天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

JAXA調布航空宇宙センターの一般公開に行きました

2011-10-22 | 宇宙

JAXA筑波宇宙センター特別公開のイベント
「H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会」
に登壇
した翌日の10月16日は、
JAXA調布航空宇宙センターの一般公開が行われたので、こちらにも行って来ました。




調布航空宇宙センターに来るのも初めてなのですが、ここはJAXAの本社所在地となります。
元々は航空宇宙技術研究所(NAL)だった施設なので、どちらかと言うと宇宙より航空のイメージが強いような気がしていましたが…


小型超音速実験機が展示されていました。
宇宙へ行くロケットだけではなく、次世代超音速実験機の研究もJAXAのミッションの一つです。


小型自動着陸実験機(ALFLEX)
日本版スペースシャトルとも言われたHOPEにつながる完全自律飛行実験を行った機体です。
「はやぶさ」が帰還した地であるオーストラリアのウーメラ砂漠で1996年に実験が行われ、見事成功を収めています。


ALFLEXのお尻の方はこんな感じです。
ちなみにこのALFLEXが優秀な結果を残したことで、「はやぶさ」地球帰還地点をウーメラとする交渉が非常にスムーズに進んだとか。




そしてこれが、そのHOPE(HOPE-X)の強度試験用実物大模型。
食堂の前に、静かに佇んでいます。


遂に飛ぶことのなかったHOPE-Xの内部。
見果てぬ夢として終わってしまったHOPEですが、
今では日本の宇宙ステーション補給機HTV「こうのとり」がその意志を受け継いで宇宙を飛んでいます。


短距離離着陸(STOL)実験機「飛鳥」に搭載されたターボファンエンジン。
「飛鳥」もまた、実験機のみで終わってしまいましたねぇ…


イオンエンジンも展示されていました。
これは「はやぶさ」に搭載されて一躍有名になったμ-10ではなく、静止衛星の「きく8号」などに搭載されたモデル。
もちろん深宇宙への超長距離航行ではなく、静止軌道の軌道制御に用いられるものです。


月周回衛星「かぐや」の次のミッションとなる月着陸探査機SELENE-2の展示もありました。


SELENE-2以降の月探査では、こんなドリルを使って月面を掘削するようです。


スペースデブリ対策の研究の展示もあります。
調布航空宇宙センターでは、次世代の航空から宇宙探査まで本当に幅広く研究が行われているんですねぇ…

午後からは、調布飛行場に隣接したJAXA調布航空宇宙センター飛行場分室に移動します。




ここでは勿論、飛行機たちが主役!
JAXAで働く実験用航空機たちです。


ずんぐりむっくりの可愛いヘリコプター。
初めての純日本製ヘリだそうです。


1962年から働いているビーチクラフト機「クイーンエア」


「クイーンエア」はつい先日、引退したばかりとのこと。
お疲れ様でした。

宇宙に関する施設もしっかりあります。


こちらは極限気体力学研究セクションの高速衝撃波管
「はやぶさ」の地球帰還カプセルの飛行環境を再現することが可能で、
今後は「はやぶさ2」「はやぶさマーク2(マルコポーロ)」の地球帰還カプセルの飛行環境評価にも用いられる予定だそうです。

また、今後計画されている火星の大気のサンプルリターン計画の高速飛行システム研究も紹介されていました。
火星の周回軌道に入ってから上層の火星大気を収集し、地球に帰還するというもので、これも魅力的なミッションですね!

かくして、2日間に渡って筑波宇宙センターと調布航空宇宙センターを堪能した秋の週末でした!
同じJAXAでも、それぞれ雰囲気が違っていて面白かったですね。


熊本に帰る前、羽田空港からは夕焼けに浮かび上がる富士山のシルエットが望めました。
色づく秋まっただ中。
日本が最も美しくなる季節です。

「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」上映会×上坂監督講演会が熊本高専八代キャンパスにて開催されます!

2011-10-20 | 告知
画像提供:有限会社ライブ


小惑星探査機「はやぶさ」映像化の先駆けにして偉大なる金字塔的作品、
プラネタリウム全天周映像作品 HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-

HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-と、
その作品世界を創り上げた人物、上坂浩光監督が熊本県八代市の
熊本高専八代キャンパスの学園祭 にやってきます!!




