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スロージョギングと写真のブログ

ウォーキング、ジョギング、ママチャリで出あった季節の花や風景写真で日々の出来事・雑感をつづっていきます

全電源喪失で指針見直し、続報・放射能汚染地図

2011年06月05日 | 地域活動(環境)

■ 全電源喪失で指針見直し

今夜午後7時のNHKニュースで、現原子力安全委員長が極めて重要な発言をしていた。

発言内容を転記すると下記のとおり。

『 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、すべての電源を失ったことで事故が深刻化しましたが、原発の安全対策を示した国の指針では「長期間にわたる全電源喪失を考慮する必要はない」と記述されています。

この指針を所管する原子力安全委員会の班目春樹委員長は、NHKの取材に対して、震災が起きるまで全電源喪失を考慮しないことが深刻な事故につながるとは認識していなかったことを明らかにし、指針を全面的に見直す考えを示しました。

国の指針「安全設計審査指針」は、平成2年に原子力安全委員会が改定したもので、全国の原発は、この指針に沿って災害や事故に備えています。
指針では「長期間にわたる全交流電源喪失は、非常用電源の修復が期待できるので、考慮する必要はない」と記述されており、こうした防災に甘い記述が今回の事故を深刻化させた要因の1つになっていると指摘されています。
これについて、指針を所管する原子力安全委員会の班目春樹委員長がNHKの取材に応じ、「すべての電源喪失を考慮しなくてもよいとわざわざ書いてある。私もうっかりしていたが、今回の事態に至るまでこの文章を気にかけていなかった」と述べ、記述があることは知っていながらも、深刻な事故につながるとは認識していなかったことを明らかにしました。
そのうえで班目委員長は「最悪のケースをきちんと想定すべきだった。私自身も勉強不足で大変申し訳ない。指針そのものに間違いがあるわけで、指針を根本から見直す必要がある」と述べました。
さらに、班目委員長は、こうした記述が長年放置されてきた背景について「“原子力村”と呼ばれる狭い社会の中で、自由かったつな議論が行われず、くさいものにはふたをするというような、難しい議論を避ける空気があった。今回の事故は人災だった」と述べました。 』

 

まじめに原子力発電所の安全を考えている人たちからは、1997年ころ以前から、上のことが指摘され警告されていた。

神戸大学名誉教授の石橋克彦氏(社会との関連で地震を研究している学者)や、 京都大学原子炉実験所の人たち などからであった。

石橋教授は、福島の事故も予見して強く警告しておられた。

 

原発推進ににブレーキとなる意見が意図的に排除・無視され、原発から国民の安全を守るための「安全委員会」も「保安院」も思考停止していたのだろう。

安全を考える専門の長たる人が、この件に“うっかりしていた”、また“原子力村”構造的・閉鎖的な空気が事故発生の大きな原因になった。

なんて、

そんな非科学的な、技術者としてあるまじきこと、

放射能被害を避けるため悲惨な避難を強いられている飯館村、他原発周辺の市町村のみなさんが知ったら何というのでしょうか。

 

自分(大気、水、土壌、海などふるさとの自然、生物も含め) の暮らし、財産、命が、こんなことによって奪われてもいいのでしょうか。

目に見えない匂いのない危険な放射線物質は、… …。

専門外のわれわれにでも、

今回の、あまりにも悲惨な放射能飛散・漏洩事故が発生したために、そして次々と欠陥と思える事象が出てきたので、この機に及んで原子力安全委員長は逃げることができなくなった。

そういう発言だった、

そう思えてしまう。

 

政府は、浜岡原発以外は安全と言っていますが(根拠を示さずに)、他の52箇所の原子力施設が制御不能な事故にならないように総点検をお願いしたいですね。

いやなことでも、かくさずに、国民に真実を伝えてほしいですね。(命と暮らしにかかわることです)

再び他の原発で、大きな放射能飛散・漏洩事故が発生すれば、国難どころではなくなります。

同じニュースで、福島第一原発から1.7km離れた土壌からプルトニウムが検出されたと伝えられた。(今ごろ)

次々ですね ~… … なるようにしかなりませんが、どうなっているのでしょう!!

政治家も専門技術者も信頼できずに、他の機器・設備とは性格の違う、原発の安全が(国民の命が)守れるのでしょうか。

■ 続報・放射能汚染地図

Eテレ、10時のETV特集を見た。

番組名は、「続報・放射能汚染地図 ▽新測定地」である。

5月15日の番組の続報で、上の午後7時のニュース同様、たいへん重要な情報だった。

詳細は省き、番組の中から、大切と思われたポイントだけを列記しますと、

京都大学原子炉実験所、今中哲二さん:

① 汚染の現実を直視して将来の選択をすること(3/11以降、日本はそうなった)

そのためには、暮らしているところが、

② どれくらいの汚染レベルにあるか、計測するなり知っておくこと

それにより、どれくらい被曝するのかしないか知っておくこと

で、その結果、
そこに住む住まないかは政府とか文部科学省が決めるのではなく、住んでいる人が判断できるようにしてあげるのが、…

岡野眞治博士:

上記のことを考え、判断する基礎となるのは、

④ 汚染がどういうレベルか

⑤ 汚染が、どういう広がりをしているか

⑥ どういう放射性物質の種類が、飛散・漏洩しているか

⑦ それが、(米、野菜、魚、空気などをとおし)体に、どう取り込まれるのかを、的確につかむこと

そのことが、暮らし方、将来を選択するための基本となる

だから、今大事なのは、福島県、周辺県(群馬、栃木、埼玉、茨城、東京、千葉、神奈川等)の放射能汚染地図を作り上げること。

木村真三さん:

ひきつづいて、新しい地点の測定をされ、汚染地図を作成していた。

放射線物質が蓄積残留している、土壌を採取していた。

いわき市の北部・山間部(原発より約30km離れたところ):避難指定されていないが、地域の方の要請でキチンと測定したところ、飯館村と同じくらいのレベルの地域があった。(ホットスポット状

農作物の作付けを控え、困惑されていた。

いわき市に報告すると、福市長も住民にどう対応してよいか、これまた困惑していた。
 

番組を見ていると、こういう科学者の個人的な活動にまかしておくだけでなく、これこそ政府や市町村が今やることではないかと思う。

文部科学省が毎日公表している、大気中一点の値ではなく、それは目安にしかならないので、

残留蓄積している表土のきめ細かい測定値を、キチント把握して、適切な暮らし方を選択する、そう話されていた。

政府は、被災地の復興、原発事故の収束、そして汚染地図の測定・作成が優先で、他のゴタゴタをやってる場合じゃないと思うんですが。

Eテレは、真実に踏み込んだ、よい情報提供番組を作ってくれた思いました。

かなりの反響が広がると思います。

コメント
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