マイケル・ムーア監督の「キャピタリズムーマネーは踊る」が公開されて1年、映画を見損なってしまったので、これから見るための、雑誌から拝借した批評を紹介して、後日、見た感想をアップしたいと思います。
『キャピタリズム』は、住宅ローンが払えなくなって家を強制退去させられる人々を映し出す。ムーアの映画第1作『ロジャー&ミー』のラストシーンとまったく同じだ。1980年代、ムーアの故郷フリントではGMの工場が閉鎖され、労働者が大量解雇され、町は廃墟になっていった。GMが工場を人件費の安いメキシコやカナダにアウトソースさせている事実を知ったムーアはGMのCEOロジャー・スミスに直談判しようとした。それからちょうど20年経った2009年、フリントの惨状はアメリカ全体に広がってしまった。
ムーアは自分が子どもだった50〜60年代を懐かしむ。あの頃は自動車工場の組立工であっても、家が買えて、子どもを2人も大学に入れることができた。病気は組合の医療保険で支払った。お金は銀行に預けておけば高い金利で勝手に増えた。今、それが全部パアになった。
これがプロローグのようです。前編はこの辺にしておきます。