全天周映画「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」とその監督が高専祭に登場!
上映会×上坂監督講演会



平成23年11月5日(土) 一般来場者対象の上映会と講演会を開催

●上映会:午前10時~

●講演会:午前11時~

●会場:熊本高専八代キャンパス(熊本県八代市平山新町2627)構内 大会議室


※どなたでも参加できます。ふるってご参加下さい。
尚、事前に熊本高専八代キャンパスへ参加登録をされることをお勧めします。

連絡先→熊本高等専門学校 TEL(学務課学生係)0965-53-1233

※当日はJR八代駅からの無料シャトルバスが運行されます
シャトルバスの時刻表はこちら



一般来場者対象の上映会と講演会の前日となる11月4日には、
地元八代市のコミュニティFM・エフエムやつしろの人気トーク番組「ちょっと早いお酒タイム」(放送時間17:00~18:00)
上坂監督がゲスト出演されます!
こちらも要チェック!
(エフエムやつしろは熊本県八代市とその近郊エリアで聴取可能です。
また、くまったー on Ustreamにて番組のUstream配信も実施されます。)


この秋、やつしろに「はやぶさ」が舞い降りる!






←詳細はこちらをクリック!Designed by chinook_CH47(twitter宇宙クラスタ九州支部)

天燈茶房亭主mitsuto1976は、「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」上映会×上坂監督講演会開催に協力しています

上坂浩光監督講演会と、小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセル特別公開が熊本博物館にて開催されます!

2011-10-19 | 告知




小惑星探査機「はやぶさ」映像化の先駆けにして偉大なる金字塔的作品、
HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- (HBTTE)

その作品世界を創り上げた人物、上坂浩光監督が熊本にやってきます!!

◆「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」上坂監督熊本講演会
(熊本市立熊本博物館)


■日時
平成23年11月5日(土)14時45分~16時45分
■会場
熊本博物館プラネタリウム室
■定員
180名(観覧券は、当日9時から先着順に販売)
■費用
博物館入場料とプラネタリウム観覧料
■内容
上映「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」
講演
「『はやぶさ』が教えてくれたもの『HAYABUSA』で伝えたかったもの」
  「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」監督
  有限会社ライブ 代表取締役 上坂浩光氏

■共催
“HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-”熊本上映会&講演会プロジェクト

■後援
特定非営利活動法人 熊本県民天文台

天燈茶房亭主mitsuto1976は、“HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-”熊本上映会&講演会プロジェクトに参加協力しています

HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-(熊本市立熊本博物館公式ホームページ)
(投映期間:12月4日(日)まで)

また、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還カプセル(宇宙から帰還した実物)の熊本博物館での展示も決定!
さらに関連行事として宇宙学校・くまもとをはじめ、様々なイベントも開催されます。



◆おかえりなさい!はやぶさ 小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセル特別公開

<展示内容>

・インスツルメントモジュール(※宇宙から帰還した実物)
・搭載電子機器部(※宇宙から帰還した実物)
・パラシュート(※宇宙から帰還した実物)
・背面ヒートシールド(※宇宙から帰還した実物)
・前面ヒートシールドのレプリカ模型
・「はやぶさ」帰還カプセル・カットモデル模型
・「はやぶさ」探査機模型(1/8スケール)

 ※展示内容は、変更になる場合があります。


■期間
平成23年11月23日(水・祝)~11月27日(日) 5日間
9時~17時
■会場
熊本博物館特別展示室 ※会場内は撮影禁止です。
■費用
無料(帰還カプセル特別公開のみ)
※常設展示およびプラネタリウム観覧は、別途料金が必要です。
■協力
宇宙航空研究開発機構(JAXA)

←詳細はこちらをクリック!
Designed by chinook_CH47(twitter宇宙クラスタ九州支部)



この秋、熊本博物館が宇宙で熱い!!

【報告】平成23年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開の座談会イベント、大盛況のうちに無事終了!

2011-10-17 | 宇宙
先日告知しました平成23年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開のイベント
「H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会
おかげさまで大盛況でした!

筑波宇宙センター特別公開日の10月15日は関東地方は生憎の天気で、
つくば市内はどんよりとした雲に覆われ雨がぱらつくという状況の中、
座談会の会場にはロケット打ち上げの話を聴きに多くの皆様が集まって下さいました。
座談会の様子をネットで生中継してくれた方もおられましたね。
皆様、本当にありがとうございました!

3時間という長丁場が短く感じられる程、楽しくそして濃く語らせて頂きました。
(実際、時間が少々足りなくなる程でした!)
一緒に語ってくれた登壇者の岩本塚さんと金木犀さん、そしてJAXAのスタッフの方々、
ありがとう、お疲れ様でした!
これで終わらせてしまうのは惜しい企画ですので、来年もまたやりましょう!(笑)

…ところで、実は僕は筑波宇宙センターに行くのはこれが初めてだったのです。
という訳で、ちょっとだけレポート。


熊本から飛行機と高速バスを乗り継いで、初めてやってきたJAXA筑波宇宙センター。
「おおっ!広い!!」
何度も行ったことのあるJAXA相模原キャンパスが大学のような雰囲気なのに対して、
ここはまるで大企業の本社オフィスのよう。


正門を入ったところの広場にH-IIロケットがありました。
ちなみにH-IIの向こうに建っているビルが総合開発推進棟で、その2階の会議室が座談会の会場だったのです。


「あれ?
よく見ると、このH-IIのSRB(固体ロケットブースタ)、ロケット本体とつながってないぞ?」
それにSRBが片側1本しか無いんですよね(笑)


何となく微妙な感じのつくばのH-IIロケットですが、第1段のLE-7エンジンは確か実物だった筈…

そろそろ時間なので、座談会の会場へと向かいます。


「おおおっ!こんな気合の入った座談会の告知ポスターが!」
ゴルゴイカ坊に用件を聞かれたら、もう座談会に参加するしか無いですね(それにしても、素晴らしいセンスだなぁ)



会場には、こんな立派なネームプレートまで用意して頂けてました。
ヨーグルッペは、金木犀くんからの差し入れ。
僕もリポビタンDか何か持ってくればよかったなぁ。

【告知】平成23年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開の座談会イベントに参加します

2011-10-14 | 告知
写真:種子島でのH-IIBロケット打上げ

毎年恒例、秋の「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開が今年も10月15日(土)に開催されます。

平成23年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開のお知らせ
 日時:2011年10月15日(土)10:00~16:00(入場15:30まで)
(JAXA 筑波宇宙センター トピックス 2011年9月2日 更新)

この筑波宇宙センター特別公開でのイベント「H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会」に、
話者として天燈茶房亭主mitsuto1976も参加します!

2011/10/15 〔イベント〕筑波宇宙センター秋特別公開で下記の座談会の開催を予定しております。
「H-ⅡA、H-ⅡBロケット打上げの魅力を語る座談会」 13:00~16:00 @広報・情報棟 記者会見室
~打上げ見学マイスターたる有名ブロガー3名がJAXA技術者とともにその醍醐味を語り尽くします~
※雨天時は @総合開発推進棟2F中会議室

(JAXA宇宙輸送ミッション本部 各事業所のイベント情報)

僕と一緒に座談会に参加予定の方々は、
文系宇宙工学研究所金木犀さん
岩日誌岩本塚さん
また、残念ながら御多忙中とのことで座談会へは参加されませんが、
H2A/H2Bロケット打上げレポートの伴(ばん)さんからのメッセージも紹介されます。


[宇宙開発] 平成23年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開のお知らせ [JAXA]
[宇宙開発][イベント] 『H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会』告知
(岩日誌)


筑波宇宙センター一般公開の座談会に参加します
いよいよ明日! 筑波宇宙センター特別公開&座談会
(文系宇宙工学研究所)


15日は筑波宇宙センターの一般公開
(H2A/H2Bロケット打上げレポート)



錚々たる宇宙ファン・ロケットファンであるお二人と一緒にお話しさせて戴くのはおこがましいですが、
過去の天燈茶房 TENDANCAFEでのロケット打ち上げ見学レポート記事を紹介しながら緩く楽しく、
現地種子島からナマでロケット打ち上げを見る面白さや、
種子島ならではの出来事や体験談などを紹介させて頂きたいと思っています。
そしてもちろん、宇宙大好きロケット大好きな3人ならではの楽しいフリートークもありますよ~!
皆様、是非「H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会」にお越し下さいませ!

つくばでお会い出来るのを、楽しみにしています!!

※「H-IIA、H-IIBロケット打上げの魅力を語る座談会」は、
2011年10月15日(土)の「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開日の午後に開催予定です。
開催時刻 13:00~16:00(休憩あり)
開催場所 広報・情報棟の記者会見室
(雨天時は総合開発推進棟2Fの中会議室)


座談会で聴いてみたい話題や提案等がございましたら、
この記事へのコメント投稿か
天燈茶房亭主mitsuto1976直通のメッセージ送信(このページの右側にある「メッセージを送る」ボタンから送信できます)で、
どんどん教えて下さいね。

「A列車で行こう」で行こう! JR九州新観光特急「A列車で行こう」デビュー・乗車レポート後編

2011-10-09 | 鉄道

「A列車で行こう」で行こう! JR九州新観光特急「A列車で行こう」デビュー・乗車レポート前編からの続き


平成23年10月8日 13時45分


A列車の入線してくる熊本駅4番のりばの隣、5番のりばには、「あそぼーい!103号」が入線しています。
熊本駅と阿蘇・宮地駅を結ぶ観光特急の午後便です。

13時50分頃、熊本駅に再びA列車が登場しました。


発車していく「あそぼーい!103号」と、入線する「A列車で行こう3号」が一瞬、顔を合わせて並びます。




14:08発、特急「A列車で行こう3号」三角駅行き。
A列車の午後便です。
これから再びA列車に乗り込み、もう一度あまくさみすみ線を旅しようと思います。


乗車して先ず向かったのが、1号車にあるカウンターバー、A-TRAIN BAR
ここで出される飲み物は、当然アルコールが中心となります。
音楽家の向谷実さんがプロデュースしたA列車オリジナルの公式JAZZアルバム「Take the "A" Train」が流れる、
A列車の象徴とも言うべき、旅を楽しむ大人の社交場なのです!
…残念ながら、僕は小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に帰還する2020年までは断酒の誓いを立てているので、ここではコーヒー位しか飲めませんが。


A-TRAIN BARは16世紀の大航海時代、ヨーロッパからの航海者たちが寄港していた当時の天草の南蛮文化をイメージしたという重厚なデザインでまとめられています。


カウンターバーと銘打っていますが、A-TRAIN BARの雰囲気は英国の伝統的なPubに近いようです。


天草のキリシタン文化を現す、教会を思わせるステンドグラスが多用されているのも特徴。




天井を飾るA列車のシンボルマークと、天使のモチーフ。


公式アルバム「Take the "A" Train」のジャケットも飾られています。


A-TRAIN BARの一角に置かれた、どっしりとしたソファ。
家具や調度品の素晴らしさも水戸岡先生のデザインならでは。
ここに座ってA-TRAIN BARの雰囲気に浸りつつ、ひっきりなしに訪れるお客と、バーテンダー役を務める客室乗務員とのやりとりを眺めていると、気分はまるで英国のどこかの街の気の利いたPubの常連客。
あっという間に時間が過ぎてしまう程の愉しさです。
実際、いつの間にやら「A列車で行こう3号」は三角駅に到着してしまいました。

A列車の問題点を挙げるとするならば、やはり乗車時間が短すぎることですね。これだけの充実したカウンターバー設備を持つ列車なのだから、せめて1時間は乗っていたいと思います。
景色のいい御輿来海岸辺りで、暫く停車する等して到着時刻を調整するするサービスも検討していいのでは。
また、やっぱりA-TRAIN BARは黄昏時から夜にかけてのムードたっぷりの時間帯にこそ利用してみたい。A列車の夜間運行も期待したいですね!

三角駅では再び、僅か6分間での折り返し運用となり、
14:52に「A列車で行こう4号」として熊本駅に戻ります。


帰り道では、車内散歩。
A-TRAIN BARの向こう側に連結されているのは、木の扉が印象的な2号車。


上質な大人の為の特急であるA列車にも、1箇所だけ子供の為のスペースが用意されています。
それがこの2号車カウンター席。
窓に向かって並ぶのは、「あそぼーい!」のインテリアを思わせる小さな子供用の椅子でした。

15:31、「A列車で行こう4号」は熊本駅に帰って来ました。





片道1時間に満たない小さな旅だったけれど、これまでなかった「大人が愉しむ為の」上質な旅。
A列車という水戸岡鋭治先生とJR九州の新たなる試みに、大いに共感できた旅でした。







また乗るよ。三角へ、そして天草へ。
Take the "A" Train!


(レポート終わり)

「A列車で行こう」で行こう! JR九州新観光特急「A列車で行こう」デビュー・乗車レポート前編

2011-10-08 | 鉄道

平成23年10月8日
、JR九州の新しい観光特急が走り始めました。

九州新幹線で福岡・鹿児島両都市と直結された熊本駅を起点に、
豊かな自然と歴史に育まれた文化の薫る天草(あまくさ)の島々への玄関口、三角(みすみ)駅へと
有明海に沿って走る新特急の名は「A列車で行こう」

「A列車で行こう」のAとは、人生の愉しみ方を知っている大人(Adult)のAであり、天草(Amakusa)のA。
そして御存知、JAZZのスタンダードナンバーである名曲「Take the "A" Train(A列車で行こう)」 に因んで命名された、お洒落で御機嫌な大人のための観光列車です!

デビュー当日、僕も早速乗って来ました。
それでは軽快なJAZZの旋律に合わせて、さあ「A列車で行こう」で行こう!


朝9時45分、熊本駅4番のりばで「A列車で行こう」のデビューを祝って出発式が始まりました。
玉名スウィングオーケストラのメンバーによる「Take the "A" Train」のライヴ演奏がプラットホームに流れる、素敵な出発式です!
いやが上にも雰囲気が高まり、さあ後は今日の主役である特急「A列車で行こう」の登場を待つばかり…
なのですが、実は「A列車で行こう」は全席指定。そしてプラチナチケット必至のファーストラン列車である熊本駅10:36発「A列車で行こう1号」の指定券は1ヶ月前の発売と同時に売り切れてしまい、入手することが出来なかったのです。
JAZZの生ライヴを最後まで楽しめないのは残念ですが、出発式の途中で発車する普通列車で三角駅まで先回りすることにして熊本駅を後にします。




「A列車で行こう」運転開始にあわせて駅舎をリニューアルした三角駅に到着。
以前は、鄙びた田舎の港町の駅といった佇まいでしたが、見事にお洒落な雰囲気になっています。
駅の目の前にある港から天草の島々へと向かう定期航路「シークルーズ」の船も同時にデザインをリニューアルしたそうで、三角の町はA列車と共に新しく生まれ変わったかのようです。




駅舎の中、コンコースもムーディなイメージになっていますね。
地元の方々が、「A列車で行こう」のお出迎えセレモニーの為に大勢集まっています。

「A列車で行こう」の車輌と三角駅、そして「シークルーズ」のデザインを手掛けたのは、
勿論!JR九州のデザイン顧問である水戸岡鋭治先生率いるドーンデザイン研究所
今回も素晴らしい大鉄道旅行時代の夢をまた一つ具現化して下さいました。



11:14、三角駅に「A列車で行こう1号」が到着です!



