天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

情報収集衛星レーダ2号機、不具合…

2010-08-30 | 宇宙
写真:情報収集衛星「レーダ2号機」「光学3号機実証衛星」を搭載した
H-IIAロケット12号機の打ち上げ 平成19年2月24日


日本の情報収集衛星群の1機、レーダ2号機に電源系のトラブルが発生、
8月23日以降、運用できない事態に陥っている模様…

レーダー衛星:故障、運用できず 北朝鮮の軍事施設監視(2010年8月29日 毎日jp)

何しろ実質的に“偵察衛星”なので、詳しい状況は解らないし調べようもないのだが、
レーダ2号機には何とか元気に復活して欲しい。
国家機密のベールの向こう側にいる衛星とは言え、レーダ2号機は僕が初めて種子島で旅立ちを見送った、
「H-IIAロケット12号機の可愛い子供」なんだ…


→種子島でH-IIAロケット12号機打ち上げを見る
(天燈茶房TENDANCAFE 2007年02月26日)

再び目を覚ませ、レーダ2号機!
そして来月11日にH-IIAロケット18号機で旅立つ、
僕が名付けた初めての衛星みちびきも、無事に自分の軌道に乗れますように!

夏のロケット2010 観測ロケットS-520-25打ち上げを見に行きました

2010-08-29 | 宇宙
コテージ叶岳から見晴るかす内之浦の町と山と海。この青空と雲の向こうに観測ロケットが翔ぶ筈だったが…

2010年8月28日の早朝05時00分~05時30分に、
内之浦宇宙空間観測所内KSセンターより打ち上げられる予定だった観測ロケットS-520-25号機
(参考:→観測ロケットS-520-25号機、打上げ迫る!

久し振りに、日本のロケットの古巣である内之浦からのリフトオフということで、
僕も前日から現地・大隅半島の鹿児島県肝付町に駆け付けました。

既に一度、実験装置不具合により打ち上げが延期されている観測ロケットS-520-25号機、今度はキッチリ翔んでくれますかどうか…
でも今はあれこれ考えるより、信じて待つしかない!そう、
“きっと翔ぶ!絶対に翔ぶ!…はずだよね と信じて。

平成22年8月27日(打ち上げ前日)

今日は金曜日ですが、有給休暇を取得しました。
休日ですが通常の日と同じ時間に起きて、同じように身支度や朝食を済ませ、出勤するように(笑)内之浦へ出発。

熊本県八代の自宅から約4時間弱で、内之浦に到着。
先に現地入りしている“副部長”こと文系宇宙工学研究所金木犀さんに「今着いたよ~」と電話連絡を入れ、先ずは宇宙空間観測所へ。




山の上の宇宙空間観測所へと向かう道の向こう、山の稜線に聳える2つのパラボラアンテナ。
宇宙ファンには「大うっちーさん」と「小うっちーさん」のうっちー兄弟として有名です。
また、「大うっちーさん」こと34mパラボラ(写真右側)は、小惑星探査機はやぶさの地球帰還時に最後まで通信運用を行っていたアンテナなのですよ。

観測所入場口で見学の受付を済ませて、そのままクルマで宇宙空間観測所構内へ。

明日、S-520-25号機が打ち上げられるKSセンターへの入り口は封鎖され、
関係者以外立ち入り禁止となっています。

でも、宇宙空間観測所で一番高い場所にあるテレメータセンター辺りまで登って行くと、KSセンターを上から見下ろすことが出来ます。


明日の朝にはあのコンクリートのドームの向こう側にロケットランチャが据え付けられ、
S-520-25号機が打ち上げられることになります。

打ち上げ準備が進行中なのでしょうか、
数名のスタッフの方の姿が、ドーム周辺に確認出来ます。
この場所で打ち上げが見られれば最高なのですが、明日の打ち上げ時刻には当然ながら宇宙空間観測所内を含む周辺地域は立入禁止となります。

 
振り返ると、背後には「大うっちーさん」34mパラボラがそそり立ちます。
お椀が真上を向いているので、衛星との通信運用はひと休み中かな?


