リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

マンションの理事会の議事録がおもしろい

2019年02月13日 | 日々の風の吹くまま
2月12日(火曜日)。曇り時々雪。夜のうちにまた雪が積もって、見渡す限りの銀世界。上から見ているとすてきなんだけど、外に出るとなると話は別。学校は大学も含めてメトロバンクーバーのほぼ全域で臨時休校。朝の坂道ウォークも、歩道の除雪が不十分で足元が不確かだし、ビルのオーニングからつららが下がっていて危険なので中止。何たって足元と頭上を同時に注意しながら歩けないもんね。

というわけで、今日は日がな1日「雪ごもり」。まずはマンション管理組合の1月の理事会の議事録を下ろして、ふむふむ。区分所有マンションは法律に基づいて所有者が年次総会で選出する理事会が運営する共同体だから、組合の規約は市の条例、管理費は住民税のようなものかな。毎月開かれる理事会で管理人や管理会社の担当者の報告を聞き、規約違反や苦情を処理し、その他の問題の対応を検討するしくみでになっていて、議事録が管理会社のサイトを通じて所有者に配布される。でも、実際にダウンロードして読む人は少ないらしい。言葉の壁の問題があるにしても、高額な資産が所属するコミュニティなんだから、我関せずは良くないと思うけどね。

管理組合が発足して5年を過ぎて、理事会に出席して議事録を作成する管理会社の担当者は3人目。議事録にも業務に対する態度の違いが見える。最初の人はちょっと大雑把で議事録もあまり詳しい記載がなかった。2番目は野心家なのが見え見えで、規約違反や苦情でめんどうになりそうなものは切り捨ても同然のアドバイスをしていた感じ。去年の秋に別の管理会社に転職したそうだけど、住人の受けは良くなかったな。交代した3人目はまだ日が浅いけど、議事録には理事たちの議論の内容も載せていて、この人の担当になってから騒音などの苦情についてはこれまでへっぴり腰だった理事会がまじめに取り組む態度を見せているのはいいことだと思うな。

早いもので「我が家」を買ってもうすぐ4年で、再来週は私たちにとって3度目の年次総会。今年の規約改正の目玉は、マリファナの合法化を受けて「全館禁煙」に規約にマリファナと電子たばこも含め、理事会の許可なしでマリファナを栽培することも禁止する案とマンションで民泊を経営することを禁止する案。いつも定足数に満たなくて開会が遅れるけど、理事長のゴードンは「来ない人はハッピーなんだと思うよ」と済ました顔。さて今年はどれだけ集まることか・・・。

夫婦別財布でと言っても

2019年02月12日 | 日々の風の吹くまま
   

2月11日(月曜日)。晴れのち曇りのちまた雪。なぜか9時近くに起床。窓の外は今年初めての冬景色で、ルーフデッキの雪はダイニングの外で10センチ、寝室の外の吹きだまりは20センチ。朝のバルコニーの気温はマイナス6.7度。電車は各駅で通勤通学の人たちがホームから溢れる大混雑。たぶん道路は渋滞だらけだろうからと、車をやめて電車に切り替えた人たちが多かったんだろうな。10時過ぎ、ほぼ平らな10番アベニューへのルートを選んで、ペンギン歩きでウォーキング。普通の靴で出たカレシは足が濡れて、帰って来たら床のいたるところに5本の指がくっきりした足跡が・・・。

今日はクロスワードパズルをやりながら書き直す脚本の構想を練ったり、小町横丁をうろついてみたり。小町横丁は日本なのになぜか芝居の下地になりそうな人間模様が満載。自己中でマニュアル的な融通の利かない社会観念に囚われているところは、権利意識過剰の自己中で、思考に融通性がなくて、そのくせSNSなんかで付和雷同するところがある北米のミレニアル世代と似ているな。ワタシは20年も前から北米の若い世代が日本化していると言ってたんだけど、まさか現実になって来ているんじゃないだろうな。まあ、思考に「0」と「1」しかないデジタル化の時代に二次元の世界で群れて育った世代という点では共通していると思うけど。

