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米韓合同軍事演習を激しく非難する北朝鮮

2010-03-11 | ラジオ
北朝鮮側からの激しい非難にも関わらず、8日韓国で米韓合同軍事演習が始まった。
一方、北朝鮮軍側は同時に完全な先頭準備態勢に入り、韓国の軍事代表との唯一のホットラインは切断されている。
毎年行われている軍事演習に対して、北朝鮮側から厳しい非難がなされるのはすでに恒例のものになっているが、今回も北朝鮮のスポークスマンは、演習は明らかに侵略的性格を帯びたものであり、北朝鮮はもはや南北間で結んだ不可侵合意および停戦協定に、自分達が縛られているとは満たしていないと強調し、さらに朝鮮半島非核化プロセスが中断されると同時に我国は、自国の核抑止力の強化を始めるだろうと言明した。

これに先立ち、朝鮮人民軍参謀本部はアメリカおよび韓国の側からの侵略に反撃するため、必要があれば核抑止力も含め防衛力また攻撃力の全てを用いる必要があると警告している。

若干の観測筋は今回の共同演習は、それでなくても複雑で困難な朝鮮半島の核プログラムをめぐる状況を、例によってさらにヒートアップさせそうだと見ている。
北朝鮮の核プログラム問題解決を目指す6ヵ国協議は、北朝鮮側の立場が原因で一昨年2008年12月に中断し現在に至るまで再開されていない。
交渉プロセスに戻る条件として北朝鮮が挙げているのは、国連安全保障理事会が課した制裁の解除、アメリカおよび韓国の側からの北朝鮮が主張するところの侵略行為の停止だ。

ロシア科学アカデミー極東研究所のコリア調査センターの研究員は、こうした声明が北朝鮮側から出されるのは、何も今回が初めてではないとし然るべく対応する必要があるとの立場を取っている。
「私達は北朝鮮側の声明に付いて、何か新しい段階の対立が始まったのだと捉えるべきではない。
最も最近のいわゆる516回目の中国の警告のように、今回は北朝鮮の警告に対応する必要がある。
大体において恒例の伝統的なレトリックなのだ。
北朝鮮は他のやり方で反応することは出来ないのだ。米韓軍事演習は実際いくらか交渉プロセスを、長引かせることになるだろうが何か新しい危機の始まりになることは無いと思う」
研究員はこのように指摘している。

米韓軍事演習は、それに付いていつも事前に北朝鮮側に正式に通告され、何ごともなく、その後悪影響を残すこともなく終了する。
おまけに今回の演習にはアメリカ空軍は加わっておらず、参加する軍人達の数は昨年よりも少なくなっている。
韓国の南北統一問題担当省が伝えたところでは、今回北朝鮮当局は南北共同で運営しているケソン工業団地と、韓国の間を繋ぐ貨物輸送に対して8日から何の制限も導入していないということだ

アメリカの対北朝鮮・韓国戦略

ジョン フェッファー
明石書店


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3月8日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル