¶' ̄ ∠/   いっぱああああああつ!!


       地 球 帰 還 時 の 栄 養 補 給 に
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    ∠__ノ/___j___,!l、_).!、_ ̄ ̄| ∠__ノ |____ノ |  '‐' _ノ
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はやぶさ地球帰還まで、あと5日