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先週のとある平日の良く晴れた日。
チケットを頂いていた関係もあり、会期終了間際でしたが、やっと東京国立博物館に行くことが出来ました。
生誕百年記念 小林斗盦 篆刻の軌跡 ―印の世界と中国書画コレクション―
実は、不勉強なわたしは、小林斗盦(こばやしとあん)という名前はおろか、どのような方なのかも存じておりませんでした(恥)
興味のある方は、ウィキペディアなどで検索してもらったらよいのですが、書道家・篆刻家と紹介されています。
書道家については何を今さらと叱られてしまいそうなので、いう事は無いのですが、そのあとの『篆刻家』という言葉(職業)を聞いたことのある方は、本ブログ読者の中には少ないのではないでしょうか。
篆刻家については、ウィキペディアで調べてみますと以下の様な解説が見つかります。
篆刻(てんこく)とは、印章を作成する行為である。中国を起源としており、主に篆書を印文に彫ることから篆刻というが、その他の書体や図章の場合もある。また金属(銅・金など)を鋳造して印章を作成する場合も篆刻という。その鋳型に彫刻を要するからである。書と彫刻が結合した工芸美術としての側面が強く、特に文人の余技としての行為を指す。現代でも中国・日本を中心に篆刻を趣味とする人は多い。
この中で重要な『篆書を印文に彫る』という部分。
篆書にもいくつかの種類があり、簡単にいうと通常のデジタル・デバイスに搭載されているフォントの種類のようなものです。
そして、この小林斗盦はこと篆刻における大家でした。
普通ですと(30代後半~50代前半程度の読者を想定してます)興味ないですよね・・・フフフ。
展示には過去の代表的な作品はもとより、先生自身が収集した価値ある作品や寄贈された作品、先生が生前愛用していたもろもろの品などが展示されており、中でも著名人の為に依頼を受けて製作した作品の展示もありました。
その中には経済界の超大物や歴代総理経験者などの印もありました。
実は、この篆刻というものを目にする機会は非常に多くて、日本画や書、陶磁器などを含めた工芸一般などではほぼ例外なくこの篆刻を目にします。
日本人、というアイデンティティを持っているという自負はありつつも、読めない日本語が多すぎる・・・という忸怩たる思いを常々抱いているわたし。
外国人のお客様と接する機会は多いので、説明を求められた際も不明な点は仕方がなく『わからない・・・』と返答。
『えーっ、だって日本人でしょ???』との返しに、その場は笑ってなんとか収まるものの、後に残るもどかしさ。
最近は、なんとなーく、霧が晴れてきたというか、アウトラインが掴めてきたような感じ。
さて、来年は少しは成長するのでしょうか。
余談ですが、今回の展覧会の入場者の年齢層。
過去にいったどの展覧会よりも年齢層が高かったような気がします。
もう50歳に手が届いているとはいえ、年配の方々との話題には事欠かない気がする今日この頃です(笑)
さて、『小林』つながり、という訳ではないのですが、お正月にも最適の掛軸をご紹介。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d3/2444ef826aad378efc4fb41dc7cf4720.jpg)
小林松僊の富士山を題材にした日本画です。
小林 松僊(こばやし・しょうせん)
明治10年愛知県熱田に生れる。
始めは服部石仙(奥村石蘭 岸竹堂の門下)に四條派の画法を学ぶが、後に東京に出て川合玉堂に師事し、また京都の竹内栖鳳にも学んで、雀の絵に長じて名手と称された。また晩年は減筆法を用いて軽妙な画風を顕わして好評を博した。戦時中は岐阜県に疎開し昭和21年中津川で没した。享年 70才。
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