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グルジアの仮想ニュース放映問題のその後

2010-03-20 | ラジオ
グルジアの民間テレビが、ロシアとの開戦を想定した特番を放映した問題で、グルジア国内では、放送がサーカシビリ大統領本人によって仕掛けられたものだったのではないかとの見方が広がっている。
グルジアのテレビ局「イメディ」は通常のニュース番組に代わって、グルジア社会が団結しなければというコンセプトで、ロシア軍がグルジアを侵攻しサーカシビリ大統領を殺害したとする内容の番組を放送した。

この内容が仮想であるということに付いては、番組の冒頭で一言断りがあったものの、多くの人々はこのニュースを事実だと受け止めパニック状態に陥り(???)等により救急車で病院に運ばれたと言うことだ。
15日、グルジアのマスコミやインターネットサイトでは、「イメディ」の社長と思われる人物が、この放送に付いて電話で議論する声が公開された。
その会話の中では、放送ではこれが仮想であるとした警告を入れないことで、話が付いていると言う下りがあり、これがサーカシビリ大統領との合意だったと見られている。

テレビ局社長はこれは自分の声で無いと主張しているが、多くの野党勢力は政府指導部との合意無しに、こうした番組が放映されることは無いだろうとして、これがサーカシビリ大統領の指示の下で行われたとの見方を強めている。
「イメディ」の元社長は次のように述べている。
「現在イメディの社長を務めるアルヘラゼ氏は、かつて大統領府長官や、経済相というポストに就いていた人物だ。
そのことから考えても今回の放送の内容は、テレビ局や編集者ではなくグルジア指導部のアイデアによって作られたのだろうと確信している」
イメディの元社長は、この様に語っている。

一方サーカシビリ大統領は番組を肯定的に評価する発言を行い、ニュースは有り得ない話では無い。
放送内容は起こり得る事態や敵国が企んでいることに極めて近いと、国民に危機感を訴えている。
ロシアのマスコミはグルジア紛争時の映像素材を、無断で使用したとしてイメディ社を訴える意向で、一方のグルジア野党勢力は、国民に精神的苦痛を与えたとして、サーカシビリ大統領の刑事責任を問う構えだ。

また16日、首都トリビシの労働組合では元首相の呼びかけで、グルジアとロシアの関係正常化を訴える集会を開いている。
またグルジア労働党はアメリカ政府に対し、サーカシビリ大統領と、オバマ大統領との会談を実現させないよう要請している。
労働党はオバマ大統領との会談を実現させることによって、サーカシビリ大統領がさらに先導的な行動を進めグルジア市民、強いては地域の平和を脅かすような犯罪行為に及ぶことを懸念している。

(???)は聴き取れない

テレビは見てはいけない (PHP新書)

苫米地 英人
PHP研究所


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3月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル