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内之浦宇宙空間観測所から見えた!H-IIAロケット37号機の打上げ

2017-12-23 | 宇宙
Photo:内之浦宇宙空間観測所から見たH-IIAロケット37号機のロケットロード


本日(平成29年12月23日 天皇誕生日)午前10時26分22秒(日本標準時)、気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)と超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)の2つの衛星を搭載したH-IIAロケット37号機が種子島宇宙センターから打上げられました。

H-IIAロケット37号機(高度化仕様)による気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)
および超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)の打上げ結果について
(JAXAプレスリリース 平成29年12月23日)

今回はせっかくの週末土曜日の打上げなので、見に行って来ました!
…ただし、最近ロケットの打上げの度に大変な混雑となる種子島ではなく、九州本土の大隅半島にあるもう一つのロケット発射場・内之浦宇宙空間観測所から大隅海峡越しに水平線の彼方からの打上げを眺めて来たのです。




内之浦宇宙空間観測所は原則年中無休で朝8時半から構内に見学に入ることが出来ます。
受付の守衛所で見学手続きを済ませて、向かった先は観測所内で最も標高が高い衛星(ほし)ヶ丘展望台
“小うっちーさん”こと20mパラボラアンテナがお出迎え。


衛星(ほし)ヶ丘展望台からの眺め。
若干雲が出ていますが“大うっちーさん”34mパラボラアンテナの向こうに薄っすらと、平べったい種子島の島影が見えています。
これなら何とかH-IIAロケットの描き出すロケットロードを見ることが出来そうです!

そして打上げ時刻の午前10時26分を十数秒程過ぎた頃、種子島から上昇する小さな光の粒が…


「見えた!H-IIAロケット37号機だ!」
固体ロケットブースターSRB-Aの吹き出す赤い噴射炎がきれいに見えています!


画像を拡大するとこの通り。
SRB-Aの噴射炎と伸びていくロケットロードがはっきりと確認出来ました!


そしてH-IIAロケット37号機はすぐに上空の雲の中へ…


ロケットロードも風に流され消えていきます。
行ってらっしゃい、H-IIAロケット37号機に搭載された気候変動観測衛星「しきさい」と超低高度衛星技術試験機「つばめ」。
よい旅を!


帰る前に、内之浦宇宙空間観測所の構内に立つ日本のロケットの父・糸川英夫先生の像にご挨拶。


糸川先生の見つめる先には、現在イプシロンロケット3号機の打上げ準備中のM台地と、その先には種子島を望む海が広がっています。
糸川先生はここで毎回、日本のロケットの旅立ちを見守っておられるのですね。

…そして種子島から翔び立ったH-IIAロケット37号機は、
その後は超絶技巧的に飛行高度を変えながら気候変動観測衛星「しきさい」と超低高度衛星技術試験機「つばめ」をそれぞれ正常に分離して、打上げは成功しました!

気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)の衛星状態について(JAXAプレスリリース 平成29年12月23日)

超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)の衛星状態について(JAXAプレスリリース 平成29年12月23日)

この次はいよいよ来週の12月28日に超小型衛星打上げの実証実験を行う観測ロケットSS-520の5号機が、
そして来年1月17日には高性能小型レーダ衛星(ASNARO-2)を搭載したイプシロンロケット3号機が相次いで、ここ内之浦宇宙空間観測所から翔び立ちます!
この冬も、日本は熱いロケットの季節になるようです。