しかし相変わらず、建屋の老朽化が深刻に進行中ですねぇ…
何とかならないものか。
それに、空模様の雲行きも何となく怪しくなってきたのが気になります。
打ち上げ時に雨が降ると、観測ロケットは翔びません。明日の朝には是非ともスッキリ晴れてくれないと困るなぁ…


一方、「小うっちーさん」20mパラボラは真横を向いて通信運用中の模様。

その後、宇宙空間観測所内の麓側にあるM台地で金木犀さん達と合流。necovideoさんがご一緒。後できみさんも合流予定とのこと。
今夜の宿泊地と打ち上げ見学ベースキャンプとして押さえておいてくれたコテージ叶岳へと移動。
熊本からここまで頑張ってくれた愛車ビストロ君を駐車場に留置して、荷物をロッジ内へ運び込みます。とは言え、1週間近い滞在となる上に立派な撮影機材と通信機材で大荷物の皆さんに対して僕は1泊2日の予定なので殆ど荷物はないのですが。機材もコンデジと携帯電話だけだし(苦笑)

荷解きを済ませてから、金木犀さん達のレンタカーに全員同乗して内之浦の町へと食料や日用品の買い出しに出発。
男所帯でロッジでの自炊なので、何だかキャンプや部活動合宿のようでワクワクします。
でも、明日は早朝の打ち上げなので夜明け前の起床となるので、お酒を控えないといけないのは少々残念ですね。

町内のAコープ(農協系のスーパー)で飲料水(何故かロケットを見に来る皆さんには「ヨーグルッペ」という乳酸飲料が好まれます。九州では普通に売っているんで僕は特に何とも思わないんだけど、九州外ではまずお目にかかれないレアな飲み物として人気があるんだとか…)と肉や野菜のパックを購入。
今夜はこの食材で“副部長”が男の手料理を振舞ってくれるそうなので楽しみ。

レジ横に貼られた「海での遊泳禁止」の呼びかけを見て、先日水死された今回の観測ロケット実験の関係者の方の御冥福を祈りつつ、我が身を引き締めてロッジに戻ります。
しかし、コテージ叶岳って本当に叶岳の山頂にあるので、麓の町と行き来するたびに運転テクニックを駆使して山道を登り降りしないといけないし、相当のガソリンも消費してしまうのが難点だな…

その後は、皆でダラダラだべったり仮眠を取ったり、副部長の“男の手料理、炎の肉野菜炒め”に舌鼓を打ったり。
しかしそのうちに空模様はどんどん悪化して、とうとう時折激しい雨が降るようになってしまいました。
「TVやWebの天気予報では、明日の鹿児島の天気は晴れのち曇りなんだけどなぁ…」
「通り雨で、このまま雲が流れて行ってしまうといいんだけど」

最終便で空路鹿児島入りしたきみさんを、空港バスの来る鹿屋市までピックアップしに行く頃には、断続的に豪雨と共に台風並みの強風まで吹く有様に。でも、こればかりはどうしようもありません。
今日は取りあえずこのまま明日の打ち上げに備えて寝ることに。
おやすみなさい。雨が止みますように、ロケット翔びますように…(むにゃ…)

Zzzz…



平成22年8月28日(打ち上げ日)

午前3時に副部長のセットしておいてくれた「はやぶさ帰還カプセルのビーコン」音のアラームで目が覚めて、ベッドの中でもぞもぞしていましたが、次の瞬間
「打ち上げ、中止ー!」 という声で一気に覚醒。
現地で取材されていた宇宙作家クラブの方が逸早く、悪天候での打ち上げ中止決定の第一報をTwitterに書き込んで下さった模様とのこと。
打ち上げは、中2日空けて31日に延期されたそうです。

ああ、前回の種子島でのH-IIA17号機に引き続き、また直前の打ち上げ中止か…
寝起きの頭でそんなことを考えながら、ベッドの横の窓を豪雨と暴風が叩いていることに気が付きました。
「ああ、やっぱり雨は上がらなかったのか…この雨風じゃ、なるほど打ち上げは無理だわな、納得…」

その後、誰ともなく「じゃ、また寝ようか…」ということになって、そのまま皆で二度寝を決め込んでしまいました。ま、他にどうすることも出来なかったのですが…

次に目が覚めると、もうすっかり夜が明けています。
「ああ、よく寝た!」

ロッジの外に出てみると、雲はまだ多いですが気持ちのいい青空が見えます。
「打ち上げ中止の後は、大抵天候が回復するんだよな…チクショー!!www」

さて、これからどうするか。
僕は明日まで休みだけど、ロケットは3日後まで翔ばないので明日まで根張っても仕方がない。という訳で今日中に熊本に引き揚げることにしました。
せっかくなので今日はこの後、皆と一緒に内之浦を見て回ることにします。

先ずは副部長の握ってくれたおにぎりの朝食を食べてから叶岳ロッジを引き払って、山を降りて温泉へ。
内之浦の町にあるコスモピア内之浦では、日帰り入浴で本格的な温泉を楽しむことが出来ます。
ロケット待ちの緊張から解き放たれた身体を温泉で伸ばして、すっかりリフレッシュ。