でも、小町の辻札に張り出される人間関係についての悩みを読むと、社会文化の違いもあるとしても、ミレニアル世代とはひと色違っているという感じがする。恋愛にしろ結婚にしろ、相手との間に「私たち」という共通意識を育ててこそ将来性が広がるはずなのに、先入観に基づく相手への期待が強すぎるのか、私、私、私で「私たち」意識は希薄な感じがする。それが2つの財布が絡む共働きとなると、家事と家計の「平等」な負担に拘りすぎて、稼ぎと家事の負担量を細かく比べては「不公平感」を募らせたりするから何をかいわんや。

私の稼ぎは私のものと「別財布」にする夫婦が増えているらしいけど、夫婦円満の見込みはどれだけ「私たち」意識の基盤を固められるかしだい。昔、まだ目新しかった「夫婦別財布」を採用した同僚たちはみんな離婚しちゃったけどね。「夫の方が収入が多いのに出し合う生活費が同じ額なのは不平等だから月収の一定割合に変えたいけど何割くらいが妥当か」なんて、ビジネスや労使交渉じゃあるまいし・・・。

昔はもっと寒かったのか

2019年02月11日 | 日々の風の吹くまま
2月10日(日曜日)。晴れのち曇りのち雪。気温はマイナス3度。1日中氷点下のままの天気はまだ1週間くらい続くらしい。でも、風が収まったので、今日は川へ向かっての坂道ウォーク。頬っぺたが冷たぁ~い。カレシは鼻水ぐすぐす、ワタシは涙ぽろぽろ。上り坂になる頃にはちょっぴり身体が温まって、子供の頃のスケートの話。

ワタシが生まれ育った釧路では、小学校にグラウンドを半分に仕切って消防車が放水して凍らせたスケートリンクがあった。(春まで解けなかったような・・・。)ワタシが低学年の頃はまだ誰もが貧乏な時代だったので、スケート靴を持っている子はあまりいなかったから、体育館の出口には大きなドラム缶に長靴にバンドで付けるだけのスケートが大小のサイズ取り混ぜて大量においてあって、自分の足に合うのを探し出しては昼休みや放課後の日暮れまで滑ったもんだった。スケートを入れてあった「ドラム缶」はぶ厚い紙製で、アメリカから送られて来たララの救援物資の給食用スキムミルクが入っていた容器。星条旗と握手している手の絵が描かれていたのを覚えているなあ。まあ、あれから半世紀以上経って、戦後はもはや遠い「古代」の話か・・・。

カレシは小さいときにパパにたまたま寒波で凍ったスタンリー公園のロストラグーンに連れて行かれて、いきなり氷の上に放り出されて否応なく滑れるようになったという話。ずいぶん荒っぽい特訓だけど、氷の上に座り込んで泣いていたらお尻が濡れて冷たくなって来たので、立ち上がって2、3歩ごとにこけつまろびつ奮闘しているうちに1日で何とか要領を覚えたんだそうな。十代の頃はガキンコ仲間とリンクに行っては他のティーンたちと互いに転ばし合ったりの悪さをしたそうで、中でもいつもみんなのターゲットになってついに勝てなかったのが当時すでにバンクーバーカナックスのマイナーチームでプレーしていたオーランド・カーテンバックだったとか。カレシ自身も成人してからレクリエーションでホッケーをしていたことがある。「ホッケーでは足首を鍛えるのに靴ひもなしで滑るんだぞ」とカレシ。

午後、雪が降り始めて、風に吹かれて冷え切ったルーフデッキをぐるぐると回っているうちに、あちこちで吹きだまり状態。ドアの外の雪に長い物差しを突っ立ててみたら、あらまあ9センチも。せっかく咲いたクロッカスも雪の下で、このまま雪のバレンタインかあ。やれやれ・・・。
   
   

お金の夫婦げんかはしたことがないね

2019年02月10日 | 日々の風の吹くまま
2月9日(土曜日)。晴れ。雪は降らなかったけど、ものすごい風。メトロバンクーバーでは合わせて3万戸以上が停電しているそうで、この厳寒の中で暖房が使えなくなったらきっついよなあ。窓の下の幅木に付けるヒーターは電気だから即アウトだし、暖房炉で天然ガスを焚いて温めた空気をファンで家中に送るセントラルヒーティングも停電したらアウト。日本で普及しているような石油ストーブは売ってはいるけどほとんど普及していないから、どうするんだろう。我が家だったらどうするかな。マリルーかジムの家に(もし停電していなければ)避難して、復旧するまで身を寄せるしかないな。こういうときに家族の仲がいいのは幸せ・・・。