プラットホーム上では、
地元の三角中学校ブラスバンド部による「Take the "A" Train」のライヴ演奏が披露され、A列車を出迎えます。




三角駅に到着した「A列車で行こう1号」は、
僅か6分後の11:20に折り返し「A列車で行こう2号」となり熊本駅へと向かって出発します。
急がないと列車がいなくなってしまうという、非常に慌ただしいお出迎えセレモニーです。

さて、僕もいよいよ「A列車で行こう2号」に乗り込みます!
(さすがに「A列車で行こう1号」の乗客はそのまま6分後に折り返して帰ってしまうようなことはしないようで、この「A列車で行こう2号」には今朝の時点でも空席が残っていたのです。)


「A列車で行こう」の車輌は別府-熊本-人吉を結ぶ「九州横断特急」として使用されているキハ185系気動車をベースに改装工事を施したものです。
その為、客室の基本的な構造は「九州横断特急」のものと殆ど変わっていません。
しかし、座席の布地やインテリアには細かく手が加えられてA列車オリジナル仕様となっています。




座席の布地にも複数のパターンがあるようで、かなり変化が付けられています。
また、何故か枕カバーのリネンは省略されています。

座席の背面にあるテーブルは「九州横断特急」のものをそのまま流用したようで、TRANS-KYUSHU LIMITED EXPRESSのロゴが刻まれていました。


向かい合わせで固定されたボックスシートも用意されています。
これは、一足先にデビューした観光特急「あそぼーい!」と同じ手法ですね。

座席周りに見入っているうちに、A列車は三角駅を発車。

先頭の乗務員室に置かれたのは、ファーストラン列車に贈られた花束でしょうか。




ニューヨークの地下鉄がモデルとなっている、都会的なJAZZの "A" Trainのイメージとは裏腹に、
郷愁誘う日本のふる里の風景の中をA列車は走って行きます。
A列車の走るJR三角線には、A列車デビューにあわせてあまくさみすみ線という愛称も付けられています。

やがて車窓には有明海の名勝地、御輿来(おこしき)海岸 が見えてきました。



ここは特に干潮時の夕焼けが素晴らしいそうなので、
出来ればその時間に合わせてA列車が御輿来海岸を通過するようなダイヤを組む位のことはして欲しいですね。





「A列車で行こう2号」は30分足らずであまくさみすみ線を走破して11:47に宇土駅に到着、ここから鹿児島本線へと合流します。
宇土からは約10分で、11:59に終点の熊本駅に到着。



正味40分ほどの、とても短い旅でした。正直、A列車の充実した設備をじっくり味わう暇もない程です。
そこで…
この後、午後便の「A列車で行こう3号」と「A列車で行こう4号」で、
もう一度熊本から三角まで往復してA列車の旅を楽しむことにします!




A列車は一旦、熊本車輌センターに引き揚げて午後の運用に備えます。
僕も暫く休憩して、午後の旅に備えるとしましょう。
午後は…あまくさみすみ線の車窓はもう充分堪能したので、
A列車の車内にあるカウンターバー、A-TRAIN BAR を徹底的に楽しむことにします 。

「A列車で行こう」で行こう! JR九州新観光特急「A列車で行こう」デビュー・乗車レポート後編に続く

【速報版】HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- 上坂浩光監督が熊本にやってくる!

2011-10-04 | 告知


プラネタリウム全天周映像作品 HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-

小惑星探査機「はやぶさ」映像化の先駆けにして偉大なる金字塔的傑作、HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- (HBTTE)
その作品を創り上げた人物、上坂浩光監督が熊本にやってきます!!

◆「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」上坂監督熊本講演会
(熊本市立熊本博物館)


■日時
平成23年11月5日(土)14時45分~16時45分
■会場
熊本博物館プラネタリウム室
■定員
180名(観覧券は、当日9時から先着順に販売)
■費用
博物館入場料とプラネタリウム観覧料
■内容
上映「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」
講演
「『はやぶさ』が教えてくれたもの『HAYABUSA』で伝えたかったもの」
  「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」監督
  有限会社ライブ 代表取締役 上坂浩光氏

■共催
“HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-”熊本上映会&講演会プロジェクト

天燈茶房亭主mitsuto1976は、“HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-”熊本上映会&講演会プロジェクトに参加協力しています



HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-(熊本市立熊本博物館公式ホームページ)
(投映期間:12月4日(日)まで)



