リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

今日は100年前に大戦争が一応終わった日

2018年11月12日 | 日々の風の吹くまま
11月11日(日曜日)。晴れ。戦没者追悼記念日。午前11時、ラジオが沈黙し、窓の外を第2次世界大戦当時の戦闘機4機と輸送機1機が飛んで行った。第1次世界大戦の休戦協定が発効したのが1918年11月11日午前11時で、今年は100周年。その100年の間にまた世界規模の戦争があり、世界を分断した東西冷戦があり、局地的な戦争は数知れず、民族や宗教の違いによる抗争は太古の昔から変わることなく続いていて、100年も経って何も変わってないじゃないかという気がする。

戦争はどれだけ正当化てみたって最終的には勝ち負けを決めるものだから、休戦も停戦も終戦も一時的な「平和」をもたらすだけで、結果に対する不満や遺恨がくすぶり続けて、それがいずれ回りまわってまたどこかで燃え上がる。根底では個々の人間同士のけんかや争いとさしたる違いはないじゃないかという気がするけど、それが人類が連綿と紡いで来た「歴史」と言うストーリーなのかもしれないな。地球上の人間のやることなすことのすべてがどこかで延々とつながって来ているんだと思うから。

この日はどうしても「戦争」が強調されがちのような気がするけど、本当のところは人類始まって以来のヨーロッパを中心とする大規模な戦争が「休戦」した日。第1次世界大戦は、1914年、オーストリアのフェルディナンド大公がサラエボでセルビア人の青年に暗殺されたのが発端。戦火が広がって行くタイムラインを追うと、いろんな国が互いに宣戦布告しあって、やがてドイツがみんなの「敵」のようになって、ついでにあまり関係がなさそうな国々が加わって、ついには遠く離れたアメリカや日本まで巻き込んで収拾が付かなくなったという感じ。その入り乱れた戦争で1600万人が死んだわけで、人類はどうしようもない動物だなあという気がするけど、実際はずっとずっと前から政治的、経済的、社会的な火種がいたるところに燻っていたんだと思う。

二進も三進も行かなくなっての休戦で、「敗戦国」になったドイツに恨みが残り、それがやがてナチズムの台頭となり、第2次世界大戦につながったとしたら、今世界中に渦巻いている不平不満、憎悪、過去への恨みつらみがいつどこでどんな形で噴き出すことやら。最近はそういう黒い感情が個人に向いている感じだけど、今日は1600万人が死んだ戦争が100年前に「一応終わった」日ということを忘れないようにしよう。

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