2人揃って担当の掃除をしてから日課の坂道ウォーク。でも、風が強くて、カレシが川から吹き上げる寒風はしんどいと言うので、ルートは坂のないクィーンズパーク。気温はマイナス1度。少しは寒気が緩んだ気もするけど、晴れている分、今夜の予想最低気温はマイナス9度。寒っ!帰る頃には冷え切ってしまったので、作り置きのアイリッシュシチューを解凍して、じゃがいもを足して、熱々になったのをふうふう吹きながらランチ・・・。

ジムから電話。どうやらママの遺産は半端な額を銀行に残して分配してしまおうと言うことで相談がまとまったらしい。半端と言っても所得税を払って諸経費を精算してもまだあり余る金額だし、全額銀行に寝かせておいても銀行が得するだけだから、さっさと分配して各自で好きなようにした方がいいということで、相続人3人で等分すると33333333円ずつで1円の余り。「税金につけてやるか」とカレシ。想定外の大金を目の前にして、兄弟が一切もめることなく話し合いながら相続手続きを進められたのは、3人揃ってママのお金の観念を受け継いでいたからじゃないかと思うな。それはワタシが両親から受け継いだ観念と大いに共通していて、おかげで私たちは長い結婚生活の中で一度もお金に関してけんかしたことがなかったな。夫婦関係が離婚寸前の危機までこじれたときでさえ、互いのお金の使い方や価値観をなじり合うような場面はなかったのは奇跡的・・・かな?

お金とテレビのリモコンとサーモスタットの温度設定が夫婦げんかの3大原因と言われるけど、ふむ、我が家ではそのどれでもけんかしたことがないのはどうして?いや、夫婦げんかそのものがあまりないようだけど・・・。

税金の季節がやって来る

2019年02月09日 | 日々の風の吹くまま
2月8日(金曜日)。曇り。ときどき細かな粉雪がちらちら。積もるとしても1、2センチらしいから大したことないけど、それでも早めに坂道ウォークに行って来て、そのまま地下2階の駐車場に下りて、10番ストリートの下の酒屋に行ってブードルス2本とワタシの「愛しのレミ」を2本。午前中の気温は氷点下のまま。北海道は全域がすっぽり猛烈寒波だそうで、札幌の「最高」気温がマイナス10度というから、おお寒っ!それでもマイナス30度の声を聞かないのは温暖化の証拠なのかな。ワタシが中学高校の頃住んだ名寄ではマイナス30度なんてよくあったけど。

マンションのロビーにあるメールルーム。いつも買い物の帰りに郵便箱をチェックするんだけど、スーパーなんかのチラシがぎっしりの日がほとんどで、その場で隅っこにおいてあるゴミ箱にポイ!でも、今日は珍しくまじめな郵便物がどっさり。大きな封筒は月末にあるマンション管理組合の年次総会の資料。お役所からだとすぐにわかる薄茶色の封書が3通。1通はカレシママの年金支払額の明細票で、亡くなった時点での所得税を申告するために申請した必要書類の中で最後まで届かないでいたもの。これで、会計士に税務処理をしてもらって、経費を差し引いた最終的に残った額を3等分して送金すれば、ウザったい銀行と手が切れて、カレシの遺言執行人としての任務も完了。やれやれ。

もう2通はワタシとカレシのCPP(国民年金)とOAS(老齢年金)の明細票。カナダ居住年数が基準のOASの支給額は同じだけど、CPPは就労年数と勤労所得が基準なので、キャリアも年収も違った2人の受給額は同じにはならない。それでも、カレシの稼ぎがワタシの倍だった時期とワタシの稼ぎがカレシの倍だった時期が長い間にトントンになって、カレシの受給額が年額で5万円ちょっと多いだけのほぼ同じ額。今年はワタシの勤労所得はゼロになるけど、来年から受取りが始まる個人年金がカレシの公務員年金に近い額になるので、年金収入はまたほぼ同じになる勘定。我が家は初めから完全にひとつの財布だったから、どっちの稼ぎが多かったかなんてどうてもいいけど、ま、めでたし、めでたし。

