天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

熊本城に行ってみました

2011-06-30 | 博物館・美術館に行く
「あそぼーい!」で阿蘇で遊んだ翌日の日曜日、
ちょっと熊本城に行ってみました。
熊本市民憩いの場、などと紹介されることも多いのですが、実は僕は熊本城内に入るのは…確か最後に行ったのは大学生の頃だったから十数年ぶり(そもそも今はもう熊本市民じゃないし)。

※取材日:平成23年6月26日



いつの間にやら、本丸御殿が再建されていました。
って、もう3年も前から再建されていたんですねぇ、初めてじっくり御殿の中を見ました。




本丸御殿の中で最も格式の高い昭君之間
職人が丹誠込めて現代に甦らせた調度の数々が素晴らしいですね。
ちなみにこの部屋は、
熊本城を築いた加藤清正が豊臣秀頼をここに迎えて徳川幕府と対峙しようとしていた…という伝説もあるとか。

地元の名所は、案外と疎遠になっているものです。
いいものを見させてもらいました、さすが天下の名城。


おまけ画像


熊本城からの帰りにお茶した、某デパートのカフェで特注で描いてもらった、
熊本のゆるキャラくまモンカプチーノ
お、お見事!

※ちなみにこれが本物のくまモン

あそぼーい!で阿蘇で遊ぼうい!

2011-06-29 | 鉄道
九州熊本も梅雨入りして鬱陶しい季節になりましたが、こんな時こそ気晴らしに出かけましょう!
という訳で先週末、思い立って出かけてきました。
行き先は阿蘇高原、モチロンこの列車に乗って行きます。
観光特急「あそぼーい!」

※取材日:平成23年6月25日

この日は台風も九州に迫りつつあるという、なかなかとんでもない状況だったのですが、気にせずゴキゲンに出発です。
朝の熊本駅は晴れ間も覗いて、梅雨も台風も何処吹く風の上々のお天気。

「あそぼーい!」の前に発車する「SL人吉」を眺めて5番のりばのプラットホームを歩いていたら、saikun_seifaさんご一家とバッタリ遭遇。ちょうど同じ「あそぼーい!」101号に乗られるとのこと。
(この日の様子はsaikun_seifaさんが御自身のUstreamサイトさいばーとれいん・すとりーむにて配信されています。
アーカイブはこちら

発車した「あそぼーい!」の車内では、阿蘇に着くまでのんびり寛ぎます。







今日は最後尾の展望室パノラマシートに席を取っているのですが、それでも車内を散策したくなりますね。
だって、こんな素敵なソファがあったらちょっと座ってみたくなるでしょう?


車内での楽しみは、お弁当。
でもこれ、実は「あそぼーい!」ではなくて「SL人吉」のビュッフェで限定販売されている
“人吉名物”おごっつお弁当 なんです。
「SL人吉」の発車前にちゃっかりと買ってきたんですよね~
おにぎりと、田舎風のシンプルなおかずの嬉しい、大人の味の弁当でした。

デザートはこちら。
これは「あそぼーい!」で売られている、大人が食べても美味しいこどもぷりんです。
何故かラベルはくまモンですが。


スイッチバックで阿蘇高原へとよじ登り、「あそぼーい!」101号は1時間半で終点の宮地駅に到着。

宮地駅から徒歩で約15分程のところに、阿蘇神社があります。
縁結びの神様 として名高いそうです。





阿蘇神社の門前町は、レトロ風味の観光地として整備されています。

「現金自動勘定所」 とは、そうATMのことです(笑)
町全体が時代劇のセットのような凝ったつくりになっているんですね。
面白いお店が並んでいて散策するのも楽しいですが、ここで遂に雨が降り始めました…

雨が本降りになる前に、急いで宮地駅に戻る途中で見つけたお好み焼きと回転焼きのお店。
軒先に何やら気になる形状の看板が…


何とも特徴的な形状の回転焼き。
どことなく小惑星探査機はやぶさ地球帰還カプセルに似ていませんか?
“リエントリカプセル焼き”とか名付けたら、宇宙ファンに大評判になるかも?




