コージーアンティークの日記

日記や修理・メンテナンス、アンティーク情報などもろもろをご紹介してゆきます。

心の余裕~おおらかさのススメ

2008-04-15 16:46:09 | アンティークディーラーの日常

用事があり、週末に大阪に出かけていたその帰りの東京へ向かう新幹線の普通指定席車内での出来事。

『すぐに、別の席を用意してください!!』

怒りをあらわにして、車掌にまくし立てている20代~30代前半とおぼしきカップル。その横には、『割れ関せず』を徹底して、顔色一つ変えず本に目をやる老齢の男性一人。

どうやら床に水が流れて、たまっていた為に、床に置いていたカップルのカバンが濡れてしまったようだ。

その日、大阪から乗車すると既に外は雨模様

感情をあらわにしているカップルは、私の後ろの座席にいて、雨が新幹線の車体から吹き込んで、側面部分から洩れて車内に入ってきていたと主張しているようであった。

私は、荷物を荷物棚の上に載せていたので、別段影響は無かったのだが、もし私が荷物を床において置いたら、やはり同様に濡れていただろう。私が席から下を覗き込むと、どうやらカップルの更に後ろの席の方から流れてきたであろう水の跡があった。


冷静に考えると、外の雨が車内に吹き込んでくる可能性は、ゼロではないにせよ、限りなく低いように思える。高速の構造に耐えるべき設計がなされた車両は、限りなく飛行機の構造に近いように思えるし。

クレームに真摯に対処すべく、車掌はしゃがみこんで床に溜まっていた水をペーパータオルで拭き取ると、カップルの要望に答えるべく、別の空席を探して手配した。が、車内の雰囲気は、澱んでしまっているのがよくわかる。

カップルのさらに後ろの席に座っていた人たちは、既に前の駅で下車していた為、空席だったのだが、その方たちが、車内でミネラルウォーターをこぼしてしまったなど、かなり可能性の高い原因が推定できるが、特定はできない。

事実、新幹線車内の側面部のパネル部分は濡れている気配が無さそうであった。

さて、現場での当事者らが自らコミニケーションをとって話しあったり、解決しようとせず、まず車掌にクレームを上げるという対応は、私には思いつかなかっただろう。まあ、私がそれほど深刻に受け止めない性格からかもしれないし、車掌にクレームを言うほどの
感情の昂ぶりはなかったでろうから。

昨今は、交通機関を含めた公的な場所では、

『不審物を見かけた際は通報してください』

的なメッセージをいたるところで見かける世の中で、人々の心から昔のような『おおらかさ』が失われていってしまっているのか。

それともストレス社会で、心の余裕が失われていってしまっているのか。


『スローフード』や『ロハス』といったキーワードが認知され始めている一方で、先日は、一部の歴史あるブルートレインの廃止が報道されていた。

街を歩けば携帯を操りながら歩いている人々。

慢性的に忙しさの中で暮らしている人々。

交通機関にしても通信などにしても、格段の進歩を遂げていて、スピードアップしているにも関わらず、人々の心の豊かさをあまり見受けられないのは、残念な事だと思う。

スピードアップ(効率化)と心の豊かさが比例していないのであれば、なんか矛盾しているんじゃ???


夜の新幹線の車窓から流れる光の粒をぼんやりと眺めながら、こんなことを考えていました。。。


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