次に、本来なら今朝ロケット打ち上げを見る予定だった場所である宮原の見学席へ。

報道も一般も、同じ場所に誘導されるようです。


実験場下での釣りは危険だから禁止と呼びかける立て看板も。
ロケット実験の日付は、もう31日に修正されていますね。


見学席の雛段。
ここはかつて、M-Vロケットの打ち上げが行われていた頃はプレス関係者専用だった場所ですが、観測ロケットの場合は一般人も入れるんですね。


宮原見学席から見た内之浦宇宙空間観測所。
うっちー兄弟やM台地のロケットランチャに囲まれて、KSセンターのドームがよく見えています。
今朝ここから観測ロケットS-520-25号機の打ち上げを見られたら、さぞかし素晴らしい眺めだったでしょうねぇ!


見学席の裏手にある、宮原精測レーダテレメータセンター。
ロケット打ち上げ時に追尾を行ない、制御します。
新しく建設された10mパラボラアンテナも見えますね。


内之浦の町に戻る途中に通った国道448号線の橋の上からも、KSセンターがよく見えます。
ここは観測ロケット打ち上げ時に立ち入り規制される区域の外にあるので、ここから打ち上げを見たり撮影する人も多い名所なんだとか。

さて、一通り観測ロケット関連の場所を見た後は…


出ました、えっがね(伊勢えび)!!
宇宙空間観測所の関係者の方も打ち上げ後に祝宴を催す為によく訪れるというお店、網元さんで昼ご飯です!
こんな豪勢な昼食が、手頃なお値段で楽しめるんですよ~


お刺身も食べて、〆はお造りの殻で出汁を取ったえっがね味噌汁じゃー!どうだ参ったか!!www
内之浦ではちょうどこの時期の伊勢えび漁解禁に合わせて、内之浦えっがね(伊勢海老)祭りも開催されています。

ああ~美味しかった。そろそろ帰ろうかな。
ロケット打ち上げは見られなかったけれど美味しいえっがねが待ってる、内之浦はいい町です。
みんなでまた来るぞ!

観測ロケットS-520-25号機、31日は無事に翔びますように!
 そして今回御一緒した皆さん、
来月11日のH-IIAロケット18号機による準天頂衛星初号機「みちびき」の打上げで、種子島でまたお会いしましょう。

 天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

※平成22年8月31日午前5時20分追記:S-520-25号機、先程打ち上がりました。
熊本県Y郡の自宅近くからも、夜明け前の空に上昇する噴射炎をはっきり確認出来ました。
…次は、現地で見たい!

観測ロケットS-520-25号機、打上げ迫る!

2010-08-26 | 宇宙
写真:内之浦KSセンター・ランチャドーム内の観測ロケットのランチャー
(今回の打ち上げではドーム内ではなく屋外からの打ち上げとなります)


久し振りに、内之浦からロケットが飛び立ちます。
2010年8月28日05時00分~05時30分頃、観測ロケットS-520-25号機リフトオフ!

観測ロケットS-520-25号機打上げ日程
(JAXA宇宙科学研究所トピックス)

今回の打ち上げミッションの目的は「宇宙導電テザーの伸展実験」
衛星を軌道投入する大型ロケットの打ち上げとはまたひと味違う、世界最先端の宇宙科学実験と観測の為のロケット打ち上げです。
僕も、打ち上げ前日から内之浦入りして、早朝のリフトオフを現地で見守ります。

…観測ロケットの打ち上げは、大型ロケット以上に“水もの”です。
実はこのS-520-25号機も、当初は昨年夏に打ち上げられる予定でしたが実験装置に不具合が見つかり1年延期され、
更に今年夏の打ち上げも、当初は8月25日打ち上げ予定でしたがまた不具合により3日間延期されています。
そんな不確実さも含めて観測ロケットの魅力。そう考えて割りきって、覚悟を決めての内之浦遠征です。

さてさて、28日は予定通り暁の空に羽ばたいてくれるかな?
翔べ! S-520-25!!

夏休みの思ひ出日記2010 3日目 夏の日の餘部鉄橋

2010-08-25 | 鉄道
架け替え工事完了3日前の餘部鉄橋

2日目 名古屋でひつまぶし、そしてさよなら科学館からのつづき

平成22年8月9日

今日は、妹夫婦kamimogの出勤を見送った後、一人で出かけます。架け替え工事終了間近の、
山陰本線の名所である餘部鉄橋を見に行くのです!

1回分だけ残った青春18きっぷを使って、京都から東海道本線を西へ…
姫路駅で、播但線に乗り換え。


播但線内では、この前の冬休みに乗ったディーゼル特急とすれ違い…


赤い電車は、ここが終点。
寺前駅から先は、播但線は非電化区間です。


面白い顔の改造型ディーゼルカーに乗り換えて…

山陰本線との接続駅、和田山駅に到着。

構内には、煉瓦造りの機関庫が今も残ります。
蒸気機関車が似合う風景です。

キオスクには何故かオリオンビール(の発泡酒)がありました。
肌が痛いほどの日差しの青空の下、素晴らしき鉄道旅行にカンパ~イ!

山陰本線の普通電車に乗り換えて、更に西を目指します。
豊岡駅で気動車列車に乗り換えて到着したのは…



香住駅。
って、なんだこのホーム上の巨大な蟹の爪はwww


駅舎側でも謎の巨大蟹の爪がお出迎え。
きちゃったネ…って、おいおい(笑)
ここは冬場は松葉がにを食べに来る観光客で大いに賑わうそうです。

さて、香住駅で列車を乗り継いで、このまま餘部鉄橋を目指したいところですが、実は今日はここから先に行く列車はもうありません。
現在、餘部鉄橋は架け替え工事の真っ最中で、7月から列車の運行をすべて止めて旧橋から新橋への線路の切り替え工事が行われているのです。

列車は走っていませんが、駅前から出ている代行バスで餘部鉄橋まで行くことが出来ます。
この代行バス、青春18きっぷでもそのまま乗れました。



代行バスに揺られること数十分、餘部バス停に到着。

バス停の前は、すぐに碧い日本海。



そして、海から振り返るとそこには…
青空を貫く大鉄橋が…!


これが、新しい餘部鉄橋です。
かつての餘部鉄橋は赤い鉄骨で組まれた無骨なトレッスル橋でしたが、すっかり近代的なコンクリート橋に生まれ変わりました!




手前側に、旧橋のトレッスル構造が一部残っていますね。
橋脚の上の線路部分は、既に跡形もなく撤去されています。

もっと橋の直下に近づいてみましょう。

民家のすぐ上空を、橋梁が通っています。
ここでも、旧橋の橋脚を撤去する工事が行われているようですね。

以前の餘部鉄橋は、真っ赤なトレッスル橋脚の雄大さと美しさから大変な人気があり、山陰本線沿線の観光名所にもなっていましたが、
この橋は以前、通過中の列車が強風に煽られて落下し、乗務員と橋の下の住民の方を巻き込んで多数の死傷者を出すという大惨事が起きたことがある悲劇の場所でもあるのです。
住民の方々にとっては、この橋に対する想いは複雑なものがあるのでしょうね、きっと…


見上げる空に、新旧の餘部鉄橋。


旧橋の一部は、建設以来百年近い歴史を有する貴重な産業遺産として保存されることになっています。
いずれ、展望台なども設置されて公園として整備されるそうです。

餘部鉄橋の西側のたもとの山の上には、餘部駅があります。
駅までの坂道を登って行くと、鉄橋を上から一望することが出来ます。
ここは、鉄道写真の撮影名所でもありました。





餘部駅は、架け替え工事終了まで完全に閉鎖されています。
次にこの駅に来る列車は、3日後の8月12日早朝、新しい餘部鉄橋を渡る一番列車です。


山を降りて、少し歩いて離れた場所から見た餘部鉄橋。
新橋と旧橋の橋脚の対比がよく解ります。


あと3日で、この新しいコンクリート橋に列車が行き交うようになります。
餘部鉄橋の新しい歴史が、もうすぐ始まるんですねぇ…
これから先の新たなる百年、どんな列車がこの橋を渡り、どんな旅のドラマがここで育まれるのでしょうか。

餘部鉄橋を十分堪能したし、そろそろ京都に帰ろうかな。
次にここに来るときは、橋を見上げるんじゃなくて列車の中から橋の下を見下ろしてるだろうねきっと。
さて…帰りは福知山線を通って帰ろうっと(こんな気ままで自由な旅程が楽しめるのも、普通列車乗り放題の青春18きっぷの醍醐味!)。

え~っと明日は…
今日は鉄道を堪能したから明日は宇宙だな(笑)
久し振りにプラネタリウムにH A Y A B U S A -BACK TO THE EARTH-を観に行こうかな。

4日目と5日目 御礼参りと、関西HAYABUSA巡りにつづく

みずほ、新幹線に甦る

2010-08-24 | 鉄道
来年春に博多―鹿児島中央間が全線開業する九州新幹線。
その九州新幹線と、本州区間の山陽新幹線とを直通運転する列車として、
かつて九州と東京を結んでいたブルートレインの愛称を復活させて
「さくら」が登場することは既に明らかになっていたが、
今日、新たに衝撃的なニュースが飛び込んできた。

「さくら」とはブルートレイン時代からの盟友であった、あの列車までもが復活し、戦列に加わるというのだ…!