帰りの「あそぼーい!」104号は雨の中の走行となりました。

熊本駅に着くと、すぐに「SL人吉」もプラットホームの隣に到着。
お互い、雨の中お疲れ様。


やっぱり雨に降られてしまいましたが、
梅雨の日の、雨の中のお出かけも時にはいいものですね。

梅雨が空けたら、今度は「SL人吉」で清流と夏の青空を見に行きたいな。

大人の超合金 小惑星探査機 はやぶさ が到着!(開梱編)

2011-06-27 | 宇宙
遂に我が家に到着しました! 
発売発表と同時に予約していた
大人の超合金 小惑星探査機 はやぶさ

早速、検分のために開梱の儀式 を執り行ないました。


“大人の”と銘打っているだけあって、値段も立派でしたが、
ブツが入っているAmazonのダンボール箱の大きさも大したものです。
一抱えほどもあります。


外箱を開けると、中に入れ子状にもう一つの箱が。


中の箱にはHAYABUSAの文字があります。


中の箱を開けると、ようやく本体パッケージが出てきました。


本体パッケージは薄い紙で覆われていて高級感が漂います。


薄い紙を剥がすと、やっとパッケージが露出しました。
「う、美しい…!」


パッケージを開けると、またもや内箱が。


内箱を開けて、やっと「はやぶさ」が出てきました!
太陽電池パドルを折りたたんだ、MVロケットのフェアリング内に収納された際の姿でプラスチックケースに収まっています。
左側にある小さな「はやぶさ」は、初回生産分限定特典の1/144スケールのもので、
以前に商品化されている大人の超合金「アポロ11号&サターンV型ロケット」や「スペースシャトル エンデバー号」と同スケールなので並べて楽しむことが出来るとか。


内箱の底に取扱説明書のような冊子が入っていました。

今日は、開梱して中身を確認しただけでお腹一杯(笑)
「はやぶさ」をパッケージから取り出して実際に遊ぶのは、次の休日まで取っておくことにします。

(→大人の超合金 小惑星探査機 はやぶさ で遊ぼう!天燈茶房 TENDANCAFE 2011年7月1日に続く)

2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 その6 ♪22時ちょうどのサンライズ瀬戸で~

2011-06-23 | 鉄道
その5からのつづき

5月7日、都内某所の仲間のアパートで男数人雑魚寝で目覚めて、
そのまま都内某公園で開催された宇宙クラスタBBQ大会へ。
普段、Twitterのタイムラインで気心の知れた者同士で、楽しいひと時を過ごしました。

日が暮れても2次会のカラオケで盛り上がり、締めは何故か「あずさ2号」
そのまま僕はカラオケ参加組の皆と一緒に東京駅へ向かい、九州へと帰る列車に乗ります。
東京駅ではBBQ大会の後、解散していたメンバーもまた集まってくれて、大勢の友人たちに見送ってもらいました。
乗り込んだのは22:00発の寝台特急「サンライズ瀬戸」

♪22時ちょうどの~サンライズ瀬戸で~ の合唱と万歳三唱(笑)に送られて出発。
みんな、ありがとう。また遊びに来るよ!




サンライズ瀬戸のシングル個室が今夜の宿。
古びた車内に独特の哀愁が漂っていたブルートレイン「はやぶさ」と違って、小奇麗で落ち着いたインテリアは快適そのものの次世代の寝台特急です。

シャワーを浴びてさっぱりして、個室のベッドに横になればすぐにぐっすり…

5月8日
目覚めればもう岡山に到着。





ここまで一緒に走ってきた出雲市行きの「サンライズ出雲」を切り離し、「サンライズ瀬戸」は四国の高松へ向けて出発。

岡山からは新幹線に乗り換えます。

岡山6:46発、「みずほ601」号 鹿児島中央行き
山陽新幹線から九州新幹線へと直通運転する最速達列車です!

僅か2時間余り、9時ちょうどに熊本駅に到着。
ブルートレイン「はやぶさ」では午後6時頃に東京駅を出て、熊本に到着するのは翌日の正午前頃でしたから、
「サンライズ瀬戸」→「みずほ601」だと本当にとんでもない速さで到達した感があります。


かくして、一週間にわたって日本各地をぶらぶらした2011年のゴールデンウィークもこれにて無事、終了!
夏休みにも、またどこかへ行きますよ~

(2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 終わり)

2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 その5 「はやぶさ~鉄道と宇宙~」展

2011-06-22 | 博物館・美術館に行く
その4からのつづき

5月6日。
今日は朝から、新大阪駅でTwitter宇宙クラスタの仲間と合流して、一緒に東海道新幹線で東京へ移動。


昨夜は殆ど寝ていないので、N700の車内でぐっすり眠って、気が付けばもう東京駅(途中、浜松のアクトタワーの脇をかすめて走り抜けたことや、隣席の友人が車内販売のアイスクリームを食べていたのを見たようなおぼろげな記憶はあるのだが…)。
いや~良く寝た。それにしても「のぞみ」は速いわ!

