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一人でも入れる労働組合

2011-02-07 22:24:41 | 労働・雇用

公共一般労働組合は一人でも入れる労働組合

市場化、民営化がすすむ自治体の仕事をになっている指定管理者など民間企業で働く労働者には過酷で劣悪な仕事が押し付けられている。そこで起きる解雇や不当労働行為を告発して頑張っているのが公共一般です。

私はここ数年、区役所の業務を委託された指定管理者などで働く区民50名以上から相談をうけ、そのたびに公共一般労組に加入して闘うようすすめ、いくつかの解雇を撤回させて来ました。

その組合の小林副委員長が発行したエッセイ集「上を向いて歩こう」を昨年、紹介しました。今日はその2回目、「希望との遭遇」を紹介します。

希望との遭遇

仕事に追われる日に限って、難しい長電話の相談を受けてしまうことがある。
 一昨日は、ある公益法人の職場で嫌がらせをうけて、追い出されにかかっている人からの相談であった。
 事件の発端は、行政から天下ってきた幹部らが架空の支出をねつ追して、闇の資金作りをしていた。女性職員がこれを知るに及び、幹部に質したことから始まった。彼女の正しい行為は逆襲にあい、解雇の危機にあった。ここで正義が引っ込んではこの世が廃れる。いや正確には「ますます廃れる」

 肝腎なことは得てして困難が伴う。これから不正幹部を追放する手をゆるめてはならない。しかし公益法人をとり潰しては問題の解決にならない。それに母子家庭だった彼女の雇用と生活を危機にさらすわけにはいかない。周到な手順の必要を直感させられる新件である。

中略

派遣先で、上司より英語が上手かったため解雇された女性派遣社員も、外食店舗で仲間同士がコンパをしたら、なぜ自分を誘わなかったかと店長に解雇されたフリーターも、みんな青年ユニオンに出会って、社会の歪みに絶望せずに踏みとどまることができた人たちだった。

 教授のセクハラを拒絶して解雇された大学非常勤講師も、障害児の職業訓練に熱心なことが遂に仇にされて不当な雇い止めにあった都立技術専門校の非常勤講師も、みんな公共一般という個人加盟組合のなかで、理不尽は許せないと闘ってきた人々である。

 この組合にははつらつとしたかっきがある。その訳はこうした理不尽に抗して非正規労働者や青年たちが闘う精神を引き継いできた集積結果にある。
 人間が生きていくには希望が必要である。絶望は生きる最期の力を奪う。ルール無視、虐め、差別が氾濫する中だからこそ、絶望しないうちに組合に何時でも何処でも誰でも入ってこられるよう、私たちは希望の星の光ができるだけ遠くまで届くよう、心構えをいっそう磨かなければならない。

非正規労働者を広く組織化するには、とても円転滑脱とは進まない。困難だらけである。しかし一気に前進する時代はもうそこに来ていると、私は予兆を覚える。

希望が新たな希望を紡ぐ。この増殖を誰も止められられなくなるとき、予兆は一気に前進の現実になるに違いないと確信するからである。

小林さんのエッセイにはいつも励まされて勇気をもらっています。