緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

週末に手元に届いた本「死すべき定め」(アトゥール・ガワンデ)

2023年01月29日 | 社会時事
2018年7月の記事・・改めてここにシリーズで「死すべき定め」の記事を再掲したいと思います。Thought CatalogによるPixabayからの画像===================アトゥール・ガワンデアメリカの外科医、著作家、公衆衛生研究者。ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院で一般外科学と内分泌外科学を担当している。ハーバード大学公衆衛生学部の健康政策・管理の教授であり、ハーバー . . . 本文を読む
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人生が医療によって埋めつくされてしまわないよう・・

2023年01月22日 | 医療
何らかの疾病に罹患しつつ、人生の終わりが近づいてきた時。治療の限界を受け止め、家で生活を続けたいと思うことがあります。一方で、人生の終わりが現実になってきたとき、何か治療を継続できないか、藁をもすがる気持ちで模索を続けることもあります。それは自然な心の反応ですが・・・そこから抜け出せなくなってしまう場合があります。多額のお金をかけるような何かをしていると安心とか、病院の中で過ごしていれば安心とか・ . . . 本文を読む
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悪心を抑えて放射線治療を完遂!

2023年01月15日 | 医療
放射線治療照射の副作用の一つに悪心・嘔吐があります。日本癌治療学会発刊の「がん診療ガイドライン」の中に「制吐療法」が設けられています。〇総論:どうして吐き気が起きるのかといった機序から、それぞれの対処方法の概略〇クリニカルクエスチョン一覧:臨床上、解決したい疑問をまとめた一覧クリニカルクエスチョンを頭文字をとって、CQと言います。ここには18個のCQがあり、各CQ毎にそ . . . 本文を読む
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嬉しかったこと!イリノテカンの下痢

2023年01月08日 | 医療
新しい年が明けました。切に、コロナや戦いから解放されていく年となることを祈っています。(Gerd AltmannによるPixabayからの画像 )縁者が数年前に亡くなった時の引き金は、がん専門病院ではない病院で投与されたイリノテカンの下痢等でした。私とあまり年が違わなかったこと、そこに至った経緯、対処の甘さ、下痢で頻回ナースコールした後の病院の対応・・思い起こすと今も悲しみがこみ上げます。昨年、あ . . . 本文を読む
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優性・劣性遺伝は今では、顕性・潜性遺伝と呼ばれています

2022年12月25日 | 医療
メンデルの法則は・・・エンドウ豆の表面”つるっとしたもの” が3/4 ”しわがよったもの” が1/4こんな比率で出現する遺伝の法則です。AA、Aaで発現するもの・・つまり、一つでもAがあれば発現するものを優性遺伝aa・・つまり、二つ揃わないと発現しないものを劣性遺伝と過去には呼ばれていました。(Kreingkrai Luangchaipre . . . 本文を読む
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特別支援学校でのがん教育:もう、最高!!

2022年12月18日 | 教育
大学病院から比較的すぐのところにある都立の特別支援学校。中学生、高校生にがん教育の授業をしてきました。20余名ほどの生徒さんある生徒さんは発語が難しく、ある生徒さんは車椅子で、ある生徒さんは理解が難しい・・と、すべての生徒さんに多様な特性がありました。35分でがんの発生、原因、予防や検診、治療、ケア、社会的問題までのリクエストがありました。1回では無理だと判断し・・事前学習、事後学習について先生方 . . . 本文を読む
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手が止まった新聞記事:うそでしょ・・

2022年12月11日 | つれづれ
いつもほとんど手にしない紙の新聞をめくっていた木曜日の朝。ある記事に目が留まりました。うそでしょ・・仕事柄、厚生労働省のがん医療の審議会などにこの数年間関わってきました。国の方針を決める数々の会議で、厚生労働省の事務系の方、医系技官による推進官などで構成されたチームが対応します。会議日程調整、課題の整理、方針案の作成、関係部署との調整、有識者参考人との調整、会議資料の取りまとめや作成、配布、事前レ . . . 本文を読む
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小さなギフト、温かな時間