東京駅から上野駅と乗り継いで、やって来たのは大宮駅
ここでもまた仲間と合流して、向かったのは鉄道博物館





ここで明後日まで開催中の「はやぶさ~鉄道と宇宙~」展を観に来たのです。

我らの小惑星探査機「はやぶさ」と、
栄光の九州ブルートレインからJR東日本の東北新幹線として蘇った鉄路の「はやぶさ」
2つの「はやぶさ」の出会いをテーマに、日本の技術力と取り組みを紹介するというもの。
これは宇宙大好き鉄道ファン として絶対見逃せません。
あいにく、展示内容は撮影不可でしたが、きちんと寝台特急「はやぶさ」の紹介から始まる展示にはとても好感を覚えました。
それと同時に、
「この企画、出来れば『はやぶさ』の縁の地である九州の門司港にある九州鉄道記念館でも開催して欲しかった…!」
というちょっと口惜しい気持ちにもなりましたね。

「はやぶさ~鉄道と宇宙~」展を堪能してから、鉄道博物館の常設展示を観に行きます。



大人気の蒸気機関車、C57 135
転車台での回転と汽笛吹鳴のアトラクションは、JR東日本の復活蒸機D51 498C57 180C61 20の非番時のゲスト出演も期待したいところ。


ED75-700“赤べこ”と、ボンネットの481系
古きよき国鉄時代の東北地方、奥羽本線でのひとコマといったところでしょうか。


コンテナ特急「たから号」のヘッドマークをつけたEF66 11
ここは、出来れば「はやぶさ」のヘッドマークを掲げて欲しい!


屋外に佇む、青大将塗装のEF58 93
気品が漂います。


国鉄特急電車兄弟。
JR化後に一旦リニューアル改造されたものを無理やり国鉄色に戻したせいか、ヘッドマーク上に特急マークが無くて何となくチグハグな面相なのはご愛嬌。


最後に、みんな大好き丸くて可愛い0系新幹線

都内に戻って、宇宙クラスタ仲間のアパートに転がり込んでそのまま宿泊。
明日まで東京に滞在します。

その6につづく

ビストロ君、復活!

2011-06-20 | 日記

先週、突然白煙を吹き上げて加速出来なくなりスバルディーラーの整備工場に緊急入場した天燈茶房亭主mitsuto1976の愛車、
スバルVIVIOビストロ君
週末に徹底修理してもらって、無事に復活を果たしました!

さて、気になる今回のトラブルの原因ですが…
予想していた「オイル上がり/下がり」でも「クラッチ減り/損傷」でもなく、
なんとエンジンのエアフィルターが水浸しになっていたというのです。


今回ビストロ君を診てくれた整備工場長氏によると、
ボンネットを開けたところにある、このエアフィルターのケーシングを開けてみたところ、
「有り得ない量の水がドバーッと溢れ出てきました。殆ど水没に近い状態で、普通は考えられないことです。」
とのこと。
「エアフィルターは直接水が掛かる位置にはないんです。エアフィルターから横に伸びる吸気口から水を吸い込んだことも考えられますが、ボンネットの隙間から雨水が侵入したか、あるいはタイヤハウスの隙間から水しぶきをボンネット内に巻きあげてそれを吸気口が吸い込んだか…
でも、いずれの場合もエアフィルターがあれほど水浸しになるとは考えにくい。
クルマ全体が水没でもしない限りは、あれほどびしょ濡れにはならないんですが、濡れているのはエアフィルターだけなんですよね…原因は本当に謎です。

う~む、確かにここ数日間は熊本県南部は梅雨の豪雨が降り続いていたからなぁ…
あの大雨が原因なのは間違いないだろうが、それにしても何故エアフィルターだけが狙ったように水浸しになっていたんだろう…???

不可解な謎は残ってしまいましたが、
ともあれエアフィルターからエンジン内部に侵入した水を追い出して、各種クリーナーを用いて内部を徹底的に清掃したところ、見事にエンジンは復活。
ついでに接触不良を起こしていたエアコンの操作パネルも新品に取り替えて気分一新。
すっかり調子を取り戻したエンジンで快調なドライブを楽しんで、ビストロ君は我が家へ帰ってきました。

お帰り、ビストロ君!

目標としている地球から月までの距離、38万キロ走破までまだあと20万キロ余り。
これからも一緒に走るぞ!!

2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 その4 上坂浩光監督講演会

2011-06-19 | 博物館・美術館に行く
その3からのつづき

5月5日、
おかえり!はやぶさ はやぶさ帰還カプセル特別展示 in富田林が行われている富田林市のすばるホールでの3日連続の特別講演会も今日が最後。

特別講演会の最後を飾るのは、ここすばるホールをはじめ全国のプラネタリウムで上映されている
全天周映像作品HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- (HBTTE)を手掛けられた上坂浩光監督による
『HAYABUSA、いのちの物語』です。
HBTTE応援団長のTwitter宇宙クラスタ・galileo_falconさんの描かれた味のあるタイトルイラストと共に登壇されました。

最初に、
「HBTTEは、宇宙の中の、自分たちの生命について考えようというのがコンセプトです。
今日はその集大成の話をします」と御挨拶。

(以下、起 承 転 結 と進む講演のレポートです)




JAXA「はやぶさ」ミッションチームによる、「はやぶさ」の旅を物語的に描いた映像作品
「小惑星探査機 はやぶさの物語:祈り」の作成にCG制作で参加した。
そのことで、JAXA関係者の熱意が分かった。
「祈り」を作った当時、「はやぶさ」はまだイトカワにいた。

「祈り」のラストシーン、「はやぶさ」の地球帰還シーンに自分で感動して涙が出た。
その時、「祈り」ではない作品も作りたいと思った。
2008年の3月24日、大阪市立科学館学芸員の飯山青海さんとJAXAの吉川真先生に会い、話し合った。
その後、新宿の喫茶店で飯山さんと話し、
「イトカワを真っ二つにしていいですか?」と聞いた。
そこからHBTTEがスタートした。

当初は、冒頭に日本のロケット開発と「はやぶさ」プロジェクトへのオマージュとなるシーンを入れる予定だったが、
制作会社のライブ社のスタッフの一人が「関係ないと思う」と言う。
オマージュとしてJAXAの人を入れてしまうと、それは探査機「はやぶさ」と関係がないので興味が沸かない、と。
最初は不満だったが、観る人に自分のこととして興味を持ってもらわないとと思い同意した。

周りは反対意見ばかりで、暗い雰囲気での制作スタートだった。
しかし、“はやぶさとあなたの物語”というコンセプトが決まると、以降はスイスイ進んだ。

特に人気の高い「はやぶさ」の地球スイングバイシーン、
画面に現れる(「はやぶさ」の進む軌道を表す)グリッドは本当は○(丸)の方が正確なのだが、パーツ感を出す為に□(四角)にしてある。

イトカワの大きさを示すシーンで登場するタンカー。
新幹線でもいいんだけど、宇宙に海面を描きたかったから。

イトカワの切断シーン。
吉川先生曰く「斬鉄剣カット」

「宇宙の中の我々のいのち」というコンセプトから
「いのちの物語」へ。
皆、「はやぶさ」に命があると思っていたのだろう、すぐに決まった。
そしてこのとき、自分が監督を務めることも決まった。

ラストシーンについて。
2008年8月6日の大阪市立科学館でのプレゼンでのラストシーン案の反応が悪い。
「思い入れを入れるのはやめて、担々と」という意見と「そういう感情を入れるのが大事」という2つの意見が対立した。
そこで最後に隠し玉として用意していた、ラストシーンのムービーを上映
ムービーを観たら皆の態度が変わり、そのまま制作GOが出た。




最初の頃はプラネタリウムの全天周に合わせた丸い絵コンテを描いていたが、
慣れてきたら普通の四角い絵コンテを描くようになった。

初めから、完全な(オリジナルと同じ)長さで作っていく。

エンディングシーンの仮CGでは、音楽が完成版とは異なっている。
また、「こうして宇宙のバランスは保たれている」という台詞が後にカットされた。
これは飯山さんから「意味が通じません」とダメ出しがあった為。

当初、JAXAからは「はやぶさ本体の地球大気圏再突入は描かないで欲しい」と言われていた。
これは、再突入地点となるオーストラリアへの配慮の為。
でも、「あのシーンは描かないと!」と思い、ある時プレゼンで川口プロマネと吉川先生にこっそりエンディングシーンを見せたところ、あっさり「いいんじゃないの?」と言われた。
実はこの時、既にオーストラリアとの再突入に関する交渉は済んでいた。

こうして、完成したHBTTEはいよいよ公開される。
しかし、当初は上映館は2つのみ
もっと多くの人に観て戴きたい、と思った。
でも確かな反響はあった!HBTTEを観た人々から多くのメッセージが届いた。




2010年の3月頃、TVや新聞で「はやぶさ」の帰還が近いことが報じられるようになり、HBTTEの上映館が増加してきた。
そして地球帰還当日の6月13日、報道関係者としてJAXAと共に現地オーストラリアへと向かった。


「はやぶさ」が地球に帰ってきて、また作品を作るぞ!!と思うもダメ出しされる。
既にイメージが出来上がっているので、一度作ったものをぶち壊してゼロからまた作ることになり、難しいぞ、と。
それでも、コスモプラネタリウム渋谷で作れることになった!