個人所得税の申告期限は4月30日。そろそろ会計事務所から書類を送れというメールが来る頃だから、(1年分の)帳簿の整理にかからないとね。長いおひとりさま自営業のこれが最後の決算なんだと思うと、ちょっとばかりしんみり・・・。

寒いけど楽しく遊ぼう

2019年02月08日 | 日々の風の吹くまま
2月6日(水曜日)。晴れ。まだ寒いんだけど、慣れて来たのかそれほど寒いと感じないから、人間てのはゲンキンなもん。起きたのが8時半近かったから、朝ご飯が済んだらもう9時過ぎ。今日はワタシが主宰者になっている「コーヒークラブ」の日。毎月第1水曜日にマンション1階のパーティルームでコーヒーを飲みながらおしゃべりするだけのもので、マンションの住人なら誰でも歓迎。ワタシが自前でコーヒーを買って来てパーティルームに置いてあるコーヒー沸かしで10人分くらい作り、クッキーは相棒のドリスが手作りしたり買ったりして持って来る。週日の午前中だから、(カレシを含めて男性も何人かときどきは顔を出すけど)決まって集まるのは同じ顔ぶれのおばあちゃんたちで、仲良しグループみたいなもの。

今年90歳になるイギリス生まれのドリスは頭脳明晰でイギリス人らしい口の悪さで人気がある。ワタシは辛辣ながら人間味たっぷりの優しさが潜んでいるドリスの軽口と波長が合うというのか、BBCのコメディみたいなやり取りがめちゃくちゃ楽しい。ドリスは「あたしたちは二銃士なんだからね」。はぁい。ドリスが持って来たコーヒーマグに「普通の人間のつもりでいるのって疲れるよ」か書いてあって、内陸のホースフライという村の金物屋で買ったんだとか。ホースフライと言うのは、あのうるさく飛び回る「虻」のこと。昔ゴールドラッシュで栄えた地域だけど、誰が何で嫌われ者の虫の名前を付けたんだろうと、我が家と同じフロアに住む独身のエリザベスも加わって、ひとしきり賑やかにくだらない冗談のかまし合い。なんともまあずっこけた「おばあちゃん三銃士」だこと。

☆☆遊びに夢中☆☆☆

2月7日(木曜日)。曇りがち。また雪の予報だけど、またせいぜい3センチくらいらしい。まだ冬なんだから降ってもいいんだけどね、どか雪にならなければ。ゆうべはまたArts Clubのオープニングに行って、帰りが遅れたので、けさの起床は8時半。シーズン後半と言うことで、Arts Clubが持っている3つの劇場で次々とオープニングがあって、先週に続いて2つ目のゆうべはオリンピックヴィレッジの劇場でちょっと変わったスタイルのワンマン芝居(というかストーリーテリング)『True Crime』。開演前の芸術監督サークルのさらに内輪のグループを集めての小パーティでは芸術監督のアシュリーと助監督のスティーブンが来シーズンのラインアップのことや2作品の演出などについてワイン片手の軽いトークがあって、その後で芝居。

何とも不思議な芝居(またはストーリーテリング)で、冷え込む中をつらつらと考えながらメインストリート駅に行って止まっていた電車に乗ったら、あれ、動かないよ。どうやらニューウェストのコロンビア駅と川向こうサレーのスコットロード駅の間で転轍機が故障して、ひとつ手前のニューウェスト駅で折り返し運転中のため、各駅の停車時間を延長している話。私たちは臨時の終点になったニューウェスト駅で降りるから困らないんだけど、各駅で2、3分ずつ長く止まれば10くらいある駅で遅れが重なって結局20、30分の遅れになって、10時には帰り着くはずが10時半。氷点下の中を急な坂を上って来て2人とも芯まで冷え込んだので、カレシは熱々のココア、ワタシはレミでリラックスして、身体の中から温めてほぼ真夜中に就寝。

私たちはせいぜい30分よけいに時間がかかっただけで済んだけど、サレー側の終点であるキングジョージ駅まで乗る人たちは、ニューウェスト駅でつなぎ運行の臨時バスバスに乗り換えて、川を渡って我が家から見えるスコットロード駅からさらに丘を回った先にあるゲートウェイ駅まで行って、そこで電車に乗り換えてひと駅先の終点まで(そしてたぶん多くの人たちはそこでまたバスに乗り換え)という長い道のりで、家に帰り着く頃にはとっくに日付が変わっていたんじゃないかな。エクスポ線の分岐点はコロンビア駅を出てすぐの川の傍なので、寒波のせいで転轍機が故障したと考えられるけど、けっこう軽装の若者が多かったから、風邪を引かないといいけどね。ま、寒い日には芯まで温まる熱々スープが何より・・・。
   

観客あってこそなのを忘れないように

2019年02月05日 | 日々の風の吹くまま
2月5日(火曜日)。晴れ。うぅ、しばれてるぅ。朝のバルコニーの温度はマイナス4度。ルーフデッキのオフィスの窓の外に並べてあったカレシの水遣りボトル(オレンジジュースの空きボトル)なガッチンと凍ったまま。水が凍る過程で膨張してボトルにひびが入らないように蓋を開けておいたら、あはは、何だか「寒いよぉ~」の大合唱みたいで、カレシと大笑い。
   

今日はArts Clubの来シーズンのラインアップの発表会。新芸術監督就任2年目のアシュリーの選択はいかに。劇団の「会員権」更新の時期なので、支援者グループであるADC(芸術監督サークル)会員としての寄付と12作品分のバウチャーの代金を合わせた小切手を、個人寄付者の世話係のヘレンに手渡し。Arts Clubは非営利団体なので、寄付金については所得税の税額控除の対象になる。要するに、税金ならいったん政府に納めて、その中からいくばくかを補助金としてArts Clubに回してもらうところ、寄付はその税金を回して欲しいところに直接回す形になるわけで、税額控除は政府の手間ひまを省いてあげたリベートのようなものかな。

同時発表の形でソーシャルメディアでストリーミングすると言うことで、さすが若い世代。カナダ各地の地元劇団との共同制作が何本もあるのは、制作費を分担すると同時に複数の都市で上演することでカナダの演劇人の育成を促進しようと言う狙いがある。何しろカナダは面積では世界で2番目に大きい、とてつもなくだだっ広い国なのに、人口はたったの3500万人で、百万都市は片手で数えてお釣りが来るくらいだから、劇団の運営は公的な補助金や企業や個人から寄付に頼らざるを得ないのが現状。それでも各地に(規模は零細だけど)地元に根ざした劇団があって、プロの演劇人が独自の活動をしているというのはすごいことだと思う。それだけ支援者がいるってことでもあるわけだし。

来シーズンのラインアップはコメディが多いのはうれしいな。ダイバーシティだのジェンダーだのMeTooだのといった社会的、政治的なテーマだってコメディの形で問題を提起することはできるはずで、「観客出身の劇作家の卵」に言わせれば、無知蒙昧の大衆を啓蒙してやるというでかい態度丸出しの芝居なんぞ鬱陶しいだけ。世の中が何かと騒がしくて先が不透明なときは笑いが何よりの息抜きなんで、観客はその息抜きを求めてわざわざ劇場に出向いて来るんだってことを忘れてはいけないの。観客あってこその演劇界なんだから。

家の値段が下がって来たって

2019年02月05日 | 日々の風の吹くまま
2月4日(月曜日)。晴れ。さっむぅ~い!夜の間はほとんど雪が降らなくて、ルーフデッキには1センチあるかないか。でも、歩道がどれだけクリアされているかわからないので、今日のウォーキングは坂のないクィーンズパーク。手袋がないので、カレシとつないだ手はカレシのポケットに入れて、もう片方は袖の中に引っ込めて、すれ違う人たちと「おはよう」を交わしながら40分。帰って来た頃にはゴム長靴のつま先が冷たぁ~い。これではたまらないと、地下駐車場のロッカーから冬のブーツを出して来たけど、今ごろになって寒波なんてもぅ、迷惑なこと甚だしいよ。

メディア記事によると、1月のメトロバンクーバーの住宅の売れ行きががっくり落ち込んだらしい。合わせて値段の相場も下降線。中国景気の翳りもあるだろうし、消費者の過剰債務を憂慮してマイホームローンの審査がぐんと厳しくなったそうだし、何よりも初マイホームを求める世代には戸建てはおろか新しい目のマンションでさえ手が届かなくなってしまっているから、やっと住宅の高騰が沈静に向かったということか。でも、軒並みに億の値段が10%やそこら下がっても焼け石に水だろうな。売りに出る戸数が減ればまた値上がりに向かうだろうし。

一番困るのは高値のピークで精一杯のローンを組んで買った人たちだろうな。相場が下がってローンの金額以下になって、銀行に差額の積み増しを要求されても、ローンの返済や日々の生活に追われていたら「ない袖は振れない」。ある調査では月々の出費が2万円増えたらアウトという家庭がかなりあるということだったけど、インフレは2%前後、ローンの金利も5年更新で4%くらいでも、億の家に目いっぱいのローンを組んだらカツカツになるだろうな。子供がいたらなおさらのこと。

私たちが初めて持ち家を買ったのは2桁インフレと2桁金利で大不況になって、高騰していた住宅の値段が一気に暴落した時期(37年前!)。家賃がいきなり5割も上がったのを潮時と判断したんだけど、ローンの金利は17.5%!預金の利子も2桁だったし、ワタシの父の援助もあったおかげで4割以上の頭金を積めたから買えたんだと思う。ぼろ家を950万円で買って銀行の担当者に「高すぎる」と叱られたっけな。その家を6年後に建て替えたときの金利もまだ2桁の12%。それを4年前に新築用地として1億3千万円で買った人がいたんだから、何ともはや・・・。

寒い日はコンジー/極楽とんぼ大学の開校準備

2019年02月04日 | 日々の風の吹くまま
2月3日(日曜日)。雪ちらちら。ルーフデッキでは粉雪が風に吹き散らされて、まるで吹雪。でも、予報は「高台」では積もるかもと言うことだったけど、おおむね白くなる程度らしい。それでも、荒れて来ないうちに9時過ぎに坂道ウォーク。雪はまだ歩道まで届かないのか、どこも夜のうちに融雪塩が撒かれていて、歩くとざらざら、がりがり。バルコニーの温度計は、朝起きたときはプラス2度だったのが午後にはマイナス3度。雪は1時過ぎに止んだからいいけど、どこまで冷え込むんだろう。

寒くてどよんとした日のランチは熱々のスープやコンジーに限る。ということで、今日はささ身としいたけのコンジー。発芽玄米と大麦のミックスに、中国産より小ぶりで辛いペルー産の生姜と生しいたけを刻んで入れて、たっぷりの水と(食塩無添加の)市販の鶏がらスープを入れて火にかけて、煮立ったところで細切れにしたささみと刻みねぎと煎りごま油をちょっと。後は2時間ほどとろ火にかけたまま放っておけばいいから簡単。火を通した生姜は体を中から温めてくれるんだそうで、今日は入れなかったけどにんにくも入れればガチッと冷え込んでも平気、平気。医食同源と言うくらいだもんね。

午後からは教科書をデスクに積み上げたままでいたDVD講座のオーガナイズ。科目の数は30できかないし、科学全般の講座と、たとえば天文学や地球科学の講座の間に重複しているテーマがあるので、思案した挙句に科目のタイトル、コマ数、進行状況の一覧表を作って、別に講座ごとに各コマのタイトルを表にしてみた。これで重複しているテーマを見つけやすくなったけど、そのうち2個のファイルを行き来するのがめんどうになって、えいっとひとまとめ。一覧表を作っているうちに、理系はいくつもの科学分野を俯瞰していると思われる『The Joy of Science(科学の楽しみ)』を最初にやった方が良さそうだとわかって来たので、一覧表の順番を入れ替えたら、あは、何となく授業日程のような感じになって来た。

午後いっぱいかかって、理系の『The Joy of Science』(60コマ、30時間)、『An Introduction to Astronomy(天文学入門)』(96コマ、48時間)、『How the Earth Works(地球の仕組み)』(48コマ、24時間)の3科目、文系の『A Brief History of the World(世界史概略)』(36コマ、18時間)を打ち込んだけど、何しろ数が多いから、理系と文系を別々の表にした方がいいかな。ま、「極楽とんぼ大学」は卒業証書も学位も出さないから、のんびりとお勉強できていいんだけど・・・。

リタイア暮らしってこんなに忙しいもの?