2022年12月04日 | つれづれ
12月3日NHK週刊ワールドニュースでハンガリーの広場。自転車をこいでライトアップするクリスマスツリーが登場!市民が楽しそうに交互にこいで点灯させている様子が映し出されていました。節電800万円それ以上のことも・・皆で点灯を楽しみ、こいでいる人が眺めている人の嬉しそうな表情を喜び、次の漕ぎ手のそれっとばかりの姿が映り、それはそれは幸せな時間が流れていました。誰かのことを思いちょっとだけ力を注ぎ共に . . . 本文を読む
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教育とそれに纏わるいくつかの話(来月ワクワクがん教育)

2022年11月27日 | 教育
大学時代の医学部長は、東大卒の基礎医学系の教授でした。とても優秀な学者でしたが、学生は少し距離をおいていました。「優秀な人って、出来ない人のことも、気持ちもわからないんだよね。 なんで出来ないのって真顔でいわれちゃってさ」と友人。優秀な人が優秀な教師というわけではない・・その通りだと思います。理解するプロセスをどう踏めば理解に届くのかって、別の難しさですから。Angel ChavezによるPixa . . . 本文を読む
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もう、11月も下旬・・病院も少し様子が例年とは違っていて・・

2022年11月20日 | つれづれ
もう、11月も下旬か・・この間まで、とても暑い夏の余波が続いていたように思うのに、その後、雨だとか台風だとか荒れ模様になり、やっと秋晴れ・・と思ったら、11月・・後、1か月ほどで今年も終わり・・早いというより、体に沁みこんでいたはずの、四季の感覚が薄れてきてしまっているよう。Lars NissenによるPixabayからの画像病院で出会う、がん患者さん。このところ、今年に入ってがんと診断を受け、1 . . . 本文を読む
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医学部5年生の疑問。言葉ではなく、痛みを知るには・・

2022年11月13日 | 教育
5年生は全員が10名程度に分かれて、1週間、臨床実習に緩和ケア内科にも回ってきます。OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像木曜日の午前中、ワークショップ型の口頭試問を行っています。がん疼痛の治療法について、人数分のくじをつくって、その場で引いてもらって当たったところを5分間学生にレクチャーをしてもらい、双方向の質疑応答で評価をします。ただ、臨床的な質問などで、知識を越 . . . 本文を読む
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AYA世代(15歳~39歳)の”今を生きる”を考えよう

2022年11月06日 | 医療
AYA世代・・A :adolescence 思春期YA:young adult 若年成人の略で、アヤ世代と呼びます。15歳から39歳までを指すことが多いです。TomによるPixabayからの画像がん診療において、今、世代別のサポートのあり方が議論されています。小児、AYA、壮年期、高齢者とそれぞれ抱える悩みは異なります。AYA世代の支援は、就学、就労、妊娠・出 . . . 本文を読む
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止まっていた時計が動き出したみたい・・

2022年10月30日 | 家族
今日は本当に気持ちのよい青空でした。久しぶりの終日の在宅。何度も何度も洗濯機を回しました。Vlad YmyrによるPixabayからの画像先週の学会、今週は大学が国際認証を受審、一方で、2020年の1月初旬を最後にシンガポールに引っ越した次男家族が帰国し、長男家族もところどころで参加しててんやわんやの10月でした。何十年ぶりかに行った国立科学博物館には新しい展示(当たり前ですね・・何十年ぶりですか . . . 本文を読む
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動画のご紹介:がんの疼痛緩和 “しなやかに生活をしていくために大切なこと”

2022年10月23日 | 動画
がんの疼痛緩和 “しなやかに生活をしていくために大切なこと” 有賀 悦子 先週、第60回日本癌治療学会学術集会のPALプログラムのリモート懇親会で、参加くださっていた方から、がんの痛みの治療について、この動画は、バイブルなんです・・っていって頂いた動画・・2016年にキャンサーフォーラムで講演をさせて頂いたことは、もちろん記憶にあったのですが、その時の動画が今もこのように . . . 本文を読む
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一つの細胞より複数の細胞で一緒の方がタフなこと

2022年10月16日 | 医療
次男家族が3年ぶりに帰国し、にぎやかな時間です。医療系の学術集会も、対面で開催されることが増えてきて、便利だったリモートから、エネルギーも時間も使いますが、集うことの意味を実感しています。昔、細胞、遺伝子レベルの研究をしていました。細胞培養をすると、一つの細胞だけではなく、数個の細胞と培養した方が明らかに確実に増殖していくことに気づきました。これは、研究者仲間では当たり前のように言われていたことで . . . 本文を読む
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