地球大気圏に再突入して燃え尽きる「はやぶさ」を描くラストシーンは残酷だが、とても大事なこと。


「はやぶさを地球で迎えたたくさんの人が、その想いを共有できるものにしたい」がコンセプト。
こうしてHAYABUSA -BACK TO THE EARTH-帰還バージョンは生まれた。

HBTTE帰還バージョンには
「はやぶさプロジェクトに関わったすべての人に捧げる」という言葉が添えられる。
「すべての人」には、直接運用に関わった関係者だけでなく、一人一人の「はやぶさ」ファンも含まれる。




HBTTEは英語版にもなり、文部科学大臣賞も受賞した。
また、角川映画配給で平面板の全国劇場公開も行われ、
東日本大震災被災者に向けて被災地での無償上映も始まる。

「はやぶさ」は一人一人の心のなかに大切なものを残してくれた。
いつか、それを受け取った子どもたちは素晴らしい世界をつくってほしい。


…3日間に渡ったすばるホールでの特別講演会もこれにて終了。
明日は、首都圏へと移動します。

その5につづく

2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 その3 阪本成一先生講演会

2011-06-19 | 博物館・美術館に行く
その2からのつづき

5月4日
今日も昨日に引き続き、おかえり!はやぶさ はやぶさ帰還カプセル特別展示 in富田林が行われている富田林市の
すばるホールでの特別講演会。

今日は第二日目、JAXA宇宙科学広報・普及主幹、阪本成一先生による
『はやぶさとALMAでさぐる太陽系のはじまり』です。

先ずは、太陽系の基礎説明から。

太陽系形成についての説明。
惑星の大きさには「ある一線」があり、地球の大きさの5倍を超えると水素やヘリウムを逃さず引き止められるようになる。
この「ある一線」を超えると、惑星の大きさは爆発的に膨らむ=木星型惑星。

また、もし冥王星を地球軌道近くまで持ってきたら巨大彗星になってしまうであろう。

「冥王星は、国際天文学連合総会での投票で民主的に惑星ではなくなった。
私もその場にいて、惑星からの冥王星外しに加担しました(笑)」


次に、阪本先生の考える小惑星探査の意義

1:太陽系の理解
2:地球防衛(スペースガード)
3:資源としての活用(基地としても使える)

(※但し、2と3については「眉唾ものだと思っておいてw」とのこと)

このうち2の地球防衛については
「もし明日、ここ富田林に隕石が落ちてきたら…そうトンダコトです!」

太古、ユカタン半島に落ちた隕石の破壊力は広島型原爆の50億倍
恐竜が滅んでしまったのは、地球防衛をしなかったからである。我々も今、地球防衛を始めたところ。

地球にぶつかってくる敵を探す。
地球防衛はとても目のいいアンパイアのようなもの。今のところ、すべてボール判定
でも、もしストライクになったら…?
ちなみにバッターとキャッチャーはいない。

「はやぶさ」について。

軌道要素確定の説明。
新幹線の「のぞみ」号から富士山を撮影することは出来るが、熱海駅のプラットホームに立ってる人は撮れない。
それは、人は富士山よりもずっと小さいから。
では、どうすれば撮れる?
「のぞみ」号を熱海駅に停めればいい。
でも、それには膨大なエネルギーが必要。「もし政治家が無理に停めたりしたら、次の選挙は落選確実です」
50万もある軌道要素を確定し、ブラックリストに載っている(地球に接近する軌道を持つ)小惑星の中から後にイトカワと呼ばれるようになるものを選んだ。

日本は元々、南極で沢山の隕石を拾っている実績がある。
南極で隕石を見つけやすいのは、地表が氷に覆われているから。
但し、隕石は地表に到達するまでに焼けているので、言わばカツオのたたき
これに対して、クール宅急便で生のカツオを持って帰る、これが「はやぶさ」。

イトカワからのサンプル採集については、ボクシングのセコンドと同じ。
「イトカワのボディをねらえ!」

チリのアタカマ砂漠に建設中のALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)の裏話・苦労話に引き続き、質疑応答。
ここで最後に、小学生くらいの子から凄い質問が。

Q:今さら「はやぶさ」等で地球の始まりを知って何になるの?
これには流石の阪本先生も思わずのけぞりつつ、
「ワクワクしない?」
講演会の司会進行役、すばるホールのプラネタリアンnao君も「や、山があったら登りたいでしょ?」とフォロー。
やや波乱のうちに幕となったのでした。
(阪本先生、お疲れさまでした…)

明日は、全天周映像作品HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-の上坂浩光監督の登場です。

その4につづく

愛車のビストロ君がダウン…

2011-06-17 | 日記
天燈茶房亭主mitsuto1976の愛車、平成7年式走行距離17.5万キロのスバルVIVIOビストロ君 が、突如まさかのダウン…

昨日、朝の出勤時にギアを2速に切り替えてアクセルを踏み込んでも加速しない、さらに後方に白煙がという嫌な状況が発生。
一旦は調子が戻ったのでそのまま勤め先に出社したのですが、帰宅時にとうとう交差点での信号停車から青信号で発進しようとしても殆ど速度が上がらないという最悪の事態に。
のろのろと動くのが精一杯のビストロ君を何とか惰性で進めて路肩に停めて、その後エンジンを再起動。
だましだまし走らせてどうにか自宅に到着することが出来ました(トラブルが発生した交差点が自宅から1キロ足らずの至近距離にあったので助かった)。

もう公道の自力走行は危険過ぎて不可能なので、すぐにJAFに連絡して朝からのレッカー移動を予約。

そして今朝、JAFのスタッフの方が到着。


レッカー装置に前輪を固定されるビストロ君。




いつもビストロ君を診てもらってるスバルのディーラーまでレッカー移動、そのまま整備工場に緊急入場となったのでした。

昨夜Twitterでお寄せいただいたアドバイスでは
「オイル上がり/下がり」または「クラッチ減り/損傷」ではないか、といったところ。
ともあれ、今はスバルのディーラーのプロのエンジニアの検査待ちです。

今までずっと天燈茶房亭主と一緒に走ってきたビストロ君、目標の38万キロ走破まで道はまだ遥か!
何とか直して、また一緒に月を目指すぞ!!

2011ゴールデンウィーク日本あちこちぶらぶら紀行 その2 飯山青海先生講演会

2011-06-15 | 博物館・美術館に行く
その1からのつづき

5月3日、今日は朝からJRと近鉄を乗り継いで、
おかえり!はやぶさ はやぶさ帰還カプセル特別展示 in富田林が行われている富田林市のすばるホールにやって来ました。






今日から3日間、すばるホールでは「はやぶさ」カプセル展示に合わせて特別講演会が連続開催。
今日は第一日目、大阪市立科学館学芸員の飯山青海先生による
『はやぶさ、出迎えました!』です。



(以下 講演レポート)

挨拶に続いて、
はやぶさの目指したもの(全体像)の説明。
イオンエンジン、自律誘導航法、微小重力下でのサンプル採取、惑星間軌道からの地球帰還について。
「NASAにリターンカプセルについて聞いたが、教えてくれなかった」とのこと。

はやぶさ年表、サンプルリターンの意義についての説明の後、
いよいよ飯山先生ご自身が総合プロデューサーを務めた
全天周映像作品 HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- (以下HBTTE)について。

はやぶさ帰還に向けて、「はやぶさプロジェクトを応援し、帰還を盛り上げたい」との想いからHBTTEを2009年の4月に公開した。
「海外からの「はやぶさ」への注目が集まっているのに、日本では誰も知らない。何とか盛り上げたいので、HBTTEをつくった。」
スクリーンで見ると「画面の向こう」のようだが、プラネタリウムのドームで見ると臨場感がある。
また、一般の人にはプロの扱う数値は解らない。誰が見ても解かるようにつくった。
当時は「はやぶさ」を知らない人が多かった。知らない人が見て欲しい。難しいことは言わず、1時間以内で全体像が解かるように。
そして「記憶に残る感動を」。はやぶさの地球帰還時に、一人でも多くの人が憶えていて欲しい。
頑張って、感動できる演出をした。

その後、飯山先生はオーストラリア・ウーメラでのJAXAのはやぶさ回収隊に参加することとなる。大学の研究者以外での参加は異例。
「私は元々、流星の研究家。はやぶさ帰還は技術的には『隕石拾い』とほとんど同じもの」
「流れ星の研究者、隕石を拾うのが得意な先生は、大学にはあまりいない。隕石は滅多に落ちてこないから」
こうして、アマチュアの隕石好きが回収隊に参加することとなった。
「日本中に2~30人、アマチュアの流れ星マニアがいる。こういう人達が参加している。私は流れ星となったはやぶさの撮影を行い、分光観測した。

(ここでカプセル回収手順の図解)

「どんな隕石(流れ星)も、失速して光が消える。その光が消えた地点の真下に落ちる(自由落下する)。だから、光の消えた地点を観測する。」
「カプセルに搭載している電池は古い。しかも-50度まで冷えている。だから、もし電池によるビーコンが使えない場合のバックアップに光学観測を行った。」

流れ星と考えると、光学観測で数百メートルの誤差で位置を推定できる。しかし、上空に雲があった場合はどうするか?
その場合、衝撃波をインフラサウンド計測することになるので、地震学者も数名待機していた。これで雲があってもOK。

地球帰還するはやぶさの撮影は、全周魚眼レンズ(前半分の景色が全部映る)で行い(※これは大阪市立科学館プラネタリウムへの手土産としても考えておられたそう)、NC-R550aでクローズアップ。
これに、SONYのハンディカムも使用。
撮影時に使用したクルマはトヨタのランドクルーザー。オーストラリアは右ハンドルなので運転しやすい。

(ここで自身が撮影されたはやぶさ地球帰還動画の解説)

「クルマのエンジン音が入っているのは、バッテリ上がり防止の為。」
『カプセルを撮影しなさい』と言われていた。万一、カプセルとはやぶさ本体との距離が離れていたら、カプセルのみ撮れと。
カプセルはヒートシールドが長い尾を引くから、そちらを撮る。しかし実際には、はやぶさ本体も尾を引いていた!しかも本体は途中で爆発したので、『マズイ!カプセルが爆発した』
でも途中で、右下にカプセルがあるのに気がついた。」
「地球大気圏再突入して、最初にはやぶさ本体の細かい部品が砕けて尾になった。爆発したのは、砕け難い部分なので、尾は引かない。」

『速くて追えない!』―望遠して、ズームで撮れと言われていた。でも途中でカプセルが失速したので何とか追いかけられた。」
「流れ星は、明るくなったピークからすぐに燃え尽きる。でも、カプセルは燃え尽きないので光が消えない。」

はやぶさフィーバーを見つめて。
「今までの社会現象とは異なり、仕掛け人がいない。炊きつけるマスコミもいないし、JAXA/ISASの発表も全然遅いし。市民ひとりひとりが盛り上げた。」

「ひとりひとりが『良いもの』を見つけて、発信すること」

…以上、飯山青海先生の講演レポートでした。

明日は、“宇宙研のイケメン”こと宇宙科学広報・普及主幹、阪本成一先生がすばるホールに登場されます。

その3につづく

おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州:レポート

2011-06-13 | 宇宙
 2011年6月11日、
「おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州 」
 を開催しました!


(参考記事:→おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州


会場は、JR博多駅筑紫口の福岡県福岡東総合庁舎内にある
福岡県Ruby・コンテンツ産業振興センター



当日は生憎の雨模様にも関わらず、多くの皆さんに会場までお越しくださいました。
また、saikun_seifaさんのUstream特別配信を御覧になった方も沢山おられました。
おかげさまで大盛況だった「おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!」
大成功でした!!ありがとうございました。

Ustream特別配信を担当されたsaikun_seifaさんが、
さいばーとれいん・すとりーむ内に当日の特別配信をアーカイブして下さっています。
是非ご覧ください!
(恥ずかしながら当日は不肖・天燈茶房亭主が司会を勤めさせていただきました)

→おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州(1)

→おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州(2)



illustration by GF

おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州を開催しました

2011-06-12 | 実況
昨夜、福岡市内にて
「おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州」
を開催しました!
(写真は当日登場したシークレットゲスト(笑))
おかげさまで大勢の参加者の皆さんにお越し頂き、またネット生中継の配信も多数の方々が視聴して下さいました。
ありがとうございました、大成功でした!