鹿児島-大阪 3時間47分 九州新幹線 3月12日全通検討 新列車「みずほ」投入(西日本新聞) - goo ニュース


「みずほ」
平成6年の冬まで、東京と熊本・長崎を結んで走っていた栄光の東海道・九州ブルートレイン。
その運用は「さくら」と共通とされ、同じ客車を毎晩交互に使用しながらペアを組んでの運転だった。
「みずほ」は、「さくら」と文字通りの姉妹列車だったのだ。


実際には、「みずほ」はほぼ同区間を走る「はやぶさ」と「さくら」の補完列車とされ、
絶大な人気を誇った東海道・九州ブルートレイン群の中にあっても地味な存在に甘んじていた。
その後、ブルトレが凋落期に差し掛かるや否や、真っ先に廃止されてしまっている。

そんな「悲運の名脇役」だった「みずほ」が、突如新幹線として復活することになったのだ。
しかも、「さくら」より格上と言える速達ダイヤでの運行となる「のぞみクラス」での堂々の復活である。
奥床しかった「みずほ」が、満を持してついに桧舞台に踊り出るのである。

「おかえり。そしておめでとう、みずほ!」

折しも、毎夜東京と九州を結んでいた仲間である「はやぶさ」も日本最速の列車として東北新幹線での復活が決定している。
むかし、多くの鉄道少年たちの胸を熱くしたブルートレインたちが、
その後星空の彼方へと走り去って消えていったブルートレインたちが、続々と帰ってくるのだ!



…そして僕は、
奇跡の地球帰還を成し遂げた宇宙船の魂を受け継ぎ、2014年に旅立つことになる筈の新しい小惑星探査機にも、
やはり「みずほ」の名が付けばいいな等と想いながら、ブルートレインで旅したあの夜のことを想い出したりするのである。

画像提供:JAXA

生存報告と近況と今後の予定など

2010-08-23 | 日記
残暑お見舞い申し上げます

毎日毎日、暑いですねぇ~

暑さに負けた、という訳でもないのですが、
このところ天燈茶房の更新が滞っております。
これは、まぁその、“公私共に多忙を極めてる”せいでして。
(要は、仕事も忙しいし、遊びも忙しいってこと。。。w)

現在、九州でもいよいよ公開の始まったHAYABUSA -BACK TO THE EARTH-をプラネタリウムに通いつめて鋭意取材中です。

そして明日の夜から、
内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられる観測ロケットS-520-25号機を見るべく現地入りします!
打ち上げ予定日時は2010年8月25日(水)5時00分~5時30分
例によって、現地からの最新情報をTwitterでつぶやきますので、早朝からお暇なら覗いてみられるのも一興かと。

※平成22年8月24日追記:観測ロケットS-520-25号機の打ち上げは搭載機器の点検調整の為に延期となりました。
今のところ、新しい打上げ予定日時は未定のようですが、とりあえず有給休暇を27日付で取り直して、改めて現地へと向かいます!


それでは、皆様。
夏バテや熱中症にやられませんようお気を付けられて!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

夏休みの思ひ出日記2010 2日目 名古屋でひつまぶし、そしてさよなら科学館

2010-08-18 | 日記
1日目 普通列車の車窓からのつづき

平成22年8月8日

京都に着いた翌日。今日は日曜日!
妹夫婦kamimogもお勤めが休みなので、皆で青春18きっぷを使ってここにやって来ました。

このテレビ塔…そう!ここは…

名古屋市です!
京都から、新快速を乗り継ぐと案外近いんだねぇ


おお!街並みもなんか大都会って感じだねぇ(笑)

さて、名古屋に来たからには(との妹mogmogからのリクエストで)やっぱりこれでしょう。

名古屋名物「ひつまぶし」です。
名古屋駅の観光案内所で教えてもらった老舗は定休日で、
そして地下街で迷ったりしながら何とかたどり着いた栄のデパートの中に入っている有名店でいただきます。

「ひつまぶし」はおひつに入った鰻丼みたいなものなんですが、食べ方は全然違います。
3段式ロケットの打ち上げの如き複雑なシーケンスに従って食べるのですよ…

先ず第1段…もとい一杯目は、普通にお椀によそって鰻丼状にして食べます。
「あ、おいしい!」


続いて二杯目。これは、薬味や刻み海苔をのせて頂きます。
「薬味が効いててスパイシーで、これまたおいしい!」


そして最後の三杯目。
何と、お茶漬けにしてしまいます。
「サラサラっと、これまた美味いー!」
以上、固体燃料の第1段からハイブリッド?の2段目、そして液体燃料の3段目と続くこれが正調「ひつまぶし」ロケットの打ち上げ方でした!
あ、僕は三杯目の後も少し燃料が残っていたのでキックモーターも頂きましたがw

お腹がくちくなって満足した妹夫婦kamimogを引き連れて向かったのは名古屋市科学館



昭和37年開館という歴史ある施設なのですが、
何と、来月から新館への建て替え準備のために休館してしまうのです。
最初で最後の名古屋市科学館旧館訪問となりました。


玄関ロビーではH-IIロケットのLE-7エンジンがお出迎え。

宇宙関連の展示がある「天文館」の中を見ていきます。

おお!ちょっとレトロな、でもカッコいいサターンVの模型。


どことなく歴史を感じさせる展示。
きっと、名古屋の科学少年少女たちの心のふるさとなんだろうなぁ…
科学館というものが無い九州の田舎町で生まれ育った僕にとって、これはちょっとした憧憬だったりします。

「理工館」には、鉄道に関する展示もありました。

さすが地元の名鉄の模型車輌も充実してます。


レトロフューチャーな未来の鉄道。
そう言えば昔、宮崎で国鉄のリニアモーターカーが走ってたねぇ…

そんな理工館の一画で、謎の物体を発見!

「こ、これは…!」



怪しく光る丸い鼻、これは間違いなく新幹線0系(の顔)!


本当に「顔だけ」です!
しかもおでこのてっぺんは天井と完全に接していますし、足回りは床に埋まっています。つまり部屋にはまっています!!
おお、0系よ!こんな姿になって一体どうしたんだ!?


内部には、制御装置も完全に備わっています(マスコンハンドルは、もげていますが)。
今にも走り出せそうなのに、哀れ理工館にはまりこんで身動きが取れなくなってしまっているこの0系、
実は工場から寄贈された、昭和39年の開業当時の試作モックアップだそうです。

怪しくてユーモラスで寂しげな、ちょっと気になる0系の顔
建て替え後も新館に移してもらえるといいのですが。

ひつまぶしと宇宙と新幹線0系を堪能したら、また皆で新快速に乗って京都に帰ります。
帰り道は、名鉄と競争だ!!


明日は…残り1回分になった青春18きっぷを使いきって、あの鉄橋を見に行きましょう。

3日目 夏の日の餘部鉄橋につづく

※名古屋市科学館内の写真は、許可を得て撮影・掲載しています

夏休みの思ひ出日記2010 1日目 普通列車の車窓から

2010-08-16 | 日記
平成22年8月7日

今日から夏休み。
という訳で、朝から青春18きっぷで出発です!

自宅最寄りの、いつもの駅。
いつもの熊本駅方面行き普通列車に乗車。
黒い顔と銀の車体がカッコいい817形電車です。


いつもの乗り慣れた817系の車内。
でも今日は、行く先がいつもと違います。
熊本駅よりもっと先、本州まで、その後乗り継いで京都まで行くのです、普通列車だけで!
(…だって、普通列車にしか乗れないもんね。青春18きっぷだしw)



お昼頃に、本州に上陸。
草原の中を走る普通列車の車窓。


海に出た。
瀬戸内海です。


何処までも続く線路。
そう、京都までも…
ブルートレイン「はやぶさ」もこの線路を走って、東京と熊本を結んでいたんですねぇ…


「あっこの橋、下り『はやぶさ』で目が覚めるといつも見えてた橋だ!」


そしてまた海。
山陽本線は瀬戸内海と山を交互に見ながらの旅です。

お腹が空いたので、ちょっと途中下車。

岡山駅のホーム立ち食い、かき揚げそば
オーソドックスなお味。
あ、そう言えばこれが今日最初の食事だ。空きっ腹に不味いもの無し!

でも、まだ食べ足りない(笑)

また食べてしまった、姫路駅のヘンテコ駅そば
ラーメンをそばつゆに入れるなんて、誰が考えたんだろうねぇ。。。

それにしても、青春18きっぷで山陽本線走破は何年ぶりかなぁ…
学生の頃は、何度も何度も何度も何度も!これをやったもんだがね。
嗚呼!カネはないけれど旅への情熱と体力と暇だけは有り余っていたあの頃…!


京都に着いた頃にはもう真夜中。
ああ、疲れた…楽しかったけどw
さて明日は…どうしようかね。何して遊ぼう?そうだ、名古屋にうなぎを食べに行こう(と妹mogmogが提案)

2日目 名古屋でひつまぶし、そしてさよなら科学館につづく

夏休み終了のお知らせ

2010-08-15 | 日記
一週間の夏休みを満喫していましたが、今日でお仕舞い。
明日から通常モードに戻ります。

京都をベースに西日本各地で遊びました。
夏休みの想い出は、明日以降まとめますので例によって気長にお待ち下さい。

取りあえず今日は、餘部の碧い海に過ぎゆく夏休みの思い出に浸りつつ、
それから、丸の内に展示されているあのカプセルにも想いを馳せつつ…

天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

子午線のヒーロー

2010-08-12 | 実況
今日は子午線の街・明石市の天文科学館が生んだヒーロー、その名もシゴセンジャーと戦うブラック星博士に会いに行ったのじゃ。
言い忘れていたが、実は僕はブラック星博士からtwitterで弟子にしてもらった「ブラックmitsuto1Q76」なのじゃ、正体を明石た師匠に会えて子午く感激なのじゃ、わはははは

…今夜、熊本に帰るのじゃ

真夏の鉄橋

2010-08-09 | 実況
今日はここにやって来ました。
架け替え工事完了直前の、山陰本線餘部鉄橋。
赤いトレッスル橋は既にその姿を消しつつあり、生まれたばかりのコンクリート橋が真夏の青空の下に輝いています。

皆さんも、楽しい夏休みを!
餘部鉄橋の下にて、天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2010年の夏休み!

2010-08-06 | 日記
ももちゃんから、
暑中御見舞い申し上げます


毎日毎日、日本全国いや北半球の世界各国で異常な暑さが続いていますが、
天燈茶房に来て下さる皆さんは元気に夏を楽しんでおられますでしょうか?

学生さんはとっくに夏休みの真っ只中でしょうが、
天燈茶房亭主も明日から1週間の夏休みに入ります。
今年の夏休みは…まぁ別に用事もないんだけど、天燈茶房京都支部(妹夫婦のkamimog宅)に遊びにいくつもり。
という訳で、明日は朝から乗り鉄です。何しろ交通費をケチって青春18きっぷでの熊本→京都間 鈍行列車移動ですから!

明日以降、気が向いたら携帯電話のカメラで撮影したスナップを添えた「夏日記」を書くつもりです。
お暇ならお付き合い下されば幸いかと。


それでは皆さんも、楽しい夏休みを!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

饗宴のあと ~特別公開翌日のJAXA相模原キャンパスにて~

2010-08-06 | 宇宙
写真:特別公開翌日のJAXA相模原キャンパス正門

今年は「はやぶさ帰還祭り」 として大いに賑わった
JAXA相模原キャンパス特別公開「宇宙のナゾを見つけに行こう!」

大盛況のうちに幕を閉じた相模原キャンパス特別公開の翌日(平成22年8月1日 日曜日)、
前夜の特別公開参加者懇親会(要するに飲み会w)からそのまま相模原に宿泊していた我々宇宙クラスタは「宴のあと」を確かめるべく、酔狂にも再び相模原キャンパスを訪れました。


相模原キャンパスに到着するなり、正門の裏手に「宴のあと」を発見。

昨日は数万人にも及ぶ見学者でごった返していたキャンパス構内は、すっかり静かないつもの日曜日の姿に戻っていました。
少し寂しいけれど、昨日はろくに見ることも出来なかった展示物をゆっくり眺めることが出来ます。

相模原キャンパスの新旧のシンボル、木立に佇む2つの固体燃料ロケット。


御存知、「固体燃料ロケットの世界最高峰」M-V
勿論「はやぶさ」も、この究極の名機によって宇宙に産み落とされました。


相模原キャンパスのM-Vの見所は、この1・2段モータ接手部分のトラスの中。
中を覗いてみると…


第2段モータのノズルが見えますが、真っ黒に焼け焦げているのが判ります。
実はこれ、実際に地上施設で燃焼試験を行った正真正銘ホンモノのロケットモータなのです!
本来は月探査機LUNAR-Aの打ち上げに使われる予定だったが、計画中止により地上燃焼試験に回された2号機の第2段モータを、
試験終了後にそのまま展示用としたのですね。燃焼試験から数年が経過した現在も、微かに鼻をつく「固体燃料の燃焼臭」が残っているのがスゴイ。
ちなみに展示機の第1段モータは本来は金星探査機「あかつき」を打ち上げる予定だった9号機として製造された、これまた実機です。


通路を挟んで並んだこちらは、M-Vの先輩格のM-3SII
固体燃料ロケットとして世界で初めて、惑星間軌道に探査機を投入することに成功した「漢」なロケットです。
スマートな細身の機体に補助ブースタを従えた力強くも流麗なスタイルは今も尚、多くの宇宙ファン・ロケットファンの心を惹きつけて離しません。

ロケット兄弟を見た後は、研究・管理棟に行ってみましょう。
昨日は展示の第1会場として賑わっていた研究・管理棟も、今日は数人の見学者がいるだけです。

入り口脇の壁に掲げられたモニュメントは、宇宙研の基本理念である
「工学と理学が手を取り合って、共に宇宙を研究していく」ことをシンボライズしたものです。
糸川英夫先生の時代から受け継がれてきた、この素晴らしい考え方に従って、
宇宙研は世界の宇宙科学の最先端を突っ走り続けてきたのですね、
今までも、そしてこれからも!


「はやぶさ」のおかえりなさいポスターと、地球帰還カウントダウン日めくりがそのまま残されていました。
上にいるのは「はやぶさてるてる坊主」でしょうか。


「公式飲料」に支えられた、はやぶさペーパークラフト。


はやぶさのイトカワタッチダウン時に書かれた論文で大特集が組まれて、世界の科学者の度肝を抜いたScience誌の現本。
勿論、すべて英文です。読み応えありそうです。
Broken Englishの僕は辞書を引きながらでも読む自信はありませんがw


これは初めて見たような気がします、電波天文衛星はるかの熱構造モデル。
「はるか」の特徴でありチャームポイントである大輪の大型展開アンテナが付いていないので、最初は何のモデルなのか分かりませんでした。


「はるか」の横に立つこれは、次期固体ロケットイプシロンの完成予想モデル。
嬉しいことに宇宙開発委員会で正式に開発スタートが決定されたので、間もなく実機も姿を表すことでしょう。
出来れば、打ち上げられる場所は内之浦のM台地がいいな…
そして、機体は宇宙研伝統の「ウルトラマンカラー」で赤と銀色が塗られてるといいな…


金星探査機「あかつき」のマスコット「きんせいちゃん」自らが解説してくれている、金星の地表と大気の説明用模型。
これ、実際は直径1mくらいのでっかい玉で、数年前の特別公開で研究・管理棟内の廊下を運動会の玉転がしのようにゴロゴロ転がされて運ばれていくのを目撃したことがある…(笑)

…以上、特別公開の翌日にはすっかりいつもどおりの姿になっていた相模原キャンパスの訪問記でした。
来年の夏、再びここが宇宙ファンでごった返す日に、また皆でここに来るぞ!
あと、出来れば一度は平日にここに来て、平日しか営業しない学食ハーベストで伝説の「超大盛りカレー(カレールーの補助ブースター付き)」に挑戦するぞ!!
そう誓い合ってから解散、真夏の相模原キャンパスを後に熊本への帰路に就いたのでした。


おまけ写真コーナー
相模原キャンパスでいつも実施されているらしい、子どもの見学者向けのスタンプラリーのコーナーに、宇宙研の新ゆるキャラ発見!!


「はるか」ちゃん!カワイイィーーー!!!
こ、この子はイカロス君みたいにTwitterでつぶやいたりしないんですか!?


な、なんと…!
「のぞみ」ちゃんまで!!
機体が黒じゃなくて何故か金色!!ぷーっ♪
こ、こ、この子もイカ坊みたいにTwitterでつぶやいたりしないんですかぁ!?

探せば他にも知られざるゆるキャラが隠れているのかも知れん…
やっぱり宇宙研相模原キャンパス、恐るべし!!

今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 番外編2

2010-08-05 | 食べる
番外編1からのつづき

深夜の姫路駅で、東京行き寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」に乗り込む前に腹拵えに食べた、
これがうわさの姫路の駅そばです!
今年は「はやぶさ帰還祭り」だ!JAXA相模原キャンパス特別公開2010 その1参照)



この駅そば、「そば」と名乗っているが実はそばではありません。
どういう事かというと…
麺が蕎麦ではなく、ラーメン(中華麺)なのです!
しかし…
ダシはラーメンスープではなく、かけそばの汁なのです!

…なんでまた、こんなヘンテコなものを作ったのかというと、
実は先の大戦後の物不足の時代に苦労して駅で食べ物を売りだそうとした知恵と工夫が受け継がれているんだとか。
駅そばに歴史あり!

この姫路の駅そば、学生時代に青春18きっぷで貧乏旅行中に食べた記憶があります。
余りにも妙な味わいだったので、よく覚えていたのです(笑)
久し振りに食べた「駅そば」…
やっぱり、すごく妙な味でしたwww