2019年02月03日 | 日々の風の吹くまま
2月2日(土曜日)。晴れ。まだ明日から寒波だと言っているけど、雪よりも冷え込みの方が問題のようで、道産子のワタシとしてはなぁ~んだという気分。ニューウェストは坂道が多いから、市内一の高台に住んでいる身としては、坂の途中ですってんころりで坂下の駅までころころってことになりかねないから、雪が降るのは困るのよね。

午前中はいつもより早く坂道ウォーク。木曜日にシーラが来てバスルームの徹底掃除をしてくれたので、カレシはさぼりモード。出かける前にシーツ類の洗濯を開始。ダブルより大きいクィーンサイズのベッドに、寝相の悪いカレシに取られないように上のシーツだけキングサイズを使っているもので、ドラム式の洗濯機では上下のシーツ2枚と枕カバー2枚を一緒に洗えないから、まず上のシーツだけ洗濯機に入れて、いざ出発。今日は6番ストリートを隣の市との境界の10番アベニューまで行って折り返してくるルートで、ニューウェストミンスター高校の新校舎建設の進み具合を見てああだこうだ。人口7万人の市に高校がひとつしかないのは不思議だけど、在校生2千人の州最大の高校で、今の校舎は10番アベニューから8番ストリートに沿って300メートル以上ありそうな長ぁ~い建物。

帰って来たら下のシーツと枕カバーを洗濯機に入れてひと休み。マーケットの日なので、11時に外に出て行って、玄関前にテントを張ったパン屋でブリオシュローフ2個とチーズ入りクロワッサン2個。これだけで2500円。クロワッサンを温めている間にきのう製氷皿で凍らせた骨スープを冷凍バッグに入れてフリーザーに(2個だけは晩ご飯のストロガノフ用)。ランチの後はストロガノフを小さいスロークッカーに仕込んで、2回の洗濯物をまとめて乾燥機にかけて、床の掃き掃除とモップかけ。シーツ類が乾いたらベッドメーキング。そして買い物にスーパーへ。よく働くなあ、ワタシ。がんばったから、今日のマティニはラスベガスサイズ(特大)を注文しようっと。

どうやら「仕事」が頭から抜けつつあるようで、けっこうまめに家事をしている気がする。まあ、リタイア元年2日目の今日だからかもしれないけど。久しぶりに作ったストロガノフは骨スープのだしが効いて上出来の花丸。調子に乗って、ブログのタイトルを変えて、ブログ村はカテゴリを「日記ブログ」に変えて、1日が終わり。リタイア暮らしって、まあ何とも忙しいこと・・・。

今日をリタイア元年として区切りをつけよう

2019年02月02日 | 日々の風の吹くまま
2月1日(金曜日)。雨。まだ寒くはないけど、日曜日あたりに雪がちらつくかもという予報。午前10時に雨の中を30分ほど坂道ウォーク。午前中に出かける予定が入ることはめったにないので、この時間を選んだのは正解だったな。朝ご飯の後に1時間くらいうろうろしている時間があるから、予定が入っていれば調節できるし、そういう余裕があるから日課として長続きするように思う。ワタシも、出かける前に洗濯やランチの下ごしらえをセットしておけば帰って来るまでに「朝の家事」が半分進んでいるので文句なし。