…ところで現在、天燈茶房亭主は九州新幹線で福岡から熊本に帰る途上なのですが、豪雨の為に新玉名駅にて天候回復を待って長時間停車中ですw
無事に帰宅出来たら、休息後に当日のレポートなどまとめますので、気長にお待ちを。

あ~あ。雨、はやく止まないかな…

平成23年6月13日追記:上記の文章を書いた後、結局4時間ちかく遅れて熊本駅に到着したのですが、
地下連絡通路は完全に冠水してました…
 

当然ながら新幹線も在来線もすべて運転を見合わせており、
実家に連絡してクルマで迎えに来てもらって、帰宅したのはもう夜。直後に体調が悪くなり、そのまま寝てしまいました。
まさに「はやぶさ」のような波乱万丈の帰り旅となったのでした。

おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州

2011-06-06 | 宇宙
illustration by GF

 彼が地球に帰ってきてから、もうすぐ一年…

天燈茶房亭主mitsuto1976は、Twitter宇宙クラスタの仲間たちと一緒に
小惑星探査機はやぶさの地球帰還1周年を祝って

 2011年6月11日(土) 18:00より
「おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州 」
 を開催します!


@九州、と銘打ってますが、もちろんご都合がつけば九州県外の方も参加OK!
そしてもちろん、Twitterをやっていない方も参加OK!
むしろウェルカムです!

はやぶさを通して初めて宇宙に興味を持った方も、それ以前から宇宙や宇宙機が好きだった方も、
ぜひお友達をお誘い合わせの上、奮ってご参加下さい!


【イベント内容】

第一部:はやぶさ・宇宙 講話イベント
第二部:懇親会
第三部:カラオケ

※「一部のみ」「二部・三部なら」というようにバラバラの参加もOK。
※会場の様子をUstで生放送予定!


【会場】

[第一部会場] 18:00~20:00
福岡県Ruby・コンテンツ産業振興センター5F プレゼンテーションルーム


(博多駅筑紫口から徒歩5分、福岡空港から地下鉄利用で徒歩を含め10分)



※会場には駐車場がないので、公共交通機関でお越し下さい。


[第二部会場] 21:00~23:00(120分)

博多黒鉄本店


【参加費用】

第一部:1000円~1500円

第二部:2980円(飲み食べ放題)

第三部:当日その場で決定。



【Skypeゲスト様】

なんと!
プラネタリウム全周天映像ならびに角川書店配給映画
HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- の

上坂浩光 監督!

をお迎えすることになりました!
これはすごい!

もしよろしければ、只今絶賛上映中ですので、ぜひご覧になってからお越し下さいね!


また、地元九州大学から、両先生が会場入り!

平山寛 先生

九州大学工学研究院航空宇宙工学部門・宇宙機ダイナミクス研究室・助教。

講話タイトル「はやぶさ開発への九州大学の協力」

マイケル・A・シューメーカー 先生

九州大学大学院工学府航空宇宙工学専攻博士課程。

講話タイトル「お帰り!はやぶさ」


専門家だけでなく、一般のファンも負けてません!

同人サークル「液酸/液水」 文系宇宙工学研究所の金木犀さんのSkype講演と、
金木犀さんと不肖・天燈茶房亭主mitsuto1976によるトークバトル

「ロケット紀行特別対談― はやぶさとロケット見学よもやま話―」(仮題)

● 専攻は分析化学、趣味は宇宙工学、本職はゼネコン社員な元プログラマー。ぶっちゃけ、何でも屋。資材と工具を持って走り回る傍ら、「宇宙酔」も主催するguichengさん

生講演「星の海へ漕ぎ出そう」 (※御多忙の為、急遽講演中止の場合があります)

…を予定しております。

どうぞお楽しみに!


【定員】

暫定ですが20名前後を予定しております。

【連絡先・問い合わせ先】

当記事宛にコメント下さるか、
若しくは画面左側中程にあります「メッセージを送る」ボタンより御連絡下さいませ(外部に知られることなく、天燈茶房亭主までダイレクトにメッセージが届きます)。

また、Twitter上でも連絡お待ちしております
(→twipla:おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州

★saikun_seifaさん主宰のさいばーとれいん・すとりーむ内で、
当日の会場の様子を一部生放送します!

【さいばーとれいん・すとりーむ特別配信】
おかえり、はやぶさ!帰還一周年記念パーティー!!@九州

  6/11(土)18:00~(予定)



せっかく「ロケット打ち上げ場」のある九州にいるのに、宇宙関係イベントが空白地帯の九州・中国・四国地方。
今回をきっかけに、みんなで宇宙で盛り上がりませんか?
そして、飲んで食べて語って聴いて、はやぶさ帰還を九州福岡で祝いましょう!


※さしみんさんがTwiPlaに用意して下さったイベント告知文章を基に記事を製作しています 天燈茶房亭主mitsuto1976 拝