コージーアンティークの日記

日記や修理・メンテナンス、アンティーク情報などもろもろをご紹介してゆきます。

指物師・袋物師・・・日本を支える職人芸

2011-02-23 13:43:40 | アンティークディーラーの日常
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昨夜は、ニュージーランドでの震災のニュースで持ちきりでしたが、国の政治も不穏な感じ。


そういえば、前回の選挙後のある時期に、番組で興味深い職人さんを取り上げていました。

ニュースで見かける事も多い、国会内の議員さん方の座る席に立てられたりする、黒地に白で記された木製の名札(?)ですが、都内の下町にある専門の職人さんが、毎度、事ある毎に一括して国から発注され、納期に追われながら手作業で一つひとつ製作していました。

もしかして出番が近いのか・・・?(笑)





さて、前回、解答を発表しましたがその続きです。


和骨董に接するようになり、西洋モノとの間にある様々な違いに目が行きます。


大きな違いは、茶道具を含む和モノでは『次第(しだい)』を大切にするということ。

主役の出来はもちろんですが、『次第がものをいう』という事もあるようです。

要約すると、焼き物の保存上や愛蔵の気持ちから立派な箱を作り、その中に収める。

主役を守り、且つ引き立てる舞台装置のようなものかもしれません。




主役となる焼き物を包む『仕覆(しふく)』という古裂であつらわれた袋に仕舞い、更に木箱に入れて保管。

そして箱には、陶芸家の印章や銘が入ったり、見識者による箱書きがされたり、極め書が添えられたりするのです。

『極め付き(きわめつき)』などという言葉が生まれた、こうした背景を知ると、日本語って深い!、と感心するばかり。



また、和骨董ファンの方でも、箱をマジマジと見ることは少ないかも知れません。



湿気対策や火事の際に燃えにくさ、木の反りなどを考慮して、桐や杉、楓(かえで)や桑などが用いられる箱。

結ぶ際に掛けられる真田紐は木箱の底板を通っています。



裏を返してみると・・・。



箱の上部には作家の印が見えます。



箱の組み合わせ部分を拡大。



このような箱は、指物師(さしものし)という専門の職人さんにより製作されるのですが、釘などを使わない細かい仕事は、家具好きのわたしを惹きつけます!

上蓋の『しっとりと吸い込まれるように閉まる』感じがなんとも言気持ちいい♪



他方、箱と同様に、仕覆を仕立てる袋物師という専門の職人さんもいるようです。

実際にこうした職人の方とお会いした経験はありませんが、モノを大切にする心、そしてこうした心を支える高度に分業化された専門の職人さんの方々の存在。

なかなかスポットライトを浴びる機会のないこうした職人さんの息吹が、日本の根底には脈々と流れていると感じます♪


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