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誰かボクに食べものちょうだいー子どもの貧困

2010-11-16 22:31:59 | 教育・子ども

2010年7月、ワンルームマンションで置き去りにされた二人の幼児の死体が発見されました。「育児が面倒になった」と母親は警察に供述したといいます。
 虐待は「子どもの貧困」の問題と少なくない研究者が指摘しています。

 日本の子どもの貧困率は14・2%と厚生労働省が昨年、9月発表しました。
 貧困率は可処分所得で貧困ラインを決め、それ以下の人の比率です。4人家族で年間所得が254万円以下としています。
 いったい子どもたちの現状がどうなっているのか。日本社会の問題を明らかにし、貧困の連鎖から「子どもを守る集会」が10月16日、開かれました。
 足立区伊興4丁目在住で「誰かボクに食べものちょうだい」の著者、荻野悦子(「赤旗」社会部記者)ー本名伊藤悦子さんは、「子どもの貧困の実態を明らかにし、貧困の連鎖を断ち切りたい」と話しています。著書の一部を紹介します。

1歳半のホームレスー保育現場から見える貧困

 30歳代の雇用は不安定で、保育を必要とする子どもは急増しているのに、保育園が足りないまま、不安定な雇用と収入、劣悪な労働環境、不安定な家庭で離婚に至るケースも多く指摘されています。
 家ではけんかする両親のあいだで落ち着かない、会話のない家庭で発達障害を起こす子ども。
 そんな子どもの安らぎの場、信頼できるおとな、友達のかかわりの場でもある保育所。
保育所は「貧困の防波堤」なのです。たくさんの事例が紹介されています。

「食べもの、ちょうだい」学校現場から見える貧困

 08年夏休み、小学校4年生が買い物袋をもつ、通りすがりの人に「食べものちょうだい」とねだっているのを近所の人がみていました。母親は障害をかかえ、自分の生活もままなりません。祖母が亡くなってからは、この子は給食を食べるためだけに学校に来ている状態でした。
 こんな深刻な事例がたくさん紹介されています。
 給食費や教材費の未納の家庭と直面している教師、事務職員など学校中の問題になっているところもあるそうです。

 貧困をなくす必要な政策のアンケート結果 

 就学援助が全国一と言われる足立区での「子どもの貧困」の事例はたくさんあると指摘されています。
 都教組では7月に実施した「子ども貧困NO!」のアンケートでは457人の回答で「子どもの貧困をなくすために、必要だと思う政策」でトップは「保育園を増やす」(66・7%)。
次いで「教材費を公費負担にする」(63・9%)「給食費は無料にする」(62・1%)。子ども手当ての満額支給は最下位でした。