全酸化剤投棄!彼は、姿勢制御用エンジンだけで金星へと挑む ~AKATSUKI Return to The Venus~

2011-10-03 | 宇宙
軌道制御用エンジンを噴射させ金星周回軌道に入る「あかつき」 この姿は永遠に叶わぬものとなった 画像提供:JAXA

「あかつき」の金星周回軌道投入失敗に係る原因究明と対策について(その4)(報告資料)
(JAXA宇宙科学研究所トピックス 2011年9月30日)

彼が、「約束の地」へ辿り着くだけのために用意された、世界でたった一つのエンジン。
軌道制御用2液エンジンは既に失われた。
だが、彼は旅をやめはしない。小さいが、エンジンはまだ持っている。金星へと辿り着く方法はまだある!

彼は、すべてを棄てて身一つで金星へと向かう。約束の地へと向かう。

すべては、金星へと辿り着くために…

今月中旬、今後はもう使うことのない酸化剤の全投棄運用実施。
来月、金星再会合および再投入を目指し姿勢制御用エンジンによる近日点軌道制御。

伝説となることを運命づけられた、恐るべき航海が今始まる…!

AKATSUKI Return to The Venus
天燈茶房TENDANCAFE亭主mitsuto1976は、
2015年11月の金星周回軌道再投入とその後の観測ミッション完了まで
金星探査機「あかつき」を応援します

映画「はやぶさ/HAYABUSA」を観てきました

2011-10-01 | 映画・演劇・コンサートを観る
観てきました、本日公開の映画「はやぶさ/HAYABUSA」





…正直、人間ドラマが主体になっているようだったので、あまり期待はしていなかったのです。

「どうせお涙頂戴な話になってるんだろ」 と。

しかし、良い意味で予想を裏切られましたね。


※閲覧注意:以下の記述の一部に、作品の詳細な内容について述べているものがあります

マニアックなまでに実在する人物や出来事を完全コピーする手法でストーリーが描かれているので、
違和感なく感情移入して観ることが出来ました。
「はやぶさ」が飛んでいた当時をよく知る宇宙ファンにとっては、思わずニヤリとさせられるシーンが楽しい。
登場人物のモデルである宇宙研関係者の先生方と演じる俳優陣とのそっくりぶりもお見事!でした。

特に似ていたのが、地球帰還カプセル担当の山田哲哉先生役の方。時々「これって、山田先生本人が演ってるんじゃないの?」と思うほど(笑)
西田敏行演じる的川泰宣先生も、ご本人とは体型はともかく姿形がまるで似ていないのにも関わらず、的川先生そのものの気配が醸しだされていたのは凄い。
西田さんってやっぱり名優なんだなぁ… 
でも、あの「熱狂的なはやぶさオタク」のキャラ設定は酷い。あれはこの作品で唯一、悪意を感じて非常に不愉快だった部分。


宇宙を往く「はやぶさ」の飛行シーンはCGで描き出されますが、
やはりCGに関しては、全天周映像プラネタリウム作品の一大傑作
「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」(HBTTE)のクオリティには及びません。
地球パワースイングバイシーンにも緊張感や躍動感が今ひとつ。そしてクライマックスの地球大気圏再突入シーンでも…
正直、泣けませんでした。
あ、でもM-Vロケットの打ち上げシーン、内之浦のM台地から大気を切り裂き飛び立つCGはカッコ良かったな。
あれ、もっとじっくり作り込んで長いシーンにして欲しかった。


その分、実在の人物をモチーフにした登場人物の動きが際立っていました。
あくまでもこの作品は「はやぶさ」を支えた人々を見るための映画なのですね。

そして圧巻だったのが、エンドロール。
宇宙研の歴代のロケットたちと衛星たちがオールスターキャストで登場するという、
オーソドックスな手法ながら宇宙ファンには感涙ものの、素晴らしいエンディングでした。

さらに最後の最後で登場するのが、あの… いや、もう余計なことは言いますまい。

今後続々と封切られる一連の「はやぶさ映画」シリーズの第一弾となる「はやぶさ/HAYABUSA」
今後もまた観たくなる、そして、これから出てくる「はやぶさ映画」への期待も高まる。そんな、いい映画でした!