コージーアンティークの日記

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紙物コレクティブル~その2

2008-04-24 14:25:59 | アンティークディーラーの日常
前回は、『紙物コレクティブル』のマッチを取り上げました。

今回は、『紙物コレクティブル』のなかでも根強いファンが多く、専門のアンティークショーが各地で開かれているポストカードです。

ポストカードの面白さは、当時の情景に想いを馳せる事が容易に出来るからかもしれません。鉄道ファンが時刻表を読みながら、バーチャルな旅の世界に吸い込まれるように、ポストカードを眺めながら昔の時代への時空の旅(タイムトリップ)ができます。

例えば、1940年代のポストカード。当時、小さかった子供が現在老年となりノスタルジーを掻きたてられて収集される方もいれば、当時を知らない人が、当時の社会風俗を調べたり、ある建物の建造の歴史を調べたり、ある土地の移り変わりを調べたりと、資料的価値は非常に高いのです。

もちろん何枚か集めてインテリアの一部として、フレームに入れてデコレーションしてもいいと思います。紙質から印刷方法、全てが現在の物とは異なります。特に、私は1930年代のリネン・カードと呼ばれるポスト・カードが好きなのです。

これらは、ちょうど白黒の全盛期からカラー写真への移行期の時代で、現在のような完全なカラーではないし、解像度も低い。もちろん、光沢も無い。

でも、これらからは日本の浮世絵や春画に似た感じを受けるのです。

凹凸のあるでこぼことした柔らかめの紙質。まるで、インクも簡単に染み込んでしまいそう。

決して写実的とはいえない写真とイラストの中間のような優しい風景。


そして、時代を感じさせる色彩。




1935年などと、特定の時代にこだわって集めたり、


パーム・スプリングスなどと、個人的に想い出のある場所にこだわって集たり、


ある特定の建造物の歴史を調べる為に集めたり。


また、モーテルやカジノなど、特定の分野に絞って集めたり、


当時の生活様式やインテリアなどの移り変わりを知る為に集めたり、


カントリー調のインテリアにあわせるために、ポストカードを探したり、


本当に人様々です。


いろいろな人に今なお支持されるポストカードの世界は、とっても奥深いもので、また、マッチと同様に、まだまだお手頃なので、これから集めてみよう、という方にもオススメです。

写真は、アメリカのコロラド川に、アリゾナ州とネバダ州の州境に沿うかたちで建設された重力式アーチダム、ボルダ-ダムのリネン・ポストカード達です。このダムは、1900年代初頭より計画され、時代により1930年頃には当時の大統領の名からフーバーダムとも呼ばれたりしました。

ダム近隣には、当時のダム建設に従事する作業者を住まわせる為に、学校や病院他商業施設を含む『ボルダ-シティ』という街まで建設されました。


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