今日一番大きな家事は出来上がった骨スープを小分けして冷凍すること。浮いてくるアクや脂をせっせとすくい取って、別の大鍋にスープを漉して骨や一緒に入れた野菜を取り除いて、何度も表面をすくって、気長に3日かけて作ったスープはコクの深い出汁になった。冷蔵庫に鍋を入れるスペースがなかったので、ゆうべは冷え込んだバルコニーが冷蔵庫代わり。表面に浮き出た薄い脂の膜をざっとすくってから、冷凍バッグに2カップ(500mL)ずつ3袋、使っていない製氷皿2個に2カップずつ流し込んで、全部で2.5リットル。最後に残った1カップ分を解凍して温めておいた牛肉と大麦のスープに加えて、今日のランチ。

そうなんだ、リタイアしたらこういうことがいつでも心置きなくできるんだな。創業29周年になるはずだった今日は「リタイア元年」てことになるか。何か区切りがいいね。うん、区切りのいいところで、「ブログ村」のカテゴリも70代に引越ししようかな。だって、もう現役を退いた70代なんだもの、いつまでも「60代」のつもりで居座るのも何だし、それに画面の下の方に被さって来るオタクっぽいゲームの広告をいちいち「×」をクリックして消すのもめんどくさくなって来たし。でも、カテゴリを変えても同じ広告が出て来るんだったら、ちょっと考えものかな。あの日本のアニメやゲームの女の子のキャラはなぜか気持が悪くて嫌。だって、いかにもpedophilicなオタク男が描いたような感じなんだもの。

日記代わりのつもりで書き始めたこのブログもいつの間にか13年で、三日坊主が多い極楽とんぼにしては前代未聞の不倒距離。自分という人間の変遷を振り返るという意味でこれからも書き続けるつもりだけど、とりあえず区切りをつける意味で、読んでくれていた「60代」の村民の皆様に感謝しつつ、さよならすることにしようかな。

ちょっぴり哲学っぽい気分

2019年02月01日 | 日々の風の吹くまま
1月31日(木曜日)。曇り。ちょっと湿りがち。9時過ぎにシーラが来てバスルームの掃除。電子レンジで温めたスープを出そうとしてボウルごとひっくり返したために手首に大やけどをしたそうで、水ぶくれの痕がまだ生々しいピンク色。日本で友達にもらった肘まで来る長いゴム手袋があったので、探し出して来て使ってもらって、そのまま持って行ってもらった。日ごろからプレゼントやおみやげにもらったものが合わなかったりまったく使わないものだったら、埃を被ったままでいるよりは使ってもらって役立った方がうれしいだろうと思うから、喜んで使ってくれる人にもらってもらうことにしているので。

新しい年が明けてリタイアメントと言う新しい暮らしが始まったと思ったら、ぐずぐずしているうちに1月が終わり。現役のままでいれば明日2月1日はフリーランス稼業旗揚げ29周年の記念すべき日。満30年を目指してもうあと1年がんばろう!と考えていたかもしれないけど、大きな節目を待たずにリタイアしたことに後悔はなくてもよけいに感慨みたいなものがわいてくるから不思議。ま、人生の諸問題に関してはそのときそのそきの環境でベストを尽くすというのがワタシのモットーのようなもので、自分の足で歩けるところまで歩いて来たと思ったら「この道」は潔くそこで終点。

人生って枝分かれの多い道のようなもので、どっちに行こうかと迷うことはしょっちゅう。そこで、詩人フロストの『The Road Not Taken』(行かなかった道)よろしくあっちの道、こっちの道を見比べて、あれやこれや考えて「よし、こっち行ってみるか」。選んだ道の途中でぬかるみや上り坂に遭遇して、選ばなかった道の方が歩きやすかったかもなんて考えても、実際にどんな道かは知る由もないし、何と言っても自分が選ばなかったんだから後悔しても時間の無駄。今歩いている道を歩いて行けばどこかでまた枝分かれがあるはずで、そこで今来た道をさらに先の枝分かれに出るまで歩き続けてみるか、その道を選んだのは失敗だったと座り込む(挫折する)か、そこを終点と考えて新たな道に進んでみるか。

何だか阿弥陀くじのようなイメージだけど、人生はくじ引きの連続みたいなところもあって、当たることも外れることもある。でも、誰でも山あり谷ありの最後には同じ終点に行き着くんだから、そこで後悔しなければいい人生ってことで、終わり良ければすべて良しを目指して今日も一歩前進・・・。